より有効な治療方法にするために必要なこと。

こんな質問を受けたことがあります。
自分で医学雑誌で調べてこられたのですが、こんな感じの内容でした。「パオスクレーによる痔核硬化療法の効果は3ヶ月~1年。」と書かれていた。パオスクレーでの痔核硬化療法をしてもすぐに再発してしまうのではと言った質問です。でもこれだけの内容では、ここに書かれていることが正しいかどうかを判断することはできません。この一文にはパオスクレーによる痔核硬化療法が有効であるかどうかを判断する内容が書かれていません。
まずはどんな内痔核に痔核硬化療法をしたかです。
例えば内痔核の程度が第Ⅰ度なのか第Ⅱ度なのか、または第Ⅲ度以上の内痔核なのかが分かりません。ただパオスクレーによる痔核硬化療法の適応は第Ⅱ度以下なので、ここでの記述に対して痔核硬化療法が第Ⅱ度以下だとしましょう。
でもまだまだ足りません。内痔核がどんな症状だったのかです。例えば出血を主訴とする内痔核だったのか?もしくは排便時に少し脱出してく内痔核だったのか?または両方の症状があったのかなど、どんな症状の内痔核に対して痔核硬化療法をしたのかわかりません。パオスクレーによる痔核硬化療法は出血する内痔核を治すのに一番有効です。第Ⅱ度程度の排便時の脱出にも効きますが、やはり脱出する内痔核より出血が症状の内痔核に有効です。したがって、痔核硬化療法を行った内痔核がどんな内痔核だったのかを明らかにする必要があります。
では第Ⅱ度以下の内痔核で主に出血を主症状とする内痔核に痔核硬化療法を行た結果だとしましょう。でもまだまだ足りません。
というのは痔核硬化療法を行う時にやはりパオスクレーという痔核硬化剤を
1か所の内痔核にどの程度の量を注射したかが問題となってきます。
パオスクレーによる痔核硬化療法の治験をまとめた論文をみてみると、やはり1箇所の内痔核に対して5ml以上注射した場合と5ml未満では注射の効果に大きな違いが出てきます。1箇所の内痔核に対してパオスクレーが5ml未満の場合、その効果は50%を下回ってしまいます。ですからパオスクレーによる痔核硬化療法で有効に治療をするためには1箇所の内痔核に5ml以上のパオスクレーを適切に注射する必要があります。したがって、十分なパオスクレーの量を適切に注射した結果なのかどうかが重要になってきます。
さて、第Ⅱ度以下の出血を主な症状の内痔核に適切に1箇所に対して5ml以上のパオスクレーを注射したとしましょう。その結果だったらこの「パオスクレーによる痔核硬化療法の効果は3ヶ月~1年。」の記述は正しいのでしょうか?
これでもまだまだ足りません。何が足らないかと言うと、痔核硬化療法で治った患者さんのその後の排便状態はどうだったかです。
というのも内痔核が発症する原因の一番は排便時に強く怒責することです。
例えば便秘だったり、また反対に下痢でも具合悪くなります。便秘でも下痢でも、排便時に強く怒責する、強く力むことで内痔核が発生し、悪化していきます。したがって内痔核の治療で一番大事なことは、内痔核が発症する原因となる排便の状態を改善することです。
ですから、パオスクレーによる痔核硬化療法を施行した後の患者さんの排便の状態がどうであるかはとても大切な要素になります。パオスクレーによる痔核硬化療法で内痔核が治ったとしても、排便の状態が改善されておらず、排便時に強く力むことが続いていればやはりそのことで再発してしまいます。たとえ手術をして治したとしても排便の状態が悪ければ再発してしまいます。
なにも無かったところから排便の状態が悪くて内痔核は発症してきます。一端治ったとしても原因があればまた内痔核が出来てしまいます。このように治療をした後のその後の排便などが改善されているか?その原因に対してしっかり治療をしていたかも大切な要素になります。
したがってパオスクレーによる痔核硬化療法が本当に有効なのか?3ヶ月から1年の効果しかないのかは、こういったいろんな要因を検証していかなければなりません。
例えば第Ⅰ度の内痔核で出血を主な症状の内痔核に対して1箇所の内痔核に適切に5ml以上注射をした。そして内痔核の原因となる排便の状態を改善した結果、再発するかしないか。また再発するのならばそれまでの期間はどうだったのかを検証する必要があります。
このように検証すると、例えば同じように第Ⅰ度の内痔核で出血を主な症状の内痔核に対して1箇所の内痔核に適切に5ml以上注射をした。その後内痔核の原因となる排便の状態が改善されずに、どうしても強く力んで便を出すことが続いた。その場合、再発がどうであったか。再発までの期間はどうだったかを検証すると、治療した後の排便の調整が上手くいった患者さんと上手くいかなかった患者さんを比較することができ、治療後の排便の調整が大事であることが分かります。
