ドラマの最終回を迎えて。
いよいよ、「ミヤコが京都にやって来た!」の最終回です。夜の11時55分から放映されます。
今回のドラマには、医療指導に関わらせていただきました。改めて、ドラマ作成にお声をかけていただいたことに感謝いたします。本当に貴重な経験、そして楽しい時間をいただいたと思います。
随分以前に「捜査地図の女」と言うドラマで、渡邉医院をロケ地として使っていただいたことがあります。この時は、撮影に診療所を使っていただくだけで、医療指導など、直接ドラマの制作に関わることはありませんでした。それでも、美術の方たちとお話しをしたり、撮影風景をみて、「こんな風にして撮影していくんだ。」と興味深く観ていました。それが今回は医療指導としてドラマの制作に関わることができ、本当に嬉しく思いました。そんなこともあって、今回は、思い入れが違いました。
今回が最終回になりますが、評判がよければ、今度は京都の春夏バージョンの企画があるとのことです。是非、春夏バージョンが企画して欲しいと思います。
さて、今回のドラマでは、佐々木蔵之介さんが空吉という町医者の役で主演されました。
「町医者」、今ではあまり使われなくなってしまいました。今は、「主治医」であったり、「かかりつけ医」と言った言葉に変わってしまっています。でも、この「町医者」の存在は、これからの時代にとても意味ある存在だと思います。「町医者」のイメージは、地域の住民の方々と医療だけでなく患者さんの健康状態だけでなく、患者さんの生活面での困りごと、不安や心配ごとにも一緒に考えてくれる。そして地域そのものの健康を守り、安心して住民が暮らしていける、そんなことにも、患者さんや住民の人たちと共に取り組む。こんなイメージです。このような存在だったので、「医師」が「先生」と呼ばれていたのだと思います。
今、医療現場、医師と患者さんや地域の住民との関係が、希薄になってきているような感じがします。医師と患者さんとの間でうまく話しができていないケースもあるようです。お互いが信頼でき、ちゃんと話ができる、そして、一緒に病気を治し、健康でいられるようにしたいです。
渡邉医院は肛門科単科、地域との繋がりというよりは、患者さんとの繋がりが強い診療科だと思います。でも、お尻の具合が悪く、心配で不安を抱えていても、なかなか相談できない方が多いと思います。まだまだ肛門科の敷居は高いようです。もっと気軽に受診できるようにしたいと思います。
さて、今回のドラマの大きなテーマに、親子の関係があります。
親と子供、なかなか難しい面もあります。お互いの気持ちが通じあわない時もあると思います。でも、そんな時は焦らずのんびりした気持ちで「待つ」と言うことが大切だなぁと思います。
私自身もそうですが、歩みを止めて立ち止まってしまうことがあります。子供たちもそうだと思います。そんな時、私たちはどうしても手を引っ張って歩かそうとします。また、後ろから背中を押して、歩かせようとします。それは本当にいいことなのでしょうか?
立ち止まって歩みを止める理由は必ずある。それを無理やり歩かそうとするのは、私たちの都合だけではないでしょうか?
きっと必ずまた歩き始めます。それまでとても辛いかもしれませんが、私たちはじっくり待つことが必要なのではないでしょうか?
