「無限大根葉」のレシピを紹介します。
2月のレシピを順次紹介しています。今回はその第三弾「無限大根葉」のレシピを紹介します。
最近「無限〇〇〇」といったレシピなどが散見されます。「無限レシピ」と検索してみると、たくさんのレシピが紹介されています。例えば「洋風無限なす」「無限白菜」「無限はりはり大根」「無限アボカド」などなど本当にたくさん出てきます。
いくらでも食べれるほど美味しいという意味で使われているようです。
やはり、いくらでも食べれるには美味しさだけでなく、飽きが来ない味付けが大切なんだろうなあと思います。とても美味しいけど、そんなにたくさんはいらないかなあといった料理もあります。でも野菜などが、美味しくモリモリ食べれるのはいいと思います。どうしても野菜類をとる機会が少ないです。私も一人で食事をするときは野菜類は全くないと言ってもいいぐらいです。たまに一人で夕食を食べるとき、コンビニに行ってカレーを買ってきたりします。最近のコンビニは一人でも余らない程度のいろんなサラダが売っています。それを一緒に買っては来るのですが、一人ではどうしても野菜の摂る量は減ってしまいます。そんな時、簡単に作れていくらでも食べれる。こんな無限サラダは、もってこいだと思います。
ごま油で炒める、ゴマの薫りがまたいいですよね、そこに今回のレシピでは塩昆布が入っています。ゴマの香りと塩昆布の塩味、いい感じだと思います。白ご飯のおかずにもいけると思います。
ではそろそろレシピを紹介しますね。
「無限大根葉」
材料
大根葉2株分
薄揚げ 1枚
ごま油 大さじ1
酒 大さじ1
塩昆布 大さじ1
作り方
①大根葉は1~2㎝にざく切り、
②薄揚げも同じくらいに切る。
③鍋にごま油を入れて火にかけ、大根葉、薄揚げを加えて炒めかける。
④途中酒を加えながら混ぜ、火が通ったら
⑤塩昆布を加えざっと混ぜて火を止める。
管理栄養士さんからの一言
大根葉はカルシウムやビタミンCも豊富な優良野菜。あっさり味にしてたくさん召し上がれ。
薄揚げ以外ならおじゃこや大豆などもお勧めです。
「リボンにんじんと温州ミカンのかくれんぼサラダ。」のレシピを紹介。
ようやく2月になりました。
いつも感じることですが、やっぱり1月は長かった!やっと2月になったという気持ちです。
2月は28日しかありません。また祝日も2日あります。きっとこれからはあっという間に月日が過ぎて、「もう1年が終わったの?」となるんだなあと思います。
さて、「体に優しいレシピ」ですが、2月から新しい管理栄養士さんが作って下さるようになりました。そして今回はPowerPointで作って下さったので、初めてレシピを動画で紹介してみました。それぞれのレシピはこれまで通りにブログでもアップしていきます。一度動画のレシピもご覧ください。動画ではチョットかみかみですが、そこは優しい目で観て下さいね!よろしくお願いいたします。
今日のレシピは「リボンにんじんと温州ミカンのかくれんぼサラダ。」を紹介します。
動画の方でも触れていますが、この「温州」ですが、「うんしゅう」と読みます。ついつい「おんしゅう」と呼んでしまいそうになります。
さて、この「温州」は調べてみると中国の浙江省の地名だそうです。中国語で「ウエンジョウ」と発音するそうです。それが日本では「うんしゅう」と呼ばれるようになったとのことです。
「温州みかん」の原産地は鹿児島県の長島地域が発祥の地だそうです。中国の「温州」が原産地ではありません。が柑橘類の名産地である中国の「温州」にあやかって名前を付けたそうです。
もう一つ面白いことは、温州みかんは海外では「サツマ(Satsuma)」と呼ばれているそうです。明治の初めに、日本に来ていたアメリカ大使館員のご婦人が、みかんの苗を薩摩国で買って、本国に送ったことが最初だそうです。そして、そのみかんの名前は地名のまま「サツマ」と呼ばれるようになったそうです。
ということで、そろそろレシピを紹介しますね。
「リボンにんじんと温州ミカンのかくれんぼサラダ。」
材料
にんじん 中1本
温州ミカン皮ごと 1個
塩 ひとつまみ
オリーブオイル 小さじ(ティスプーン)1
こしょう 適宜
レモン汁 ティスプーン1杯
作り方
①ニンジンは皮ごとスライサーでリボン状にする。
②塩ひとつまみ振りよく混ぜ、レモン汁、オリーブオイル、コショウを加える。
③温州ミカンは外皮も一緒にくし形に切って加えよく混ぜる。
管理栄養士さんから一言
今が旬の人参は、スライサーでカットすると甘味が引き立ちます。
ミカンを皮ごと加えてアクセントに。風邪予防にもいいですよ。
2月のレシピを動画で初紹介!
