皮垂(スキンタグ)切除後の皮垂

前回は、肛門の手術を行った後の皮垂(スキンタグ)に関してお話しました。今回はその皮垂を切除したにもかかわらず、もう一度皮垂が出来てしまうことに関してお話したいと思います。
皮垂は痛みが出たり出血したりなどの症状は出ません。皮膚のシワなので悪いものではありません。必ず手術して切除しなければならないわけではありません。でも何か肛門にできていて気持ちが悪い。排便後拭きにくい感じがする。拭きすぎて痒くなってしまう。皮垂があることそのものが気になる。など、悪い病気ではないのですが、皮垂が不快なものと感じることがあります。そういった気になることを我慢することは、精神衛生上もよくないと思っています。ですから皮垂が気になる方は切除をお勧めしています。また、皮垂の切除を希望されて受診される患者さんもいます。
患者さんはこの気になる皮垂を切除しようと決心して受診され、手術を受けられます。それなのに皮垂を切除した後また皮垂が出来てしまう。患者さんにとってはとてもショックなことですし、私自身とても辛いところです。
皮垂を切除した後に再度皮垂が出来ないように気を付けて手術をするのですが、どうしても術後に再度皮垂が出来てしまうことがあります。どんな場合に再度皮垂が出来てしまうのかを私なりに考えてみました。
皮垂のできる原因
皮垂が出来る原因ですが、前回、「肛門の手術後の皮垂(スキンタグ)」でお話しましたが、手術をした後の傷の周囲の腫れが皮垂の原因になります。また外痔核成分の静脈が手術をするという侵襲によって腫れてくることもあります。また手術操作で術後に血栓を形成することもあります。こういったことが皮垂が出来る原因になります。
ですから、皮垂を切除した後、その傷の周囲が腫れてしまったりすると、その腫れが引いた後に皮垂が出来てしまいます。
ではどんな時に皮垂を切除した後に腫れが出てしまうかです。
皮垂を切除する傷の大きさ
一つ目は、皮垂の切除する傷が小さすぎるときです。
傷は小さいほうがいいと思いがちですが、肛門の手術では、術後排便という傷には負担となることがあります。肛門の手術後は、傷を安静にして治すということはできません。どうしても排便ということがあるので、使いながら傷を治していくことになります。ですから小さな皮垂だから小さな傷、大きな皮垂だから大きな傷になるというわけではありません。便が出てもいいように、使いながら具合よく治っていくように傷を作ります。そうすると、皮垂を切除する傷が小さすぎると、術後排便などによって傷の周りが腫れてしまうことがあります。
皮垂を切除する場合はどちらかというと少し大きめの傷で切除する方が具合よく治っていきます。皮垂の切除の場合は、肛門上皮まで大きな傷が出来る訳ではありません。肛門の外側の傷になるので、大きく切除して肛門が狭くなったりはしません。
こういったように、皮垂を切除する際には少し大きめに切除することが術後の腫れを防ぐ一つの手段になります。
皮垂の原因は何か?
二つ目は皮垂の原因となった病気の種類で腫れが出る可能性があります。
皮垂の原因となる病気には裂肛や内痔核があります。私のこれまでの経験では裂肛が原因よりは内痔核が原因での皮垂を切除した場合に、術後に腫れる印象があります。
内痔核が原因での皮垂をその皮垂だけを切除するとどうしても腫れが出てくることがあります。ですから内痔核が原因での皮垂を切除する場合は、途中までは内痔核に対しての痔核根治術をするときと同じような感じで皮垂を剥離していきます。そして少し肛門上皮の中まで剥離して切除します。場合によっては、肛門上皮までできた傷は数針縫合することもあります。
このように皮垂だけでなく、痔核根治術の様に肛門上皮まで少し傷がかかるように切除することで術後の腫れが起きる頻度を下げることが出来ます。
裂肛でできた皮垂は、意外とその皮垂だけを形よく切除するだけで、術後の腫れが出ない印象があります。
このように何の病気でできた皮垂かで術後の腫れがでてくる違ってくるようです。そういったことを考えながら皮垂を切除していく必要があります。
皮垂のできる場所
三つめは皮垂のできる場所です。
皮垂が出来る場所の多くに、肛門の前後、時計でいうと6時と12時の方向があります。この前後の皮垂を切除した場合、傷の場所が皮垂の出来ていた場所と同じ真正面、真後ろにすると術後の傷の治りが悪くなったり、腫れたりします。
皮垂の出来ている部分をよく観察して。皮垂を切除する場合、真正面、真後ろに傷が出来ないように左右どちらかにずらして切除することが大事です。
このように皮垂を切除する傷の大きさ、皮垂が出来た元の病気、そして皮垂の出来ている場所が術後の腫脹やその後の皮垂の原因になると思います。こういったことを考えながら皮垂を切除する必要があります。
術後の排便の状態
さて、皮垂の切除後もとても大事なことは術後の排便の状態です。やはりここが一番重要です。術後、具合よく便が出るように排便の調整をしていくことも術後の腫れを侵さず皮垂にならない重要なポイントになると思います。
手術の際は術後の腫れが起きないように気を付けながら手術をするのですが、それでも術後の腫れを生じ、その後その部分が皮垂になってしまうことがあります。これから先もいかに腫れを起こさないようにそしてその後の皮垂が出来ないように注意すべき点は何かを検討していきたいと思います。