お互いを信じること、親のこと、子どものことを信じること、そのことが大切だと思います。それが「待つ」ということだと思います。
今日でドラマは最終回です。空吉とミヤコ、どうなるでしょうか?楽しみです。
コロナワクチンの接種は任意接種です。義務ではありません。
今日は、先日2月13日に開催された「ひとりぼっちをつくらない社会づくり」というシンポジウムに参加して、そこでお話した内容の一部、はじめの部分を紹介します。これから始まろうとしているコロナワクチンに関しての内容です。
コロナワクチンは任意接種です。義務ではありません。接種する、接種しないの自分の判断が尊重されなければならないと思います。
ではお話した内容の一部を紹介します。またそれ以外の内容はまた改めて紹介しますね。
さて、緊急事態宣言が3月7日までに延長され、感染者数は減少傾向にあります。でも、亡くなられる方は増加しています。まだまだ入院の病床は逼迫した状態にあります。このような入院の病床が逼迫している中、自宅療養、施設での療養、そして入院調整中の患者さんが多くなってきています。まだまだ新型コロナウイルスの収束が見えない中、医療体制の逼迫は解消されないのではないかと思います。
そのような中、いよいよ2月の下旬から、ワクチンの接種が始まろうとしています。
感染の拡大を抑え、感染予防に関して期待されています。そして、ワクチンの接種によって、すべてが解決するような、そういった雰囲気が広がっています。でもワクチン接種に過度な期待をしてはいけないのではないかとも思います。やはり今まで私たちが行ってきた手洗いやうがい、そしてマスクの着用などの基本的な感染予防が十分にできていることが大前提になります。
またワクチン接種に当たって懸念することも多くあります。ワクチンの安全性、そして効果です。まだまだ私たちに十分な情報が示されていない部分があります。そのような中で、ワクチンの接種が始まっていきます。
先日、保険医協会の代議委員会で、今回のコロナワクチンに関してののアンケートをとりました。その結果は、安全性に不安を感じるという回答が75%、しかしその一方で、多くの医師が不安を感じている中、積極的に接種するとの回答が、73%です。この結果がコロナワクチン接種への期待と不安が入り乱れているという現状を表していると思います。そしてそのような状況の中で、ワクチン接種が始まっていきます。
まずは、2月の下旬から、医療従事者の「先行接種」が始まります。これは言ってみれば治験です。先行接種した人のその後の健康状態をチェックして、それをもとに次に進んでいきます。医療従事者、そして高齢者など、さらに一般の人たちの順でワクチンが接種されていきます。
ワクチン接種に水を注すわけではありませんが、本当に今の状況のままでワクチン接種をすすめていいのかと思います。
またコロナワクチンは任意接種です。受けなければならない義務ではありません。
ですから、接種する人としない人は自分の意志、判断で決めます。今、ワクチンに関しての情報が十分に伝えられていないなか、ワクチンを接種する人としない人との間に分断が起きるのではないかと心配です。接種しない人への誹謗中傷、そして差別。今の状況では、かなりの高い確率でこのことが起きてしまうと思っています。とても心配です。
ですから、国はワクチン接種において、国民の分断が起きないように、このことに関してのリスクコミュニケーションをしっかりとるよう求めていきたいです。そして、それぞれのひとたちの、ワクチンを接種する、接種しないのという選択を尊重する。そのような状況の中でワクチン接種が出来るように環境を整えて欲しいと思います。新型コロナウイルスに対して、ともに戦っていかなければならない人々の分断を生んではいけません。そしてそのことで「ひとりぼっちを作らない」ようにしていかなければなりません。
「菱餅風ご飯」のレシピを紹介します。
3月のレシピは「早花咲月」をテーマに紹介しています。そして3月3日は雛祭りです。
今年のひな祭りはまだまだ緊急事態宣言中です。いつも通りにはならないと思いますが、家族で楽し一日にできればいいなあと思います。私の家は、子どもたちはもう社会人。家から巣立っています。雛人形も出すことが無くなってしまったなあと思います。
今回紹介するレシピは「菱餅風ご飯」です。
「菱餅」で直ぐに頭に浮かんだ疑問は、「どうして菱餅は赤、白、緑の3色何だろう?」です。またまた調べてみました。
菱餅の3色の由来、ひし形の由来はちゃんとあるようです。
まずは菱餅のひし形の由来です。
菱餅のひし形の由来は昔の中国の行事にあるようです。
中国では昔から、「上巳節」という季節の節目に菱の実の粉で作った餅に、母子草を混ぜて食べる習慣があったそうです。菱の実には「子孫繁栄」、「長寿」の力があると言われてました。「母子草」には母と子が健やかでありますようにとの願いが込められていた痛そうです。
