「おせち」お重①煮物(お煮しめ・海老の旨煮)お重②(ハム・手羽元・昆布巻き・だし巻き)のレシピ

12月になりました。さてもう1か月で今年も終わり新しい年を迎えます。今年最後のレシピ、「1月のレシピ」は「おせち」です。
さて、今までレシピを考えて下さっていた管理栄養士さんは、今回で最後になります。本当に長い間レシピを考えて下さってありがとうございました。
この「体に優しいレシピ」のコーナーをとても楽しみにして下さっている方も多いです。このコーナーをこれからも続けていこうと思います。
来年の1月からは、新たにレシピを作っていただける管理栄養士さんを紹介していただきました。ありがとうございます。
レシピを作っていただこうと思ったのは、どうしても私たち医師にできることには限界があります。例えば、便秘の方の治療です。私たち医師はまずは緩下剤を処方して、排便の調整をしていきます。そして、「水分をしっかりとって、そして食物繊維をしっかり摂って排便の調整をしましょうね。」と指導はしますが、どのような料理を作ったらいいのか。実際のレシピなどはどうしても私自身が作ることができません。
そんな時に管理栄養士さんと出会うことができ、私たち医師ができない食事での治療を展開することができるようになりました。本当に出会いに感謝です。今後もこのような出会い、繋がりがあるように願いたいです。
「おせち」のレシピは4回程度に分けて紹介していきたいと思います。
さて、管理栄養士さんからの最後のコメントを紹介します。
『とうとう最後のレシピになります。長い間、ありがとうございました。
最後は「おせち」にしました。
おせちはセットでも販売されていますし、1日からスーパーも開いていて、なかなかご自宅で作る機会も減っているかもしれません。たくさん作らないといけない・味が濃い・そもそもあんまり好きでないなど敷居が高いかもしれません。
でも、やっぱり行事食っていいですよね。
作ってると「お正月のにおい」と子供たちの声、「今日の晩御飯はハンバーグ」とこれも我が家の年末の恒例メニューです。おせちを作ると飾り切りが多く野菜くずがたくさんできるので全部みじん切りにしてハンバーグになります。
脳の仕組みで嗅覚と記憶が密接に関係していて、においによって記憶が刺激されやすいそうです。
たくさんの匂いが幸せな記憶として皆様の中に残っているのではないでしょうか?
最近ではごく少量を1品づつコンビニでも売られています。
市販品も上手に組み合わせて皆様のお好きなものをチョイスし、お重やお皿に盛りつけてみてください。
2022年もよい年でありますように。』
お重①煮物(お煮しめ・海老の旨煮)
お煮しめ
・六法里芋
里芋を六角形にむき下茹でする。
・手綱こんにゃく
こんにゃくを1cm幅に切って中央に切り込みを入れ端をくぐらせて手綱を作り、下茹で。
・松大根
大根は厚めに皮をむき、六角を半分に切り、下茹で。
・菊花たけのこ
先は縦に6等分
根元の方はギザギザにむいて菊花にし1cmの厚さに切り下茹で
①これらを煮付ける。
・花れんこん 穴に沿ってむき1cmの厚さに切って下茹で。
・ねじり梅人参
金時人参を梅型に抜き、切り込みを入れねじり梅にし下茹で。
②①にれんこん・人参を足してさらに煮る
ふき:茹でて白だしに浸し冷ます。
斜めに切る。
三色こんにゃく:波型に切りかつお節を
入れた煮汁で土佐煮にする。
海老の旨煮
<材料>
海老 2~5尾
(あれば有頭・ひげ付き)
★酒 少々
★塩 少々
◇白だし 大さじ2
◇みりん 大さじ1
◇酒 大さじ1
◇砂糖 大さじ1/2
◇水 200mlくらい
<作り方>
①海老は背わたを取り、★をふりかけしばらく置いて腰を曲げた形に爪楊枝で整え下茹でする。
②◇を沸かし①の海老を入れて再沸騰したら保存容器に移し、汁から出ないようにして冷ます。
お重②(ハム・手羽元・昆布巻き・だし巻き)
ハム(市販品)
・ロースハム
・焼き豚
・パストラミハムなど
手羽元の照り焼き
①手羽元は塩をしてしばらく置き、水で洗って水気をふく。
