チョット弱気な私の愚痴。
う~ん。悪性リンパ腫に罹患して治療を始めて1年6か月が経つ。なかなか治療当初に思い描いたような経過、回復ができていない。
去年の2月、脳ドッグを受けて異常無しと診断された2週間後に、脳の下垂体の近傍に腫瘍として現れた、中枢神経限局型悪性リンパ腫に罹患した。脳ドッグで異常無しと言われて直ぐに発症したことに少しショックを受けた。
悪性リンパ腫に対して、寛解導入療法を5クール、地固め療法を2クール、そして最終的に自家血幹移植を行い、10月に退院した。
退院後も両下肢がパンパンに浮腫になったりスッキリしない日々を送った。年が明け、1月から診療を再開したが、2月に再度複視が出現。次第に激しい腰痛、後頚部痛が出現し、全身倦怠感も強いため、3月に再入院。この際、症状の原因はわからず、再発なのかそうでないのかが明らかにならずに、グレーの状態。再発の可能性もあるため、再発に対しての抗がん剤の内服を始めた。
5月は、入院までは至らなかったが、カンピロバクターの腸炎に罹患。家族の中で私だけ。やはり免疫力が低下しているからだろう。
8月1日からまた体調を崩し、頑張っていたのだが、8月10日に肺炎で入院。様々な細菌やウイルスの検査をした結果、RSウイルスのみが検出された。RSウイルスは小さな子供が感染するウイルス。大人ではほぼ無症状で経過する。これもIgGが半分以下と免疫力が低下しているからだと思う。今回、肺炎の治療中に右顔面神経麻痺を発症した。初発が中枢神経限局型悪性リンパ腫だったので、今回の顔面神経麻痺の原因も悪性リンパ腫によるものと考え、髄液検査をするも細胞数は少なく、その少ない細胞の中に異形細胞を認め、明らかな悪性所見は認めなかった。今回もグレー。再発の可能性もあるため、抗がん剤等の髄注を3回行った。
今回は、8月1日からほぼ寝たきり状態だったので、これまでで一番ダメージが大きかった。9月4日から渡邉医院を再開したが、ゆっくり診察しないと続けて2人の患者さんにお話をするだけでも息切れしてしまう。これは少しづつ改善されると思う。
悪性リンパ腫の治療を始めて、これまでまだ一度もまだスッキリしていない。悪性リンパ腫の治療を行っている方々は、皆さん同じような経過なのかなあ?
これまで頑張って来たけれど、少し疲れたかなあ。精神的なダメージも少しある。
仕事のこと、生活のこと、何も考えずにゆっくりしたい気持ち。まあそれは無理。
そんな時間があれば、またいろいろ考えてしまう。
何か楽しいことを考えて、頑張ろう!
少し弱気になった私の愚痴でした。
さーて、気を取り直してまた頑張ろう!
内痔核の手術後に肛門周囲膿瘍になることあるの?
皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。
8月1日から体調を崩して、頑張っていたのですが、8月10日に肺炎で入院しました。やはり免疫力が落ちているため、通常小さなお子さんがかかり、大人ではほとんど症状が出ないRSウイルスが検出されました。また、入院治療中突然、右顔面神経麻痺が起きました。今回も確定できませんでしたが、悪性リンパ腫の再発も考えられるとのことで、髄液検査をしました。髄液中の細胞数は少なかったのですが、その中に異型性細胞があり、明らかに悪性所見は無く、グレーな状況でした。ただ、再発の可能性も考えられるので、3回の抗がん剤等の髄注を行いました。
9月2日に退院しましたが、今回は約3週間寝たきり状態で体力もかなり落ちてしまいました。今回が一番ダメージが大きいかなあと思います。ぼちぼちと体力アップを図っていきたいと思います。
さて、今回はこんな質問がありました。それに対してのお話をしたいと思います。
質問の内容は「痔核根治術・ジオンによる痔核硬化療法(ALTA療法)後に肛門周囲膿瘍になることがあるのですか?」というものでした。
結論から言いますと、肛門周囲膿瘍になることはあります。ではどうしてなるかです。
まず、痔核根治術の場合です。
痔核根治術を行うときに、肛門の外側から皮膚を剥がしていきます。肛門上皮の部分を剥がし、内痔核の根元まで剥離していきます。そして最後に内痔核の根部の動脈を結紮して内痔核を切除します。渡邉医院では、肛門上皮部分の傷を糸で縫って閉鎖する半閉鎖式という方法を行っています。
この糸が悪さをして肛門周囲膿瘍になることがあります。この場合は、やはり原因となったところを膿瘍腔も含めて開放創にする必要があります。
この場合は、やはり膿が溜まってくるので、痛みがあります。そして、肛門の外側のドレナージの傷の周りが硬くなり腫れてきます。