「たらの蒸し鍋」のレシピを紹介します。
今日で1月も終わります。毎年思うことですが、やっぱり1月は長かったです。
ようやく1月が終わるんだなあと思います。2月は28日しかありません。また祝日も2日あります。2月以降はあっという間に過ぎていくんだろうなあと思っています。
新型コロナウイルスの新規感染の方もここ数日は毎日2000人を超えています。まだまだ収束は見えません。また、子供たちへの感染も急速に増え、どうしても家庭内感染が増えてしまいます。なかなか難しい局面を迎えているのだと思います。
そのような中でも、私たちができる基本的な感染予防策、手洗い、嗽、そしてマスクの着用。できることはしっかりしていかなければなりません。
このような中、まだまだ知事や市長、さらに首相、私たちへのメッセージが弱いと感じます。新規感染者の人数や確保病床の利用率だけでなく、まずは、今、国や自治体は、何ができないのか、そして何ができるのかを明確に隠すことなく市民に伝えなければなりません。そしてそのうえで、私たち一人一人が何をしなければ鳴らないのか、何をして欲しいのかを明確に、そして力強くメッセージを、リスクコミュニケーションを発信して欲しいと思います。
さて、2月から新しい管理栄養士さんがレシピを作ってくださるようになりました。
今回は管理栄養士さんのコメントと2月のレシピを紹介していきたいと思います。
今回、管理栄養士さんはパワーポイントでレシピを作って下さったので、音声を入れた動画でも発信していきたいと思います。
では管理栄養士さんのコメントと、2月第一弾のレシピを紹介します。
まずは、この寒い中、体温まるお鍋のレシピ「たらの蒸し鍋」のレシピを紹介します。
管理栄養士さんからの2月のレシピへのコメント
春を待つ季節、畑のお野菜は端境期に差し掛かりますが、冬の寒さを甘味に替えて体に蓄えたものをいただくとともに、ひと足早く春を感じさせてくれる海の恵みをご紹介させていただきたく思います。
「たらの蒸し鍋」
材料
たら切り身 人数分
白菜ざく切り 100g×人数分
しめじ 1株
根深ねぎ 1本
昆布 1~2枚
酒 50ml×人数分
大根おろし
ポン酢、七味など(お好みで)
作り方
①厚底の鍋に昆布を敷いて、白菜、きのこ、ネギの順に載せ、タラはペーパーで水気をとってから載せる。
②酒を回し掛け、蓋をして中火で20分蒸す。
③大根おろしや七味を添えてポン酢で召し上がれ。
管理栄養士さんから一言
まだまだ寒い日が続きます。白菜の水分とお酒で蒸せばタラの旨味が染みますね。
本当にそれって下痢なの?
手術の後の過ごし方が大事!