この「上巳節」は旧暦の3月3日で、日本ではのちに「ひな祭り」になります。
日本に伝わったこの習慣は、「母と子をついて餅にするのは縁起が悪い。」とのことで、「母子草」の代わりに「蓬(よもぎ)」が用いられるようになったそうです。
ひし形になったのは、江戸時代になってからとのことです。ひし形になった寄ら医はいろいろ説があるようです。「仙人が食べて、不老長寿を得たという菱の実をかたどった。」などいろいろあってはっきりはしないようです。
共通していることは、どれも災厄を除こうという気持ちや、娘の健康を願う、そういった子持ちが込められているということだそうです。
今のコロナ禍、この気持ちを強く込めたいなあと思います。
菱餅の色に関してです。
菱餅がひし形になった江戸時代の初期は2色だったそうです。菱の実から作られた白い餅と、蓬で色を付けた緑の餅の2色でした。この2色に赤色が加わったのは明治時代だそうです。
くちなしの実を混ぜた赤い餅が加わりました。赤色は、古来から「魔よけ」の効果を期待したからという説が有力だそうです。
赤色はくちなし。魔よけの効果と、実際にくちなしが持つ「解毒作用を期待した。
白は菱の実。子孫繁栄と長寿を願う。血圧を下げる効果も期待されたようです。
緑は蓬。緑は厄除け。また蓬には血を増やす増血の効果も期待されているそうです。
またこの菱餅の3色の色の組み合わせにも意味があるそうです。
上から赤、白、緑の順になっています。赤は「桃の花」、白は「純白の雪」、緑は「新緑」を表しているそうです。ですから、寒い冬の雪の中で新芽が芽吹き、そして桃の花が咲く。菱餅には、そういった情景を思い描きながら、娘のことを想う親の心、そして疫病やなどを封じ込め、みんなが健康で暮らせるようにとの思いが込められているんですね。
今、コロナ禍に合って、そんな思いを持って是非作ってみて下さいね。
少し長くなってしまいましたが、そろそろレシピを紹介しますね。
「菱餅風ご飯」
(1人分) エネルギー 約300kcal たんぱく質 5.5g
材料(1個分)
ご飯 1合
桜でんぶ 大さじ1
梅びしお 大さじ1
のり 適宜
菜の花 50g
塩 少々
作り方
- ①ご飯を3つに分ける。
- ②菜の花をさっとゆで、みじん切りにし、塩を混ぜてよく水気を切る。
- ③ご飯と桜でんぶを混ぜラップで包んで菱形に整える。
- ④ご飯だけをラップで包んで菱形に整える。
- ⑤ご飯に②を混ぜラップで包んで菱形に整える。
- ⑥それぞれのラップを外し、⑤・海苔・④・梅びしお・③の順番に重ねる。
「甘夏とキウイのサラダ」と「ふきのおかか昆布和え」のレシピを紹介します。
2月はどんどん日が進んでいきます。もう3週目に入ります。
昨日今日とは少し暖かく、春の気配を少し感じるようになりました。「早花咲月」です。
今日は、「甘夏とキウイのサラダ」と「ふきのおかか昆布和え」のレシピを紹介します。
さて「甘夏」、「夏」という字が入っているので夏の果物かと思い、調べてみました。
そうすると、食べごろは2月から6月下旬ということでした。これから旬を迎える果物なんですね。比較的長い期間食べることのできる柑橘類です。
甘夏は本来は夏ミカンだそうです。昭和10年ごろに、大分県で普通の夏ミカンとして栽培されていた中に、酸が早く抜ける品種として発見されたそうです。
正式名は「川野夏橙(かわのなつだいだい)」だそうです。大分県の川野氏の園で発見されたからだそうです。
昭和40年のグレープフルーツの輸入の自由化で、生産も消費も減少傾向にあるそうです。
甘夏にはビタミンB1が多く含まれています。糖の代謝を促進して痩せやすい体つくりに役立つそうです。甘夏の酸っぱさはクエン酸です。クエン酸は疲労回復などの効果もあります。また、甘夏のエッセンシャルオイルもオススメと載っていました。「リモネン」という成分が多く含まれていて、このリモネンにはダイエット効果、便秘解消、アルツハイマー型認知症の予防や二日酔いにも改善の効果が期待されるとも載っていましたよ。
私が小さなころ、夏ミカンか甘夏か忘れてしまいましたが、お砂糖をかけて食べた記憶があります。
ではそろそろレシピを紹介しますね。
「甘夏とキウイのサラダ」
材料(作りやすい分量)
ベビーリーフ 1袋
キウイ(半月スライス) 1個
甘夏(薄皮をむく) 1/2個
(いよかん・はっさくでも)
フレンチドレッシング
(オリーブオイル・塩・胡椒でも)
作り方
- ①器に全ての材料をのせ、ドレッシングをかける。
- 「ふきのおかか昆布和え」
材料(作りやすい分量)
ふき 50g
おかか昆布佃煮 5g
作り方
- ①ふきは茹でて5cmの長さに切る。
- ②佃煮で和える。
「かぶのポタージュ」のレシピを紹介します。
今日は、「かぶのポタージュ」のレシピを紹介しますね。
まだまだ寒い季節、温かいスープは身も心も温めてくれますよね!