ジオンによるALTA療法でも膿瘍を形成することがあります。
ジオンの内容はミョウバンとタンニン酸です。ジオンを内痔核に局注することで内痔核に無菌性の炎症を起こさせます。それを利用して内痔核を退縮させて治していきます。
この無菌性の炎症を起こしたところに膿瘍を形成することがあります。症状としてはあまり強い痛みはありませんが、違和感や肛門から膿が出てくるといった症状です。ただ、ALTA療法で膿瘍を形成しても抗生剤の内服等で徐々に軽快していきます。
もう一つ、肛門腺の感染による本来の肛門周囲膿瘍です。この場合は、たまたま術後に肛門周囲膿瘍になってしまったということだと思います。ただ、内痔核の手術等、肛門を負担がかかります。また痔核根治術後の肛門の機能はどうしても落ちてしまうと思います。こんなことも重なって発症するのかなあと思います。
肛門の手術の後は、定期的に傷の治りを主治医に診てもらい、何か気になる症状があれば、迷わず受診して主治医に診察してもらって下さいね。
顔面神経麻痺のリハビリー動画ー
五山の送り火
入院後、現在の私の状況
皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。
明日、台風が直撃する可能性が高いです。
何一つ被害が出ないことを祈ります。
8月1日から体調を崩してしまいました。3度目の入院は避けたいと思いましたが、悔しいですが、ダメでした。
8月10日、外来が終わり悪性リンパ腫の治療をしてくださっている病院に連絡して、診察してもらいました。
炎症を診るCRPは15と高値。胸部CTでは、肺は真っ白。肺炎でした。コロナは陰性でした。
入院して、抗生剤、ガンマグロブリンなどを投与する治療を始めました。
現在の状況は、炎症反応のCRPは入院時15だったのが、金曜日は7、そして今日は3まで改善しています。ただ、レントゲンの方はまだあまり改善はないようです。水曜日に再度レントゲンを撮って、改善無ければ、木曜日に胸部CTを撮影します。場合によっては気管支鏡検査も行おうとのことでした。抗がん剤による器質化肺炎の可能性もあり、この場合ステロイドを使うと良くなるとのこと。ただ細菌性、ウイルス性の感染を否定しないと使えません。使うことで悪化してしまいます。
水曜日までに全ての結果が出ます。今後の予定がわかりませんます。
想像ですが、歩いていて息切れしたり、階段登って息切れしていたのは、単に体力が落ちていただけでなく、抗がん剤による器質化肺炎がすでにあったところに細菌感染を起こして症状が悪化したのではないかと、私は考えています。
水曜日に入院期間などがわかると思います。入院が長期化するようでしたら、また患者さんには外来診察や手術の予約をキャンセルさせてもらわなければなりません。今回で3回目。本当に申し訳ありません。よろしくお願いします。
渡邉医院 渡邉賢治
悔しいですが、入院しました。
皆さん、こんにちは。渡邉医院の渡邉です。
8月1日から体調を崩してしまい、なんとか乗り切ろうと、昨日まで頑張ってきました。
でも、昨日、悪性リンパ腫を診てもらっている病院を受診しました。そして緊急入院になりました。肺炎でした。コロナは陰性です。
やはり免疫力が落ちているので、カリニ肺炎や真菌による肺炎など、健康な人がかからないものによる肺炎の可能性もあります。IGgも正常の半分。抗生剤、抗真菌薬、グロブリン製剤の投与をしています。胸部CTでは肺が真っ白でした。ビックリです。
前回の入院で最後。もう後はないと頑張ってきたのですが、ごめんなさい。
何度も休診しまって申し訳ありません。皆さんにはご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
渡邉医院 渡邉賢治
夏季休診のお知らせ
渡邉医院です。
当院の夏季休診についてお知らせいたします。
休診
8/11(金)〜8/16(水)
8/17(木)より通常診療いたします。
よろしくお願いします。
ドリカムのワンダーランドに行ってきました。
皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。
暑い日が続いていますが、体調は大丈夫ですか?しっかり水分を摂って下さいね。
チョット内緒?まあ内緒でもないのですが、昨日ドリームカムトゥルーのワンダーランド2023大阪のイベントに京セラドームまで妻と一緒に行ってきました。
