「おからで鶏南蛮(夏)-辛味と酸味を効かせてー」のレシピを紹介します。
8月のレシピは、「暑さを乗り切る!」をテーマにレシピを紹介してきています。前半は鰻を使ったレシピを、後半はおからパウダーを使ったレシピを紹介しています。
さて、京都の今現在は、日も照ってきて、いい天気になってきました。少し雨も落ち着いてきたのかなあと言った感じです。今年は祇園祭も中止になり、本来なら今日は宵々山だったのかなあと思います。本来ですと、祇園祭りが終っていよいよ夏本番と言った気持ちになるのですが・・・今年は新型コロナウイルスの感染拡大で、季節の移り変わりに何のメリハリもなく、なんとなくダラダラ季節が過ぎていっているように思います。
少し寂しい気持ちにもなりますが、今は新型コロナウイルス感染拡大の収束に向けて一人一人頑張っていかなければならないんだなあと思います。そして、私たちが今できることをしっかりと行っていきたいなあと思います。
一つ気になることがあります。それは、政治だけでなく世の中すべてが「新型コロナウイルスの影響」という言葉で大切なことを議論することなく、様々な人の意見をきくことなく、この一言で済まされて言っているのではないかと言うことです。新型コロナウイルスの感染拡大を抑え、収束させることは大事です。でもこれから先の世の中を動かしていく、そんな大事な議論はしっかりとしていかなければならないと思います。
さて、レシピに戻りますね。今回のレシピは「おからで鶏南蛮(夏)-辛味と酸味を効かせてー」です。夏はやっぱりピリ辛で少し酸っぱいものが美味しく感じます。そして食欲もわきます。ではどうして夏の暑い時期に辛味や酸味が欲しくなるのでしょうか?ちょと調べてみました。
酸味に関しては、酸っぱいもの煮はクエン酸という酸が含まれています。体が疲れる原因に、体内に乳酸が溜まることが挙げられます。クエン酸はこの乳酸を代謝するときに必要となります。ですから疲れた時には酸味のあるものが欲しくなると言われています。暑い夏頑張って仕事をしたり、また夏の暑さに立ち向かうために頑張るとやはり疲れが出るその疲れをとるために酸味が欲しくなる。と言ったことのようです。
ではなぜ辛いものが欲しくなるかです。香辛料など辛味や刺激のあるものは、体の中から発汗して汗をかくことによって体温を下げようというところからくるのではないかと言われています。
ということで、今回は、お腹の調子を良くしてくれるおからパウダーを使った、少しピリ辛で酸味のある、夏にはもってこいのレシピ「おからで鶏南蛮」のレシピを紹介しますね。
「おからで鶏南蛮」
1人分 約450kcal たんぱく質 30g 食物繊維 6g
材料(2人分)
鶏モモ肉 1枚(200g)
◎おからパウダー 大さじ2
◎卵 1個
〈甘酢〉
★酢 大さじ2
★みりん 大さじ2
★しょうゆ 大さじ1
★唐辛子 1本
〈タルタルソース〉
ゆで卵 1個
紫玉ねぎ 1/4個
きゅうり 1/4本
◇ヨーグルト 大さじ2
◇マヨネーズ 大さじ1
◇レモン汁 小さじ1
◇はちみつ 小さじ1
◇おからパウダー 小さじ1
◇塩胡椒
(作り方)
- ①鶏モモ肉は厚さを揃えて一口大に切る。
- ②◎を混ぜ①につけ、フライパンで揚げ焼きにして取り出しておく。
- ③フライパンをふき、★を煮立たせ甘酢を作り②を入れる。
- ④紫玉ねぎ・きゅうりをみじん切りにし塩もみする。
- ⑤みじん切りのゆで卵と④と◇をませタルタルを作る。
- ⑥皿に付け合わせ野菜と③を盛り、⑤をかける。
内痔核が急に痛くなる時
さて、今回は内痔核(いぼ痔)がどんな時に痛くなってしまうかについて少しお話したいと思います。
最近、今まで持っていた内痔核が急に痛くなって受診される患者さんが何人かおられました。内痔核が痛くなると、本当に辛いです。こんな場合は早く肛門科を受診して治療することが大事で、そのことで楽になります。なかなか肛門科の受診は診察や治療、そして手術等不安が多く、こわいと感じている患者さんが多いと思います。でも痛いときは思い切って受診して下さい、そのことで今ある痛みを楽にすることができます。