最近朝もですが、仕事が終わって母を迎えに行き、母と一時を過ごした後寝かせてから自宅に帰るのですが、自宅に帰るとなぜか温かいスープが欲しくなることがあります。なぜなんだろうと思います。
そこで「温かいスープの効果」で検索してみました。
1日の中で体温が一番下がるのが朝だそうです。その一番体温が下がる時に温かいものを取り入れて体を温める。そのことが冷えを解消して免疫力を高めることに繋がると書いてあるものがありました。また、とろみのあるスープは、飲んだ後役2時間程度体を温める効果もあるそうです。
中には、朝夕に温かいスープを飲むと、体温が上がり基礎代謝も上がるのでダイエットになると言っているものもありました。
いずれにしても体が冷えているときに飲む一杯のスープは体によさそうです。 また、温かいスープを飲むと気持ちも何か癒されるような感じがします。
最近ではインスタントで作れるスープの種類も豊富になっています。色々試してみるのもいいなあと思います。
スープとパン、スープとおにぎりどちらも合うなあと思います。
たまに、お昼ご飯に、スープとおにぎりを買っていくこともあります。
では、そろそろレシピを紹介したいと思います。
「かぶのポタージュ」
(1人分) エネルギー 約60kcal たんぱく質 2g 食物繊維 1g
材料(4人分)
聖護院蕪 1/4個
玉ねぎ 1/4個
サラダ油 小さじ2
◇水 100ml
◇コンソメ 少々
★バター 小さじ1
★牛乳 200ml
かぶの葉
黒胡椒
*今回は聖護院蕪を使いましたが普通の蕪でも小かぶでも
皮をむいて150gくらい使ってください。
- ①蕪は厚めに皮をむき、薄い拍子木切りにする。
玉ねぎは繊維を断つように薄切りにする。
②①をサラダ油で炒め、◇を入れふたをしてて軟らかくなるまで煮る。
(水が足りなくなったら足してください)
③②の荒熱をとってミキサーにかける。
④③に★を足してさらにミキサーにかける。
*暖かいほうが良ければここで鍋に移して温めてください。
⑤器に盛り、茹でたかぶの葉と粗びき黒こしょうをのせる。
「生節とふきの炊き合わせ」のレシピを紹介します。
3月のレシピ、今日は「生節とふきの炊き合わせ」のレシピを紹介します。
またまた知らない言葉が出てきました。「生節」です。後で管理栄養士さんの一言でも紹介しますが、私も調べてみました。
まず「生節」の読み方です。「なまぶし」かなあと思いましたが、「なまりぶし」でした。
「生節」は生のカツオをさばいた後に、蒸したり茹でるなどの過熱の処理を行った後、一度だけ燻製した加工品だそうです。この燻製の工程を何回も繰り返したものが、カチカチ硬くなった鰹節だそうです。燻製の過程を10~15回繰り返し、カビを付けて天日干しをすると鰹節になるそうです。
生節はそれ自体に味が付いていないので調味料を掛けたり、煮つけやお味噌汁などで美味しく食べれるそうです。調べたレシピには辛子マヨネーズを付けたり、ポン酢と大根おろしで食べたりするようです。今回紹介するレシピはふきとの炊き合わせです。
もう一つ、管理栄養士さんが送って下さったレシピに「早花咲月(さはなさきつき)」という言葉がありました。早く花が咲く月?これも調べてみました。
「早花咲月」は3月の異名でした。3月の異名には他に「夢見月」、「花見月」、「雛月」、「春惜月」などがありました。やはり桜をイメージした言葉のような気がします。様々な草花、自然が芽吹くそして花を咲かせる、そういったほんわかした、柔らかい印象を受けます。日本人の自然に対する思いなどが込められているなあと思います。
では、そろそろレシピを紹介しますね。
「生節とふきの炊き合わせ」
(1人分)エネルギー 約300kcal たんぱく質 25g 鉄 3.8g
材料
生節 2切れ
ふき 2本
焼き豆腐 小1つ
★出し 300ml
★醤油 大さじ2
★酒 大さじ1
★砂糖 大さじ1
作り方
- ①生節はお湯をかけて臭みを抜く。
- ②ふきは茹でて5cmの長さに切り、焼豆腐は一口大に切る。
