「先生、内痔核はまた再発しますか?」に答えて。
今日も梅雨らしい天気でした。ある程度雨も降らないとは思っていても、傘をさして荷物がいくつかあると、「雨が降っていなければなあ。」と思うこともあります。
今、渡邉医院の中庭の紅葉の木に、山鳩が巣を作りました。必ず一羽が巣にいてじっとしています。卵を温めているのかなあと思います。雨の中、じっと動かずに頑張っています。
何年か前も、同じ場所に巣を作り、卵を温めていましたが、その年は孵化しませんでした。今年はどうなるかなあと思っています。
さて、患者さんからこんな質問をされます。「先生、内痔核はまた再発しますか?」という質問です。特に手術をされた患者さんから、こんな質問が来ることが多いです。「再発しますか?」の質問の答えは、「はい」です。せっかく手術して治したのに、また再発するのかと思われる方も多いと思います。ではこの「はい」の内容を少し詳しくお話ししたいと思います。
まず内痔核は、生まれた時から内痔核を有している人はいません。便秘など排便の状態が悪いなどの内痔核ができる原因があり、それが改善されないとだんだん内痔核は悪くなっていきます。
それもいきなり手術をしなければならない内痔核にはなりません。最初は排便時に出血したり、違和感が出る第Ⅰ度の内痔核から始まり、だんだん悪くなっていくと、排便時に内痔核が脱出してくるようになります。排便時に内痔核が脱出して押し込まなければ戻らなくなる第Ⅲ度の内痔核以上になると、手術が必要になります。
でも手術をしなければならない第Ⅲ度の内痔核はすぐにはなりません。原因があれば徐々に徐々に悪くなっていきます。
この過程は内痔核の再発にも当てはまります。いったん内痔核を手術して治って、もとの状態に戻ったとしても、また原因となる便秘などの排便の状態が悪いと、また内痔核はできてきて、徐々に徐々に悪くなっていきます。
このように、内痔核を治した後に一番大事なことは、原因となる便秘などの排便状態を良くすることです。
内痔核の手術をして治った患者さんが「先生、内痔核はまた再発しますか?」と質問を受けた時、「はい」と答えます。そしてそのあとに次のように続けます。
「でも手術をしていったん治って元の状態になったのが、いきなり何の症状もなく、今回のように手術をしなければならない内痔核にはなりません。
何もないところから、第Ⅰ度、第Ⅱ度、第Ⅲ度、そして第Ⅳ度と徐々に悪くなっていきます。今回のように第Ⅲ度以上になるとまた手術をしなければなりません。
また、内痔核が悪くなる時は、必ず自分が感じる症状が出ます。例えば出血や腫れた感じ、違和感、時に痛みなど、必ず肛門の病気は自分が感じる症状が出ます。なんの症状もなくいきなり今回のように手術をしなければならない内痔核にはなりません。
そして、内痔核が悪くなるには、便秘などの排便の状態が悪いと内痔核ができてきます。特に頑張っている時間が長いなどが一番悪くすると思います。ですから治った後は、排便の状態を良くして、原因を取り除けば、また内痔核になることはありません。
ただ、いつもいつも具合よく便が出るとは限りません。でも1回の便秘で内痔核は悪くならないので心配しないで下さいね。そして何か気になることがあれば、今度は早めに受診してくださいね。そうすれば、内痔核を治すというよりは、内痔核ができる原因を治すことで良くなりますから。」と、患者さんにお話しします。
今は、手術が終わり、外来通院をして治癒した時、診療を終えるときに、患者さんの質問がなくても同じことをお話ししています。
ワクチン接種が加速する中、危惧すること。
6月ももう半分が過ぎました。京都も緊急事態宣言も6月20日で解除になります。その後も京都市内は蔓延防止等重要措置の実施が7月11日までの実施が決定されました。京都も新型コロナウイルス感染者は減少していますが、今後も十分な感染対策をしていかなければなりません。