こういったように、細かくいろんな場合を検証して、それぞれを比較することでいろんなことが分かってきます。そうしたことを積み重ねていくことで、例えばパオスクレーによる痔核硬化療法を行った後再発しないで治すには何が必要なのかが分かってきます。こういった科学的な検証を治療方法ごとに行い、その検証したことを元に、それを生かしてそれぞれの治療を有効な治療方法にしていく。こういったことがとても大切なのだと思います。ですから「パオスクレーによる痔核硬化療法の効果は3ヶ月~1年。」であればどうして3ヶ月から1年でまた再発してしまうのかを検証して、その原因を見つけ、そのことを改善することでパオスクレーによる痔核硬化療法は今以上に有効な治療方法になっていくのだと思います。全ての治療にこのことは通じると思っています。
ラストコンサート

時々、昔観た映画のことを思い出します。皆さんにもそんな映画があると思います。
私が山梨県の甲府市にいた頃、小学生の時に父と一緒に初めて観た映画が、「007 サンダーボール作戦」でした。プールにサメが泳いでくるのが怖く、お風呂屋さんの冷たいお風呂に入った時、サメが来たらどうしようなど、ありえないのですが怖がっていたことを思い出します。
さて、私が時々思い出すのは、「ラストコンサート」という映画です。イタリアの恋愛映画でイタリアでの作品名は「Dedicato a una stella」で、日本語に訳すと「星に捧ぐ」です。
1976年に公開された映画です。ですから私が16歳の頃、高校1年生の時です。誰と見に行ったのか、どうして観ようと思ったのかはもうすでに忘れてしまっています。でもその時の映画の場面が時々頭に浮かび、その時の音楽が聞こえてきます。
「stella」は映画に出てくる主人公の少女の名前です。そして題名にある「ラストコンサート」で演奏されるのが「ステラに捧ぐ」です。
大体のあらすじと最後のラストシーンと流れる音楽は思い出すのですが、詳しい内容はだいぶ忘れてしまっています。少し調べてみました。
ストーリーはこんな感じです。
人生に挫折し落ちぶれている作曲家、本来は才能を持っているのですが、そんな作曲家リチャードが、ふとした事から一人の少女と出会います。それがステラです。私の記憶では、バスを待っているリチャードに合うところから話が始まった様に思います。そしてリチャードがピアノを弾いている姿、そしてその音色にステラは出会う。こんな風なシーンで物語は始まっていったように思います。
ステラは白血病に侵されていて、残り3ヶ月の命。人生最後の旅をしているときに偶然にリチャードのピアノの音色に合った。そんなステラが懸命に生き抜こうとする姿、そしてステラの愛によって再起に賭ける作曲家リチャード。年齢的には親子ほどの年齢差。それを越えたふたりの心の交流を描いたラブストーリー作品です。
その映像に流れてくるステルヴィオ・チプリアーニの美しいメロディが私の心をつかんだのだと思います。
イタリアの映画ですが、撮影の大部分は、モン・サン=ミシェルやパリなどのフランスで行われたそうです。
私が今でも覚えているラストシーンは、ステラとリチャードは結婚の約束をします。そしてリチャードはステラのためにウエディングドレスを用意します。でも、ステラの体調は悪くなり、医師からはここ数日、もしくはここ数時間の命とリチャードに告げられます。そのような中、リチャードは「Dedicato a una stella」、ステラに捧ぐというシンフォニーのコンサートをパリで開きます。
そしてその演奏をウエディングドレスを着たステラが舞台の袖で聞きながら静かに息を引き取るといったシーンです。この時のシンフォニーと映像が私の記憶に深く残りました。
ステラの「私のために生きてくれる人がいるとしたら、リチャード、あなただわ。勇気を出して音楽家として再起するのよ。」という言葉。そしてその言葉にもう一度リチャードは二人で美しい夢にかけることにしました。
またリチャードがステラに合った時に言った言葉、「Stella is a star in Latin」(ステラはスター「星」のラテン語)と言った言葉。リチャードにとってはステラは自分にとっての夢を叶えてくれる「星」だったのでしょう。何かとても切ないですが、その二人の純粋な心のふれあい、そして美しく感動的な音楽。もう一度観てみたいと思います。今の私が観ても、16歳の頃と同じように感動すると思います。もしかすると、それ以上に涙してしまうかもしれません。