さて、内痔核は肛門の外側から約2~3㎝奥の肛門と直腸との境目、歯状線の直腸側にできる静脈瘤のことを言います。時間が経つにつれて、静脈瘤というよりは粘膜脱状になることもあります。通常、内痔核は直腸粘膜の痛みの感じない部分にできるため痛みを伴わない病気です。排便時に内痔核から出血しても、痛みはありません。また内痔核が悪化して、排便時に肛門の外に出てくる、脱出するようになっても、また、脱出したままの状態になっても、内痔核だけだと痛みはありません。内痔核、いぼ痔は痛いもんだと思っている方も多いと思いますが、内痔核だけですと手術をしなければならないほど悪くなっても痛みがありません。
なかなか痛みがなく、排便時の出血や、場合によっては排便時に内痔核が脱出するようになっても、痛みはなく、押し込むことで通常の生活には支障はありません。内示アックの程度が悪くなると、排便時だけでなく、お腹に力が入った時や、歩いていても内痔核が脱出するようになることもあります。でも基本的には排便時に出血したり、脱出してきてもその時だけの症状です。
こういうことも理由で、なかなか肛門科に受診できないのではないかと思っています。内痔核の症状が強くなって、例えば出血が頻回になったり、出血の量が増えてきたり、また排便時以外にも内痔核が脱出してくるようになると「そろそろ肛門科に行ってみてもらい、治さなければ。」と思うのではないかと思います。でも私はこういったことがきっかけで肛門科を受診するでいいと思います。治そうと思った時が肛門科を受診するベストタイミングだと思います。
でも、内痔核が悪化して肛門科を受診する理由で一番の理由は痛みが強くなった時だと思います。出血も心配だとは思いますが、内痔核が痛くなると、本当に痛くて辛いです。痛くて寝てもいられない、何もできない。仕事どころではない。内痔核が痛くなると何も手につかなくなってしまいます。
では、手術をしなければならないほど悪くなっても痛くない内痔核が、どんな時に痛みが強くなってくるかをお話します。
内痔核に血栓が詰まった時
一つ目は、内痔核に血栓が詰まってしまった時です。内痔核に血栓が詰まって脱出したままになり、しかも血流障害を起こした状態を嵌頓痔核と言います。血流障害が続くと、脱出したままの内痔核が壊死に至ることもあります。また脱出したままにならなくても肛門内に内痔核があっても、そこに血栓が詰まってしまうと脱出していなくてもとても痛いです。またそこを排便時便が通るので、排便時の痛みも伴います。
嵌頓痔核の場合は、消炎鎮痛剤の座薬などを使って、痛みをとり、ある程度落ち着いてから痔核根治術をすることもありますが、嵌頓痔核で痛みが強い時に、直ぐに痔核根治術をすることもあります。直ぐに痔核根治術をする場合は、入院や術後の外来通院などもあり、ある程度仕事などの日程が付くときに行います。ただ、嵌頓痔核は常時痛みがあります。痛みが原因で、手術をしなくても痛みのため、仕事どころではないため、直ぐに手術をされる患者さんが多いです。でも先にお話したように消炎鎮痛剤を使いながら、仕事などの予定をたててから待機的に痔核根治術をすることも可能です。今の痛みの状態や仕事などの予定などを考えながら医師と相談して手術を決めたらいいと思います。
内痔核に裂肛を合併した時
二つ目に、内痔核が痛くなる原因は、排便時に内痔核が脱出したり押し込んで戻したりしているうちに肛門に傷がつき、裂肛を合併することがあります。脱出する内痔核に裂肛が合併してしまうと、排便時も痛いですが、押し込むときも痛い。そして痛みのため、内肛門括約筋の緊張が強くなると、押し込んだ後も痛みが持続するようになります。
この脱出する内痔核に裂肛が合併した時も痛みが強くなります。脱出する内痔核に裂肛が合併すると内痔核が出たり戻したりするため、裂肛そのものも徐々に悪化して、痛みも段々強くなっていってしまいます。
こういった裂肛が合併して痛く内痔核の特徴は、肛門上皮の部分の腫脹が強いタイプの内痔核に起きやすい印象があります。粘膜部分だけの静脈瘤が脱出する内痔核の場合は、出血は多いですが、あまり裂肛を合併しないように思います。肛門上皮に腫脹が強いタイプの内痔核はあまり出血はしませんが、裂肛を合併したり、血栓が詰まったりして、出血よりは痛みが出るタイプの内痔核だと思います。
この裂肛が合併した内痔核もやはり手術をしてスッキリ治す必要があります。脱出する内痔核に裂肛が合併すると、裂肛も治っていいきません。