- ③鍋に★を入れ①を10分ほど煮る。
- ④③に②を入れさらに10分ほど煮る。
管理栄養士さんから一言
-
生節・生利節(なまぶし・なまりぶし)
主にかつおを原料に蒸したりゆでたりした加工品で、まぐろや鯖で作られることもあります。
低エネルギー高たんぱく質でビタミン・ミネラルの多さが特徴です。
ビタミンB群は免疫力アップ・疲労回復・脂肪や糖質の代謝に関与し、
血合いに豊富に含まれる鉄分とともに貧血予防に役立ちます。
ビタミンD・カルシウム・マグネシウム・リンはたんぱく質とともに
筋肉・骨の合成に使われます。
「柚子ジャムと柚子ココア」のレシピを紹介します。
2月も10日間が過ぎました。昨日は雪が降ったかと思えば、今日は少し暖か。
北野天満宮の梅の花も少し咲いてきたようです。確実に春の気配が段々訪れてきています。
3月のレシピは「ひな祭り」がテーマで管理栄養士さんがレシピを作って下さいました。
管理栄養士さんからのメールを紹介します。
「さて今回はひな祭りです。定番からは少し外れますが「いつまでも健やかでいてほしい」という想いはそのままに古い料理も織り交ぜて作ってみました。
春といってもまだまだ寒い日が多い3月です。
柚子ココアはからだが温まるとともに食物繊維もたっぷりとれる1品です。
ジャムの甘さがあるので純ココアや甘さ控えめのココアを使っていただきたいです。どうぞよろしくお願いいたします。」
今回3月のレシピでまず紹介するのは、「柚子ジャム・柚子ココア」です。
まだまだ寒い時期です。温かいものが欲しく感じます。また疲れたときは、甘いものも欲しくなります。そんな時にもってこいだと思います。
ココアにはマグネシウムが含まれています。ストレスがかかった時に血小板がくっ付き易くなって血栓ができやすくなります。この血小板がくっつき難くして、血栓ができにくくしてくれるのがマグネシウムです。
今日も何人か血栓性外痔核で急に痛くなって受診された患者さんがいました。患者さんに「ストレスがかかった時、血小板をくっ付き難くしてくれるのがマグネシウム何ですって。ストレスがかかった時にマグネシウムをとるといいです。コーヒーやココアにはマグネシウムが含まれています。ストレスがかかった時に、気分を変えて、コーヒーやココアを入れて飲むといいかもしれませんね。コーヒーブレイク、理にかなっています。」とお話しています。
ココアでの思い出は、私がまだ学生だった頃、日大の板橋病院の門の横に「モンノム」という喫茶店?フルーツパーラー?がありました。そこの「ホットココア」が印象に残っています。
細長いコップの三分の二までココアが入っていて、残り三分の一にホイップクリームが入っていました。とても熱いのと、飲み方を間違えると、ホイップクリームの真ん中から、アツアツのココアがあふれ出してきてしまいました。でもそのココア、とても美味しく良く頼んでいました。そのお店は、今はもうなくなってしまい、とても寂しい思いです。昼の休憩の時はたまに言っていたなあと思い出します。
さて、そろそろレシピを紹介しますね。
柚子ジャム・柚子ココア
ココア1杯 約180kcal たんぱく質 7g 食物繊維 5g
柚子ジャムの材料
柚子 1個(重さを測る)
砂糖 柚子の半分くらい
柚子ココアの材料
ココア(ビター)大さじ1
お湯 大さじ1
牛乳 120ml
柚子ジャム 大さじ1
柚子ジャムの作り方
- ① ゆずの皮をむき、外皮は5mm角のみじん切りにする。薄皮のついた果肉は半分に切って種を取り、ざく切りにする。
- ② ①の外皮はかぶるくらいの水で水から茹で、沸騰したらお湯を捨てる(ゆでこぼし)。
これを2回繰り返し、3回目は柔らかくなるまで茹でて水気を切る。
③ ②に①の果肉と砂糖を入れ10分ほど煮る。
柚子ココアの作り方
- ① マグカップにココアとお湯を入れよく混ぜる。
- ② ①に牛乳を入れよく混ぜ電子レンジで温める。
*吹きこぼれないように注意してください。
③ 柚子ジャムを混ぜる。
ドラマのシーンの周りには、多くのスタッフが!
