「知っておきたい口臭の基礎知識~自信をもってマスクをはずすために~
皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。
昨日は「保険で良い歯科医療を」京都連絡会の総会と市民後援会に出席してきました。
歯科の先生とは「入口と出口は大事ですよね。」と話をすることがあります。
私も悪性リンパ腫の治療で、口腔内がカサカサになったり口内炎ができると、やっぱり御飯が進みません。また味覚が変わると、これまで美味しく食べていたものも食べれなくなってしまいました。やっぱり歯も含めて口腔内の環境を良くして、歯も丈夫なことは健康にとても大切だなあと思います。
今回の市民講演会は「知っておきたい口臭の基礎知識~自信をもってマスクをはずすために~」という演題でした。
その時の内容を少し紹介しますね。
講師の先生は、福岡歯科大学口腔保健学講座口腔健康科学分野教授の谷口奈央先生でした。
コロナ禍でWEBでの講演会がほとんどでした。でもこのことは京都から遠い先生方のお話を聞けるといういい点もあるなあと思います。きっとこのようにWEB併用での講演会が今後も続くんだろうなあと思います。
さて、まず歯や口の中に悩みのある人の割合ですが、「ものが挟まる」「歯痛・しみる」「歯くきの出血・腫れ」に次いで「口臭」が第4位で15.0%でした。また、自分の歯や口の中について悩みや気になることでは「ものが挟まる」「葉の色が気になる」に次いで「口臭がある」が第3位、27.1%でした。ということで4人に一人の方が口臭を気にしているという結果でした。
口臭の特徴として三つのことをあげられました。
一つ目が「自分で正確に評価できない」ということです。
「臭覚」は「順応する」ということです。自分の口臭にも順応して、自分では気づかなくなるという点です。
二つ目は、口臭が人間関係に影響するということです。
アンケートで、口臭のために困ることは何ですかに対して、「他人と話すのをためらう」「人がそばに来ると気になる」がそれぞれ70%を超えていました。
このことは社会的な活動に制限が出たり、人とのかかわりが希薄になったりしてしまいます。又このことで精神的にも病んでしまいます。口臭が原因で仕事に行けなくなってしまった事例もあるとお話しされました。
三つ目は、口臭の原因には9割が口の健康に原因があるということです。
口臭の原因には大きく3つあります。
一つ目は「口に原因がある」で9割と圧倒的に多いです。二つ目は、鼻や喉の病気が原因。例えば鼻炎や副鼻腔炎などです。また三つ目として、全身の病気があります。例えば糖尿病や肝硬変です。
やはり口臭が気になるときは歯科医療機関を受診してしっかり診察、治療をしてもらうことが必要です。場合によっては歯科だけでなく、無いかなど全身の病気の有無も診察してもらうことが大事だなあと思います。
さて、今は新型コロナが5類に移行されたこともあって、マスクを外している方もいます。ただ、コロナ禍にみんながマスクをしていたので、口臭を気にされている方は気が楽だったとおっしゃる方もいるとお話しされました。ただ、マスクで口臭を予防することはできるかについては、できないという回答です。それどころか、口臭が悪化してしまうことがあります。
マスクをすることで「口の運動の低下」「水分摂取量が減ってしまう」「口呼吸になってしまう」このようなことで自浄作用が下がってしまって、口腔内の細菌が増え口臭が悪化してしまうことがあります。
やはり、「口臭」の原因には口腔内の原因、鼻や喉の病気、さらに腎臓や肝臓などの全身の病気が原因のことがあるので、口腔内の環境を良くしたり、歯科医療機関を受診して、口臭の原因を診断してもらい、しっかり治療していく必要があります。
そしてもう一つ大事なことが、口臭によって人とのかかわりが希薄になったり、社会的な活動が制限され、その結果精神的にも病んでしまう。とても大切な点だと思います。
なかなか「口臭」ということだけで医療機関を受診し難いかもしれませんが、しっかり原因を診断してもらい治療していくことが大事だなあと思いました。
以上が講演の内容の要約です。
最後に、私が閉会の挨拶をさせていただきました。