肛門の手術後の皮垂(スキンタグ)

今回は、肛門の手術後に起きる皮垂(スキンタグ)についてお話したいと思います。
皮垂の原因
皮垂のできる原因には様々あります。例えば内痔核が腫れたり治まったりして、このために内痔核が出来る外側に皮垂が出来ることがあります。また裂肛でも皮垂が出来ます。排便時に肛門上皮に傷ができるとその傷の外側が腫れます。切れたり治ったりすることで裂肛の外側に皮垂が出来ます。また裂肛があり、皮垂によって便が引っかかることがあります。このことも原因で皮垂が大きくなってくることがあります。また血栓性外痔核と言って肛門の外側の静脈に血栓が詰まって腫れて痛い病気があります。血栓は徐々に溶けて吸収されていくのですが、腫れが治まって血栓が吸収されても皮垂が出来てしまうことがあります。このように様々な肛門の病気で皮垂はできます。いずれの病気でも、皮垂が出来る原因はそれぞれの病気によって排便時に微小な血栓ができ、そのことによって腫れが生じ、その腫れが引くときに皮垂が出来るとされています。
さて今回は肛門の手術後の皮垂です。肛門の手術で皮垂が出来る原因には大きく二つあると思います。
術後の傷の腫れ
一つは、肛門の手術を行った時の傷の周囲の腫れが起きることによってできる皮垂です。特に内痔核の手術を行う時に起きやすいのではないと思います。
手術の際の操作が原因での腫れ
手術をする際に肛門を広げたり、内痔核を引っ張りながら周囲の組織から内痔核を剥離していきます。そして根部まで内痔核を剥離したら根部の動脈を結紮して切除します。
こういった手術を行う時の一連の操作によって術後に腫れを生じることがあります。また内痔核の手術をした後、肛門の外側の外痔核部分が手術操作によって腫れたり、術後に血栓が詰まったりすることがあります。
術直後には腫れてこない
しかし、こういった術後の腫れや血栓形成は、手術を終了した直後には起きてきません。手術を終了した直後にはスッキリ綺麗ないい傷だと思っていても、術後3時間後に傷の状態を観察すると、術直後にはなかった腫れや血栓ができてしまっていることがあります。こういった術後の腫れは、多くの場合が徐々に引き、皮垂とならずに治っていきます。でも場合によっては術後の腫れが引いてもその部分が皮垂となって残ってしまうこともあります。
この皮垂が気にならない患者さんもいらっしゃいますが、内痔核の脱出がなくなっても、やはりその皮垂が気になる患者さんもいらっしゃいます。そんな時は患者さんと相談してその皮垂を切除することがあります。
術後に皮垂を作らないためには
外痔核成分の処置
さて、術後の皮垂を作らないようにするにはどうするかです。
このことはなかなか難しいところです。術直後とてもきれいに手術が出来たと思っていても術後に腫れてしまうことがあります。でもそうならないように気を付けていることがあります。その一つは、内痔核などの手術後に腫れる原因の多くが外痔核部分の腫脹です。ですから内痔核の手術をする際に一番気を付けているところは、この外痔核が出来る部分の静脈がどうなっているかです。
手術をしている際に、この外痔核部分の静脈が少し腫れてくることがあります。こういった場合は、新しく傷を作ってその外痔核部分を切除するのではなく、内痔核の手術をした傷から、術後に腫れるのではないかと思われる外痔核成分の静脈を切除していきます。このことをアンダーマイニングと言います。内痔核が脱出してくる場合は多くは外痔核成分の腫脹も少なからずあります。こういった場合は、内痔核に対して痔核根治術をする際に、この外痔核部分の静脈をしっかりアンダーマイニングすることを心がけています。
皮垂が合併している内痔核の処置
また、内痔核だけでなく、皮垂も合併している場合は、皮垂部分を少し大きめに切除することを心がけています。痔核根治術を施行する場合、この皮垂部分の切除が少ないと、内痔核は治っても、皮垂が残ったり、この部分が術後腫れて皮垂になってしまいます。ですから皮垂を合併している内痔核の場合は、通常の痔核根治術よりも皮垂部分を大きく切除するようにしています。
術後に新たに血栓が詰まる
二つ目の皮垂が出来る原因ですが、術後排便の状態などが悪かったり、血栓性外痔核が出来てしまう要因が重なり、術後に新たに血栓が詰まってしまうことがあります。この場合は血栓性外痔核の後にできる皮垂と同じで多くは血栓が吸収されて皮垂を残さずに治っていきます。ただ一部血栓が吸収された後に皮垂がのころこともあります。ですから、術後に皮垂が出来ないためにも術後の排便の状態を良くすることはとても大切になります。
それでも皮垂はできることがある。
このように術後に皮垂が出来ないように気を付けて手術をしていくのですが、やはりそれでも皮垂が出来てしまうことがあります。
患者さんにとっては内痔核の脱出がなくなったとしても、また新たにできた皮垂が気になることになってしまいます。そんな時は患者さんと話をして、皮垂がやはり気になるときはもう一度その皮垂を切除することになります。私にとってもとても辛いことです。
今後も皮垂のできる要素がないかどうか、もしあればそこもしっかり処置をして1回でスッキリ皮垂を作らずに治していくようにしていきたいと思います。また術後に皮垂が出来てしまう要因などを科学的に検証していきたいと思います。
次回は皮垂を切除した後にできてしまう皮垂に関してお話したいと思います。
「あ行」は発しない!

