いつ肛門科を受診したらいいの?

やっぱり暑さ寒さは彼岸までという言葉があるように、一気に涼しくなってきまいたね。これから秋へと季節が進んでいきます。紅葉の季節に入っていきますね。また秋は食欲の秋。10月のレシピもホームページに紹介しています。またこちらの方もみて下さいね。
さて、患者さんの悩みに、「いつ肛門科を受診したらいいのだろう?」というのがあります。いつもこの質問をされた時にこたえる私の言葉が、「思い立ったが吉日。」です。
やっぱりもうそろそろ受診しようと思った時が一番だと思います。医療には「早期発見、早期治療」という言葉がありますが、肛門の良性疾患、内痔核や裂肛、そして痔瘻は基本的には悪性の病気ではありません。これらの病気で命に係わることはまずありません。肛門の病気に対しての治療の基本は、嫌な症状を取り除くということが目的です。ですから「これまで悩んできた嫌な症状をそろそろ取り除こうかな?治してしまおうかなあ?」と思った時が肛門科を受診する一番の時だと思います。それが例えば、痛みが強くなってきたとか、出血が多くなってきたとか、出血が頻繁に起きるようになったとか、受診のきっかけはいろいろあると思います。
肛門科を受診しようと思ってためらってしまう原因は何なんだろうと考えてみました。
恥ずかしいんから?怖いから?その人にとっていろんな原因があると思います。でもたぶん受診できない原因はこうかなあと思います。それは受診したら、必ず病気を治さなければならないと思ってしまうところにあるのではないでしょうか?
治すとなると、「長いこと痔を持っていたからきっと手術になってしまうんだろうなあ。」とか、「手術は痛いんだろうなあ。」。また、「手術になったら入院かなあ?何日入院しなければならないのかなあ?」とか、「その間仕事はどうしよう。仕事は休めるかなあ?」など、受診をすると考えただけで、病気以外に様々な不安が頭をよぎっていきます。そしてその不安が段々大きくなていってしまいます。そうすると「やっぱり今は手術できない。」、「仕事は今は休めない。」。そして、「やっぱり今は受診できない。」といった風に考えが言ってしまうのではないでしょうか?
でも、もう一度考えてみて下さい。例えば内痔核の場合、今まで出血や脱出などのいろんな症状があったのに、嫌な症状があったにも関わらず、今日まで我慢出来ていたではないですか。内痔核は悪性の病気ではありません。スッキリ治すのには手術が必要な内痔核でも、今すぐ手術をして治さなければならないというわけではありません。自分が治そうと思った時、納得した時に手術をすればいいと思います。
ですからまずは、今の病気の状態がどうなのかを知るために受診してみてはどうでしょうか?治すための受診ではなく。
今の自分の病気は何なのか、そしてその病気の状況はどうゆう状態なのか。そしてその治療方法はどういったものがあるのかを聞くだけでも十分だと思います。
意外と自分が考えているほど病状は悪化していない場合も多々あります。自分の病状をしっかり知っておくこと、このことがとても大切なことだと思います。そして治療に関しては「よし自分の病状は分かった。しっかり治してしまおう!」と思った時に治したらいいと思います。
私も内痔核とその治療をお話するときには、例えば手術が必要な患者さんには、最後はこう言っています。「一番大事なところは、内痔核は悪性の病気ではないところです。嫌な症状を取り除くのが内痔核の治療です。慌てることはありません。この際スッキリしてしまおうと思って、時間が取れたときにしっかり治したらいいですよ。」と。
時々、「手術が必要です。ほっておくと出血がひどくなったり、血栓が詰まってすごく痛くなってしまいますよ。直ぐに手術しましょう。」と言われることがあるようです。
不安を抱えながら受診してこのように言われてしまうと、ますます不安が高まり、冷静に判断できなくなってしまいます。こんな時は一端、「今日は自分の病気の状態が分かって、治療法が分かったので良かったです。手術に関してはもう一度考えて、治そうと思ったらお願いしたいと思います。」と、その場で直ぐに決めなくてもいいと思います。