こんなことを話させてもらいました。
口腔の病気、口という小さなところに様々な病気が潜んでいるんだなあ、口腔内の病気だけでなく、そのことが原因で精神的にも病んでしまうことがあるんだなあ。肛門科と似ているところがあると感じたこと。
また、人と対面する際に、やはり口臭だけでなく、口元の印象が強く、そのこともあって口臭も気になるんだなあと思ったこと。またコロナ禍でマスクを着けていたことで人とのかかわり、印象が薄くなってしまったなあということ感じたこと。
口臭の原因には口の中の環境だけでなく、耳鼻咽喉科的な疾患や、腎臓や肝臓などの全身の病気もあることから、やはり自分が気になる症状が有れば、医療機関を受診して、診断してもらい治療をする必要があること。またそのためには、私たちが毎月保険料を払っている以上、保険で良い歯科医療を受ける権利があります。
「保険で良い歯科医療」の取り組みをしっかり続けていくこと。また、医療は歯科医、歯科衛生士、歯科技工士などの多くの方がかかわってのチーム医療です。患者さんに必要で十分な医療を安全に提供するためには歯科医療に従事している方が安心して生活ができ、経営的にも安定している必要があります。そのためには、医療従事者の処遇の改善も強く求めていかなければならないこと。そして、それを実現するためには皆さんの力が必要であること。これらのことを閉会の挨拶で話させていただきました。
少し長くなりましたが、昨日のご報告です。
オンライン資格確認システムトラブル事例アンケート結果
皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。
今、マイナ保険証に関してのトラブルがどんどん出てきています。
保険証の廃止、マイナ保険証への移行。国は直ぐに撤回廃止をしなければならないと思います。
「いつでも、だれでも、どこでも、保険証一枚で医療を受けられる。そして現在使われている保険証はマイナ保険証のように自らが申請しないともらえないものではありません。保険者が責任をもって被保険者、私たちに発効するものです。
何のためのマイナンバーカードなのかわかりません。
京都府保険協会では、緊急に京都府内の医療機関に「オンライン資格確認システムトラブル事例アンケート」を行いました。その意結果を紹介したいと思います。
誰が得するマイナ保険証なのか?
保険証の持つ意味をもう一度考え、保険証の廃止は早急に撤回するように国に求めていきたいと思います。
オンライン資格確認システムトラブル事例アンケート結果
・2023年6月12日~15日FAXにて実施 対象1523 回答数 322
2023年6月19日 京都府保険医協会
1)年齢
20歳代 0人 0%
30歳代 12 人 4%
40歳代 40 人 12%
50歳代 92 人 29%
60歳代 109 人 34%
70歳代以上 65人 20%
NA 4人 1%
合計 322 人 100%
2)区分
医科無床診療所 288 件 89%
医科有床診療所 5件 2%
病院 29 件 9%
NA 0 件 0%
合計 322 100%
3)オンライン資格確認の実施について
実施している 270 件 84%
準備中 28件 9%
経過措置を申請した 18件 6%
その他 6 件 2%
合計 322件 100%
➡現状で実施している医療機関は84%
4)オンライン資格確認システムを導入してからこれまでにトラブルはありましたか
あった 194件 72%
なかった 79件 29%
➡実施医療機関のうち72%がトラブル「あった」
・保険者情報が正しく反映されていなかった(無効・該当資格なし
と表示されたなど)
138 件 71%
・カードリーダーまたはパソコンの不具合によりマイナ保険証を読
み取りできなかった
100件 52%
・マイナ保険証の不具合(ICチップの破損等)で読み取りができな
かった
32 件 16%
・トラブルが発生したことに対して、患者から苦情を言われた
24 件 12%
他人の情報に紐づけられていた
2件 1%
このほか具体例の書き込みでは、
「顔認証がうまくできない」も多く、中には「娘のカードを入れたら顔認証できてしまった」というケースもみられた