今日は日曜日。夜11時55分から「ミヤコが京都にやって来た!」の第5話が放映されます。ドラマも佳境に入ってきました。どう展開されるでしょうか、楽しみです。
今回、医療指導に関わりました。その時に台本をいただきました。余白が多いものでした。この余白にドラマを撮影していくときに、それぞれの担当で気が付いたこと、アイデア、注意しなければならないことなどを、スタッフの人たちはどんどん書き込んでいくんだろうなあと想像していました。
私も医療指導する部分には、この台本の状況での病名は何か。またその時の処置の仕方、診察の仕方はどうしていったらいいのかを書き込んでいきました。
また、その処置や医療行為が正しいものでなければならないので、もう一度、救急処置の本や、診断の仕方などの本を読み返したりしました。
以前、京都に帰ってくる前は、救命救急センターに勤務していましたが、それももう25年も前の事。診察の仕方などの基本は変わりませんが、もう一度確認をしました。
京都に帰ってきてから肛門科一筋。久しぶりに違う分野の勉強をしたなあと思いました。勉強もでき、いい経験をしたなあと思います。
その台本に書き込んだり、診察や処置の仕方を書いたものを、演出の方にお渡しして、撮影の時の参考にしていただきました
ドラマの中のシーンとしては、本の数分?数秒?のシーンですが、そのために私ももう一度勉強し直しました。きっと他のシーンでも同じ、数分、数秒のシーンを作り上げるのに、莫大な時間をかけているんだなあと感じました。
そのような撮影までの下準備をした後、それを現実の映像にするために、俳優さんや美術の方、照明の方、そして演出、監督。全ての方たちが、脚本家が思い描いたものを実際の映像にしていく。それに向けて一つになっていく。凄いなあと感心するばかりです。
以前お話しましたが、やはりこの過程は医療現場にとてもよく似ています。
私は大学の消化器外科に所属していました。患者さんを手術で治していく診療科です。ドラマを作っていくのと同じです。いきなり手術をして、手術が終わったらもうお終いというわけではありません。
直接手術予定の患者さんが外科の外来や病棟に来られるわけではありません。関連の医療機関からの紹介や、大学の内科などの他の診療科から外科に紹介されてきます。
関連の医療機関からの紹介患者さんでは、手術をするにあたっての追加の必要な検査は無いか、必要な検査があれば行い、その検査の情報をもとにまずは担当の医療チーム、そして医局全体でのカンファレンスをして、手術方法や治療方法を決めていきます。
また内科からの紹介では内科・外科カンファレンスを行って内科の先生方とも議論して手術方法や治療方法を決めていきます。手術が終わり、退院されていった患者さんについてもその経過や手術の結果など内科・外科カンファレンスをします。手術後も患者さんが回復され、退院までの術後の管理をしていきます。この術前術後のカンファレンスが今以上に医療をより良いものへとしていくのだと思います。
そして、医師だけでなく、看護師、検査技師など多くのスタッフがその専門性をフルに生かして患者さんの治療に当たっていきます。
ドラマの撮影と同じように、患者さんを治すという目標に向けて、全てのスタッフが一丸となって取り組んでいく。やはり似ています。
患者さんをどう治していくか?患者さんに最高の医療を提供するためには、まずはしっかりと患者さんの状態、そして病気の状態を把握しなければなりません。それまでには時間と、そして適切な判断力が必要です。手術ではそれぞれの専門職の能力をフルに発揮。皆の力が生かされます。
こう考えると、どんな職業も同じだなあと思います。自分一人では、やはりいい仕事はできません。
さて、撮影に関わり、放映されるドラマを観ると、少し不思議な感覚になります。
例えば、主人公の佐々木蔵之介さんと娘役の藤野涼子さんが二人で居間で会話をしているシーン。二人だけのシーンで、本当にそこには二人しかいない雰囲気が出ています。でもそのシーン、二人の周りには照明や音声の方、演出の方など、多くの人たちが取り囲んでの撮影です。第4話では、今映っている、その後ろには、私がいるのに。といった具合です。
ドラマを観られるときは、そんな状況で撮影されているんだなあと思いながら観ていただくと、また少しドラマの観方が変わるかもしれませんね。
肛門の手術後、便秘になる要因。