「ライスバーガー」のレシピを紹介します。

今回で7月最後のレシピになります。7月のテーマは「生活リセット 朝ごはん!」
自粛生活が続き、少し食生活が乱れてしまった方もいると思います。朝ごはんを食べて生活のリズムを取り戻しましょうね。
今回は「ライスバーガー」です。7月のレシピで「作り置きでサンドイッチ」のレシピを紹介しましたが、ライスバーガーは日本風サンドイッチですね。朝ごはんとして出てきたら、チョット違った雰囲気で朝ごはんが苦手な方も美味しく食べれるのではないかと思います。
最近ハンバーガーの宣伝でライスバーガーも紹介していますね。ライスバーガーこれまで食べたことがあるかなあと考えると、そういえば今まで食べたことが無いのではと思います。
ライスバーガーではありませんが、私が小学生の頃、母が時々作ってくれたものに、少し小さめの俵型のおにぎりの上にソーセージやコンビーフ、また、卵焼きなどをのせて、爪楊枝で刺したものをいくつか作ってくれました。一口サイズで、パクパクと食べてしまったことを思い出します。言ってみれば、オープンサンドのご飯版ですよね!誕生日会などに作って友達と一緒に食べた記憶があります。
今回は焼肉を挟んだライスバーガーと目玉焼きと野菜のライスバーガーです。でも、それ以外にもいろんなもの挟んでみるのもいいですよね。今ふと頭に浮かぶものを挙げてみると、金平ごぼう、焼き魚もいいかもしれません。例えば焼き鯖や鰻や穴子も美味しそうです。とんかつを挟んでも美味しいかも。また鶏の照り焼きなんかもいいかなあと思います。少し厚く切ったハムやコンビーフ。スパムも合うかなあと思います。
挟む具材でいろんなアイデアが出てきてアレンジが効きますね。皆さんもいろんなものを挟んでみて下さいね。
では、「ライスバーガー」のレシピを紹介しますね。
焼き肉ライスバーガー(1個分)
焼き肉バーガー1個分
エネルギー 280kcal
たんぱく質 16g
材料
(ライスバーガー)
ご飯 120g
片栗粉 小さじ1
ごま油
(具)
牛細切肉 70g
焼き肉のたれ 小さじ2
レタス 10g
作り方
- ①ライスバーガーのバンズの材料を混ぜて半分に分け、しっかり押さえて
成型する。 - ②フライパンにごま油を入れ、両面焼く。
- ③具の肉を焼き肉のたれで炒める。
- ④②にレタスを敷き③をはさむ。
目玉焼きと野菜のライスバーガー
-
-
(具)
卵 1個
玉ねぎ(スライス) 10g
トマト(スライス) 1枚
レタス 10g
マヨネーズ 小さじ2 - わかめスープ
-
器にわかめとコンソメ顆粒を入れお湯を注ぐ
「5分で肉豆腐朝定食」のレシピを紹介します。

7月は、「生活リセット 朝ごはん!」をテーマにレシピを紹介しています。今回はその第5弾です。
前回は朝ごはんの大切さについてお話しました。朝ごはんをしっかり摂ることで、1日の始まりのスイッチが入ります。また1日を充実したものへとするためのエネルギーチャージです。少し早く起きて朝ごはんを進化り食べるようにしましょうね。
6月ももう半分過ぎました。昨日今日とは梅雨の一休みか京都はいい天気でした。でも今日は昼間、会議中に突然の大雨!どうなるのかと思いましたが、会議が終って帰るときにはほぼ止んで、一安心でした。雨が降ったおかげで涼しくなり、過ごしやすくなりました。梅雨の一休みは明日まで。また木曜日からは雨の日が続きそうです。
新型コロナウイルスの感染の収束はまだですが、少し落ち着いてきたのかなあとも思います。感染拡大前の生活に少しづつ戻ろうとしています。でもまだまだ気を抜かず、日ごろの基本的な感染予防はしっかりと続けていかなければと思います。そして今、この時期に新型コロナウイルス感染の第1波での私たちの対応をしっかりと検証して、これか第2波、第3波に向けて、備えていかなければならないと思います。
新型コロナウイルス感染に対しての対策ではどうしても感染された患者さんに対しての対策が中心になってしまいますが、新型コロナウイルスに感染していない患者さん、持病を持っていたり、急性の病気などになった患者さんが、新型コロナウイルスの感染の心配不安なく医療機関を受診できる、そういった体制も作っていくことが感染対策には大切だと思います。また、新型コロナウイルスを受け入れる医療機関だけでなく、新型コロナウイルスの患者さんを受け入れることで、そのほかの患者さんが診れなくなってしまった医療機関のバックアップとしての医療機関の充実、体制もとっていかなければなりません。これまで通りの国が進めている医療提供体制でいいのか?根本から考え直す必要があると思います。