今日は、寒さのせいか、また新型コロナウイルスの感染が急激に増えているためか、比較的のんびりした外来でした。手術はしっかり予定通り3件ありました。
仕事が終わって帰宅しようと診療所を出ると、雪が舞っていました。これから明日にかけて積もるのかなあと思いながら帰ってきました。
さて、 「内痔核の治療法」という動画を観られて次のような内容の投稿をいただきました。
個人が特定できない内容だと判断しましたので、紹介いたします。
「どんな手術するのか。それを知るのはいい事だと思います。 でも今現在、自分は術後でベッドに横になってます。 内痔核。4ヶ所とりました。約20年付き添ってくれた小さな痔。お前と20年も居ていい事何一つなかったぞ!楽しい旅行なはずなのに勝手に着いてきやがって!痛いよー。痛いよー。 手術終わった後の過ごし方とかの動画が見てみたいと思いました。 痛みは多少の痛みなら我慢したほうがいいのか。遠慮なく少しの、痛みでも助けてを呼んだほうが良いのか。 手術も大事だけど実際手術してみて術後の事も大事だなーと思いました。入院時はどんな飲み物を飲んでもいいのか。コーヒーはダメ。 とかね。 円形座布団も良いらしい。入院する時に言ってくれれば持ってきたのにー と。今回入院してみて個人的にあったほうが便利なんじゃないか?と思う物があったので書かせていただきました。」
この投稿をいただいて、本当にそうだと思います。
手術のこと、どのように手術をするのかを知ることはとても大事です。でもそのことと同じぐらいか、それ以上に術後をどのように過ごしていったらいいのかを知ることはとても大切なことだと思います。
私たち肛門科医にとっても、どのように手術するか、どう治していくのかはとても大切なことです。また、そのために確実に診断してどのような手術、治療が良いのかを判断する診察もとても大切です。でもそれ以上に大切なのが、術後どのように治していくか、どのように診ていくかだと思います。またそのためには術後をどのように患者さんをフォローしていくかがとても大切になります。その中でも特に重要となるのが、術後の出血をどう管理するか、術後の痛みをどう取り除いていくか、そして排便の状態を良くすることの三つです。
出血に関しては、術中の手術手技が大切になってきます。ただどうしても術後の出血はさけられません。その時はできるだけ早く止血処置をすることが大切です。ですから、気になる出血があればすぐに診てもらうことが大切です。止血処置が必要な出血でなかった場合は、「良かった!」ということになるだけです。
次に術後の痛みですが、術後麻酔が切れてくることで、肛門の括約筋が締まってきます。この括約筋の締まりがとても痛いです。ですから完全に麻酔が切れた方が楽になってきます。術前に括約筋を十分ストレッチして緊張をとっておくことも大事です。
また痛みは我慢するよりは、しっかり痛みをとった方が治りにも良いです。痛みがストレスになって治りが悪くなります。ストレスによって傷の局所の血流が悪くなり、治りも悪くなります。我慢せずに痛みをとってもらって下さい。楽に治していった方が具合よく治っていきます。
一番大切なのが、術後の排便です。術後はどうしても排便時に痛いのかなあ?とか、出血するのかなあ?と思うと便を出すのが怖くなって、出にくくなる人もいます。出にくいようでしたら、最初は緩下剤を飲んで柔らかく出す方がいいと思います。また、手術が終わって治った後も、肛門の病気の一番の原因は排便の状態です。治った後も排便の状態を良くすることが大切です。
さて、渡邉医院では術後の食事の制限はしません。何を食べてもいいです。コーヒーもです。術後は、食べたいものを食べてもらっています。
円座もいいですが、これは人によって違います。円座がいい人もいれば、普通の座布団の方がいいという方もいます。自分にとって一番楽なものがいいと思います。
また、術後は次の日から入浴してもらっています。肛門の緊張もとれ、血液の流れも良くなり、痛みも楽になり、傷の治りも良くなります。
今後、術後の過ごし方の動画も作ってアップしていきたいと思います。
渡邉医院も本格始動!