梅雨の中休みで、今日はそれほど暑くもなく爽やかな日です。こんな日は気晴らしで散歩もいいかもしれませんね。ようやく都道府県間の移動も解禁され、少しずつ少しずつではありますが以前の生活に戻ってきています。
なんの心配もなく、楽しく生活できる日が来るのが楽しみです。そのためにも私たちは、うがいや手洗いなどの基本的な感染対策はしていかなければなりませんね。
今日は、患者さんに不安を与えないために心がけていることを少しお話しようと思います。
私が心がけている一つは、声のトーンは高くなく、そして本当にゆっくり患者さんにお話することです。
声のトーンが高く、そして早口でしゃべると、そのことだけでも患者さんはとても不安になると思います。そして私が伝えたいことが全く伝わらなくなってしまいます。この声のトーンを高くせずゆっくりしゃべることの大切さを知ったのは、ラジオやテレビに出させてもらった時でした。
特にラジオでは、話をしている私の顔は見えずに声だけです。番組の内容は肛門の病気に関しての質問に答えるといった内容でした。私が言いたいこと、伝えたいことがたくさんあって、それを一生懸命に伝えようとすると、どうしても早口になってしまいます。喋っているいるときは自分では全く感じなかったのですが、後から自分の喋っているのを聞いてみると、びっくり。自分が伝えたいことが全く伝わってきません。早口で何を言っているのかわからない。「これじゃあ全然伝えたいことが伝わらない!」と反省。
また、テレビに出させてもらった時、診療所の方にスタッフの方々が収録に来られました。その時、撮影用のカメラを向けられ、目の前にいるスタッフの方にお話しするようにしゃべったのですが、この時も緊張のせいもあってか、少し早口に。スタッフの方はとても上手で、「よかったですよ。でももう少しゆっくりお話ししてください。その方がしっかり伝わります。じゃあもう一回行きますね。」と。私を傷つけないように配慮して下さりましたが、「良くなりました。ではもう一度行きましょう。」と何回か繰り返して、最後にOKが出ました。
この時も、「こんなにゆっくり話さなければいけないんだ。」と思うほどのゆっくりさ。でも後から収録を観てみると、私が話していることが良くわかり、ちゃんと伝わる。声のトーンに気をつけて、ゆっくりしゃべることの大切さを知りました。このような経験から、患者さんとの会話だけでなく、例えば学会の発表や、いろんな会議での報告をするときなども極力ゆっくりとしゃべることに注意しています。
いくつか気をつけていることは有るのですが、もう一つだけ紹介します。
それは診察しているとき、また手術等処置をしているときには決して「あ行」の言葉を発しないということです。
例えば「あ」ですが、「あっ」とか「あ~」と声を発すると、患者さんは何か具合悪いことが起きたのではないか?何か失敗したのかなあ?予期せぬことが起きたのか?とすごく不安にそして心配になります。「い」や「う」もそうです。「あ」、「い」、「う」はすべて患者さんを不安にさす言葉です。ですからどんなことが起きても私は「あっ」などの声を発しないように自分自身で気を付け訓練しています。ですから大抵のことが起きても大きな「あ」の声は発しない自信があります。
また「え」はその音がなんとなく「否定」をあらわす印象があります。ですから何か聞く時も「え」とは聞かないようにしています。このことは私の父からも言われました。どんな緊急なことが起きても、急いで行わなければならない事態でも、動じることはなく、声のトーンを高めず、ゆっくりと話す。このことで患者さんの安心感を生むことが出来ると思います。またそういった話し方をすることで、周りのスタッフの気持ちも落ち着き、スムーズな対応ができると思います。
ゆっくり喋ること。意外と難しいですが、皆さんも是非やってみて下さい。周りの人たちの安心感を生むことが出来ると思います。
より有効な治療方法にするために必要なこと。

こんな質問を受けたことがあります。
自分で医学雑誌で調べてこられたのですが、こんな感じの内容でした。「パオスクレーによる痔核硬化療法の効果は3ヶ月~1年。」と書かれていた。パオスクレーでの痔核硬化療法をしてもすぐに再発してしまうのではと言った質問です。でもこれだけの内容では、ここに書かれていることが正しいかどうかを判断することはできません。この一文にはパオスクレーによる痔核硬化療法が有効であるかどうかを判断する内容が書かれていません。
まずはどんな内痔核に痔核硬化療法をしたかです。
例えば内痔核の程度が第Ⅰ度なのか第Ⅱ度なのか、または第Ⅲ度以上の内痔核なのかが分かりません。ただパオスクレーによる痔核硬化療法の適応は第Ⅱ度以下なので、ここでの記述に対して痔核硬化療法が第Ⅱ度以下だとしましょう。