さて、今私たち医師が気になっていることがあります。それは以前にもお話しましたが、本当は受診しなければならない患者さんが受診されていないということです。診察が必要な患者さんが受診されず、病状が悪化してしまうといったことが起きてしまいます。
今この時期、患者さんが医療機関の受診をひかえてしまう一番の要因は、医療機関での院内感染です。医療機関を受診したら新型コロナウイルスに感染してしまうのではないかという不安です。
今では、医療機関も発熱している患者さんとそうでない患者さんを別々の場所で診察したり、時間帯をずらして、それぞれの患者さんが一緒にならないようにするなど、様々な感染対策を講じています。感染への不安はあると思いますが、感染以外に持病の悪化や、急性の病気への対応など、必要な時は主治医や医療機関と連絡をとり、しっかり受診して医療を受けて欲しいと思います。
そろそろレシピを紹介しますね。今回は「5分でできる」シリーズ、「5分で肉豆腐朝定食」のレシピを紹介しますね。肉豆腐、ご飯にのせて「肉豆腐丼」もいいなあと思います。
5分で肉豆腐朝定食
エネルギー 約650kcal
たんぱく質 30g
食物繊維 5g
野菜摂取量 160g
- ●肉豆腐
- ●プチトマト
*手軽に野菜がとれます。
(4個で80g)
●生卵
●ごはん
肉豆腐(1人分)
材料
牛細切れ肉 50g
厚揚げ 1枚
もやし 1/4袋
しめじ 1/4パック
すき焼きのたれ 大さじ1
青ねぎ・七味唐辛子
作り方
- ①厚揚げは一口大に切る(ちぎる)。
- ②皿に①を入れ上に牛肉を広げてラップをし、600wで1分30秒チン。
- ③②を混ぜ、もやし・しめじを加えてラップをし、もう一度1分30秒チン。
- ④ねぎと七味唐辛子をトッピングする。
生卵をつけて食べる。
管理栄養士さんから一言
朝食
朝食には脳のエネルギー補給と体内時計をリセットする働きをはじめ、
体温上昇・ホルモンや酵素の分泌の促進・食べ過ぎの抑制などたくさんの
効果があります。
たんぱく質(肉・魚・卵・大豆製品・乳製品)【赤】
・野菜やきのこや海藻や果物【緑】・炭水化物(ご飯・パン・麺)【黄】
がそろうことで食べたものを栄養として体内に取り入れて使うことができます。
「5分で鯖缶のチーズ焼き」のレシピを紹介します。

7月は「生活リセット 朝ごはん!」をテーマに、そして「5分でできる朝食」ということで管理栄養士さんが考えて下さったレシピを紹介しています。
前回にもお話しましたが、肛門科的にも朝食はとても大切です。特に気持ちよく便が出るためにも朝食は大事です。朝ごはんをしっかり食べて、空っぽだった胃の中にものが入ると、一気に大蠕動といってお腹が動き出します。そのことで直腸に便が来て便意を感じ、スッキリ便が出る。朝食はこういった意味でも大切です。
このことにに加えもっと大切なことがあります。少しそのことについてお話します。
人間は朝起きたときは、脳や神経、そして内蔵の動きが弱まっています。また血糖の値も低くなっています。また寝ている間も脳は活動しているため、寝ていてもエネルギーを消費しています。したがって、寝ている間に失われたエネルギーをしっかり補わなければなりません。エネルギーが十分に補うことが出来なければ、集中力や記憶力などに悪い影響が出ることがあります。
こういったことから朝食を摂るということは、寝ている間に失われたエネルギーを補い、そのことで能を活性化させ体を目覚めさせるという大事な役割があります。エネルギーを補い、血糖値を上げ、また睡眠中に低くなった体温を温めそして、生活のリズムを整えていく。そういった大事な役割があります。
規則正しい生活を作り上げていくためにも必要だと思います。
厚生労働省の「平成30年国民健康・栄養調査」の報告では、朝食を摂らない欠食した人は男性で13.9%、女性で8.6%に達しているとのことです。この傾向は年々増加しているようです。
また年齢別に朝食を食べない割合を見てみると、男女とも20代をピークとしています。男性では34%、女性では27%に達しています。
なかなか忙しくて朝食をとる時間がなかったり、ダイエットなどが朝食を摂らない理由なのかもしれません。でも朝食はいろんな意味でとても大切です。少し早く起きて「5分」で朝食を作って、しっかり食べて、寝ている間に失われたエネルギーを補い、忙しい一日の生活へスタートするスイッチを入れましょうね。