自分がしっかりと病状を理解して、納得して手術を受けようと思った時は、直ぐに決めてもいいと思います。
でも慌てることもありません。例えば出血がひどくなったとしても、出血に対しては手術をしなくても出血を抑える方法はいろいろあります。
例えば痔核硬化療法や軟膏などを使うことで出血は治まることがあります。また血栓が詰まって腫れてしまって、痛みが強くても消炎鎮痛剤の座薬を使うなどして痛みを抑えることができます。内痔核を根本的に治すことが出来なくても出血や痛みなどの症状を軽減させることはできます。
そのうえで自分が治そうと思った時まで保存的にみていくことが出来ます。
渡邉医院を受診している患者さんの中にも、手術が必要な患者さんで、自分が治そうと思うまで軟膏を使っている方もいます。軟膏がなくなったら受診され、「今のところ軟膏を使っていると大丈夫です。」とおっしゃっています。私も「手術してスッキリ治そうと思ったら言ってくださいね。その時は手術しましょう。それまでに、出血がひどくなったり、痛みが出たときは直ぐに診せて下さいね。その症状をとる方法は手術以外にもありますからね。」と言っています。
医師側も、自分の考えを患者さんに押し付けるのではなく、患者さんが今何を望んでいるのかをしっかり聞いてあげられる、そして「待つ」ことができるそんな度量を持たなければいけないと思います。
術後の不安はどこから生まれるのか。

9月ももう後1週間で終わってしまいますね。一日一日ががどんどん過ぎていくという感じです。一気に涼しくもなってきました。「暑さ寒さも彼岸まで。」とはよく言ったものですね。
さて、肛門の手術をして患者さんが一番気になるのが、具合よく治っていっているかどうかだと思います。
肛門の手術ではどうしても傷の治り具合が実際に患者さん本人が見えないというところに不安になる一番の原因があると思います。
例えば怪我をした場合、実際に怪我をした傷の具合をみることが出来ます。どの程度の傷なのか、出血の状況はどうかなど、実際に自分の目で見て確認することが出来ます。見ることさえできれば、これまでの経験が生かすことが出来ます。このくらいの出血なら、圧迫して置いたら自然に止まるだろうとか、この出血はこのままほっておくことはできない。病院に行かなければと自分自身で的確に判断してそれの基づいて対応をすることが出来ます。
また、傷の具合をみることが出来ると、「昨日よりは良くなってきた。」とか、具合が悪い場合も「少し化膿してきたかな?病院に行かなければいけないかなあ。」と判断することが出来ます。また傷を少し擦ってしまって、痛みがあっても、「傷を擦って少し痛くて、出血したけど、大丈夫だ!」の様に、見えるところに傷があると、これまでの経験が生かすことが出来て、適切な判断が出来ます。また、傷の治りの経過を診ることができるので安心感もあります。
それに対して肛門の手術は自分で傷をみることが出来ません。ここが大きな違いで、患者さんが具合よく治っていっているのか、経過が順調なのかが不安になる一番の原因だと思います。
また、通常の怪我や傷の場合は、なるべく触らないように、ガーゼを当てたり、包帯を巻いたり、バンドエイドを貼ったりして傷を保護しながら治していきます。誰も毎日怪我を擦って治す人はいません。擦ると痛みが出るのと、出血することを分かっているからです。でも肛門の手術でできる傷は違います。どうしても便が出る部分です。毎日使いながら治していかなければなりません。また歩いたり座ったり、どうしても傷を安静にして治していくことはできません。
肛門の手術をして患者さんが治ってきたと実感できるのは、排便時の痛みが楽になったとか、排便時の出血がなくなったとか、浸出液などがなくなり汚れなくなってきたなど、自分が感じる症状がとれることで「治ってきた!」と実感できます。
肛門の手術をすると、実際の傷の治りと、患者さんが治ってきたと実感できる排便時の痛みや出血などが減るといった症状が最初は一致しないところで患者さんは不安になっていきます。