ただ、血栓が詰まった嵌頓痔核も、裂肛が合併した内痔核も手術をすることで常の痛みはグッと楽になります。嵌頓痔核の様に常に痛みが続くということは術後はありません。排便時の痛みはありますが、これも7~10日ほど経つとスッと楽になります。
また裂肛が合併した内痔核は術後の排便時の痛みも楽になります。手術で肛門に傷はできますが脱出する内痔核に裂肛があるよりはずっと痛みは楽です。
このように通常痛みがない内痔核も血栓が詰まったり、裂肛を合併すると急に痛みが出る辛い内痔核になってしまいます。このような状態になった時は迷わず肛門科を受診して、どのように治していくかを知師としっかり相談してくださいね。
「おからパウダーのヨーグルトケーキ」のレシピを紹介します
7月も2週間が経ちました。今日は午後から雨も上がり、久しぶりに青空を見た気がします。夕方は風も涼しく、蒸しっとしていたのが一転爽やかになりました。なかなか明るいニュースがない中少し気持ちが張れる気がしました。
8月のレシピは、まずは鰻を使ったレシピを紹介してきました。栄養を付けて、これからの暑い日々を乗り切ろうというテーマです。
さて、今日は久しぶりにスウィーツのレシピを紹介します。
今回のスウィーツは「おからパウダーのヨーグルトケーキ」です。
おからは肛門科的には便秘に良い食材です。便の量を増やしてくれます。便の量が増えることで、大腸を刺激して、大腸の動きを良くしてくれます。
時々「私は便秘だから、消化のいいものを食べるようにしています。」という方がいます。でもこれは間違いで、いくら沢山食べても、消化の良いものを食べていると、消化され吸収され便のもとが少なくなって、かえって便が出なくなってしまいます。やはり、便のもとになるものもしっかり摂らなければ便秘はよくなりません。そんな点、おからは便の量を増やしてくれます。
また、おからパウダーを調べてみると、ダイエットにもいいとのことです。
その理由として、先ほどお話したように便の量を増やしてくれることで快便が得られることも一つの理由だと思います。同じような理由で、おからパウダーを摂ることで、満腹感も得やすいとのことで。おからパウダーが水分を含むことで、3倍近く膨れ量が増えるそうです。そのために満腹感が得られやすく、過度に食べてしまうことを防いでくれるようです。
また、私はまだおからパウダーを食べたことはまだありませんが、おからパウダーはそのままでも食べれるそうで、しかもあまり味がないとのことで、他の食材の味の邪魔をしないとのことです。ヨーグルトにおからパウダーをかけて食べるだけでもよさそうです。
時々、ダイエットのために食事制限をしたりすることで、便秘になったり、また便秘が悪化したりすることがあります。そんなことを考えると、おからパウダーはダイエットにもいいし、便の量も増やしてくれるので、便秘にもいい。一石二鳥ですね。
ではそろそろレシピを紹介しますね。
「おからパウダーのヨーグルトケーキ」
全量 約360kcal、たんぱく質 21g、食物繊維 8.7g
材料(1つ分)
おからパウダー 20g
ヨーグルト 100g
水切りせずそのまま使用
卵 2個
砂糖 大さじ2
お好みではちみつやメープルシロップやジャムをかけても
(作り方)
- ①卵を卵黄と卵白に分け、卵白を泡立ててメレンゲを作る。
- ②別の容器で卵黄・ヨーグルト・砂糖を混ぜる。
- ③②に①の1/3を入れしっかり混ぜる。
④残りの①をふんわり混ぜ、電子レンジ500Wで4分チンする。
管理栄養士さんから一言
おからパウダー
おからを乾燥させ細かい粉末にしたもので、低糖質(小麦粉の1/8)
・高たんぱく質(納豆の1.5倍)・食物繊維は木綿豆腐の100倍以上です。
普段の飲み物やヨーグルト、炒めものやカレーなどにも混ぜるだけで手軽に使えるので便利です。
「鰻の蒲焼もどき」のレシピを紹介します。
8月のレシピはまずはこれからの暑さを乗り切ろうということで、鰻を使ったレシピをまずは紹介しています。
鰻は私も好きですが、息子も大好物!今は東京で働いていますが、京都にいた頃、「今日は何が食べたい?」と聞くと、「鰻。」と言っていました。
鰻というと、私が大学に行くため京都を離れるまでは、渡邉家では自宅で時々鰻の出前を取っていました。記憶をたどると、おそらく祖父も鰻が好きだったのではないかと思います。いつも渡邉医院の近くにある西陣の「江戸川」というお店から出前を頼んでいました。