②フライパンに油を少ししき、ふたをして火が通るまで蒸し焼きにする。
③②にしょうゆと同量のはちみつを入れからめる。
昆布巻き(市販品)
だし巻き
<材料>1本分
卵 3個
★だしパック 1個
★塩 少々
★薄口しょうゆ 少々
★みりん 少々
できた調味だしを100ml
サラダ油
<作り方>
①だしパックでだしをとって★の調味料を入れ調味だしを作って冷ましておく。
②卵はよく溶いて①を100ml加えざるで濾す。
③卵焼き器に油を多めにしき、②を4回くらいに分けて流しいれ巻いていく。
④焼きあがったら巻きすにとり、輪ゴムで固定して冷めるまで置いておく。
⑤しっかり冷めてから切り分ける。
*保存する時は⑤の切る前でラップに包み冷蔵保存。2~3日で食べきる。
第119回近畿肛門疾患懇談会「ALTA療法」特にALTA併用療法の記載に関して

今日は、WEBで第119回近畿肛門疾患懇談会が開催され、参加しました。
今回の主題は「ALTA療法」です。
ALTA療法とは、ジオンという痔核硬化剤を使って四段階注射法という方法でおこなう痔核硬化療法のことをいいます。
内痔核に対しての治療法ですが、以前は痔核根治術という手術で治していた内痔核をジオンという痔核硬化剤を使って痔核硬化療法で治す方法です。ALTA療法のALTAは、硫酸アルミニウムタンニン水溶液の欧文一般名のAluminum Potassium Sulfate HydrateTannic AcidのAluminumuの「AL」とTannic Acidの「TA」を取ってALTAとしています。
ALTA療法の一番の売りは、手術と違って傷をつけることなく、内痔核にALTAを局注することで手術と同様に、排便時に内痔核の脱出や出血が治るという治療方法です。ただ、全ての内痔核がこのALTA療法で治るわけではなく、しっかりと適応を診断しなければ治るばかりか悪くなることもあります。適応をしっかり診断することで、痛みなく治療ができ、患者さんにとってはとても有益な治療法です。適応を判断していく中で一番問題となるのが、外痔核部分の腫脹が強い内痔核に対してどうするかです。どうしても外痔核部分の腫脹が強いと、ALTA療法の効き目が悪く、再発する可能性が強く成ります。
渡邉医院では、外痔核成分が多い内痔核に対しては痔核根治術を、そして内痔核成分が主体のALTA療法が有効な内痔核に対して、ALTA療法の最大の利点を生かしてALTA療法をしています。ただ、この外痔核成分を切除して内痔核部分にALTAを局注するというALTA併用療法がおこなわれてきています。その際に、その併用療法の定義が学会としてしっかり決まっていないため、併用療法を発表される先生方の独自の定義で発表されていたため、それぞれの併用療法との間で、ちゃんとした比較ができない状況にありました。
今回は学会として、併用療法に関してしっかり定義を明示されました。少し専門的になりますが、その定義を紹介します。
- 1.治療法の部位が異なる併用療法
内痔核が数か所あり、それぞれを治療する際に、結紮切除術(LE:Ligation&Excision)する内痔核とALTA療法(A)を行う内痔核がそれぞれ違う場合は、LE+Aと記載。
- 2.同一部位の内痔核と外痔核の治療法が異なる併用療法
①外痔核切除(E:Excision)が先行する場合は、E・Aと記載
②ALTA療法が先行する場合は、A・Eと記載。
- 3.外痔核の切除範囲の分類
①E1:外痔核の切除が肛門縁より外
②E2:外痔核の切除が歯状線に及ばないもの
③E3:外痔核の切除・剥離が歯状線を超えるもの(歯状線まで含む)
とそれぞれ記載することになりました。
このようにしっかり記載のルールができると、それぞれの手術間での比較がしっかりできるようになります。今後この記載によって報告され、ALTA併用療法の再発の比較等ができるようになり、治療方法のさらなる改善が進んでいくと思います。
「便をするとき、強く力んでもいいの?」を動画で解説。