ワクチン接種も個別接種を行っている医療機関の医師や、集団接種会場に出務している医師の方々の努力で、65歳以上の高齢者への接種は順調に進んでいると、京都市から報告を受けました。
集団接種に出務する医師の中には、自院では一人で診療を行っているため、ワクチン接種後に副反応が起こった時に対応が難しいと考える医師や、通常の診療ではワクチン接種を行わない診療科の医師が、「何か自分たちにもできることはないか。」と考え、自分のできることを考え探し、集団接種にも積極的に出務をして下さっています。私は西陣地区の集団接種の医師や看護師の出務のシフトを作っていますが、そんな医師の思いをしっかり受け止めて、シフトを作っていきたいと思っています。
さて、今後、64歳以下の基礎疾患を有する方からのワクチン接種が始まり、京都市では以下のような日程でワクチンの接種券が送付されていきます。
64歳~60歳:6月26日(土曜日)から
59歳~50歳:6月29日(火曜日)から
49歳~40歳:7月5日(月曜日)から
39歳~30歳:7月8日(木曜日)から
29歳~16歳:7月12日(月曜日)から
15歳~12歳:未定
また、新たに設置する集団接種会場も以下のように決まりました。
・みやこめっせ:平日開設予定
・国立京都国際会議場:(土日開設予定)
・京都看護大学:(土日開設予定)
京都市によると、みやこめっせ、京都看護大学は保育士等・教職員・介護サービス事業者等の接種会場としても活用するとのことです。
また、新たに職域接種も始まっています。どんどんワクチン接種が加速されていきます。
ただ、こうしたワクチン接種が進むにつれて、やはり心配なことも出てきます。それは、ワクチン接種がどんどん進むことで、本来はワクチン接種は任意で、一人一人の意思でワクチンを接種するか、しないかを決めることができます。でも、今の状況を見ると、ワクチン接種が「義務化」されているかのような印象を受けます。
特に職域接種が進められると、ますますワクチン接種を受けたくないと意思表示をすることが難しくなるのではないかと心配します。
ワクチン接種はやはり任意の接種です。ワクチンを接種したくないという方々の意思を尊重して、ワクチンを受ける方と受けない方との間の分断、受けない人への誹謗中傷、「ワクチンハラスメント」にならないように、国や自治体はしっかりリスクコミュニケーションを行ってほしいと思います。
また職域接種を実施する企業や大学等は、ワクチン接種を受けない人に対しての差別や、不合理待遇などを行わないようにしてほしいと思います。
ワクチン接種を受ける人、受けない人のそれぞれの権利をしっかり守っていってほしいと思います。
「らっきょうの甘酢漬け」のレシピを紹介します。
今日は日曜日。入院の患者さんや手術をしたばかりの患者さんの診察をしに、朝診療所に行ってきました。元気な患者さんの具合をみてからゆっくり休みそんな感じでこれまで過ごしてきました。
今日は診察後の予定はなく、のんびり過ごしています。
7月のレシピは、これまで麺類のレシピを紹介してきました。今回はちょっと違って、「作ってみよう」をテーマに「らっきょうの甘酢漬け」のレシピを紹介します。
暑いとき、少しすっぱいものが欲しくなりますよね。熱中症対策にも水分補給だけでなく、塩分なども補給しなければなりません。そんな時にもいいかもしれませんね。
さて、昔実家にいたころ、母が時々カレーを作ってくれました。その家その家でカレーも違うと思います。私は母が作るカレーがとても好きでした。若い学生の時は何杯もおかわりをしていました。今考えると若い頃はよくあんなに食べれたもんだなあと思います。
そういえば、今ではマックも一品のセットで十分ですが、若い頃は2個3個と食べていました。若いってすごいです。
そんなカレーのとき、たいてい「らっきょう」が出てきました。渡邉家ではカレーにはらっきょうでした。おそらく福神漬けの家庭もあると思います。皆さんはどうでしたか?