例えば内痔核に対して痔核根治術を行った場合は、どうしても手術を施行した後、7~10日間は排便時の痛みがあります。7~10日が過ぎると、排便時の痛みが突然スッと楽になってきます。術後7~10日間の間は傷が治っていく準備をしている期間です。とても傷の治りにとっては大切なことをしているのですが、患者さんの感じる痛みにはさがなく、日に日に痛みが楽になっていくといった感じがありません。傷はちゃんと治っているのですが、痛みなどの感じる症状が楽にならない。このギャップが患者さんを不安にしていきます。
このギャップを埋めるのが医師や看護師などのスタッフが担う大切な役割です。そして、その時に傷の治りや患者さんの感じる不安や痛みの取れ具合などをしるデーターが患者さんにお願いしているアンケートです。このアンケートをもとに患者さんがどのようなことが不安なのか、心配なのかを知ることが出来ます。また、手術の傷の治りと患者さんの痛みや出血などの症状が良くなっていく過程が解ります。そしてその患者さんの症状と、傷が治っていく過程がピッタリ合っています。
手術をして7~10日間は傷が治っていく準備をしている「準備」期間です。
とても大切なことをしているのですが傷の大きさは術の傷とほとんど変わりません。ですから排便時の痛みなどはあまりかわりません。排便時の痛みがあったり、今日は少し楽かなあとおもったら次の日は痛かったなどどうしても波があります。しかし、そういった準備期間が終わって10日を過ぎてくると次は「収縮」と言って一気に傷が治っていく時期に入ります。術後7~10日を過ぎると一気に傷が小さくなり、つぎの1週間で約80%治っていきます。このように準備期間が終わると一気に傷が治っていくので、痛みも急にスッと楽になります。そして次の1週間で仕上げ。手術をして3~4週間で治っていきます。術後7~10かを過ぎると傷の治りと患者さんが感じる痛みや出血など治ってきたという実感が一致するようになります。
このように患者さんが見えない傷、これまでの経験が生かすことが出来ない肛門の傷やその治り方については、患者さんが不安を感じる前に前にと先手をうってお話してあげることが大切です。いつになったら痛みがとれるのか、どういった風に痛みが取れていくのかなどの傷の治りの関してその都度その都度話をしていくことで、患者さんの不安を鶏のどくことが出来、痛みがあっても出血があっても安心して過ごすことが出来ると思います。
患者さんも、自分の感じる不安は、しっかり医師や看護師などのスタッフに遠慮なく聞くことで、術後の経過は良好になっていくと思います。
便が出ないととても辛い!

台風17号が近づいてきています。京都は天気は悪いですが、まだ台風の影響はあまり感じられません。
先週は、糞便栓塞といって、便が詰まっていくら頑張ってもでないという症状で受診された患者さんが何人かいらっしゃいました。季節の変わり目で出にくくなってしまう方がいるようです。
そこまで便が来ているのにいくら頑張っても出ない。頑張っているうちに目の前が真っ暗になってしまう。貧血気味になる。強く頑張るので肛門が腫れて痛くなる。そして、便が出ないと尿まで出なくなってしまう。とても辛い状態です。
硬い便が詰まった状態で浣腸しても、浣腸の液しか出てきません。硬くなった便をある程度崩してから浣腸しなければ出すことはできません。
便が出なくなってからあわてて下剤を飲んでも硬くなった便は出てきません。と言うのも、硬くなった便を、内服薬で柔らかくするお薬はありません。下剤は硬くならないように柔らかくするための薬です。便が出ないから下剤を飲む、出ないから飲むという風に下剤を飲んでいると、本当に出なくなってしまうと、下剤を飲んでも出ません。場合によっては硬い便の脇をどろどろの便が24時間でてきて、下着を汚してしまうといった具合になってしまうこともあります。やはり便秘で悩んでいる方は、便秘を治す下剤を適切にしっかり飲み続けることが大事だと思います。