渡邉医院、1月5日が仕事始め。今週から予定の手術を始め渡邉医院も本格始動となりました。入院患者さんもいらっしゃり、通常の診療に戻りました。今年はゆっくりと休ませてもらい、エネルギー満点での本格始動です。予定手術等が始まると、やはりピリッとした緊張感が診療所全体に、そして私やスタッフにも出てきます。とても良い環境です。この緊張感も今年1年しっかりと持続させて、患者さん皆さんにより良い医療を提供していきたいと思います。
さて、今週になって寒さも厳しく、京都も雪が積もりました。渡邉医院も雪化粧でした。
毎年この時期は雪が降っているようで、過去のFacebookを見ると、雪化粧の渡邉医院の写真がアップしてありました。
寒さはちょっと辛いですが、雪化粧の渡邉医院も趣があっていいなあと思います。
今年になって2週間がたちました。去年の10月以降感染者が落ち着いていましたが、オミクロン株の感染拡大によって、年を越してここほんの数日間で急激な感染者の増加となりました。第6波が来たなと思います。
第4波、第5波では、感染された方が入院する病床がなく、自宅療養となる。そんな病床の逼迫による医療崩壊が起きていました。今回は、病床を確保していても、感染された患者さんの治療にあたる医療従事者が感染や濃厚接触者などによって治療にあたれないといった医療崩壊が懸念されます。また、感染力が強いということもあって、自宅療養によって家族内感染が広がる心配もあります。やはり感染拡大を抑えるという意味では、自宅療養ではなく、臨時の入院医療施設や宿泊施設での隔離、そして隔離だけでなく、必要な医療を患者さんに提供していくことが必要なのではないかと思います。
3回目のワクチン接種の前倒し、また経口抗ウイルス薬の承認によって処方投与ができるようになるなど、これまでとは違った展開になっていくのではと、希望を持っています。経口での治療薬が出ることで、これまで何の武器を持たずに新型コロナウイルスに挑んでいた開業医が武器を持って挑むことができるようになりました。どの医療機関でも経口抗ウイルス薬を処方して、必要な患者さんに十分に投与できるような体制を国や行政に構築してもらうように要請したいと思います。
さて、私たちは、これまで通りにマスクや手洗い、そして嗽など変わることのない大切な基本的な感染対策を今後もしっかり行っていきたいと思います。
まだまだ先が見えないことが多いです。でも新型コロナウイルスに対抗する新しい希望も見えてきました。
今年も1年が本格的に始まりました。明るく、希望の持てる、そしてすべての人が安心して暮らせる、そんな1年にしていきたいと思います。
今年も渡邉医院、よろしくお願いいたします。
令和4年1月15日
渡邉医院 渡邉 賢治
2021年 渡邉医院手術統計ー2020年との比較も含めてー
2022年の仕事始めは昨日の5日からでした。初日は思ったほどではありませんでしたが、新患の患者さんが多く、それでも1時30分頃まで外来がかかりました。今週は予定の手術はおこなわず、予定手術は来週火曜日の11日からです。手術がないので、気分的には楽です。でも手術が必要な患者さんも来られ、診療が始まるのを待たれていたのかなあと思います。
さて、年末年始、落ち着いていた新型コロナウイルスの感染拡大でしたが、オミクロン株の影響もあるのか、5日から各地で急激に感染者が増えてきています。第5波までの状況とはかなり違ってきているとは思います。約80%の方がワクチンを2回接種されています。カクテル抗体療法や内服薬も承認され、医療機関でも処方できるようになってきました。これまでとは違い、未来に希望が見えてきています。もうひと頑張りかなあと思います。ここでもう一度初心に戻り、やはり私たち一人ひとりがこれまで通りに基本的な感染予防対策をこれからもしっかりと取り組んでいくことが大切だと思います。マスク、手洗い、うがい等、しっかり取り込んでいきましょう。
また、基礎疾患のある患者さんは、これまで通りに定期的に診察を受け、体調を整えていくことも大切です。しっかりと、かかりつけの医師の診察は受けましょうね。
さて、2020年、1年が終わりました。去年1年間の手術統計と手術の傾向を、去年同様にお話したいと思います。
手術総件数
去年は、内痔核など基本的な肛門疾患に対しての手術件数は740件でした。男性は350件(47.3%)、女性は390件(52.7%)と、やや女性が多い傾向でした。2020年は男性が52%、女性が48%と男性が多く、2021年は女性がやや増えました。男女差はさほど大きくなく、この傾向は例年通りです。