さて、今回はそろそろレシピを紹介しますね。
「らっきょうの甘酢漬け」
材料
洗いらっきょう 1㎏
◇酢 400ml
◇水 100ml
◇砂糖 100g
◇はちみつ 30g
◇塩 小さじ1/3
◇鷹の爪 1本
作り方
- ①鍋に◇を入れ、沸騰させずに煮て甘酢を作り、冷ましておく。
- ②洗いらっきょうは水でよく洗い、はがれた分は取り除く。
*洗いらっきょうは痛みやすいので買って来たら早めに漬ける。
③大きめの鍋にお湯を沸かし、水気を切った②をさっとくぐらせてざるにとる。
④③の水気をペーパータオルでしっかりとり、保存容器に入れる。
⑤④に①を注いで冷暗所に置く。保存は冷蔵庫がおすすめです。
《漬け方のアレンジ方法》
*市販のらっきょう酢を使う。
*土付きらっきょうを使う。
*はちみつを黒砂糖に変える。
*甘酢でなく塩で漬ける。
*醤油で漬ける。
*味噌で漬ける。
*梅干しをつけた梅酢で漬ける。
「トマトと鶏肉のかきたまうどん」のレシピを紹介します。
今日は久しぶりに雨が降りました。何か少しほっとします。
渡邉医院の玄関前の庭や中庭の木々も久しぶりの雨で、少し潤い元気になったような気がします。
また、今日は定期的に業者の方に医院を掃除していただく日。いつもピカピカになります。コロナウイルスの感染がまだ収束しない中、定期的な掃除も感染予防に大切だなあと思います。掃除をして下さる方々に感謝!明日から新たな気持ちで仕事に励めます。
今、ワクチンの集団接種が行われています。私も先週先々週は、ワクチン接種に出務してきました。今日は渡邉医院のスタッフが手伝いに行っています。安全に安心してワクチン接種を希望される方に接種していきたいなと思います。7月からのワクチン接種に参加してくださる医師の出務のシフトを作らなければ。
さて、7月のレシピは麺類のレシピを紹介しています。テーマは「たんぱく質で水分補給」です。
暑い日が続くと、冷たい麺類をするっと食べる。喉越しも爽やかで美味しいですよね。
反対に暑い時期に熱々のものを食べる。これも暑さ対策にいいかなあと思います。
今日のレシピは「トマトと鶏肉のかきたまうどん」のレシピを紹介します。
トマトと鶏肉どんな感じになるのかなあと思います。きっとトマトの酸味がこの暑い時期にサッパリ、スッキリするのだろうなあと思います。是非作ってみて下さいね。
ではそろそろレシピを紹介しますね。
「トマトと鶏肉のかきたまうどん」
(1人分)
エネルギー 約420kcal たんぱく質 23g 食物繊維 4.5g
材料(2人分)
冷凍うどん 2玉(400g)
うどんスープ 2杯分
◇片栗粉 小さじ2
◇水 小さじ2
トマト 小2個
卵 2個
★サラダチキン 100g
★カットわかめ 5g
作り方
- ①鍋に2杯分の水を入れ、冷凍うどんをゆでる。
- ②うどんを丼に取り出す。
- ③うどんをゆでたお湯にうどんスープ、トマト、◇を混ぜた水溶き片栗粉を入れて煮立たせる。
- ④③に溶き卵を入れる。
- ⑤②に④をかける。
- ★をトッピングする。
*サラダチキンの代わりに鶏むね肉を③で一緒に煮てもいいです。
*ツナを入れてもおいしいです。
*鶏ガラスープで中華風に作ることもできます。
「きのことアサリの全粒粉ペンネ」のレシピを紹介します。
7月のレシピは麺類のレシピです。麺と言ってもいろいろありますよね。うどんもあれば、お蕎麦もある。ラーメンやパスタ。そして夏定番のそうめん。レシピではいろんな食べ方を紹介しています。テーマは「しっかりたんぱく質で水分補給」です。
さて、今回のレシピは「きのことアサリの全粒粉ペンネ」です。
今回も、またまたわからないことが二つ出てきました。一つは「全粒粉」、もう一つは「ペンネとマカロニの違い」この二つです。早速調べてみました。
「全粒粉」はまずは読み方がわからない。調べてみると「ぜんりゅうふん」と読むそうです。