4)オンライン資格確認システムを導入してからこれまでにトラブルはありましたか
あった 194 件 72%
なかった 79件 29%
5)4で「あった」とお答えした方にお聞きします。どのようなトラブルでした
か。(複数回答)
➡トラブル対応は以下の順。このほか具体例の書き込みでは、「顔認証がうまくできない」も多く、中には「娘のカードを入れたら顔認証できてしまった」というケースもみられた。
・保険者情報が正しく反映されていなかった(無効・該当資格なし
と表示されたなど)
138件 71%
・カードリーダーまたはパソコンの不具合によりマイナ保険証を読
み取りできなかった
100件 52%
・マイナ保険証の不具合(ICチップの破損等)で読み取りができな
かった
32件 16%
・トラブルが発生したことに対して、患者から苦情を言われた
24件 12%
他人の情報に紐づけられていた
2件 1%
6)4で「あった」とお答えした方、トラブルがあった時点で、どのように対応しましたか。(複数回答)
➡トラブル対応は以下の順
・その日に持ち合わせていた健康保険証で資格確認をした
152 件 78%
・レセコンメーカーに相談をした
49 件 25%
・前回来院時の情報をもとに対応をした 49件 25%
・保険者に連絡をして相談した 40件 21%
・オンライン資格確認のコールセンターに連絡をした 28 件 14%
・その他 20件 10%
7)6のトラブル対応で、「一旦10割負担を患者に請求した」事例はありましたか。(4月以降)
➡10割請求の事例は64件と推計される
10割請求の事例の有無
なかった 166 86%
1~2件あった 23件 12%
3~4件あった 2 件 1%
5件以上あった 2 件 1%
8)4で「あった」とお答えした方、トラブルにすぐに対応できなかった事例はありましたか。(4月以降)
➡45%がトラブルにすぐに対応できなかった
トラブルに対応できなかった
あった(1~5件) 59件 36%
あった(6~10件) 5 件 3%
あった(11件以上) 10件 6%
なかった 91件 55%
9)8で「あった」とお答えした方、すぐに対応できなかった原因を教えてください。(複数回答)
➡すぐに対応できなかった原因は以下の順
・健康保険証を持ち合わせておらず、すぐに資格を確認できな
かった
29件 36%
・オンライン資格確認のコールセンターに連絡をしたが、すぐに繋
がらなかった
24件 30%
・レセコンメーカーに連絡をしたが、すぐに繋がらなかった
17件 21%
・保険者に連絡したが、資格を確認できなかった
10件 13%
その他 26件 33%
10)オンライン資格確認システムの導入を「義務化」したことや、導入後のご感想、ご意見
➡約7割221人が意見を記入。うち少数ではあるが「便利になった」との声もあるものの、ほとんどは拙速すぎるオンライン資格確認システムの導入への批判や現状で保険証の廃止はすべきではないというもの(一部を掲載)
11)オンライン資格確認システムの導入を「義務化」したことや、導入後のご感想、ご意見(抽出)
1)オンラインシステム業者が多忙でなかなか工事が来ません。急な義務化でみんな迷惑しています、マイナンバーカードの使用法がわからず、受付の混乱が考えられます。
2) 医療の一方的に推し進めるとその対応に準備が出来ない医療機関が多くある。
3)マイナカードが流通していないのに義務化だけ先行しても、利用者がかなり少なく全くメリットを感じないし、経済的負担も増えるだけだと思っている。
4)オンラインのトラブルではありませんが、「発熱」でトリアージして別の建物で診察すべき患者さんがマイナ保険証しか持っておられず、受付に設置してある読み取り機器とカメラのところに入ってもらわざるを得ず、他の患者さんとの接触を避けるのに苦労した。
5)昨年9月に申しこみしたものの混みあっているのか、2023年4月設置には至らず。そもそも物理的にも準備不足。またシステムトラブルや個人情報のトラブル(他人の情報が紐づけられている)等、ニュースがあとをたたず。やる意味があるのか?