ではそろそろレシピを紹介したいと思います。今回は「5分で鯖缶のチーズ焼き」です。
5分で鯖缶のチーズ焼き
エネルギー 約550kcal
たんぱく質 35g
食物繊維 5g
野菜摂取量 80g
- ●鯖缶のチーズ焼き
- ●牛乳
- ●食パン
- 鯖缶のチーズ焼き(1人分)
材料
-
人参 80g
鯖水煮缶 20g
チーズ 30g
パセリ 1枚 - 作り方
-
- ①アルミホイルに人参(前日に千切りにし、レンジでしんなりさせておく)、
鯖缶、チーズをのせ、オーブントースターで3分焼く。
*他にも、ピーマン・ナス・トマト・きのこ・かぼちゃなども使えます。
*鯖缶もいろいろな味のものが使えます - ①アルミホイルに人参(前日に千切りにし、レンジでしんなりさせておく)、
- 管理栄養士さんから一言
-
牛乳
手軽にたんぱく質がとれる食材です。カルシウムをはじめとしたミネラル・
炭水化物・脂質・ビタミンもバランスよく含まれています。
これからの暑い時期には、脱水症予防に水分補給が大切ですが、食事からの
水分も重要です。また、たんぱく質をしっかり取ることで水分を蓄える筋肉を
保持することができます。
「作り置きでサンドイッチ」のレシピを紹介します。

7月は「生活リセット 朝ごはん!」をテーマにレシピを紹介しています。今回はその第三弾です。今回は「作り置きでサンドイッチ」のレシピを紹介しますね。
その前に少し新型コロナウイルスに対しての対応に関しての情報を紹介します。
今日はもう終了してしまいましたが、6月13日土曜日と、明日の14日の日曜日に京都社会保障推進協議会など多くの団体が主催となって、「新型コロナウイルス感染症 なんでも相談会」を開催しています。5月にも第1回の相談会を開催しました。その時は2日間にわたって250件ほどの相談がありました。今回は第2回目の相談会です。各分野の専門家が待機して様々な相談ごとに対応しています。今回は「医療・介護・生活・雇用・くらし相談ダイヤル」0120-172-178と、「青年・学生・子育て世代相談ダイヤル」0120-172-179の二つの回線でそれぞれの分野での相談に対応しています。またオンラインでの相談もしています。今日の相談では「持続化給付金」の相談が多かったようです。
自粛要請されてきたなか、すべての方々が、いろんな悩み事、不安、心配を抱えて、今の生活を過ごされていると思います。いろんな給付金や支援金。申請の仕方が難しかったり、解り難かったりすると思います。
どんな内容、どんなことでもいいので、一人で悩まずに、まずは一度相談してみて下さいね。私も京都社会保障推進協議会の議長として、医療の立場での相談に関して対応できればと待機しています。
さてそろそろレシピのほうに戻りたいと思います。
サンドイッチ。いろんなサンドイッチがあって私は好きです。ハムサンド、卵サンド。私はポテトサラダが好きなので、ポテトサラダサンドも好きです。またおかずが挟まったサンドイッチもあれば、イチゴジャムやマーマレード。フルーツサンドもいいですよね。私は甘いものも好きなので、あんことバターのサンドも好きです。サンドイッチのオンパレードになってしまいました。
私の朝ごはんは大抵はパン食です。妻が目玉焼きやサラダ、小松菜と卵を炒めたもの。またベーコンと小松菜の炒め物などを作ってくれます。そのおかずをパンにはさんで食べる。とても美味しいです。また目玉焼きをパンにのせて食べる。流れ出した黄身をパンに付けて食べる。美味しいです。
コーヒーを作るのは私の役。食事をした後のコーヒーホットします。コーヒーを飲まないと何か物足りなさを感じてしまいます。
さてそろそろレシピを紹介しますね。今回は「作り置きでサンドイッチ」です。
作り置きでサンドイッチ
エネルギー 約550kcal
たんぱく質 20g
食物繊維 6g
野菜摂取量 110g
- ●サンドイッチ
プチトマト、チーズ
●わかめスープ
*カップにわかめとコンソメをいれお湯を注ぐ
●ヨーグルト
サンドイッチ(2人分)
材料
6枚切り食パン 2枚
レタス 20g
★紫玉ねぎのピクルス 50g
玉ねぎをかんたん酢に漬ける
ブロッコリー(ゆで) 30g
ウインナー(炒め) 2本
★人参サラダ 80g
千切り人参をかんたん酢でもみ、マヨネーズで和える
マヨネーズ 大さじ1
作り方
- 食パンをトーストし、具材をはさんで半分に切る。
簡単です!