全粒粉は、小麦まるごとを粉状にしたものだそうです。小麦粉との違いは、お米で例えれば、精米と玄米と同じような感じです。小麦粉は、小麦の表皮と胚芽を除いた胚乳部分を粉にしたもので白色です。これに対して全粒粉は小麦の殻も含めて、すべてをまるごと粉にしているので茶褐色です。 英語では、「whole wheat flour」(全粒の小麦粉)と言うそうです。小麦粉は、小麦の表皮と胚芽を除いた胚乳部分を粉にしたものです。
次に、「ペンネとマカロニの違い」です。
「ペンネ」、「マカロニ」は、いずれも小麦粉に水や塩を加えて練ってつくった食品で「パスタ」の一種です。ショートパスタに分類される小型のパスタです。
「ペンネ」は、直径5~8mm前後、長さ20~30mm前後の筒状をしています。両端が斜めにカットしてあるショートパスタです。形状がペン先に似ていることから「ペン」を意味するイタリヤ語“penna” が由来で「ペンネ」という名前がついたそうです。
これに対して、「マカロニ」とは、直径2.5~5mm前後、長さ15~30mm前後の円筒状のショートパスタです。イタリヤ語では「マッケローネ」の複数形で「マッケローニ」と言われているようです。
地域によっては棒状やらせん状、貝殻状のものもあり、「ペンネ」も含めたショートパスタの総称として「マカロニ」が用いられることもあるそうです。
さて、そろそろレシピを紹介しますね。
「きのことアサリの全粒粉ペンネ」
(1人分)
エネルギー 約420kcal たんぱく質 20g 食物繊維 8.5g
材料(1人分)
全粒粉ペンネ 50g
あさりの水煮缶 50g
あさりの汁 50g
きゃべつ 50g
なめこ 50g
にんにく 1かけ
オリーブオイル 小さじ2
バター 小さじ2
醤油 小さじ2
マヨネーズ 大さじ1
塩胡椒
作り方
- ①フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ弱火にかける。
- ②①に一口大のきゃべつとあさり、なめこを入れ炒める。バターとしょうゆを加える。
- ③全粒粉ペンネを袋記入ゆで時間より1分短くゆでる。
- ④②に③を入れ、あさりの汁(なければペンネのゆで汁)を入れてからめる。
*全粒粉パスタを使うことで食物繊維が多くとれます。
「酒かすと豚肉のつけそば」のレシピを紹介します。
7月は麺類のレシピを紹介しています。テーマは「しっかりたんぱく質で水分補給」です。
ここ数日暑い暑い夏のような日々が続いています。長~い長~い梅雨の中休み?そろそろ雨が欲しい頃です。
暑さだけでなく、湿度も高くなっているのではないかと思います。こんな時は熱中症に気を付けなければいけません。急に暑くなって、まだまだ暑さに体が慣れていない時期、しっかり水分も取らなければなりませんね。
こんな時期、冷たく冷えた麺類をツルっと食べる、飲むという人もいるかもしれませんがいいですよね。冷たく冷やしたおうどんやお蕎麦。美味しいですよね。
今回のレシピは「酒かすと豚肉のつけそば」。お蕎麦もそばつゆだけでなく、いろんな具材を入れて栄養もつけなければいけませんよね。
酒粕と言えば粕汁や甘酒。お蕎麦をつけるつけ汁になるとは思いませんでした。
酒粕は、日本酒の仕込みが終わった後、醪を搾った後に残ったものです。でも酒粕は搾り粕ではなく、様々な栄養素が含まれています。酒粕は米や麹、酵母由来の機能性成分が濃縮された状態で豊富に含まれています。効能を調べてみると、美肌効果、免疫力アップ、生活習慣病の予防効果などなどたくさんあります。肛門科的には便秘の解消効果もあるようです。ほかにもいろいろ効能があるようです。調べてみて下さいね。
ではそろそろレシピを紹介しますね。
「酒粕と豚肉のつけそば」
(1人分)エネルギー 約500kcal たんぱく質 30g 食物繊維 8g
材料(2人分)
そば 2束(180g)
★豚肉 100g
★ほうれん草(冷凍)100g
◇水 300ml
◇酒かす 100g
◇和風だし 適宜
◇塩 適宜
*味が足りなければめんつゆで補ってください。
*水の代わりに牛乳を使ってもおいしいです。
作り方
- ①鍋に◇を入れて煮る。
- ②沸騰したお湯でそばを茹でて冷水にとる。
- ③②の鍋に★を入れて茹でる。