何回か「江戸川」に食べに行ったことがあります。
創業は大正。昔ながらの佇まい。薄っすら覚えている記憶では、2回に上がる細い階段。2回は座敷。そこで皆で鰻をいただいたきました。
出前を取って家で食べるのもゆっくりできていいですが、やはり食べに行って焼き立てをいただくのが一番ですよね。
渡邉医院の近くには古くから続いている料理屋さんがたくさんあります。水だきの「鳥岩楼」さん、懐石料理の「魚新」さん、「萬重」さん。天ぷら料理の「天喜」さん。ほかにもたくさんの料理屋さんがあります。また新しい、美味しいお店もできています。西陣に来られることがあったら探索して西陣の伝統を感じてみて下さいね。
さて、今回は「鰻の蒲焼もどき」のレシピと「8月の鰻の献立」を紹介します。
鰻も最近は高級魚、高くなってきて、昔の様な感じで食べられなくなってきてしまっているかなあと思います。そこで、管理栄養士さんが「鰻の蒲焼もどき」のレシピを作ってくれました。本物の鰻の蒲焼と比べて、「もどき」の出来栄えがどうか、味わって下さいね。
そろそろレシピを紹介したいと思います。
「鰻の蒲焼もどき」
全量で約320kcal たんぱく質 18g、食物繊維 2.1g
材料
豆腐 150g
はんぺん 1/2枚
ごぼう 1/4本
のり 8枚切6枚
油
うなぎのたれ
作り方
- ①豆腐は1cm角に切ってゆでて水切りする。
- ②ごぼうは電子レンジで軟らかくする。
- ③ミキサーに①・②・はんぺん・片栗粉をかける。
- ④海苔に③をのせて筋をつける。、多めの油のフライパンに海苔の方から入れ
- 両面焼く。
- ⑤鰻のたれをかける。表面をあぶる。
-
「8月の鰻の献立」鰻づくし
-
1人分 約800kcal たんぱく質 40g 食物繊維 20g
・鰻の柳川風・鰻と夏野菜の煮びたし・うざく
古川柳「痔の医者は 諸人の尻で飯を食い」
毎月発行され診療所に届く「月間保団連」という雑誌があります。全国保険医団体連合会が発行する雑誌です。その7月号が昨日届きました。
7月号をみてみると、「文化」のところに、「江戸のお医者さん 古川柳からうかがう町医者の世界」というエッセイがありました。古川柳の世界でも、医者や医療に関して取り上げられているそうで、いろんな医師に関するものや医療科別の古川柳が紹介されていました。
その中で江戸時代は外科のことを外料(がいりょう)と言っていたようで、その外料の中の古川柳にこんな川柳が紹介されていました。
「痛いことないと 外料は針を出し」、「削いでとりますと 医者殿平気なり」
という川柳です。この古川柳を読んで、「う~ん わかる気がする。」と思いました。
渡邉医院では手術の際は局所麻酔で行います。その時に「痛くないよ。」とは言えないので、「最初は痛いけど、麻酔なので、途中から痛くなくなるから頑張ってね。」といって、躊躇することなく、麻酔をしていきます。
実際に麻酔なので途中から痛くはなくなるのですが、何のためらいもなく針を刺して麻酔をしていく。麻酔をして、しっかり悪いところを治そうと、患者さんのことを想ってのことですが、人の体に針を躊躇なく刺す。この精神の感覚はどのような仕組みで針を刺せるのかなあと思います。
また、病気を治すという目的で手術をするのですが、これもまた、なんのためらいもなく、例えば内痔核を剥離して切除していく。
よく考えると、一般の人々の感覚とは全く違う、特殊な感覚だと思います。
見方を変えると、とても危ない感覚かなあとも思います。そんなことを考えていると、自分自身特殊な感性を持つ、少し危うい存在なのかと思ってしまいます。患者さんの体にメスを入れる。多くの人にとっては非日常の世界が、私たち医師にとっては日常の世界になっている。このことをしっかり心に刻んでおかなければならないと思います。そして、この危ない感覚を正しい方向へ持っていけるのは、患者さんが苦しんでいる病気を治そうという理性だと思います。この理性が欠如してしまうと、医師は医師でなくなってしまいます。そこに私たち医師の責任があり、患者さんはしっかりみています。
さて、このエッセイの中に肛門科についての古川柳も紹介されていました。肛門科」のことを痔医者と言っていたようです。紹介されていた古川柳は、