疾患別手術件数と男女差
疾患別の手術件数を男女でみてみると、
男性では、内痔核166件(47.4%)、痔瘻63件(18.0%)、裂肛20件(5.7%)、血栓性外痔核3件(0.9%)、肛門周囲膿瘍85件(24.3%)、皮垂(スキンタグ)13件(3.7%)、直腸脱0件(0%)でした。
男性では、2020年と比較してみると、男性では各疾患においてあまり変化がなく、同じ程度でした。
女性は、内痔核176件(45.1%)、痔瘻9件(2.3%)、裂肛40件(10.3%)、血栓性外痔核13件(3.3%)、肛門周囲膿瘍17件(4.4%)、皮垂(スキンタグ)127件(32.6%)、直腸脱8件(2.0%)でした。
女性では、2020年と比較してみると、内痔核が2020年は41.5%であったのが、2021年では45.1%とやや増加傾向があります。また、直腸脱は2020年が4.5%であったのに対して、2021年は2.0%と減少しています。
内痔核は男女ともほぼ同じ割合でした。痔瘻と肛門周囲膿瘍はやはり男性に多く、男性が痔瘻63件(18.0%)に対して女性は9件(2.3% )肛門周囲膿瘍も男性85件(24.3%)に対して女性17件(4.4%)でした。
裂肛に関しては、男性20件(5.7%)、女性40件(10.3%)で女性に多い傾向がありました。
男女差に大きな違いが出たのが皮垂(スキンタグ)です。男性が13件(3.7%)に対して女性が127件(32.6%)と女性に多い傾向があります。
また直腸脱の手術そのものが少ないのですが、男性は去年は0件(0%)に対して女性は8件(2.0%)でした。やはり直腸脱は高齢者の女性に多くみられます。
血栓性外痔核に対しては、基本的にほとんどが保存的に治療しています。手術になった患者さんは血栓が大きかったり、痛みが強い患者さんに対して血栓摘出術を行っています。男性は3件(0.9%)、女性が13件(3.3%)でやや女性に多くみられました。妊娠中に血栓ができて痛みが強い患者さんに対して血栓摘出術を行うことも今年も数件ありました。
2020年度と比較すると女性の内痔核がやや増加、直腸脱がやや減以外は特に大きな差はありませんでした。やはり毎年同じような件数が各疾患で手術されているようです。
次に、疾患別にみてみたいと思います。
内痔核
内痔核に対しての手術は痔核根治術、ジオンによる四段階注射法による痔核硬化療法(ALTA療法)、輪ゴム結紮法があります。
男性では、総数166件中、痔核根治術44件(26.5%)、ALTA療法114件(68.7%)、輪ゴム結紮法8件(4.8%)であるのに対して女性では、総数176件中、痔核根治術109件(61.9%)、ALTA療法39件(22.2%)輪ゴム結紮法28件(15.9%)という結果でした。
この傾向も例年通りで、痔核根治術は女性に多く、ALTA療法は男性に多い傾向にあります。また輪ゴム結紮法も女性に多い傾向にあります。これはやはり男性と女性の内痔核の性状の違いにあります。男性では静脈瘤型の内痔核が多く、ALTA療法の適応になる内痔核が多く、女性の場合は皮垂(スキンタグ)を伴った内痔核や肛門上皮部分の腫脹が多い内痔核、そして輪ゴム結紮が多いのは粘膜脱型の内痔核が多い傾向があるためだと思います。
2020年と比較してみると、男性では痔核根治術は2020年で28.8%であったのに対して2021年は26.5%とさらに減少しています。これに対してALTA療法は2020年が63.8%であるのに対して、2021年は68.7%と増加しています。情勢の場合は、痔核根治術では2020年が67.1%であったのに対して、2021年は61.9%と情勢でもやや痔核根治術が減少傾向です。これに対してALTA療法では2020年が18.1%であったのに対して、2021年は22.2%と増加傾向にあります。
痔瘻
痔瘻(72件)に関しては、男性63件(87.5%)、女性9件(12.5%)と男性に多く認めました。肛門周囲膿瘍も同様に102件中、男性は85件(83.3%)、女性は17例(16.7%)と男性に多い傾向があります。このことからも痔瘻や肛門周囲膿瘍はどちらかというと男性の病気と言えます。
裂肛・皮垂(スキンタグ)・直腸脱