- ④器に②③を盛り付ける。①をつけだれとして添える。
- 管理栄養士さんから一言
-
そば
そばは食物繊維を豊富に含み、難消化性の炭水化物で米や小麦に比べ血糖値の上昇が
緩やかになります。
そのほかにも、質の良いたんぱく質を豊富に含み、ビタミンB1、B2も多く含まれます。
肝臓の働きを助けるコリンや血液をサラサラにするルチンも含んでいます。
「鯖のつけだれそうめん」のレシピを紹介します。
7月のレシピは麺類のレシピを紹介しています。テーマは「しっかりたんぱく質で水分補給」です。
さて、5月の最終週の土曜日から、上京区でも土日の集団接種が始まりました。集団接種に出務してくださる医師や正・准看護師さんの出務のシフトを作っています。
西陣地区の多くの医師や正・准看護師さんが積極的に出務して下さり、シフトを作るのが大変なほどです。本当に感謝です。
そのような中、開業医の先生方の中には、これまでワクチン接種をされてこなかった診療科の医師や、一人医師での診療所でワクチン接種に何か副反応などが起きた時に十分に対応ができないのではということで、自院でのワクチン接種を行っていない先生がいらっしゃいます。そのような医師の方々から、「何か私たちにでもできることはないか?」と積極的にワクチンの集団接種の出務に参加してくださっています。そういった医師の方々の思いをしっかり受け止めて出務のシフトを組んでいます。皆さんが、自分のできることは何かを探し、それぞれ頑張っておられます。
皆さんの力を集めて、ワクチン接種を希望される人たちに、安心して、そして安全にワクチン接種が進むように取り組んでいきたいと思います。
ただ、少し心配なこともあります。国や自治体はワクチン接種を急速に進めようとあれやこれやと手だてを講じています。企業での接種、大学での接種などもその一つです。でも、いつの間にかワクチン接種が義務化のようになってしまい、ワクチン接種を希望されない方に対しての差別や中傷につながらないかが心配です。
ワクチン接種は任意です。ワクチンを接種する人、接種しない人との間に分断が生じないように、国や自治体はリスクコミュニケーションをしっかり取って欲しいと思います。
ではそろそろレシピを紹介したいと思います。第二弾は「鯖のつけだれそうめん」です。
そうめんと言えば、冷えたそうめんをそうめんの汁で食べるのが定番です。でもどうしても飽きてしまうのではないかと思います。今回の「鯖のつけだれそうめん」も一つのアレンジとして作ってみて下さいね。
「鯖のつけだれそうめん」
(1人分) エネルギー 約400kcal たんぱく質 28g 食物繊維 3.5g
材料(2人分)
★そうめん 2束(100g)
★えのきだけ 100g
◇牛乳 100ml
◇さば缶(味付き) 1缶
◇さば缶の汁 1缶分
◇ねぎ 20g
◇七味唐辛子 適宜
*味が足りなければめんつゆで補ってください。
作り方
- ①沸騰したお湯で★を一緒に茹でて冷水にとる。
- ②器に◇を入れる。
*食べる時は鯖をよくほぐして混ぜてください。
管理栄養士さんから一言
牛乳(乳和食)
牛乳をつけ汁に使うことにより、牛乳のコクとうまみでたんぱく質アップとともに
減塩・臭み軽減効果があります。
牛乳は和食ともとても相性がよく、和食に牛乳・乳製品を加えることでしょうゆ・だし・味噌を
減らしてもおいしく簡単に減塩できます。
例えば味噌汁1杯当たり大さじ1杯の牛乳を入れることで味噌を減らしてもおいしく、
約半分に減塩できます。
「豆腐クリームの明太パスタ」のレシピを紹介します。
6月に入ってはや1週間がたちました。緊急事態宣言が延長され1週間。梅雨もずっと中休み状態。梅雨というよりはもう暑さは夏。暑さにまだ慣れていないので、急な暑さに体がついていけなく体調を崩す方もいらっしゃるかもしれません。水分補給はしっかりとって、熱中症対策もしなければいけませんね。
7月のレシピは麺類のレシピを管理栄養士さんは考えて下さいました。
先日、私も今年初の冷やし中華を自宅で食べました。暑さが厳しくなるとつるっと喉越しのいい、麺類が食べやすいですよね?