「5分でオムレツモーニング」のレシピを紹介します。

7月のレシピは「生活リセット 朝ごはん!」をテーマにレシピを紹介しています。
自粛生活が長引く中、どうしても食生活が乱れがちです。美味しいご飯を美味しく頂く。このことが私たちにとってとても大切なことだと思います。栄養のバランスがとれた食事を美味しく頂く。このことが毎日の健康につながると思います。
健康につながるということで、最近少し心配なことがあります。どうしても新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、医療機関への受診をためらう患者さんが多くなっているのではないかと言うことです。患者さんが医療機関を受診することをためらう一番の理由は、「病院や診療所に行って新型コロナウイルスに感染してしまったらどうしよう。」ということです。この気持ちはとてもよくわかります。感染したくないので医療機関にはかかりたくないといった気持ちはだれもが持って当然のことだと思います。
でも、今は各医療機関は新型コロナウイルス感染に対してしっかりと対応しています。例えば、発熱のある患者さんとそれ以外の一般の患者さんの診察を、一緒にならないように別々の場所で診察するとか、時間を分けて診察しています。感染症対策を十分にとって診療を行っています。
「本来はしっかり診察を受けなければならない患者さんが受診できなくなっている。」「もともと持っている持病が受診できなくなったことで悪化してしまってから受診される。」などの声を聞きます。また小児科では、決まった時期でのワクチン接種が出来なくなっているなども聞きます。このように新型コロナウイルス感染によって本来定期的に受診しなければならない患者さんや緊急を必要とする患者さんが受診をひかえて、病状が悪化してしまうことが心配されます。
主治医のいる方はやはりしっかり主治医と連絡を取りながら、適切に診察を受けることが大切だと思います。また、主治医がいない方も、具合の悪いときは迷わず医療機関に連絡して、どのように診察を受けに行ったらいいのかを遠慮なく聞くことが大切だと思います。
新型コロナウイルスに感染することは不安ですし怖いと思います。でもそれ以外の病気に対しての治療が遅れることもとても怖いですし、私たち医師にとってはとても心配なことです。まずは何か心配なこと、不安なことがあったら主治医の先生や、医療機関に連絡して相談してみて下さいね。
少しレシピとは関係ないことをお話しました。ではそろそろレシピを紹介したいと思います。7月第二弾のレシピは「5分でオムレツモーニング」のレシピを紹介します。
「5分でオムレツモーニング」
エネルギー 約500kcal
たんぱく質 20g
食物繊維 5g
野菜摂取量 130g
- ●具沢山オムレツ
- ●カップスープ
*牛乳で作ると栄養価アップできます。
●ヨーグルト(ドライフルーツ)
●食パン
具沢山オムレツ(1人前)
材料
小松菜 80g
玉ねぎ 20g
しめじ 30g
ベーコン 1枚
卵 1個
塩・胡椒
作り方
- ①皿に3cmの長さの小松菜・スライス玉ねぎ・しめじ・1cm幅の
ベーコンをのせラップをして600wで1分30秒チンする。 - ②卵を溶いて①にかけ、さらに1分チンする。
管理栄養士さんからの一言
電子レンジ調理
火を使わず、時短で、1人分から作れて、ほっとけばできるのでこれからの
暑い時期や忙しい朝、簡単に済ませたいお昼ご飯にも最適です。
また、ゆで汁などへの栄養の流出がなく、油の使用も控えることができ、少ない調味料で調理できることも大きなメリットです。
ただ、大量調理はかえって時間がかかることもあります。
「5分で巣ごもり朝定食」のレシピを紹介します。

今日は、一日中激しく雨が降り続けています。本格的に梅雨の時期になりました。
雨と共に新型コロナウイルスも流されて、綺麗さっぱりして欲しいですが、なかなかそうはいきません。緊急事態宣言が解除されても、まだまだ感染拡大に気をつけて生活をしていかなければなりません。早く今まで通りの日常生活に戻れることを願っています。
学校も始まり、子どもたちの笑顔が早く戻ってくれればと思います。
7月のレシピは「朝ごはん」をテーマに管理栄養士さんが考えて下さいました。自粛生活の中、どうしても食生活が乱れてしまっているのではないかと思います。特に朝ごはんが抜けてしまうのではないかと思います。
肛門科的にも朝ごはんはとっても大切です。朝起きて、何も入っていない胃の中に食べ物などが入ることで、一気にお腹が動き出します。大蠕動が起きます。このことによって、直腸に便が降りてきて、便意を感じスッキリ便が出るようになります。快便を得るためにも朝ごはんは大切です。
また、朝ごはんを食べることで、これから始まる一日への活力、エネルギーが湧いてきます。私も、朝ごはんを食べないとその日一日全然だめです。どんなことがあっても、何でもいいので朝ごはんを食べています。また朝ごはんを美味しく食べれることで、「今日も元気だ!」と言った感じになります。
管理栄養士さんからは次のようなメールをいただきました。
「今月は『巣ごもり生活』からリズムを取り戻すための『朝ごはん』で作りました。
『料理の巣ごもり』は朝ごはんにピッタリ!きゃべつの千切りに卵を使ったものが一般的ですが、野菜・きのこなど【緑】×たんぱく質【赤】(卵・チーズ・鯖缶など)と思えば、組み合わせも無限大!ぜひ楽しんで新定番を作っていただきたいと思います。
「起きるのが遅くなり、朝ごはんがなくなり、昼ご飯も簡単に、特に運動することもなくだらだらとおやつを食べ、夕食を食べてから活動的になり夜中まで起きて夜食」知らず知らずこんな生活に近づいていました。
いきなりきちんとしようと思ってもなかなか難しいですが、ゆるんだ生活リズムを戻すには、まずは『朝ごはん』!