今日は、肛門の手術後の便秘に関して少しお話したいと思います。
術後3日間の診察の持つ意味
渡邉医院では、内痔核に対して痔核根治術をしたり、痔瘻に対して痔瘻根治術を行った後、3日間は毎日、診察させてもらっています。1泊2日の入院の患者さんも残り2日間は外来に通院してもらっています。
この理由の一つには、術後3日間の傷の具合が大事であることと、術後の治り方や、術後心配になるであろうことを前もって術後の患者さんにお話するためです。そして一番大きな目的は、この術後3日間の間に1回はスッキリと便が出て欲しいからです。というのも、食べたものが消化され、吸収され、便になるまでゆっくりで3日間かかるからです。
出にくいようなら、緩下剤を内服してもらったり、3日間経ってもどうしてもすっきる便が出ない場合は浣腸をして、スッキリ便を出してもらっています。
術後便秘になってしまう要因は?
どうしても肛門の手術をした後は、便秘になり易くなってしまいます。それは何故か。
術後の排便時の出血や痛みへの不安
まず一番の原因は、どうしても手術をすると、「排便時に出血するかなあ?」とか、「便をするときは痛いんだろうなあ?」と思うと、どうしても便を出すのが怖くなってしまいます。また、実際に排便すると、出血したり、痛みがあると思った通りになってしまう。そんなことで便を出しにくくなってします。
このように肛門の手術後は、排便時の出血や痛みに対しての恐怖心が大きな便秘の原因になってしまいます。
術後の痛みも便秘の要因の一つ
また術後に痛みが強いと、痛みそのものが便秘を引き起こしてしまいます。痛みによるストレスで大腸の動きが悪くなることもあると思います。
ですから、排便の状態を良くするにも術後の疼痛を和らげることが大切だと思います。
便が残り、詰まってしまうことでの痛み
また、術後、便秘になって、直腸内に便が残ったままになったり、詰まってしまうと、そのこと自体が痛みの原因になってしまうことがあります。術後、直腸に便が詰まってしまうことでの痛みは浣腸などをしてすっきる出してしまうと、痛みも随分楽になります。
排便時に便が傷を擦るので痛いのではと思い、我慢してしまうと、かえって直腸に便が残ったり、詰まることでかえって痛くなってしまいます。怖いかも知れまs電が頑張って便を出した方が楽になります。
このように、排便時の出血や痛みに対しての恐怖心などの精神的な要因や、実際に術後の痛みが強い場合は術後の便秘の要因になります。
術後は肛門機能が正常ではない。
もう一つ、術後の肛門の機能の問題も関係してきます。
例えば、内痔核に対して痔核根治術を行った場合、どうしても肛門上皮に傷が出来ます。このことが排便の状態に影響を与えます。
私たちは通常具合よく便が出るときは、排便時に具合よく、肛門上皮が外に出る(このことを脱肛といいます。)ように、具合よく脱肛することで気持ちよくスッキリ便が出ます。
しかし、痔核根治術をすることで肛門上皮に傷がどうしてもできます。そのことで排便時の肛門上皮が外に出る脱肛がし難くなってしまいます。そうすると、ただただ肛門が広がってだけの排便になってしまいます。そうなると直腸にきた便を絞り出すような感じで排便することになります。柔らかい便だと出ますが、硬くなってしまうと出なくなってしまいます。
このような原因でスッキリ便が出なくなることもあります。この場合は、緩下剤などを内服してもらい、便を柔らかくして、出すようにしてもらいます。
肛門上皮の傷が治り、術前の様に肛門上皮が外に出るように、具合よく脱肛するようになるとスッキリ便が出るようになります。
痔核根治術などを行った術後は、肛門上皮に傷が出来ることで、正常の肛門の動きでなくなってしまうのも、術後の排便がスッキリと出ない原因になります。
このように、術後の排便の不安、排便の恐怖心。そして実際の痛み。さらに術後どうしても正常な肛門の動きが悪くなるなどの理由でスッキリ便が出ず、便秘になってしまうことがあります。このようにもともと便秘であった患者さんは皿の胃便秘になり易く、もともと具合よい排便であった患者さんも手術によって便秘になってしまうこともあります。
肛門の手術後は主治医と相談しながら具合よく便が出るようにしていくことが、術後の痛みの軽減にもなります。術後の排便管理がやはりとて重要なポイントとなります。
自分の術後の傷は具合良く治っているの?