管理栄養士さんからも次のようなコメントが届きました。紹介しますね。
「梅雨に入り、うっとおしい日もありますが、緑も鮮やかにすくすくと成長しているのを見ると雨も必要だと感じます。今年も蛍を見に行くこともできませんでしたが、来年はゆっくり見に行きたいと思います。
さて、今回は7月ということで食欲が落ちたり、食事を作ることが面倒で麺類の頻度が上がることを想定して、麺類でレシピを作りました。
湿度の高さと気温の高さにより熱中症の危険も高まり、マスク生活で水分摂取もしにくくなっています。熱中症対策としてはしっかり水分補給と、水分を蓄える筋肉を維持するためのたんぱく質をとることが大切だと思い、 そうめんだけ、ざるそばだけにならないよう、できるだけ簡単に身近な食材でたんぱく質の摂れる麺類のレシピにしました。
これから迫ってくる猛暑を乗り切れればと思います。」
そう言えば蛍、以前は上賀茂神社に蛍を見に行ったことを思い出しました。来年はのんびり蛍の光に癒されに行けたらいいなあと思います。
では7月のレシピの第一弾、「豆腐クリームの明太パスタ」のレシピを紹介しますね。
「豆腐クリームの明太パスタ」
(1人分:ナムルも合わせて)
エネルギー 約500kcal たんぱく質 25g 食物繊維 5g
材料(2人分)
スパゲティ 160g
昆布茶 小さじ1
充填豆腐 160g
★明太子(ほぐし) 50g
★お茶漬けの素 1袋
オリーブオイル 小さじ1
青じそ 5枚
作り方
- ①昆布茶を入れたお湯でスパゲティを茹でます。
- ②ボールに豆腐を入れ泡だて器でよく混ぜます。
- ペースト状になったら★も入れてさらに混ぜます。味が足らなければめんつゆを足します。
- ③器に①を盛り付け、②をかけ、オリーブオイルをかけて青じそをのせます。
《豆もやしと海苔のナムル》
-
材料(作りやすい分量)
-
豆もやし 1袋
焼き肉用塩だれ 大さじ2
海苔 1枚
ごま油 大さじ1 - 作り方
①豆もやしをゆでる。
②①に焼き肉用塩だれをかけ、ちぎった海苔とごま油で和える。
裂肛の状態で手術法が決まる。LSIS?それともSSG?