朝食をうかがうと「『菓子パンとコーヒー』を食べてます」との回答が多数。菓子パンはお菓子の分類でこれだと食事でなくおやつになってしまいます。食事のとき『赤・黄・緑』と唱えてください。冷蔵庫と相談して足りないものを補うことで食事バランスは整います。無理のない範囲で身体を整えこれからの厳しい夏を過ごしたいと思います。」
では、7月のレシピの第一弾として、「5分で巣ごもり朝定食」のレシピを紹介しますね。
「5分で巣ごもり朝定食」
エネルギー 約400kcal
たんぱく質 15g
食物繊維 5g
野菜摂取量 120g
- ●小松菜とひじき煮の巣ごもり
*市販のお惣菜で味付けいらず。
●味噌汁
*鯖缶・わかめ・麩・味噌を茶碗に入れ、お湯を注ぐ。
●ごはん
小松菜とひじき煮の巣ごもり(1人前)
材料
小松菜(冷凍でも可) 70g
ひじき煮 50g
卵 1個
作り方
皿に3cmの長さの小松菜・ひじき煮・卵をのせラップをして
600wで2分30秒チンする。
*卵は爆発しないように卵黄を爪楊枝で2~3か所さしておく。
*電子レンジの解凍モードか200wで時間をかけて加熱してもよい。
管理栄養士さんから一言
惣菜
市販のお惣菜を使うことで簡単に調理ができますが、そのまま小鉢にすると
塩分が多くなりがちです。今回のように調味料を兼ねて使い、他の食材をプラスすることで栄養バランスもよくなります。
切り干し大根煮、きんぴら、筑前煮などいろいろな惣菜に応用できます。
カット野菜や冷凍野菜を使うことでさらに手軽に使えます。
一回の診察で診断がつかないことがあります。

以前、「後医は名医」というブログをアップしたことがあります。
いろんな医療機関を受診しても原因や病名が分からず何件か医療機関を受診して、最後に原因や病名が分かって治療へと進むことがあります。
こんな場合、一番最後に受診した医療機関が「名医」で、それまでの医療機関の診断能力が低かったかの様に見えますが、決してそんなことは有りません。病気は徐々に進んでいきます。最初は患者さんの症状は有るものの、その症状に一致する所見がはっきりしないことがあります。段々病状が進むにつれて、その病気の持つ所見がはっきりしてくることがあります。
ですから、最初は診断がつかなくても、時間が経つにつれて、病気の原因や所見がしっかりと明らかになり、診断がつく様になっていきます。
そうすると、最初に受診した医師が時間の経過とともに患者さんをしっかり診察していくことで、必ず病気やその原因が診断できるのだと私は思っています。これが「後医は名医」ということです。
患者さんにとっては、一回の診察で今ある症状の原因や病期を診断してもらって、直ぐに治療へと進めていってほしいという思いは凄くよくわかります。
何回も何回も診察を受けに行って、そのたびに原因や病気が分からない。「症状があるのにどうしてわからないんだ。」という不安や苛立ちは有ると思います。でも、とても不安で心配かと思いますが、初めての診察で診断がつかないことがあるということも理解していただければと思います。
ではこういった場合どうしたらいいかです。
一つは症状が良くならなかったり、場合によっては症状が強くなってくる場合は、面倒ですが何回も何回も同じ医師に診てもらい、今ある自分の症状をしっかり伝えるということが大切だと思います。医師も、患者さんの症状の原因は何だろうと、これまでの経験を活かし、色々頭を巡らし、判断していきます。
1回目の診察ではわからなかったことが2回目、3回目の診察で明らかになることがあります。
もう一つは、別の専門医の診察を受けてみるということです。違った医師の目で診察することで、原因や病名が分かることがあります。また時間の経過で病気の所見がしっかり出てくることがあります。そんな時は最初に診察を受けた医師を責めないでくださいね。
もう一つ医師側ですが、患者さんが訴える症状がある以上、どこかにその原因となるところがあって、病気が隠れているということです。しっかりと自分のこれまでの経験を生かして、画像診断にたよることなく、視診、触診などを駆使して、診断を進めていく必要があります。また一回で診断できないことがあるということを自分自身も自覚して、患者さんにそのことを説明して、経過とともにどのような所見が出てくるかを診ていく必要があります。