6) 顔認証の精度が悪い。暗証番号を記憶していない人は顔認証しか手段がないので困る。
7)該当なしと出てきても該当有のケースが多く、逆の場合は確認している意味がなく、診療費のとりこぼしにもつながるので運用に不安がある。
8)ほとんどの患者が高齢者の当診療所では患者さんの負担が増え、使用されることも少ないと思います。本当に必要なのか疑問です。
9)高齢者にはなかなか理解されず、そのことで説明するのに時間がとられ業務に支障が出ています。顔認証できず、暗証番号忘れてしまう方も…
10)個人情報とかのセキュリティが万全と思われず、何かあったらすべて医療機関の責任という国の指針に納得いかない現状です。
11)トラブルが多すぎて受付の対応が困難である。現在は保険証を参されている方が多く、資格確認できることが多いが、廃止されたら大変なことになる。・機械や通信トラブルで医療機関が非難され納得いかない。
12)トラブルが多いようなのでオンライン資格確認システムが導入されても当面は従来の保険証の持参をお願いしようと考えております。
13)エラーがたくさん出て、エラー内容の分析ができない。保険者の問題なのか、システムの問題なのか、サーバーが壊れているのか、リーダーのトラブルか判断ができない。準備不足も苦しい、あれだけ医療機関に強要しておきながら、十分な準備も出来ていないシステムを使うな。河野大臣は引責辞任すべき。厚労省やデジタル庁も反省
すべき。トラブル時の対応も不適切。うちではないとたらい回しの行政の対応はいつも不誠実。このシステム自体、撤回されるべきと考える。まったく国民をだます政府で困る。
14)氏名のカナ登録がマイナ登録とレセコン登録が違うと患者特定できない。とメッセージが出る。例)ショウタ(レセコン) ➡ シヨウタ(マイナ登録)。・保険証の切り替えが直近ですと反映できていないことがあり、マイナンバーだけの持参では確認とれないことがある。
15)オンラインは便利な反面、実際、ご本人が持っている保険証の割合や区分が載っていなかったり、有効期限や資格取得日が違ったり、名前の漢字で●が出たりといろいろ問題あります。市町村単位の41や45などは反映されないし、結局保険証を見せてもらっています。保険証が廃止となると認知の人や意識がなくて救急搬送された方などは暗証番号もわからず、顔認証もできません。国はどう考えているのでしょうか。職場は大変混乱しています。
16)カルテを作成するのに必要な被保険者番号や公費・福祉の情報はマイナ保険証からは得ることができず、結局保険証一式を確認することが多い。まだまだ高齢者の患者さんはカードリーダーを一人で操作することが難しくスタッフがそばについての説明が必要なため手をとられる
17) 保険証の情報がリアルタイムで反映されていないので、オンラインにする意味がない
18)国保の有効期限を確認できるようにしてほしい。保険の移行期間中も確認できるようにしてもらえると患者さんの負担が少なくてよい。公費も確認できるようにしてほしい
19)災害時の電源が落ちた後、復旧までが長くなると患者データがでてこないので診療できなくなるのでは。知的障害者や認知症の方の扱いはどうなるのか?
20)当院では当分の間、保険証も持参していただくようお願いしています。加算点は請求していません。このような保険情報の入力がずさんな状態で、またはマイナンバーカードのない人が多い状態で、保険証の廃止は無謀と言わざるを得ません。保険証があれば一番確実に資格の確認が簡単にできます。トラブルがゼロになるまで、保険
証は廃止すべきではないと考えます。
21)患者さんの受診の際に負担が増えたり、受診そのものが困難になったりするシステムはやめてほしいと思います。
22)高齢患者さんが大半を占める当院では、マイナンバーカードを持参する方が少なく、促してはいるものの長年の健康保険証を大事にされる方がほとんどで、新たなシステムは受け入れにくい印象があります。
23)接続が完了したばかりです。マイナンバーカードのトラブルがはっきりと出てきており、マイナンバーカードでの受付けはしていません。保険医剥奪といわれ、患者さんに迷惑がかかるのを避けたくて、カードリーダー導入となったものの、強権的やり方に同意はできず、まず公務員と公的医療機関のみで行い、トラブルの確認を行って