6月になりました。梅雨の中休みか、ここ数日はとてもいい天気でした。日中は気温も上がり夏を思わせます。ただ、湿度は高くないのか、暑いですが、まだまだ不快感は少ないかなあと思います。朝夕は涼しく過ごしやすいです。まだまだ梅雨が終わったわけではなく、うっとうしい気候が続きます。マスクもしなければならない中、暑さ対策、熱中症対策もしながら、水分も十分に補給して体には気を付けて過ごしていきましょうね。
最近、肛門狭窄の患者さんが受診されました。排便時の痛みと排便困難です。緩下剤を内服して便を緩くしなければ出ない。出ても排便時の痛みとその後の持続する痛み。とてもつらそうな症状でした。
診察してみると、私の人差し指が全く入らないほどの狭さでした。どの程度指が挿入できるかゆっくりゆっくり挿入しても痛みが強いのと、狭窄が強く待ったか入らない程度の狭窄。おそらく、緩下剤で相当便を緩くしないと出ない、少しでも硬くなると詰まってしまうのではないかと思いました。
ご本人には「肛門狭窄があります。手術をして狭窄を取り除いてスッキリ治しましょう。」とお伝えしました。
今回の肛門狭窄になった原因は裂肛です。裂肛は最初は排便時に肛門上皮に傷がつく病気です。転んだ時のけがと最初は似ています。転んで怪我をしても転ばなければ治る。同じように、排便の具合で切れる。でも排便の状態が良ければ治っていく。ただ、切れたり治ったりを繰り返していくうちに裂肛は治り難くなってしまいます。その治り難くなる原因は、排便時に傷がつくことで痛みが出ます。痛いと肛門の内肛門括約筋の緊張が強くなります。痛みを繰り返すうちに、だんだん内肛門括約筋の緊張が強くなっていき、柔らかくて具合良い便が出ても切れてしまう。そんな状態になってしまいます。そのようなときは、緊張の強くなった内肛門括約筋の緊張を取り除き、柔らかく肛門が広がるように、もとの状態に戻すことで裂肛は治っていきます。このような状態の裂肛。内肛門括約筋の緊張が強くなった状態の裂肛に対して行う手術として、側方皮下内肛門括約筋切開術(LSIS)を施行することで裂肛は治っていきます。
しかし今回の患者さんのように肛門狭窄になってしまうとLSISでは治すことができません。内肛門括約筋の緊張が強いだけであれば、その内肛門括約筋の緊張をとることで肛門はもとの状態に戻り、裂肛を治すことができます。しかし、切れたり治ったりしていくうちに今回の患者さんのように、瘢痕形成を起こしてしまい、肛門上皮、皮膚の部分が硬くなり、内肛門括約筋の緊張が強くなるだけでなく肛門内の皮膚が瘢痕で硬くなり広がらなくなった場合は括約筋の緊張をとるだけでは肛門は広がりません。瘢痕形成によって硬くなった皮膚の部分を取り除き、十分に肛門を広がるようにしなければなりません。でも瘢痕部分を取り除いただけでは、その傷が治っていくうちに再度瘢痕化してしまい、手術をする前のように肛門が狭くなってしまいます。そこで瘢痕形成した皮膚を取り除いた部分の外側の皮膚で皮膚弁をつくり、その皮膚と粘膜を縫合して肛門内に皮膚弁を移動させて肛門を広くする必要があります。これがSSG法(皮膚弁移動術)です。
このように裂肛が悪化して手術をしなければならない場合、LSISで内肛門括約筋の緊張を取り除けばいいだけの状態なのか、瘢痕化して硬くなった肛門上皮の部分まで取り除き皮膚弁を移動させるSSG法までしなければならないのかをしっかり診断する必要があります。
医療政策を弱体化させ、コロナパンデミックを招いた新自由主義政策⑤
今回で最終回です。
コロナ禍でも変えない国の医療政策
新型コロナウイルス感染症を経験しても、国の政策は、コロナ以前と変わりなく粛々とすすめられている。新型コロナウイルス感染症の拡大に際して国から出された改革方針のうち、経済財政運営と改革の基本方針2020(骨太方針2020)にその傾向が見てとれる。骨太方針では、新型コロナウイルス感染症に対応する入院医療や検査体制の強化を打ち出す一方、コロナ以前に策定した2018、2019年の骨太方針のうち、とりわけ社会保障分野について「着実に進める」と述べ、これまでの医療政策に変更はないとの立場を表明している。その上で、「新たな日常」や「新しい生活様式」という言葉を頻用し、新型コロナウイルス感染症を梃に従来からの政策目標の実現が目指されている。2020年の骨太方針では医療提供体制の強化が謳われているが、今時の新型コロナウイルス感染対策に過ぎず、抜本的な見直しを図るものではない。病床・人材の確保も謳ったが、新たに病床を増やしたり、医師数を増やしたりするのではなく、今ある病床や医師をやりくりして強化するというものでしかない。