でもまだまだ足りません。内痔核がどんな症状だったのかです。例えば出血を主訴とする内痔核だったのか?もしくは排便時に少し脱出してく内痔核だったのか?または両方の症状があったのかなど、どんな症状の内痔核に対して痔核硬化療法をしたのかわかりません。パオスクレーによる痔核硬化療法は出血する内痔核を治すのに一番有効です。第Ⅱ度程度の排便時の脱出にも効きますが、やはり脱出する内痔核より出血が症状の内痔核に有効です。したがって、痔核硬化療法を行った内痔核がどんな内痔核だったのかを明らかにする必要があります。
では第Ⅱ度以下の内痔核で主に出血を主症状とする内痔核に痔核硬化療法を行た結果だとしましょう。でもまだまだ足りません。
というのは痔核硬化療法を行う時にやはりパオスクレーという痔核硬化剤を
1か所の内痔核にどの程度の量を注射したかが問題となってきます。
パオスクレーによる痔核硬化療法の治験をまとめた論文をみてみると、やはり1箇所の内痔核に対して5ml以上注射した場合と5ml未満では注射の効果に大きな違いが出てきます。1箇所の内痔核に対してパオスクレーが5ml未満の場合、その効果は50%を下回ってしまいます。ですからパオスクレーによる痔核硬化療法で有効に治療をするためには1箇所の内痔核に5ml以上のパオスクレーを適切に注射する必要があります。したがって、十分なパオスクレーの量を適切に注射した結果なのかどうかが重要になってきます。
さて、第Ⅱ度以下の出血を主な症状の内痔核に適切に1箇所に対して5ml以上のパオスクレーを注射したとしましょう。その結果だったらこの「パオスクレーによる痔核硬化療法の効果は3ヶ月~1年。」の記述は正しいのでしょうか?
これでもまだまだ足りません。何が足らないかと言うと、痔核硬化療法で治った患者さんのその後の排便状態はどうだったかです。
というのも内痔核が発症する原因の一番は排便時に強く怒責することです。
例えば便秘だったり、また反対に下痢でも具合悪くなります。便秘でも下痢でも、排便時に強く怒責する、強く力むことで内痔核が発生し、悪化していきます。したがって内痔核の治療で一番大事なことは、内痔核が発症する原因となる排便の状態を改善することです。
ですから、パオスクレーによる痔核硬化療法を施行した後の患者さんの排便の状態がどうであるかはとても大切な要素になります。パオスクレーによる痔核硬化療法で内痔核が治ったとしても、排便の状態が改善されておらず、排便時に強く力むことが続いていればやはりそのことで再発してしまいます。たとえ手術をして治したとしても排便の状態が悪ければ再発してしまいます。
なにも無かったところから排便の状態が悪くて内痔核は発症してきます。一端治ったとしても原因があればまた内痔核が出来てしまいます。このように治療をした後のその後の排便などが改善されているか?その原因に対してしっかり治療をしていたかも大切な要素になります。
したがってパオスクレーによる痔核硬化療法が本当に有効なのか?3ヶ月から1年の効果しかないのかは、こういったいろんな要因を検証していかなければなりません。
例えば第Ⅰ度の内痔核で出血を主な症状の内痔核に対して1箇所の内痔核に適切に5ml以上注射をした。そして内痔核の原因となる排便の状態を改善した結果、再発するかしないか。また再発するのならばそれまでの期間はどうだったのかを検証する必要があります。
このように検証すると、例えば同じように第Ⅰ度の内痔核で出血を主な症状の内痔核に対して1箇所の内痔核に適切に5ml以上注射をした。その後内痔核の原因となる排便の状態が改善されずに、どうしても強く力んで便を出すことが続いた。その場合、再発がどうであったか。再発までの期間はどうだったかを検証すると、治療した後の排便の調整が上手くいった患者さんと上手くいかなかった患者さんを比較することができ、治療後の排便の調整が大事であることが分かります。
こういったように、細かくいろんな場合を検証して、それぞれを比較することでいろんなことが分かってきます。そうしたことを積み重ねていくことで、例えばパオスクレーによる痔核硬化療法を行った後再発しないで治すには何が必要なのかが分かってきます。こういった科学的な検証を治療方法ごとに行い、その検証したことを元に、それを生かしてそれぞれの治療を有効な治療方法にしていく。こういったことがとても大切なのだと思います。ですから「パオスクレーによる痔核硬化療法の効果は3ヶ月~1年。」であればどうして3ヶ月から1年でまた再発してしまうのかを検証して、その原因を見つけ、そのことを改善することでパオスクレーによる痔核硬化療法は今以上に有効な治療方法になっていくのだと思います。全ての治療にこのことは通じると思っています。
ラストコンサート

時々、昔観た映画のことを思い出します。皆さんにもそんな映画があると思います。
私が山梨県の甲府市にいた頃、小学生の時に父と一緒に初めて観た映画が、「007 サンダーボール作戦」でした。プールにサメが泳いでくるのが怖く、お風呂屋さんの冷たいお風呂に入った時、サメが来たらどうしようなど、ありえないのですが怖がっていたことを思い出します。
さて、私が時々思い出すのは、「ラストコンサート」という映画です。イタリアの恋愛映画でイタリアでの作品名は「Dedicato a una stella」で、日本語に訳すと「星に捧ぐ」です。