一般に導入させるのがまともな人の考える事でしょう。
24)確かにオンラインシステムの導入は拙速であったといわざるを得ないようだ。一度論点を整理し直し、問題点を洗い出した上で、再トライすべきである。保険証への一体化はやめて選択を自由に。
25)独居高齢者や認知症、難病の方の患者様が多い診療所です。公費の申請もできない方が現にあります。マイナンバーカードの申請や更新ができるとは思えません
※4について、厚労省の「マイナンバーカードの健康保険証利用について」には、「コロナ禍のなか、できるだけ人との接触も避けた
い…これからは、顔認証付きカードリーダーで受付が自動化されます」とあるが、逆のことがおこっていたことになる
このような結果でした。こういった患者さんの声を聴き、現場の医療機関の声を聴き、いち早く、保険証の廃止を撤回することを国に臨みます。
患者さん説明用パンフレットー裂肛編ー
患者さん説明用パンフレットー内痔核編ー
患者さん説明用パンフレット ー痔瘻編ー
7月になりました。有床診療所の存続をかけ。
皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。
今日から7月。雨で始まりました。渡邉医院の周辺は、今のところ激しい雨は降っていません。でも各地で線状降雨帯の影響で激しい雨で被害も出ているようです。皆さんはどうですか?被災された皆さんにはお見舞い申し上げます。
今日の渡邉医院、雨の影響もあってか、予約をキャンセルする方もいらっしゃいました。私も雨のことを考えて、金曜日から渡邉医院で寝泊まりしています。たまに診療所で過ごすのもいいなあと思います。これから先、あまりにも激しい雨は降らないで欲しいなあと思います。
1月に再開して約1か月で体調を崩し再入院。4月1日から再再開し3か月が過ぎました。今年の夏を乗り越えられば、体調も落ち着くだろうなあと思っています。
今は、体調もだいぶ良くなってきました。昨日は診療所の中でリハビリをしましたが、まだまだ少し歩いている際にふらつきはありますが、大分しっかりしてきました。内心「よしよし!この調子だ!」と思っています。
今日、兵庫県の先生で、渡邉医院と同じように、肛門科に特化してはおられませんが、有床診療所で肛門科をされている先生から電話が来ました。
内容は、なかなか有床診療所の運営は経済的に厳しい。渡邉先生はどうか?というものでした。
有床診療所は、全国的に減少を続けています。渡邉医院のように肛門疾患など専門科に特化した有床診療所もあれば、地域の医療を守るために貢献している有床診療所もあります。診察した後、自宅に帰すのは少し不安がある。1日入院してもらって経過を診ようといった風に、病院とは違い臨機応変にフットワークよく外来診療と入院診療ができるのが、有床診療所のいいところです。その大切な有床診療所がどんどん減ってきています。
入院患者さんがいらっしゃるので、医師や看護師の当直や宿直の問題や施設基準のハードルもあり、現在の有床診療所の入院基本料では、医療を守っている医療従事者への給与などが払えず、経営的に難しい状態です。
国に対しても、地域の医療にとても大切な有床診療所がなくならないように支援をして欲しいなあと思います。
渡邉医院も本格的には4月からの再開。まだまだ3か月です。私の体調もあり、診療内容もぐっと縮小しています。
なかなか経営面だけをみると、やはり厳しい状況にはあります。とりあえず私の家族、職員の生活を守る程度は収入を得なければと思っています。
でも、渡邉医院は皆さんのおかげで、いまのところ何とかやっていっています。
去年の3月から12月までの10か月間、そして今年の3月の休診。それにもかかわらず、再開した際は、渡邉医院のことを忘れずに受診して下さっています。
このことに感謝して、これからも診療を続けていきたいと思います。
まだまだ、予約が取りにくくなっていることや、手術が早くできない、診てもらいたい時に診察してもらえない等、本当にご迷惑をおかけしますが、私の体調が戻るまで、どのくらいかかるかわかりませんが、もうしばらくよろしくお願いいたします。
ただ今、リハビリ中!