「痔の医者は 諸人の尻で飯を食い」
です。読んでみてチョット苦笑い。でも当たっています。
毎日患者さんの肛門の診察をして。場合によっては手術をしています。そしてそれによって得る診療報酬で私たちの生活は成り立っています。古川柳の通りです。
肛門という本当に体全体からすると、とても小さな場所です。でも、食べたものを消化して、栄養を吸収してそして最後に便として出る。その一番最後の部分の病気を治すのが肛門科です。範囲としては小さいですが奥が深いのが肛門科です。「終わりよければ全て良し。」と言う言葉があるように、美味しく食べれて、スッキリ気持ちよく便が出る。とても大切なことです。そこを治す肛門科。これからも「ただ一筋に肛門科」で行きたいと思います。
「鰻と夏野菜の煮浸し」と「うざく」のレシピを紹介します。
8月のレシピは「夏を乗り切る!」をテーマでレシピを紹介しています。
今年は7月21日が「土用の丑の日」ということで鰻を使ったレシピを紹介しています。
鰻のレシピ第二弾は「鰻と夏野菜の煮浸し」と「うざく」のレシピです。
またまた私の知らない言葉が出てきました。「うざく」です。「うざく」って何?ということで調べてみました。
「うざく」は鰻とキュウリの酢の物のことだそうです。ウーン。「うざく」という言葉は知らなかったけど食べたことは有るということがわかりました。これまで名前を知らずに「うざく」食べていたんですね。
鰻の蒲焼を良く冷やしたキュウリの酢の物と和えたもの。冷たくて、少し酸っぱくて、そしてシャキシャキしていて。夏にとてもあう料理だと思います。
調べてみると、「うざく」の発祥の地は三重県だそうです。近畿地方一帯で好まれていると書いてありました。
「うざく」の名前の由来を調べてみると、「鰻をザクザク切ったもの。」というところにあるそうです。「鰻をザクザク切った。」、「鰻ザクザク」そして「うざく」。なるほどなるほどと思います。また、キュウリをザクザク切る音から名付けられたという説もあるそうです。
さてそれではレシピを紹介したいと思います。
「鰻と夏野菜の煮浸し」
1人分 約100kcal、たんぱく質 7.5g、食物繊維 2.7g
材料(2人分)
〇鰻のかば焼き 1/4尾
〇鰻の頭
★ナス(切り込みを入れて)1本
★エリンギ(短冊) 1本
★伏見唐辛子(半分に切る)3本
油
◇めんつゆ 大さじ2
◇水 200cc
◇生姜のしぼり汁
作り方
- ①★を炒める。
- ②◇に〇を加え煮る。①を漬けて冷ます。
-
「うざく」
1人分 約130kcal、たんぱく質 10g、食物繊維 7.5g
材料(作りやすい分量)
鰻のかば焼き 1/4尾
きゅうり(輪切り) 1本
わかめ(戻して) 50g
あわせ酢 大さじ1
みょうが(千切り)
作り方
①全てを和える。
「鰻の柳川風」のレシピを紹介します。
7月も2週目が終わり、本来ならば祇園祭で街も賑わい、祇園ばやしの笛の音や鐘の音で心ウキウキする時期です。今年は新型コロナウイルスの感染拡大で山鉾巡行・神輿渡御が中止になりました。ただ、こんななか、昨日10日には祇園祭の神輿を清める「神輿洗い」が八坂神社で行われました。祇園祭は平安時代に京都で流行した疫病を鎮めるため、現在の八坂神社に66本の鉾を作り疫病の退散を祈願したのが始まりです。
山鉾巡行・神輿渡御が中止になりましたが、新型コロナウイルスを退散して欲しいものです。
京都では祇園祭が終ると夏本番!厳しい暑さの日々を迎えることになります。こんな時こそガッツリ食べて、元気をチャージしていきたいと思います。
7月21日は土用の丑の日。8月のレシピはまずは鰻を使ったレシピを紹介します。
管理栄養士さんからこんなメールをいただきました。
「今年は7月21日が土用の丑の日だそうです。平賀源内のコピーに乗ってみるもよし、レジェンドの将棋飯にあやかるもよし、落語にならうもよし、今回はお坊さんに倣って精進料理風のうなぎのかば焼きもどきも作ってみました。本来ははんぺんでなく長芋で作るようですが、これだけ手間をかけても食べたかったんだろうなあ。意外と鰻!と新たな発見でもありました。」
では、そろそろレシピを紹介します。まづ8月のレシピ第一弾は「鰻の柳川風」です。
「鰻の柳川風」
1人分 約320kcal たんぱく質 20g 食物繊維 4.2g
材料(2人分)