1976年に公開された映画です。ですから私が16歳の頃、高校1年生の時です。誰と見に行ったのか、どうして観ようと思ったのかはもうすでに忘れてしまっています。でもその時の映画の場面が時々頭に浮かび、その時の音楽が聞こえてきます。
「stella」は映画に出てくる主人公の少女の名前です。そして題名にある「ラストコンサート」で演奏されるのが「ステラに捧ぐ」です。
大体のあらすじと最後のラストシーンと流れる音楽は思い出すのですが、詳しい内容はだいぶ忘れてしまっています。少し調べてみました。
ストーリーはこんな感じです。
人生に挫折し落ちぶれている作曲家、本来は才能を持っているのですが、そんな作曲家リチャードが、ふとした事から一人の少女と出会います。それがステラです。私の記憶では、バスを待っているリチャードに合うところから話が始まった様に思います。そしてリチャードがピアノを弾いている姿、そしてその音色にステラは出会う。こんな風なシーンで物語は始まっていったように思います。
ステラは白血病に侵されていて、残り3ヶ月の命。人生最後の旅をしているときに偶然にリチャードのピアノの音色に合った。そんなステラが懸命に生き抜こうとする姿、そしてステラの愛によって再起に賭ける作曲家リチャード。年齢的には親子ほどの年齢差。それを越えたふたりの心の交流を描いたラブストーリー作品です。
その映像に流れてくるステルヴィオ・チプリアーニの美しいメロディが私の心をつかんだのだと思います。
イタリアの映画ですが、撮影の大部分は、モン・サン=ミシェルやパリなどのフランスで行われたそうです。
私が今でも覚えているラストシーンは、ステラとリチャードは結婚の約束をします。そしてリチャードはステラのためにウエディングドレスを用意します。でも、ステラの体調は悪くなり、医師からはここ数日、もしくはここ数時間の命とリチャードに告げられます。そのような中、リチャードは「Dedicato a una stella」、ステラに捧ぐというシンフォニーのコンサートをパリで開きます。
そしてその演奏をウエディングドレスを着たステラが舞台の袖で聞きながら静かに息を引き取るといったシーンです。この時のシンフォニーと映像が私の記憶に深く残りました。
ステラの「私のために生きてくれる人がいるとしたら、リチャード、あなただわ。勇気を出して音楽家として再起するのよ。」という言葉。そしてその言葉にもう一度リチャードは二人で美しい夢にかけることにしました。
またリチャードがステラに合った時に言った言葉、「Stella is a star in Latin」(ステラはスター「星」のラテン語)と言った言葉。リチャードにとってはステラは自分にとっての夢を叶えてくれる「星」だったのでしょう。何かとても切ないですが、その二人の純粋な心のふれあい、そして美しく感動的な音楽。もう一度観てみたいと思います。今の私が観ても、16歳の頃と同じように感動すると思います。もしかすると、それ以上に涙してしまうかもしれません。
「ライスバーガー」のレシピを紹介します。

今回で7月最後のレシピになります。7月のテーマは「生活リセット 朝ごはん!」
自粛生活が続き、少し食生活が乱れてしまった方もいると思います。朝ごはんを食べて生活のリズムを取り戻しましょうね。
今回は「ライスバーガー」です。7月のレシピで「作り置きでサンドイッチ」のレシピを紹介しましたが、ライスバーガーは日本風サンドイッチですね。朝ごはんとして出てきたら、チョット違った雰囲気で朝ごはんが苦手な方も美味しく食べれるのではないかと思います。
最近ハンバーガーの宣伝でライスバーガーも紹介していますね。ライスバーガーこれまで食べたことがあるかなあと考えると、そういえば今まで食べたことが無いのではと思います。
ライスバーガーではありませんが、私が小学生の頃、母が時々作ってくれたものに、少し小さめの俵型のおにぎりの上にソーセージやコンビーフ、また、卵焼きなどをのせて、爪楊枝で刺したものをいくつか作ってくれました。一口サイズで、パクパクと食べてしまったことを思い出します。言ってみれば、オープンサンドのご飯版ですよね!誕生日会などに作って友達と一緒に食べた記憶があります。
今回は焼肉を挟んだライスバーガーと目玉焼きと野菜のライスバーガーです。でも、それ以外にもいろんなもの挟んでみるのもいいですよね。今ふと頭に浮かぶものを挙げてみると、金平ごぼう、焼き魚もいいかもしれません。例えば焼き鯖や鰻や穴子も美味しそうです。とんかつを挟んでも美味しいかも。また鶏の照り焼きなんかもいいかなあと思います。少し厚く切ったハムやコンビーフ。スパムも合うかなあと思います。
挟む具材でいろんなアイデアが出てきてアレンジが効きますね。皆さんもいろんなものを挟んでみて下さいね。
では、「ライスバーガー」のレシピを紹介しますね。
焼き肉ライスバーガー(1個分)
焼き肉バーガー1個分
エネルギー 280kcal
たんぱく質 16g
材料