健康保険証廃止の「凍結」を求める意見書提出を求める陳情書
皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。
マイナ保険証によるトラブルが相次いでいて、報道にも毎日のように取り上げられています。
もともとマイナンバーカードは任意。保険証は保険者が交付する義務があるものです。この任意のものと義務のものを紐づけることそのものが問題です。申請しなければ保険証がもらえなくなる。このことは私たちが、いつでも、どこでも、誰もが医療を受ける権利、受療権を侵害することになります。
やはり保険証の廃止は絶対に撤回させなければなりません。
私たちは、「健康保険証廃止の「凍結」を求める意見書提出を求める陳情書」を京都府を始め、各市町村の議会に提出しました。
すでに長岡京市では、以下に紹介する「健康保険証廃止の「凍結」を求める意見書」が採択されました。
京都府、京都市は国民の多くが保険証の廃止に反対、危惧をしている中、この陳情書をみてどう考えるかのか。党利に惑わされずに、私たち国民のためにどう考えるか?意見書を採択するのかしないのかしっかり診ていかなければなりません。そして次の選挙の際に私たちの審判を選挙で下さらなければならないと思います。
議員の方々はしっかり私たちの声を聴き、判断して欲しいと思います。
以下、陳情書と意見書を紹介します。
健康保険証廃止の「凍結」を求める意見書提出を求める陳情書
【陳情内容】
一、国に対し、健康保険証廃止の「凍結」を求める意見書を提出すること。
【陳情理由】
2023 年6月2日、国会において「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律案」が成立した。これにより 2024 年秋には健康保険証が廃止されることになる。
国民皆保険体制では、健康保険証は原則無差別・無条件に交付されてきた。これは 「国民健康保険法」が第1条(この法律の目的)に「社会保障及び国民保健の向上」を謳い、国民の生命・健康を守る普遍的な医療保障を目指すものであることを体現している。
これに対し、マイナンバーカードの取得、マイナ保険証の紐づけ、マイナ保険証に代わる新たな資格確認書の取得の何れをとっても申請に基づくものである。すなわち健康保険証の廃止は、保険医療機関で医療を受けるために必要な資格確認の手段の取得を自己責任に預けてしまうものであり、国家による社会保障責務の著しい後退につながるものである。
まして法改正を前に 「マイナ保険証」をめぐるトラブルが大量発生し、それをメディアが大きく取り上げ、人々の不安が高まっている。
このような事態を放置したまま、健康保険証を廃止して良いはずがない。
ついては地方議会より、住民の生命・健康を守るため、国に対し健康保険証廃止の「凍結」を求めていただきたい。
2023 年6月 20 日
京都府議会
議長 石田宗久 殿
陳 情 人 :京都府保険医協会 理事長 鈴木 卓
健康保険証廃止の「凍結」を求める意見書(案)
2023 年6月2日、「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律案」が国会成立し、2024 年秋の健康保険証廃止が決定した。
しかし、全国保険医団体連合会等が行った調査活動により、全国で「マイナ保険証」のトラブルが大量に発生し、メディアが大きく取り上げ、人々の不安が高まる中、厚生労働省が全国の保険者に登録データの分析を依頼するも、その結果公表を待つこともなく行われた採決であり、到底理解が得られるものではなかった。
京都府においてもオンライン資格確認等を実施している医療機関のうち、70%が何らかのトラブルを経験しており、「保険者情報が正しく反映されていなかった(無効・該当資格なしと表示された)」「カードリーダーまたはパソコンの不具合によりマイナ保険証を読み取りできなかった」といった内容が多数を占める一方、「他人の情報に紐づけ
られていた」との回答もあった(京都府保険医協会調査)。多くの医療機関は「その日に持ち合わせていた健康保険証で資格確認」することでトラブルに対応した。
このような事態を放置したまま、本当に健康保険証を廃止して良いのか。政府・与党には政治の決断が問われている。
健康保険証廃止は生命にかかわる問題であることを再度、認識する必要がある。
その主な理由は以下のとおりである。
健康保険証が廃止されオンライン資格確認が基本とされると、システムトラブルによって保険資格が確認できない場合、患者は一旦 10 割負担を支払うこととなり、医療を受ける権利が制限され、生命の危機に直結する。
システムトラブルにより、他人の情報に紐づけられたことによる投薬・治療情報の取り違えは、疾病の急性憎悪、アナフィラキシー、禁忌薬剤の投与等をはじめ重大な医療事故につながり、生命の危機に直結する。