最近、新型コロナウイルスの感染も広がっているようで、少し迷いましたが、行くことにしました。コンサートに行くのも目的で体力アップも図っていたので。
妻の助けも借りて、何んとか無事に帰ってきました。やっぱりまだ階段がしんどいのでまだまだだなあと思いました。でも電車、徒歩で行ってきました。
そこで感じたことですが、コンサートが始まって、体全体で感じる音。目に飛び込んでくる映像。「コンサートに来れてよかった。生きているんだ。」と思わず涙が出てきました。心の底からあふれ出る喜びでした。懐かしい曲、知っている曲などが次々に演奏され、気持ちはどんどん盛り上がり、声には出しませんでしたが歌えるところは一緒に歌っていました。あっという間に楽しい、そして嬉しい時間が過ぎていきました。そして最後のアンコールの3曲。今の私に力をくれるような、これまで支えてきてくれたような、どんどん心に響いてきました。そして、またここでも泣いてしまいました。
やはり画面ではなく、リアルに飛び込んでくる映像や歌声。人の心、感情を動かし、体全身で感じること、とても大事なんだなあと思いました。
YouTubeなどの映像を観ているだけでは絶対に得られない体験だと思います。
本当に、今回コンサートに行けてよかった。ドリカムに感謝。そして連れて行ってくれた妻にも感謝。
今、ネットなどで様々な情報が簡単に得ることが出来たり、音楽もYouTubeなどで観ることはできます。自分の知りたいこと、観たいことがいつでも直ぐ手に入る。便利になって、何か、すごく世界が広がったように一見見えます。でもそうではないと思います。どんどん自分一人の世界に入り込んでしまいます。自分の社会がどんどん縮小されていく。自分の世界だけで生きている。自分が好むことだけに、自分と同じ意見ばかりに触れ、繋がっていく。自分が見たくない情報、好まない情報は自分の知らないうちに自分の世界から排除してしまう。そんな感じの社会になってしまっているのかなあと思います。やっぱり生の人と人との繋がり、自分が好む好まないにかかわらず、多くの生の情報を得て、それを自分が知らないうちに排除されるのではなく、自分自身の力で、何が正しいのかを判断していく。そのこととても大事なんだなあと思います。
音楽、演劇などの芸術。人々の心を動かし、そして揺さぶり、感動を与えることが出来ます。私たち医療に従事しているものは、何をもって、人々に感動を与えられるか。このことも考えていきたいと思います。
第16回内痔核治療法研究会に参加して
皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。
先日、東京で対面で行われた第16回内痔核治療法研究会に参加してきました。久しぶりの対面での研究会。とても楽しみにしていました。
東京ではかなり有名になった後輩の先生とゆっくり話が出来たり、これまでお世話になってきた先生方ともお会いできて、今の私の現状などを、直接お伝えすることが出来ました。良かったです。
朝の9時30分から午後15時まで、ばっちり勉強もしてきました。これまでの私のやって来た診療の整理、頭の整理ができて、とても有意義な研究会でした。
遅くなりましたが、その時の報告をしたいと思います。
今回の第16回内痔核治療法研究会総会のテーマは「私の考える単独療法」でした。
単独療法とは、ジオンという痔核硬化剤を使って四段階注射法という方法で痔核硬化療法のみで脱出する内痔核を治すことを言います。ALTA単独療法と言います。
ALTA単独療法の一番の利点は、傷を作ることなく、痔核硬化療法という注射だけで治すところにあります。傷ができないため、排便時の痛みや、痔核根治術では内痔核の根部の動脈を縛るのですが、ここからの出血もありません。ここが一番のALTA療法の売りになります。
現在は、どんどん手術とALTA療法の併用がり上げられ、広がってきています。例えば外痔核部分を歯状線まで切除して、内痔核部分にはALTA療法を行う。その外痔核部分の切除の範囲が、肛門縁まで、肛門上皮の一部分まで、歯状線までなどに分けています。でもやはり肛門上皮に傷ができると、どうしても排便時の痛みがあります。ALTA療法と外痔核切除ではやはり、肛門に傷ができるので痛みがあります。また、ALTA療法の再発率は約10%。しっかり痔核根治術するよりは再発率が高くなります。
そうすると、どうしても傷をつけなければならない外痔核があるならば、外痔核の部分を切除、そして内痔核部分にはALTA療法を行うのではなく、しっかり痔核根治術をしたらいいのではないかと、私は思います。