裂肛は60件のうち、男性が20件(33.3%)に対して女性40件(66.7%)、皮垂(スキンタグ)は140件のうち、男性13件(9.3%)に対して女性127件(90.7%)と圧倒的に女性に多かったです。これは、裂肛が女性に多いこと、そして手術になる内痔核が男性に比べて多きことと関連があると思います。内痔核が手術になる要因の一つに内痔核によってできる皮垂(スキンタグ)があり、女性の内痔核にはヒスイを伴う内痔核が多く、ジオンによるALTA療法の適応外になる患者さんが女性に多いことにも関連すると思います。また直腸脱は手術件数そのものが少ないですが、去年は男性の直腸脱の手術はなく、女性8件のみでした。いずれも高齢者の女性の方でした。このように裂肛、皮垂、直腸脱は例年通りに女性に多かったです。
血栓性外痔核
血栓性外痔核は、基本的には手術をせずに消炎鎮痛剤の座薬や軟膏での保存的治療になります。血栓が大きかったり、痛みが強い場合には手術を行います。したがって、血栓性外痔核は16件、そのうち男性は3例(18.9%)、女性は13件(81.1%)と女性の方が多い傾向にあります。この理由として、妊娠中に血栓が詰まって痛みが強い方がいます。妊娠中はどうしてもお腹の中の赤ちゃんへの影響があり、消炎鎮痛剤の座薬を使いうことができません。ですから、痛みをとるために手術を選択することになります。ただ、局所麻酔での手術であることや、術後の出血の可能性が極めて少ないこと。又、血栓を取り除くことで、痛みはスッと楽になります。こういったこともあり、女性に多かったのだと思います。
2021年も手術の傾向は例年通りでしたが、皮垂の切除件数が増えてきている傾向があります。やはり、肛門に何かできていることが、痛みや出血が無くても気になるのでしょう。
2021年の手術統計と傾向についてお話しました。毎年同じように、各疾患が分布しているようです。特にこの疾患が増えたといった傾向はみられませんでした。
今回の統計が、皆さんに何かお役にたてばいいなあと思います。
新年明けましておめでとうございます。社会保障充実への1年に!
皆さん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
去年末は、動画による肛門の病気などの解説をアップしていきました。ブログでの記事だけでなく、動画で目と耳で聞いていただくことで、より肛門の病気や治療法などが解りやすく伝わるかなあと思い始めてみました。この動画アップも今後続けていきたいと思います。
今日は上賀茂神社に初詣に行ってきました。お参りが終わった後、おみくじを引いてみました。「末吉」でした。内容は、「人に頼ると全て良し。人の支えがあると良し。」といった内容でした。人からの支えを大切にすること、そして一人だけで頑張らずに、人に頼めることは頼んでいこうと思います。
さて、今の社会、助けてほしいときに助けてと言えるでしょうか?辛いとき辛いと言えるでしょうか?本来は人々が安心して暮らし、楽しい人生を送ることができる。そして助けて欲しいときに助けてとしっかり声が挙げられる、辛いときは辛いと言える。そんな社会保障でなければなりません。今はまだまだ十分な社会保障とは言えません。そのことは今回の新型コロナウイルス感染症の拡大で明らかになりました。この経験をしっかり活かし、未来に向けて充実した社会保障にする取り組みを今すぐに行わなければならないと思います。
私は、京都社会保障推進協議会の議長をしています。今回は、年頭に当たって、京都社会保障推進協議会の議長として新年の挨拶の原稿を紹介します。
新年のご挨拶
皆さん、新年あけましておめでとうございます。今年も皆さんとともに、社会保障の充実に向けて取り組んでいきましょう。よろしくお願いいたします。
さて、現在もまだ新型コロナウイルスの感染が少なく、小康状態です。ただオミクロン株の市中感染が発生し始め、今後どのような状況なっていくのか、少し心配です。新型コロナウイルス感染拡大が始まって2年がもう直ぐ過ぎます。この2年間のコロナ禍は、日本の社会保障がいかに脆弱であったかを明らかにしました。私たちの健康といのち、そして暮らしが困難に直面したこと、このことをしっかり記憶・認識し、その原因と改善のためになにが必要か、考え、行動しなければなりません。
岸田首相は、「新しい資本主義」を目指すとし、新自由主義的な政策を転換し、新しい経済社会のビジョンを示すと謳い、成長と分配の好循環の実現を追求すると述べています。しかし、これも「成長なくして分配なし」という、従来の安倍・菅内閣の立場を継承するものです。
また、「分配戦略」を様々掲げていますが、賃上げする企業への税制支援、最低賃金1000円への引き上げだけです。本当に新自由主義からの転換を目指すなら、これまでの格差と貧困を拡大してきた政策自体の見直しが必要なはずです。