鰻のかば焼き 1/2尾
◎ごぼう 1本
◎玉ねぎ 1/2個
ごま油
めんつゆ 大さじ3
みりん 大さじ1
卵 2個
三つ葉
粉山椒
作り方
- ①鰻のかば焼きは1cm幅に切る。
- ②ごぼうはささがきに、玉ねぎは薄切りにする。
- ③ごま油で②を炒める。
- ④めんつゆ・みりんを加え、ひたひたの水を入れて軟らかくなるまで煮る。
- ⑤①を並べ、溶き卵を入れて半熟まで火を入れる。
- ⑥三つ葉を飾る。
管理栄養士さんから一言
うなぎ
鰻には抗酸化作用のあるビタミンAが豊富に含まれ、疲労回復のビタミンB1・皮膚や口内炎予防のビタミンB2も多く、牛乳よりたくさんのカルシウムや
DHA・EPAといった記憶力やがん・高血圧・コレステロールなどに有効な
魚油も含まれます。
自分がどうしたいかが一番大事
「最近はあまり手術は行わないとネットに書いてありますが、どうなんですか?」という質問を受けました。
やはり患者さんにとっては手術をしなくても軟膏や座薬、また内服薬などで治ればいいなあと思う気持ちはとてもよくわかります。私も、なるべく肛門には傷を付けない方がいいと思っています。
肛門は柔らかく広がり、排便時に具合よく脱肛してスッキリ便が出る。そういった状態にあることが一番だと思います。
例えば裂肛が繰り返すことで、内肛門括約筋の緊張が強くなったり、傷が出来たり治ったりすることを繰り返すことで瘢痕化して、肛門が内肛門括約筋の緊張が強くなるだけでなく、硬く広がりが悪くなってしまうことがあります。
また痔瘻などでも、炎症を繰り返すことで肛門が硬くなり、広がりが悪くなってしまうことがあります。
このように肛門の柔らかさが失われてしまうと、どうしても具合よく排便が出来ないようなってしまいます。ですからできれば手術をしなくても治る方法があればそちらを選択することがいいと思っています。
内痔核の場合も痔核根治術ではなく、ジオンなどの痔核硬化剤での痔核硬化療法で治るのであれば肛門に傷を付けないで治すことが出来る痔核硬化療法を選択して勧めます。でもどうしても手術が必要な場合も、できるだけ術後の肛門が柔らかく治っていくように心がけています。
さて質問された「最近はあまり手術は行わないとネットに書いてありますが、どうですか?」です。
この質問の答えですが、肛門の病気には、手術をしなくても治す方法があるものと、手術をしなければスッキリ治らないものがあります。そこをしっかり分けて考える必要があります。
例えば内痔核の場合、今までは痔核根治術をしなければならなかった内痔核が、ジオンという痔核硬化剤による四段階注射法(ALTA療法)で内痔核の性状によっては治すことが可能になりました。ALTA療法の適応がある内痔核であれば、やはりALTA療法を選択します。痔核硬化療法と言っても肛門が硬くなってなおるのではなく、内痔核を一端硬化させて最終的には柔らかく治っていきます。
また、外痔核に関しては血栓性外痔核は血栓が詰まって腫れて痛い病気ですが、腫れは必ず自然に引いて、痛みが楽になり、血栓も自然に溶けて治っていきます。ただ痛みがあるので、この痛みを取り除くために例えば消炎鎮痛剤の座薬を使って腫れを取り、痛みをとり、血栓が自然に溶けて吸収するのを待つことで治ります。ただ、痛みが強かったり、血栓が大きかったりした場合は手術で血栓を取り除くと痛みもすぐにとれ楽になります。
病気によって手術をしなくても治るももあれば、手術をしなければ治らないものがあります。またネットで書かれていることが必ず正しいとは限りません。ネットで調べている病気が本当に自分の病気なのか。この点も大事な点です。
やはり、自分が何の病気であるのか。そしてその病気をスッキリ治すのには手術が必要なのかどうか。他に治す方法はないのか。手術が必要な場合、どのような手術があるのか。自分の病気を治すのに一番適切な手術方法は何か。などを考えなければなりません。でも、やはり自分一人では決めることはできないと思います。医師と一緒に相談しながら最適な治療を受けることが大事だと思います。そして一番大切なことは、自分はどうしたいかです。ネットなどの情報に流されることなく、今自分が一番気になっている症状は何か、自分がどうしたいのかをしっかり医師に伝え、相談して治療を進めていってください。
保健医療政策の充実を!