「下剤は癖になる!」と思っている方がいらっしゃいます。下剤の中には癖になる下剤もあります。例えばセンナやアロエ、ダイオウなどの成分が入っている下剤がそうです。これらの成分が入った下剤は、大腸を刺激して便を出す下剤です。したがって、これらの下剤を飲むとお腹が痛くなったりしますが必ず便が出ます。でも大腸を刺激して出す便なので、その刺激に慣れてくると段々効かなくなってきてしまいます。1錠だったのが2錠に、2錠が3錠へと段々飲む薬の量が増えていってしまいます。このことは1錠で出ていた便秘が、3錠飲まないと出ない頑固な便秘になってしまったということになります。
ではこれらの下剤はどうのよに使うかです。大腸を刺激する下剤は便秘を治すお薬ではなく、便を出すのが目的です。普段は調子よく便が出ているのが、たまたま出なかったときなどに一時的に飲む下剤です。食べたものが消化され吸収され便になるまでゆっくりで3日間です。3日間の間には1度はスッキリ便を出す必要があります。こういった時に大腸を刺激する下剤を飲むことはいいのかなと思います。
では常に便秘で悩んでいる方が便秘を治すのにはどんな下剤がいいかです。渡邉医院では、便秘で悩んでいる患者さんには、まずは酸化マグネシウムを処方しています。
酸化マグネシウムはただ単に便の中に水分を残して柔らかくする下剤です。大腸を刺激して出す下剤ではないのでお腹が痛くなったり、癖になったりはしません。
具合よく便が出るときは、便の中に程よく水分が含まれていて、便の量があって、そして大腸が具合よく動く。この三つがそろって具合よく便がでます。どれ一つ欠けても具合よく便はでません。酸化マグネシウムはこの中で、便の中に水分を残すだけの薬です。酸化マグネシウムで具合よく便が出るということは、便の量を増やすもとになる繊維は十分に摂っていて、大腸も具合よく動いている。ただ水分が足らないということです。酸化マグネシウムを飲みながら水分を十分に摂っていくことで便秘は治っていくということになります。
便が出ないということはとても辛いことです。朝気持ちよく便が出るということはその日1日を快適に過ごすことが出来る大切なことだと思います。便秘を治す下剤を正しく飲むことで、便秘を治していきましょうね。
10月の献立と「バターナッツかぼちゃのロースト」のレシピを紹介します。

10月のテーマ「いも・くり・なんきん」を使った10月の献立と「バターナッツかぼちゃのロースト」のレシピを紹介しますね。
9月も半分終わりました。湿度が下がったのか、気温が高くなっても過ごしやすくなりました。朝夕は本当に涼しくなりました。一気に秋が進みそうです。
暑さも和らぎ、食欲の秋。今回のレシピを組み合わせた献立を紹介します。是非作ってみて下さいね。
そして今回はもう一つ「バターナッツかぼちゃのロースト」のレシピも紹介しますね。
ところで、私は初めて「バターナッツかぼちゃ」という名前を聞きました。そこでいつもの様に少し「バターナッツかぼちゃ」を調べてみました。
バターナッツかぼちゃは南アメリカ大陸が原産で、アメリカでは極々ポピュラーなかぼちゃの一つだそうです。最近になって日本でも人気が高まってきているとのことです。海外から入ってきた品種ですが、分類上では日本カボチャと同じ仲間だそうです。形は瓢箪型をしています。「バターナッツかぼちゃ」とネットで検索すると、濃厚ポタージュ、バターナッツかぼちゃのグラタンなどいろんなレシピが紹介されています。
今回はシンプルにバターナッツかぼちゃのローストです。メイプルシロップをかけると、きっとスイーツのような味わいがあるのだと思います。場合によってはメープルシロップにさらにシナモンを少しかけてもいいんじゃないかと思いますがどうでしょう。
まずは献立から紹介しますね。
10月の献立
1人分 約600kcal、たんぱく質 30g、食物繊維 8g
・牛肉とかぼちゃの炒め物・サンマカルパッチョ(骨せんべい添え)・甘栗のクリーム煮・バターナッツかぼちゃのロースト・さつまいもとりんごのヨーグルト
バターナッツかぼちゃのローストのレシピを紹介します。
「バターナッツかぼちゃのロースト」
材料
バターナッツかぼちゃ 80g
オリーブオイル 大さじ1
メープルシロップ
塩こしょう 適宜
作り方