よく「様子を見ましょう。」と言います。この「様子を見ましょう。」はそのままほったらかしにして、具合が悪くなったらまた診せて下さいではありません。患者さんに症状があって、しかも原因や病気が分からなければ、今後どのように病状が変わっていくか、経時的にしっかりとフォローしていくことが必要で、このことを「様子を見ましょう。」ということだと思います。
具合の悪い症状がある場合は、本当にしつこいぐらい医師にその症状を訴え、症状の変化を伝えていくことが大事です。また、医師も患者さんの訴えをしっかり聞き、その変化をしっかり診て、原因や病気の診断につなげていかなければならないと思います。
裂肛のタイプで手術方法が決まる。

今回は裂肛に対しての手術についてお話したいと思います。
裂肛は便秘や下痢などで肛門上皮に傷がつく病気です。大抵は排便の状態をよくして軟膏をつけると治っていきます。ただ、切れたり治ったりを繰り返していくと、段々治り難く、また切れやすくなってしまいます。
治り難くなってしまう原因は、肛門上皮に傷がつくことで痛みが出ます。痛いと肛門の緊張が強くなります。切れると痛い。痛いと肛門の緊張、内肛門括約筋の緊張が強くなります。これを繰り返すことで、段々内肛門括約筋の緊張が強くなっていきます。緊張が強くなると、今度は柔らかい便が出ても肛門の締まりが強いので切れる。また痛いから緊張が強くなるといったように悪循環に至ってしまいます。
このように排便の状態が悪いことで肛門上皮に傷がつき、その時の痛みが原因で内肛門括約筋の緊張が強くなって裂肛が慢性化して、手術が必要になってしまうことになります。
内肛門括約筋の緊張が強くなるタイプ
こういったタイプの裂肛の場合は、緊張が強くなった内肛門括約筋の緊張をとり、元の状態にしてあげると裂肛は治っていきます。治り難くなった状態を元の状態に戻すということです。この場合、裂肛が原因でできた皮垂(スキンタグ)や肛門ポリープも切除します。そうすることで裂肛は治っていきます。こういったタイプの内痔核に対して渡邉医院が行っている手術は側方皮下内肛門括約筋切開術です。肛門から少し離れたところからメスを入れ、内肛門括約筋の緊張をとる手術です。手術によって便が通る肛門上皮に新しく傷が出来ません。排便時の痛みが強かった人ほど、術後の排便時の痛みは楽になります。
肛門上皮の瘢痕化も加わり肛門が広がらないタイプ
もう一つ別のタイプの裂肛があります。それは基本は先ほどの裂肛のタイプと同様の成因で裂肛は悪くなっていきます。ただ、切れたり治ったりを繰り返すことで、内肛門括約筋の緊張が強くなるだけではなく、肛門上皮が傷のため瘢痕形成して、肛門そのものが硬くなってしまうタイプの裂肛です。
このタイプの裂肛の場合は、内肛門括約筋の緊張をとるだけでは治っていきません。内肛門括約筋の緊張をとり、そして硬く瘢痕化した肛門上皮の一部を切除して、十分に肛門が広がるようにします。しかしその肛門上皮を切除した部分をそのままにしておくと、またそこが瘢痕化して再度肛門が狭くなってしまいます。
したがって、瘢痕化した部分を一部切除した部分に新しく皮膚弁を使って新しい肛門上皮を作ることが必要になってきます。渡邉医院ではそんなタイプの裂肛にはSSG(Sliding Skin Graft)という手術をしています。
瘢痕化した肛門上皮を切除した後、その傷の外側の皮膚に皮膚弁を作ります。その皮膚弁と粘膜を数針縫合して、切除した肛門上皮に新しい皮膚を持っていくという手術です。皮膚弁を瘢痕を切除してできた欠損部分に滑り込ませるといった方法の手術です。こうすることで、緊張した内肛門括約筋の緊張は取れ、硬く瘢痕下肛門上皮をとりのぞき、新しい皮膚を移植する。このことで十分に肛門が広がるようになります。
また、このSSGを施行する病気に、内痔核の手術後の肛門狭窄があります。内痔核に対して2箇所以上痔核根治術を受けた場合に、その手術の影響で肛門が狭くなってしまうことがあります。こういった場合にもSSGを用いて肛門を広げる手術を行います。
このように裂肛によってもタイプが違います。その裂肛がどのような状態にあるのか。内肛門括約筋の緊張が強いだけなのか、それだけでなく肛門上皮の瘢痕化もあって肛門が狭くなっているのか。このことをしっかり診断して手術方法を決めていく必要があります。いずれの手術でも、患者さんにとっては肛門の緊張がとれ、そして肛門が十分に広がるようになるので、排便時の痛みや排便そのものが楽になります。