またALTA療法の最大の売りである、肛門に傷をつけないで治す。ここをもっとしっかり打ち出した方がいいと思います。
では最大限ALTA療法の売りを生かすことが出来るかです。それは内痔核全体にしっかりとALTA(ジオン)を局注する。まんべんなくしっかり局注することだと思います。
今回の演題の中に、エラストグラフィー(組織弾性イメージング超音波検査)を用いて、しっかりと内痔核にALTAが注入できているかを観ているといった内容の発表がありました。
エラストグラフィーは組織の硬さを画像化や数値化して評価する方法です。硬くなると青く表示されるものです。
これを用いて、内痔核全体に十分ALTAが局注できているかを観ていくというものです。
どの施設にもこの装置があるわけではありません。渡邉医院医もありません。そうするとどうするかです。
やはりしっかりと四段階注射法でALTAを局注して、そして十分な量のALTAを内痔核局注して、そしてしっかりマッサージをして内痔核全体にALTAを広げることだと思います。基本がとても大切だということだと思います。
もう一つ、内痔核が脱出しないようにするには四段階注射法の第一段階と第四段階のALTAの局注が大切だと思います。第一段階は内痔核の上極に局注します。これは脱出してくる内痔核を直腸の方に引き上げる効果が、そして第四段階は内痔核が脱出してこないようにする効果がそれぞれあります。ですから、やはり第一段階と第四段階のALTA 局注量は、内痔核の大きさにかかわらずしっかりと所定の量を局注する。そして第二段階と第三段階は内痔核の大きさに合わせて、十分に内痔核全体に広がるように量を調整することが大切だと思います。
久しぶりの対面での研究会。とても楽しく、充実したものになりました。
そして、ふと思ったことがあります。それは、「なんか悪性リンパ腫になる前よりも、日々の生活が充実したものになっているなあ。」ということです。
体調的にも、体力的にも以前と比べるとまだまだ十分なものと言えません。焦らず、しっかり毎日の生活を送っていきたいと思います。
受診時には必ず「健康保険証」を持参してください!
皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。
そろそろ梅雨も明けて、本格的な夏に突入します。祇園祭も今年は雨は大丈夫だなあと思います。
一つお願いがあります。医療機関を受診する際には、必ず保険証を持って行ってください。このことは、とても大切なことです。よろしくお願いいたします。
さて今、マイナンバーカードの保険証を紐づけたマイナ保険証のトラブルが相次いでいます。また、医療機関でのオンライン資格確認にもトラブルが出ています。
そのトラブルに中で、問題となる一つに、患者さんの資格確認ができないということです。
資格確認ができないと医療機関では保険診療ができなくなってしまします。したがって、どうしても10割負担の窓口負担になってしまいます。患者さんが悪いわけでも、医療機関が悪いわけでもありません。ちゃんとマイナンバーカードと保険証を紐づけられない国が作ったマイナ保険証の問題点が明らかになったということです。このような事例が出てしまうことは、やはり国の責任です。
マイナンバーカードと保険証を紐づけようとしたとき、今起きているようなトラブルが起きることは、国は解っていたはずです。私たち医療従事者も現場の立場でマイナ保険証の問題点を指摘してきました。それにもかかわらず保険証を廃止してマイナ保険証への移行を強行しました。このことはとても問題だと思います。
マイナ保険証に移行することで、今起きているトラブルが起きるとは考えていなかったのであれば、そんな人たちに国を任せることはできません。また、トラブルが起きると知っていながら強行したのであれば、「トラブルがあっても何の問題もない。国民は簡単に言いくるめることが出来る。」と国民を馬鹿にして、なめているのだと思います。いずれにしてもこんな人たちに私たちの命や生活を任せるわけにはいきません。
私たちは、今回の保険証廃止、マイナ保険証への移行で国がどうゆう態度をとっているのかをしっかりみて、今の国に対して「NO!」を突き付けなければなりません。そして「国民をなめるな!」をしっかり今の政府に突き付けなければなりません。
国会でもへなちょこな野党、そして烏合の衆の与党。も私たちの命、暮らしをこんな人たちに任せてはおけません。
やはり今、私たちが立ち上がり、しっかり声を上げ、私たちが国を変え政治を変えていかなければなりません。皆さん立ち上がりましょう!