健康保険証が廃止された後に保険者が発行する資格確認書もマイナ保険証同様、本人の求めによる発行が原則であり、高齢・障害等を理由に申請自体が出来ない人々は保険診療にアクセスする道が断たれ、生命の危機に直結する。
以上のことから、少なくとも現段階での健康保険証の廃止は政治道徳的に許されないと考えられるため、健康保険証廃止の「凍結」を求めるものである。
以上、地方自治法第 99 条の規定により意見書を提出する。
2023 年 月 日
京都府議会
内閣総理大臣 宛
局所麻酔の仕方ー動画ー
保団連代議員会に参加して感じたことー反核・平和・原発
皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。
前回は保団連代議員会に出席して感じたことの医療編についてお話ししました。今回は、反核平和、安全保障関連について感じたことをお話しします。
私たち医師がどうして反核平和、安全保障に関しても取り組むかというと、私たち医師を始め医療従事者は、「国民の健康を守る。」ということを責務としています。では「健康」の定義は何かです。WHOの定義は「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にもすべてが満たされている状態にあること。」です。そうすると健康と戦争は真逆のものです。ですから私たち医師や医療従事者は国民の健康を守るために、戦争のない、平和な世界を求めていかなければなりません。
ですから、私たち医師は反核平和・安全保障問題にも取り組んでいます。
まずは防衛費の増額。5年間で42兆円。ロシアのウクライナ侵攻そして。北朝鮮のミサイル発射とそれに対してのJアラートの発信。テレビやマスコミでほぼ毎日のように報道している。映像で国民に戦争の悲惨さや北朝鮮の脅威などを煽っているような気もする。
国民の命を守り、国を守るために防衛強化のための防衛費の増額。それであるならば国民の健康を守り、国を守るために社会保障費の増額ができないのかなあと思います。防衛費の増額分を増税で必死に集めようとしているのなら、社会保障費の増額のためにお金を集めることはできないのかなあ?少子化対策の財源もまだ曖昧なのにと考えてしまいます。
また、国立病院機構や地域医療機能推進機構などの病院の積立金を国保に返納させて防衛費に流用する。本来なら、患者さんの命を守るために使うためのお金を巻き上げてしまう。何かやっていることが変だなあと思います。
国民の命や国を守るのであれば、防衛費を増やすのであれば、社会保障費も上げなければいけないのではないか。なぜ削減しようとするのか。こんなことでは国民の命や国は守ることはできないと思います。
防衛費を増額するのなら、その増額分を何に使うのか?あり丁寧に国民に説明していないような気がする。防衛費の増額分を国を守るために使うのか?相手を攻撃するために使うのか?「専守防衛」が「先制攻撃」になってしまう可能性もあります。やはり増額する防衛費の使い道。国民に説明していないなあと思います。
核兵器に関しては、岸田首相はG7広島サミットの広島ビジョンで核兵器禁止条約に関しては一切言及せずに「我々の安全保障政策は、核兵器はそれぞれが存在する限りにおいて、防衛目的のために役割を果たし、侵略を抑止し、並びに戦争及び威圧を防止すべきとの理解に基づいている。」と核抑止力を肯定している。岸田首相は「核兵器のない平和な社会を目指す」と言っているが、本当にそう思っているのだろうか?日本がしなければならないのは核兵器禁止条約に批准して、リーダーシップをもって核兵器廃絶への道を進むことではないだろうか。
原発問題も、福島第一原発事故以降、政府は原発の新増設に否定的でした。しかし、ロシアのウクライナ侵攻による電力不足を理由に老朽原発の再稼働や新たな原発へと大きく舵を切りました。GX電源法で原発推進だけでなく、再生可能エネルギーの主力電源化を掲げている。それならば、老朽化した原発は順次廃炉にしていき、原発の新設はしないのが本当ではないだろうか。
やはり、言っていることと、やっていることが矛盾している。
ロシアのウクライナ侵攻や新型コロナウイルス感染症のパンデミックなど、人々の不幸を利用して、国の進めたい方向へと進んでいっているようなきがします。
これらの政策は、国民のために行っているのか?だれのために行っているのだろう?
前回もお話ししましたが、医療をはじめとする社会保障の問題、反核・平和・原発の問題は、なかなか国民一人一人が直接実感することがない問題だと思います。ですからどうしても関心が薄くなってしまう。
私たちは、やはり国民に解りやすく、実感が持てるように丁寧に伝えていき、国民に理解してもらい、私たちの運動に賛同してもらい支えとなって、ともに取り組んでいかなければならないと思います。
こんなことを、今日の代議員会に参加して感じました。