①かぼちゃをスライスしてオリーブオイルをかけ、オーブントースターで
やわらかくなるまで焼く。
- ②好みでシロップ、塩こしょうをかける。
- 管理栄養士さんから一言
-
バターナッツかぼちゃ
最近見かけることが多くなったひょうたん型のかぼちゃで、南アメリカが原産ですが、日本かぼちゃの仲間です。
栄養成分では、食物繊維、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンK、
カリウム、マンガン、マグネシウムを含み特、特にビタミンAとビタミンEを豊富に含んでいます。
「甘栗のクリーム煮」のレシピを紹介します。

10月のレシピのテーマは「いも・くり・なんきん」です。今日はその中の「くり」、「甘栗のクリーム煮」のレシピを紹介します。
甘栗と言えば、直ぐに頭に浮かんでくるのが「天津甘栗」です。以前は時々買って食べていました。四条通にも天津甘栗屋さんがありますよね。栗の皮を剥くとき指が少し黒くなってしまいますが、いったん食べだすとやめられなくなってしまいますよね。今ではコンビニでも、すでに皮を剥いた状態の甘栗を売っていますね。簡単に食べれるようになりました。
実家の近くのお宅に、大きな栗の木があって、毎年、イガ付きの取れたての栗をいただき、母が湯がいてくれました。そのままでも美味しいのですが、栗をもらった時は、必ず栗ご飯を炊いてくれました。ゴロっとした栗が入っている少し塩気が効いた栗ご飯。美味しいです。
今回はその甘栗を使ってのクリーム煮。甘栗のクリーム煮、少し甘さがあるのかなあと思いますが、チョット想像つきませんが、美味しそうです。
少し話は変わりますが、縄文時代縄文人の集落の周りには栗林などが人工的に作られた跡が残っているということです。縄文時代は栗が主食だったようです。
でもそれもわかる気がします。そんなに癖もなく、食べだしたらやめられなくなる。保存もきくので主食になったのでしょう。また縄文時代では無理だったかもしれませんが、今では栗を使ったいろんな料理やお菓子がありますよね。
では、「甘栗のクリーム煮」のレシピを紹介しますね。
「甘栗のクリーム煮」
1人分 約130kcal、たんぱく質 8g、食物繊維 3g
材料(4人分)
甘栗(1袋) 65g
エリンギ 1/2パック
しめじ 1/2パック
玉ねぎ 1/2個
鶏むね肉 80g
★小麦粉 大さじ1
バター 大さじ1
牛乳 200g
塩こしょう
作り方
- ①鶏むね肉はそぎ切りにし、★小麦粉をつけてバターで焼き、取り出す。
- ②玉ねぎはスライスし、エリンギ、しめじは食べやすい大きさにして
①で炒める。 - ③②に牛乳、甘栗を入れとろみがついたら①を戻し、塩こしょうで味を整える。
- 管理栄養士さんから一言
-
甘栗
コンビニやスーパーでも手軽に変えるようになった甘栗です。
旬の生の栗は「食べたいけど手間がかかるし」と敬遠されている方はぜひお試しください。
甘栗の食物繊維は豊富でさつまいもの2倍も含まれています。
葉酸やカリウムも豊富です。糖質も多いので栄養不足の方にはよい食品ですが食べ過ぎには注意が必要です。
「さんまのカルパッチョ」のレシピを紹介します。

「さんま」は「秋刀魚」と書いて秋の味覚を代表する魚ですね。塩焼きにして大根おろしと一緒に熱い白ご飯を食べる。美味しいですよね!
栄養も豊富で、EPAやDHAが含まれていて血液をサラサラにすると言われています。DHAは悪玉コレステロールを減らす作用もあります。また蛋白質やビタミンも豊富です。ビタミンB2 は他の魚の3倍以上、ビタミンAは牛肉の12倍と言われています。
でも今年はさんまの漁獲量が例年の7分の1とのことです。ニュースでもやっていましたね。秋の味覚。大衆魚のさんまが高嶺の花になってしまっては困りますね。
今日はさんまのカルパッチョ。さんまは傷みやすいと言われていますね。以前ではさんまを生では考えられなかったことでしょう。現在の流通のおかげですね。さんまもいろんな食べ方ができるようになりました。ありがたいことです。
それでは、「さんまのカルパッチョ」のレシピを紹介しますね!