(ライスバーガー)
ご飯 120g
片栗粉 小さじ1
ごま油
(具)
牛細切肉 70g
焼き肉のたれ 小さじ2
レタス 10g
作り方
- ①ライスバーガーのバンズの材料を混ぜて半分に分け、しっかり押さえて
成型する。 - ②フライパンにごま油を入れ、両面焼く。
- ③具の肉を焼き肉のたれで炒める。
- ④②にレタスを敷き③をはさむ。
目玉焼きと野菜のライスバーガー
-
-
(具)
卵 1個
玉ねぎ(スライス) 10g
トマト(スライス) 1枚
レタス 10g
マヨネーズ 小さじ2 - わかめスープ
-
器にわかめとコンソメ顆粒を入れお湯を注ぐ
「5分で肉豆腐朝定食」のレシピを紹介します。

7月は、「生活リセット 朝ごはん!」をテーマにレシピを紹介しています。今回はその第5弾です。
前回は朝ごはんの大切さについてお話しました。朝ごはんをしっかり摂ることで、1日の始まりのスイッチが入ります。また1日を充実したものへとするためのエネルギーチャージです。少し早く起きて朝ごはんを進化り食べるようにしましょうね。
6月ももう半分過ぎました。昨日今日とは梅雨の一休みか京都はいい天気でした。でも今日は昼間、会議中に突然の大雨!どうなるのかと思いましたが、会議が終って帰るときにはほぼ止んで、一安心でした。雨が降ったおかげで涼しくなり、過ごしやすくなりました。梅雨の一休みは明日まで。また木曜日からは雨の日が続きそうです。
新型コロナウイルスの感染の収束はまだですが、少し落ち着いてきたのかなあとも思います。感染拡大前の生活に少しづつ戻ろうとしています。でもまだまだ気を抜かず、日ごろの基本的な感染予防はしっかりと続けていかなければと思います。そして今、この時期に新型コロナウイルス感染の第1波での私たちの対応をしっかりと検証して、これか第2波、第3波に向けて、備えていかなければならないと思います。
新型コロナウイルス感染に対しての対策ではどうしても感染された患者さんに対しての対策が中心になってしまいますが、新型コロナウイルスに感染していない患者さん、持病を持っていたり、急性の病気などになった患者さんが、新型コロナウイルスの感染の心配不安なく医療機関を受診できる、そういった体制も作っていくことが感染対策には大切だと思います。また、新型コロナウイルスを受け入れる医療機関だけでなく、新型コロナウイルスの患者さんを受け入れることで、そのほかの患者さんが診れなくなってしまった医療機関のバックアップとしての医療機関の充実、体制もとっていかなければなりません。これまで通りの国が進めている医療提供体制でいいのか?根本から考え直す必要があると思います。
さて、今私たち医師が気になっていることがあります。それは以前にもお話しましたが、本当は受診しなければならない患者さんが受診されていないということです。診察が必要な患者さんが受診されず、病状が悪化してしまうといったことが起きてしまいます。
今この時期、患者さんが医療機関の受診をひかえてしまう一番の要因は、医療機関での院内感染です。医療機関を受診したら新型コロナウイルスに感染してしまうのではないかという不安です。
今では、医療機関も発熱している患者さんとそうでない患者さんを別々の場所で診察したり、時間帯をずらして、それぞれの患者さんが一緒にならないようにするなど、様々な感染対策を講じています。感染への不安はあると思いますが、感染以外に持病の悪化や、急性の病気への対応など、必要な時は主治医や医療機関と連絡をとり、しっかり受診して医療を受けて欲しいと思います。
そろそろレシピを紹介しますね。今回は「5分でできる」シリーズ、「5分で肉豆腐朝定食」のレシピを紹介しますね。肉豆腐、ご飯にのせて「肉豆腐丼」もいいなあと思います。
5分で肉豆腐朝定食
エネルギー 約650kcal
たんぱく質 30g
食物繊維 5g
野菜摂取量 160g
- ●肉豆腐
- ●プチトマト
*手軽に野菜がとれます。
(4個で80g)
●生卵
●ごはん
肉豆腐(1人分)
材料
牛細切れ肉 50g
厚揚げ 1枚
もやし 1/4袋
しめじ 1/4パック
すき焼きのたれ 大さじ1
青ねぎ・七味唐辛子
作り方
- ①厚揚げは一口大に切る(ちぎる)。
- ②皿に①を入れ上に牛肉を広げてラップをし、600wで1分30秒チン。
- ③②を混ぜ、もやし・しめじを加えてラップをし、もう一度1分30秒チン。
- ④ねぎと七味唐辛子をトッピングする。
生卵をつけて食べる。
管理栄養士さんから一言
朝食
朝食には脳のエネルギー補給と体内時計をリセットする働きをはじめ、
体温上昇・ホルモンや酵素の分泌の促進・食べ過ぎの抑制などたくさんの
効果があります。
たんぱく質(肉・魚・卵・大豆製品・乳製品)【赤】
・野菜やきのこや海藻や果物【緑】・炭水化物(ご飯・パン・麺)【黄】
がそろうことで食べたものを栄養として体内に取り入れて使うことができます。
「5分で鯖缶のチーズ焼き」のレシピを紹介します。

7月は「生活リセット 朝ごはん!」をテーマに、そして「5分でできる朝食」ということで管理栄養士さんが考えて下さったレシピを紹介しています。