今国会で「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律案」と「全世代型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案」が審議され可決された。そのうち、医療法改正案で見過ごせないのは外来医療の機能分化の論議である。入院医療における地域医療構想と同様の仕組みを外来医療についても創設するとしている。厚生労働省は「かかりつけ医機能」と「医療資源を重点的に活用する外来を担う医療機関」を定義して各々の必要数を定めようとしている。
「医療資源を重点的に活用する外来」については、①類型・範囲を明確化(例えば入院前後の外来医療など)、②実施状況について医療機関から報告を求め、実態を把握、③地域の医療関係者等で協議し、地域で基幹的に担う医療機関の明確化、という枠組みが浮上している。今のところ②の外来機能報告の対象から無床診療所は外されているが、かかりつけ医の登録制構想などとともに自由開業制とフリーアクセス制限強化の動きにつながりかねない。
また、「医療資源を重点的に活用する外来」は、紹介状なしでの大病院受診時の定額負担拡大にも利用されようとしている。これまで対象としていた特定機能病院と200床以上の地域医療支援病院に、200床以上の「医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う病院」を加えるというのである。さらに問題なのは、定額負担(5000円)に「一定額(試算例としては2000円を例示)」を上乗せする方法として、初・再診料を保険給付から除外してその分を患者から直接徴収させようという提案がされていることである。これまでも、180日超入院、一定日数超リハビリなどへの給付削減がなされてきた。これらに続く医療本体部分に対する給付削減である。これらはさらに患者のフリーアクセスを阻害するものとなる。
さらに、健康保険法の改正案では、75歳以上の窓口負担について、すでに3割負担の現役並み所得層を除いて、年収200万円以上(平均的収入でもらう年金額、370万人=75歳以上の23%)の75歳以上の高齢者は2割化するという。窓口負担の2倍化である。これによって外来で平均年3.1万円の負担増となってしまう。コロナ禍での受診控えでの健康悪化も続く中での高齢者の負担増は、更なる追い打ちをかけることになる。このようにこれら二つの法案も廃案にしなければならない。
新自由主義政治から決別を
アベノミクスは株価を底上げし大企業の内部留保を積み上げてきた。しかし、賃上げや格差是正にはつながっていない。統計上の雇用は増えたが、多くは非正規雇用であり(全労働者の約38%、男性労働者の22.3%、女性労働者の56.4%)、コロナ禍で真っ先に雇い止めにされたのはその非正規雇用の人たちであった。自殺者数は7月以降4カ月連続で増加し、10月は前年同月比約40%増の2153人(警察庁速報)となった。中でも女性の増え方が目立っており、コロナ禍の経済悪化が直接・間接に社会的に弱い立場の人々を追い込んでいる。
コロナ禍で新自由主義の破綻を認める論調が多くみられるようになった。かつて新自由主義を唱えた野党第1党の代表も「新自由主義から脱却し、支え合いや分かち合いを大切にする政治を目指すべき」と政権との対立軸を明確に示すに至っている。私たちはこのような状況の中にいるからこそ、コロナ後の医療・社会保障制度の在り方の基盤として、公的な社会保障でこの国に暮らすすべての人の生命と健康を守る国、新しい福祉国家をつくる構想が極めて重要となっている。京都府保険医協会と心ある研究者によって作り上げた「社会保障基本法 2011」は、健康に生きる権利は人間の尊厳に値する生活保障の基本であり、「国は医療保障の他、公衆衛生、食の安全、就業環境の安全、居住環境の整備・保全などへの十分な責務を果たさねばならない」と明確に謳っている。コロナ後の世界と日本の国の姿を見据え、私たち医師団体が問われている課題は大きい。いまこそ新自由主義政治から決別しなければならない。