7月に入り、豪雨が日本を襲っています。各地に甚大な被害を与えながら、今なお雨は降り続いています。
新型コロナウイルスの拡大もまだまだ収束が見えない中、東京など、感染者が増えてきています。まだまだ第一波が続いているのか、第二波の始まりなのかは定かではありません。新型コロナウイルスの感染拡大の中での豪雨による災害。私たちの生活を脅かし、不安を抱かせます。
このような中、やはり医療・介護・福祉などの社会保障の充実を求めていかなければなりません。新型コロナウイルスの感染拡大といったこれまで経験したことが無い事態が起きている中、これまで進められてきた保健医療政策が本当に正しかったのか、このまま進めてもいいのかを、いま立ち止まりしっかり検証して、正しい方向へと修正し、舵を取り直さなければならないときだと思います。
今回は、「新型コロナが浮き彫りにした日本の保健医療政策の不備」という談話を京都府保険医協会が出しました。その談話を紹介したいと思います。
「新型コロナが浮き彫りにした日本の保健医療政策の不備」
2020年7月10日 京都府保険医協会
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言が解除され、京都府では約1カ月半が経過した。だが現時点でも、関東圏を中心にクラスターの発生が報告され、東京都の感染者数は明らかに増加しており、私たちは引き続き予断を許さない健康危機の只中にあると言わねばならない。
国・府・京都市へ3次にわたり提言
協会は、新型コロナウイルス感染症の流行が拡大局面に入った2月以降、会員医療機関への緊急アンケートを実施し、会員の声に基づいて国や府・京都市にマスクをはじめ感染防護用の医療資機材の供給を要望。続いて爆発的感染拡大を想定した医療提供体制確保と検査充実を求め、3次にわたる提言を行った。
解決を求めたい四つの課題
そうした取り組みの上に立ち、今、国や自治体が新型コロナウイルス感染症拡大を防止し、1人でも多くの人命を守るため解決を求めたい四つの課題がある。
一つめは、国が感染症に対応できる病床の確保を怠ってきた事実を認めること。
現在、京都府は、33医療機関、431病床を新型コロナウイルスに係る病床として確保している。しかし、都道府県が策定する医療計画上の感染症病床は、人口比に応じ一律に病床数を定めねばならず、38床のままだ。結核病床と合わせても188床に過ぎない。今や、感染症流行以前の医療需要推計、必要病床数、基準病床数はすべて無効であり、少なくとも医療計画上の感染症病床の配置基準や一般病床の指定基準の見直しは急務である。そして、患者を受け入れざるを得ない一般病床での感染症対策は、国が責任を持ち、実施されるべきだ。
二つめは公的な発熱外来の設置である。
私たちは最低でも二次医療圏に1カ所、京都市では全行政区の区役所・支所に「公的な発熱外来」を設置し、PCR検査を担う。そこへ地域の開業医が出務する形で診療する仕組みが必要だと主張してきた。これは、医療を必要とする人の受診控えを解消し、医療機関の感染リスクを低減するためにどうしても必要なはずである。
三つめは保健所機能の抜本強化である。
今でこそ、都道府県・特別区・保健所設置市と、取りまとめ機関との間のPCR検査・抗原検査実施の委託契約(集合契約)について、事務通知(5月10日付)が厚生労働省から出されているが、流行拡大時はPCR検査が行政検査である以上、実施は保健所もしくは帰国者・接触者外来のみ。とりわけ地域の保健所は、地域保健法が施行された1994年以降、統廃合や人員削減が進められた。
そうした中での感染症患者対応は、困難を極めたであろうことは想像に難くない。今回の新型コロナウイルス感染症の拡大で、公衆衛生を担う保健所の重要な役割に対し、どれほど国がそれを軽視してきたか浮き彫りとなった。そこに今日の保健所の苦悩と困難の源泉がある。新型コロナウイルス感染症が収束したとしても、同じ轍を踏む過ちを犯してはならない。今回のように新興感染症が発生した場合、地域住民にとっても、感染患者受け入れ病院にとっても、開業医にとっても、保健所が要となって対応するのが基本で、これは法律で定められている。保健所の機能強化はもちろん、政策としての公衆衛生行政の抜本的改善を求めていく必要がある。
四つめは開業医の経営支援である。
病院をはじめ、地域の多くの開業医が、新型コロナウイルス感染症疑いの患者を受け入れ、PCR検査につなぐ役割を担った。協会が実施した緊急アンケートでは、発熱患者等を受け入れるにあたって、別室での対応などさまざまな工夫がなされていた。その一方で、感染拡大に対する怖れと外出自粛の徹底により、多くの患者が受診を手控えた結果、感染症患者の治療を行っている医療機関はもとより、それ以外の医療を担当している一般の医療機関においても、大規模な減収が生じていることが判明した。
医療機関の経営破綻に端を発する医療崩壊を招かないためにも、協会は昨年同月実績との報酬差額を公費で助成するなど具体的な要請を検討している。実効性を伴った医療機関の経営支援を強く求めていきたい。
本来、日帰り手術とは。