Twitterでの相談をしています。様々なことで皆さんは悩んでいることがわかります。
また、肛門の病気はなかなか相談する人もいない。また肛門科への受診も何か行き難い。お一人で悩んでいる方が多いんだなあと感じます。
肛門科、できるだけ敷居を低くして、気楽に受診できる診療科になればいいなあと、これまで取り組んできました。これからも相談しやすい、そして診察を受けやすくなるように工夫をしていきたいと思います。
さて相談の中でも多い相談事は、手術をしてもらったが、具合よく治っているかどうか心配という悩みであったり、具合よく治ってきていたのに、急に痛みが出てとても不安だ。治ってきたと思ったのにショックという悩みなどがあります。
そういった悩みの原因になるものは、「いつまで痛いのだろう?」、「いつになったら出血が治まるのだろう?」、「順調だったのに、急に腫れてきて痛いけど、このままで大丈夫なんだろうか?」などの不安や心配が多いような気がします。
肛門の手術後は、どうしても傷ができた肛門を使わなければなりません。
毎日の排便、また、座ったり歩いたり、どうしても手術をした後、肛門は使いながら治していかなければなりません。そこが普通の怪我などと違うところです。
例えば怪我をした時、その怪我を毎日擦りながら治していく人はいません。傷を擦ると痛いですし、出血もします。怪我した傷はなるべく触らないように、そして傷にはガーゼを当てたり、包帯を巻いたり、傷は安静にして治していきます。でも肛門の手術は安静にすることはできません。使わずに治すことはできません。やはり、便が出るところです。手術でできた傷を排便の時は擦りながら便は出てきます。毎日怪我の傷を「治ったかなあ?出血しないかなあ?」と擦りながら治しているのと同じです。
このように肛門の手術は、使いながら治していくというところに、他の傷との違いがあります。また、このように使いながら治していくので、手術をした、傷のある肛門を使いながらでも、ちゃんと治っていくように手術をしなければなりません。
もう一つ不安になる原因は、手術した傷を自分自身が見ることが出来ないというところにもあります。
例えば、見えるところを怪我をして傷が出来たとします。そうすると、毎日傷の治り具合を自分で見ることが出来ます。「昨日よりも出血しにくくなってきている。」、「傷が大分小さくなってきている。」、「見た感じが、乾いてきていて、浸出液も少なくなってきた。」と自分自身が傷の治りをチェックできます。また、たまたま傷を擦って、出血して痛くても、「この程度なら大丈夫だ。心配いらない。」など自分の目で傷を見て、そしてこれまでの経験を生かすことが出来ます。それが自分の見えないところに傷があると、その経験を生かすことが出来ません。
このように、肛門の手術の後の傷は、使いながら治さなければならないこと、そして自分の目で傷を見て、今までの経験が生かせないこと。このことが術後の治りが具合よく治っているかどうか不安を感じる原因になると思います。
そんな時は、やはり手術をしてくれた主治医の先生に、今の術後の傷の具合はどうかをしっかり聞き、自分の不安を解消していくことが大事だと思います。やはり、心配事、不安なことを抱きながら、ストレスを持って治すよりは、そういった不安や心配事なく、安心して治していく方がやはり術後の傷に治りを良くしてくれます。
また私たち医師も、患者さんのそういった不安や心配を取り除き、安心して治していけるようにしっかりと相談にのることが大事ですし、術後の経過に沿ってある程度皆さん同じ不安や心配をされます。できればそういった不安や心配事を感じる前に、先手先手に不安に感じるであろうことを前もって、患者さんにお話しておくことも、傷を具合よく治していくことにとても大切なことだと思います。