コロナ禍の下で、人々の生活は極限状態にあります。特に女性・非正規に影響が集中し、生活保護制度も機能しておらず、コロナ禍に喘ぐ人々は事実上放置されています。
この中でも、財政健全化目標は堅持され、今後も社会保障制度の改悪がさらに強く進められるでしょう。私たちはこの動きをしっかり止め、社会保障制度の充実へと国の政策を転換させるために取り組んでいかなければなりません。
心の底から素敵な笑顔が溢れるように、そして大切な人の笑顔を見続けられるように、皆さんと共に新たな1年、進んでいきましょう。
アルベルト(albedo)
1年過ぎるのは早いもので、今年も後少し。渡邉医院も12月29日で年内の診療は終了します。月曜日、火曜日、水曜日の3日間です。予定の手術も明日まで。手術をした患者さんが年末年始心配しなくて済むように、手術の予定を組んでいます。
さて、寒くなってくると乾燥もしているので、自分の知らないうちに水分が体の外にでていってしまいます。この冬の寒い時期に自分が気が付かないうちに脱水になってしま琴があります。このことを「かくれ脱水」と言います。
汗をかかなくても人間は呼吸するときや皮膚、そして粘膜から水分が体の外に出て行ってしまいます。このことを「不感蒸泄」と言います。成人では1日におおよそ600~900mlの水分がこの不感蒸泄で体の外に出て行ってしまいます。
冬の寒い時期は、乾燥していることと、エアコンなどを使うことでさらに乾燥するので、これ以上の水分が出て行ってしまいます。でも夏ほど喉の渇きなどでないので、水分が足らなくなってしまいます。そんなことで寒い冬でも脱水になってしまいます。
外来を受診される患者さんの中にも、「夏は調子よく便が出ていたのに、冬になって便が硬くなって出にくくなった。」という方がいます。これも、この冬になり不感蒸泄が増えて、それに見合った水分補給ができていないことが原因です。寒い時期、なかなか水分を摂り難いですが、しっかり水分補給してくださいね。脱水になると、便が硬くなって便秘になるだけでなく、倦怠感や頭痛、そして発熱することもあります。注意してくださいね。
そんな時、最近外来で患者さんに進めているのが「みかん」です。これから年末年始、イメージ的にはこたつに入ってみかんを食べる。「みかん」には、そんな光景が浮かんできます。皆さんどうでしょうか?
みかんで水分補給だけでなく、食物繊維などもしっかり摂れて便秘のも有効です。
少しみかんについて調べてみました。
みかんの栄養成分と言えば、まずビタミンCが含まれていると直ぐに頭に浮かぶと思います。「みかん100g中に32mgのビタミンCが含まれている。」そうです。ビタミンCは風邪の予防にも効果的です。
そして、この豊富なビタミンCをもっと効率的に摂るには、皮をむいた後、白いスジを取らないで、白い筋がついたまま、袋ごと食べることいいです。この白い筋や袋にはビタミンPという栄養素が含まれているそうです。そしてこのビタミンPの中で、みかん由来のポリフェノールであるヘスペリジンがみかんの果肉より筋や袋に多く含まれています。筋には100倍、袋も50倍も果肉より多く含まれているそうです。このビタミンPがビタミンCの吸収をより効率よく吸収するのに役立つようです。
さらにこのヘスペリジンの作用には、毛細血管を強化したり、血液中のコレステロール値を改善する効果、そのほかにも血流慶全効果、抗アレルギー作用、発がん抑制作用などもあるそうです。
また、この筋や袋には腸内にいる善玉菌を増やして腸内の環境を整えたりする、水溶性食物繊維のペクチンが果肉の4倍も含まれているそうです。ですから水溶性食物繊維であるペクチンを摂ることで、腸内でゲル状になって便を柔らかく、量を増やすことで便秘にも有効です。
さてこの「筋」ですが、ちゃんと名前があります。
この「筋」のことを「アルベド(albedo)」というそうです。
「アルベド(albedo)」はラテン語で「白さ」を意味する言葉で、みかんに限らず、柑橘類の果皮の内側にある白い繊維状の筋もアルベルトというそうです。
ちなみに、果皮の外側は「フラベド」。果肉は「砂瓤(さじょう)」、袋は「瓤嚢膜(じょうのうまく)」というそうです。
今回は、レシピではありませんが、今、そしてこれから主役の「みかん」に関して調べたことをお話ししました。
寒い時期の脱水や肛門科的には便秘の改善のためにも、みかんを食べるときは白い筋「アルベド」をきれいに取らずに、袋ごと食べてみて下さいね。