Twitterでの相談の中で、とても大切な指摘を受けました。私も以前から思っていたことですが、技術の進歩はだれのためにあるのかということです。やはりそれは患者さんのためにあると思います。患者さんの病気を的確に診断して、その病気をしっかり治すにはどんな治療が必要で、どの手術が最適なのかを判断して提供する。そのことが一番大切なことだと思います。
何故このようなことをお話するかというと、Twitterでの相談でも、その内容は日帰り手術は本当に患者さんのためなのか?という趣旨だと私は受け止めました。
こんな相談でした。「日帰り手術を押している医療機関の中には、ネットで見ると輪ゴム結紮の適応ではなくても手術をされ、痛みが出ている方がおられるような気がします。ネットではいろんな情報が飛び交っていて、困っています。」私もこういうケースはあると思います。様々な情報がネット上では溢れかえっています。そのような中、ネットから正しい情報を得るということはとても難しくなっているのではないかと思います。
さて、「入院しなくても日帰り手術で治療しています。」という宣伝を良く目にします。この時に私が抱く疑問は、日帰り手術でできる手術を行っているのか?それとも患者さんが必要とする手術を行って、しかも日帰りでできるのか?です。
先ほどの相談にあるように、輪ゴム結紮の適応がないのに輪ゴム結紮を行うと、痛みがでるばかりではなく、内痔核が治らず、かえって悪化してしまうこともあります。また適切に輪ゴム結紮が行わなければ、深く潰瘍を作りそこから動脈性の出血を起こす可能性もあります。
やはり患者さんの内痔核が輪ゴム結紮法の適応であるかどうかを正しく診断して、そして適応があるならば正しく輪ゴム結紮を行う必要があります。
ではなぜ輪ゴム結紮をしてしまうのかを私なりに考えてみました。
おそらく内痔核に輪ゴムをかけるだけなので、輪ゴム結紮に要する時間はほんの数秒です。感じとしてはこんな感じです。「では今から輪ゴムをかけますよう。いきますよ。」でパチンと輪ゴムをかけると終わります。
また、輪ゴムをかけるだけなので、傷が出来ません。ですから当面の間は術後の出血が起き、止血処置をすることが無いというところにもあるのかなあと思います。当面の間とは、やはり内痔核に輪ゴムをかけ、内痔核が壊死して脱落していくのですが、その時に出血を起こす可能性があります。以前、他院で輪ゴム結紮を受けられて、動脈からの出血があり、止血処置をしたこともあります。また肛門科の先生方との懇談会の時、輪ゴム結紮後に動脈からの出血があり、一時出血によって心肺停止状態になった患者さんを治療した経験があるといった話を聞くこともあります。決して輪ゴム結紮法は出血しないという術式ではありません。でも輪ゴム結紮は短時間で手術が終わり、当面の間、止血処置をしなければならないことがないということから、安易に行われてしまうのかなあと思います。でもこれはとても怖いことです。やはりその患者さんの持つ内痔核が輪ゴム結紮法でしっかりと治すことが出来るかを真摯に判断して、適応がなければ他の手術方法に変更する。また、必要とするほかの手術を自分で行うことができないのであれば、しっかり手術をして治してくれる専門医に紹介するなどが必要です。そしてこのことが患者さんにとってはとても大切なことだと思います。
日帰り手術とは医療機関側の都合ではなく、患者さんにとってどうかをしっかり判断しなければなりません。
さて、渡邉医院でも日帰りの手術をします。
日帰り手術で大切なところは何かというと、まずはその患者さんの内痔核をしっかり治すための手術を日帰りでできるかです。
日帰り手術を可能にするのには二つのことが大事になります。
一つは術後の出血をしっかりコントロールできるかです。
手術が終わって帰宅した後、出血してまた直ぐに受診してもらうことが無いように手術ができるか。帰宅した後の出血が無いようにするには、術後どのくらいの時間、診療所で安静にしてもらってから帰ってもらうのがいいのか。また、帰宅後や外来通院中に止血術を行わなければならない出血が起きた場合に、止血術を行える体制をどう整えるかなどが大切なことこととなります。手術をしてもやりっぱなし。出血しても患者さんが医師と連絡が取れない。こんな体制では日帰り手術をしてはいけません。
またもう一つは術後の痛みがコントロールできるかです。
術後の痛みが強くて、帰宅するのもやっとの思い。帰宅しても動くこともできない。こんな具合では日帰り手術をしてはいけません。ある程度痛みがあるとしても、自力で帰宅でき、たいていのことは通常通りにできる程度の痛みでなければなりません。このためには術後に痛みが少ない手術はどうしたらいいのかを考えなければなりません。術後に痛みが出る原因は手術中の操作でどこにあるのかなどをしっかり検証して、痛みが少ない手術をする必要があります。
また術後の消炎鎮痛剤をどのように使っていくかも大切なことになります。
このように、その患者さんの持つ内痔核をスッキリ治すの必要な手術を行い、しかも日帰りで手術するということは、術後の出血や術後の疼痛のコントロールをどうするか。また術後の出血などが起きた場合の対応できる体制をしっかりとる等、様々な問題をしっかりクリアして初めて日帰り手術は行えるのだと思っています。