前回にもお話しましたが、肛門科的にも朝食はとても大切です。特に気持ちよく便が出るためにも朝食は大事です。朝ごはんをしっかり食べて、空っぽだった胃の中にものが入ると、一気に大蠕動といってお腹が動き出します。そのことで直腸に便が来て便意を感じ、スッキリ便が出る。朝食はこういった意味でも大切です。
このことにに加えもっと大切なことがあります。少しそのことについてお話します。
人間は朝起きたときは、脳や神経、そして内蔵の動きが弱まっています。また血糖の値も低くなっています。また寝ている間も脳は活動しているため、寝ていてもエネルギーを消費しています。したがって、寝ている間に失われたエネルギーをしっかり補わなければなりません。エネルギーが十分に補うことが出来なければ、集中力や記憶力などに悪い影響が出ることがあります。
こういったことから朝食を摂るということは、寝ている間に失われたエネルギーを補い、そのことで能を活性化させ体を目覚めさせるという大事な役割があります。エネルギーを補い、血糖値を上げ、また睡眠中に低くなった体温を温めそして、生活のリズムを整えていく。そういった大事な役割があります。
規則正しい生活を作り上げていくためにも必要だと思います。
厚生労働省の「平成30年国民健康・栄養調査」の報告では、朝食を摂らない欠食した人は男性で13.9%、女性で8.6%に達しているとのことです。この傾向は年々増加しているようです。
また年齢別に朝食を食べない割合を見てみると、男女とも20代をピークとしています。男性では34%、女性では27%に達しています。
なかなか忙しくて朝食をとる時間がなかったり、ダイエットなどが朝食を摂らない理由なのかもしれません。でも朝食はいろんな意味でとても大切です。少し早く起きて「5分」で朝食を作って、しっかり食べて、寝ている間に失われたエネルギーを補い、忙しい一日の生活へスタートするスイッチを入れましょうね。
ではそろそろレシピを紹介したいと思います。今回は「5分で鯖缶のチーズ焼き」です。
5分で鯖缶のチーズ焼き
エネルギー 約550kcal
たんぱく質 35g
食物繊維 5g
野菜摂取量 80g
- ●鯖缶のチーズ焼き
- ●牛乳
- ●食パン
- 鯖缶のチーズ焼き(1人分)
材料
-
人参 80g
鯖水煮缶 20g
チーズ 30g
パセリ 1枚 - 作り方
-
- ①アルミホイルに人参(前日に千切りにし、レンジでしんなりさせておく)、
鯖缶、チーズをのせ、オーブントースターで3分焼く。
*他にも、ピーマン・ナス・トマト・きのこ・かぼちゃなども使えます。
*鯖缶もいろいろな味のものが使えます - ①アルミホイルに人参(前日に千切りにし、レンジでしんなりさせておく)、
- 管理栄養士さんから一言
-
牛乳
手軽にたんぱく質がとれる食材です。カルシウムをはじめとしたミネラル・
炭水化物・脂質・ビタミンもバランスよく含まれています。
これからの暑い時期には、脱水症予防に水分補給が大切ですが、食事からの
水分も重要です。また、たんぱく質をしっかり取ることで水分を蓄える筋肉を
保持することができます。
「作り置きでサンドイッチ」のレシピを紹介します。

7月は「生活リセット 朝ごはん!」をテーマにレシピを紹介しています。今回はその第三弾です。今回は「作り置きでサンドイッチ」のレシピを紹介しますね。
その前に少し新型コロナウイルスに対しての対応に関しての情報を紹介します。
今日はもう終了してしまいましたが、6月13日土曜日と、明日の14日の日曜日に京都社会保障推進協議会など多くの団体が主催となって、「新型コロナウイルス感染症 なんでも相談会」を開催しています。5月にも第1回の相談会を開催しました。その時は2日間にわたって250件ほどの相談がありました。今回は第2回目の相談会です。各分野の専門家が待機して様々な相談ごとに対応しています。今回は「医療・介護・生活・雇用・くらし相談ダイヤル」0120-172-178と、「青年・学生・子育て世代相談ダイヤル」0120-172-179の二つの回線でそれぞれの分野での相談に対応しています。またオンラインでの相談もしています。今日の相談では「持続化給付金」の相談が多かったようです。
自粛要請されてきたなか、すべての方々が、いろんな悩み事、不安、心配を抱えて、今の生活を過ごされていると思います。いろんな給付金や支援金。申請の仕方が難しかったり、解り難かったりすると思います。
どんな内容、どんなことでもいいので、一人で悩まずに、まずは一度相談してみて下さいね。私も京都社会保障推進協議会の議長として、医療の立場での相談に関して対応できればと待機しています。
さてそろそろレシピのほうに戻りたいと思います。
サンドイッチ。いろんなサンドイッチがあって私は好きです。ハムサンド、卵サンド。私はポテトサラダが好きなので、ポテトサラダサンドも好きです。またおかずが挟まったサンドイッチもあれば、イチゴジャムやマーマレード。フルーツサンドもいいですよね。私は甘いものも好きなので、あんことバターのサンドも好きです。サンドイッチのオンパレードになってしまいました。
私の朝ごはんは大抵はパン食です。妻が目玉焼きやサラダ、小松菜と卵を炒めたもの。またベーコンと小松菜の炒め物などを作ってくれます。そのおかずをパンにはさんで食べる。とても美味しいです。また目玉焼きをパンにのせて食べる。流れ出した黄身をパンに付けて食べる。美味しいです。
コーヒーを作るのは私の役。食事をした後のコーヒーホットします。コーヒーを飲まないと何か物足りなさを感じてしまいます。
さてそろそろレシピを紹介しますね。今回は「作り置きでサンドイッチ」です。
作り置きでサンドイッチ
エネルギー 約550kcal
たんぱく質 20g
食物繊維 6g
野菜摂取量 110g
- ●サンドイッチ
プチトマト、チーズ
●わかめスープ
*カップにわかめとコンソメをいれお湯を注ぐ
●ヨーグルト
サンドイッチ(2人分)
材料
6枚切り食パン 2枚
レタス 20g
★紫玉ねぎのピクルス 50g
玉ねぎをかんたん酢に漬ける
ブロッコリー(ゆで) 30g
ウインナー(炒め) 2本
★人参サラダ 80g
千切り人参をかんたん酢でもみ、マヨネーズで和える
マヨネーズ 大さじ1
作り方
- 食パンをトーストし、具材をはさんで半分に切る。
簡単です!
「5分でオムレツモーニング」のレシピを紹介します。

7月のレシピは「生活リセット 朝ごはん!」をテーマにレシピを紹介しています。
自粛生活が長引く中、どうしても食生活が乱れがちです。美味しいご飯を美味しく頂く。このことが私たちにとってとても大切なことだと思います。栄養のバランスがとれた食事を美味しく頂く。このことが毎日の健康につながると思います。
健康につながるということで、最近少し心配なことがあります。どうしても新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、医療機関への受診をためらう患者さんが多くなっているのではないかと言うことです。患者さんが医療機関を受診することをためらう一番の理由は、「病院や診療所に行って新型コロナウイルスに感染してしまったらどうしよう。」ということです。この気持ちはとてもよくわかります。感染したくないので医療機関にはかかりたくないといった気持ちはだれもが持って当然のことだと思います。
でも、今は各医療機関は新型コロナウイルス感染に対してしっかりと対応しています。例えば、発熱のある患者さんとそれ以外の一般の患者さんの診察を、一緒にならないように別々の場所で診察するとか、時間を分けて診察しています。感染症対策を十分にとって診療を行っています。
「本来はしっかり診察を受けなければならない患者さんが受診できなくなっている。」「もともと持っている持病が受診できなくなったことで悪化してしまってから受診される。」などの声を聞きます。また小児科では、決まった時期でのワクチン接種が出来なくなっているなども聞きます。このように新型コロナウイルス感染によって本来定期的に受診しなければならない患者さんや緊急を必要とする患者さんが受診をひかえて、病状が悪化してしまうことが心配されます。
主治医のいる方はやはりしっかり主治医と連絡を取りながら、適切に診察を受けることが大切だと思います。また、主治医がいない方も、具合の悪いときは迷わず医療機関に連絡して、どのように診察を受けに行ったらいいのかを遠慮なく聞くことが大切だと思います。
新型コロナウイルスに感染することは不安ですし怖いと思います。でもそれ以外の病気に対しての治療が遅れることもとても怖いですし、私たち医師にとってはとても心配なことです。まずは何か心配なこと、不安なことがあったら主治医の先生や、医療機関に連絡して相談してみて下さいね。
少しレシピとは関係ないことをお話しました。ではそろそろレシピを紹介したいと思います。7月第二弾のレシピは「5分でオムレツモーニング」のレシピを紹介します。
「5分でオムレツモーニング」
エネルギー 約500kcal
たんぱく質 20g
食物繊維 5g
野菜摂取量 130g
- ●具沢山オムレツ
- ●カップスープ
*牛乳で作ると栄養価アップできます。
●ヨーグルト(ドライフルーツ)
●食パン
具沢山オムレツ(1人前)
材料
小松菜 80g
玉ねぎ 20g
しめじ 30g
ベーコン 1枚
卵 1個
塩・胡椒
作り方
- ①皿に3cmの長さの小松菜・スライス玉ねぎ・しめじ・1cm幅の
ベーコンをのせラップをして600wで1分30秒チンする。 - ②卵を溶いて①にかけ、さらに1分チンする。
管理栄養士さんからの一言
電子レンジ調理
火を使わず、時短で、1人分から作れて、ほっとけばできるのでこれからの
暑い時期や忙しい朝、簡単に済ませたいお昼ご飯にも最適です。
また、ゆで汁などへの栄養の流出がなく、油の使用も控えることができ、少ない調味料で調理できることも大きなメリットです。
ただ、大量調理はかえって時間がかかることもあります。