「さんまのカルパッチョ」
1人分 約140kcal、たんぱく質 7g、食物繊維 1g
材料(4人分)
さんま 1尾
玉ねぎ 1/2個
貝割れ大根 1/2パック
オリーブオイル 大さじ1
ハーブソルト
塩
作り方
- ①さんまは3枚におろし、背骨は水につけておく。
*刺身のさんまを買ってくると簡単です。
②玉ねぎをスライスし①をのせ、貝割れ大根を飾る(写真は赤万願寺)
③ハーブソルトとオリーブオイルをかける。
骨せんべいの作り方
①水気をよくとって皿に並べ、塩をまぶして電子レンジで1分チン
(ラップなし)。
- ②取り出して塩をして再度1分チン。
- ③カラカラになるまで必要ならもう一度繰り返す。
*油でゆっくり揚げてもおいしくできます。
「炊飯器でさつまいもプリン」のレシピを紹介します。

今日は10月のテーマ「いも・くり・なんきん」の「いも」のレシピを紹介します。
「炊飯器でさつまいもプリン」というレシピの題名をみて、「炊飯器でプリンって作れるんだ!」という驚きでした。炊飯器は、ご飯を炊くだけのものだったと思っていました。でも最近いろんな料理に炊飯器を使うんだなあと思います。
さて、私がまだまだ幼かったころ、自宅でプリンを母と一緒に作ったことがあります。プリンの型になったアルミニュウム?の型や四角いお弁当箱、またボールで大きなプリンを作ったり。その時はいろんな容器にプリンの元を入れて、蒸し器で蒸して作った記憶があります。自分たちが作ったプリン、嬉しく楽しく食べた思い出がよみがえってきます。そういえば最近プリン、家で作らなくなったなあと思います。
プリンを作るのって面倒で大変だと思っていましたが、今日は炊飯器でつくるプリン。なんか私にも作れそうな気がします。是非、皆さんも作ってみて下さいね!
では、「炊飯器でさつまいもプリン」のレシピを紹介しますね。
「炊飯器でさつまいもプリン」
1人分 約120kcal、たんぱく質 3g、食物繊維 2g
材料(作りやすい量)
さつまいも 300g
豆乳 200g
砂糖 大さじ3~5
卵 2個
バター 適宜
*作り方
①さつまいもは1㎝にスライスにし、電子レンジでチンしてやわらかくする。
②①の皮を取り、1㎝角に、身はなめらかにつぶす。
③残りの材料をよく混ぜて②も混ぜる。
④炊飯器の内釜にバターをぬり、③をいれ、普通の炊飯モードで炊く。
⑤真ん中まで火が通るまで炊飯する。(写真は2回炊飯しました)
*炊飯器の種類によっても差があります。
*小さい器で電子レンジや蒸し器でも作れます。温かくても冷たくても◎
今回はもう一つレシピを紹介しますね。
「さつまいもとりんごのヨーグルト」
①電子レンジでやわらかくしたさつまいもと、電子レンジでやわらかくした
りんごをギリシャヨーグルトにのせる。
*りんごは生でも◎。甘み・水分はお好みで。
「かぼちゃと牛肉の炒め物」のレシピを紹介します。

台風15号で被災された皆さんにはお見舞い申し上げます。千葉ではまだ停電が続いていて、日常の生活に困難が出てきていると思います。早い復旧をお祈り申し上げます。
京都では、今日はこれまでと違って涼しくて過ごしやす1日でしたね。一気に秋が来たような感じです。でもこれも明日からはまた暑くなるとのことです。でももう少しの頑張りですね。日も短くなり、今までだったら午後6時ではまだ明るかったのに、今日は真っ暗、季節が進みました。
秋になると美味しい食材が豊富に出てきます。食欲の秋ですね。
さて、10月のレシピのテーマは「いも・くり・なんきん」です。管理栄養士さんからこんなメールが来ました。
「10月は「いも・くり・なんきん」としました。江戸時代の女性の好きな食べ物として「芝居蒟蒻芋南瓜」があったそうです。井原西鶴の作品にも「とかく女の好むもの 芝居浄瑠璃芋たこなんきん」と出てくるそうです。秋になるとおいしいものがたくさん出てきて困ってしましますが、昔からすりこまれてると思うと納得のような気がします。普段は主菜になりにくい食材ですが、今回はあえて「おかず」にしてみました。」
と言うことです。
まず、10月のレシピの第一弾は「かぼちゃと牛肉の炒め物」です。
ではレシピを紹介しますね。
「かぼちゃと牛肉の炒め物」
1人分 約120kcal、たんぱく質 12g、食物繊維 2g
材料(2人分)
かぼちゃ 100g
牛肉 100g
塩こしょう
作り方
- ①かぼちゃは5mm厚さのスライスにし、電子レンジでチンする。
*かぼちゃが硬いときは、先に全体をラップで包み電子レンジでやわらかくしてから切ると切りやすいです。
②牛肉を炒め①を入れて塩こしょうで味付けする。
管理栄養士さんから一言
かぼちゃ
甘い煮物のイメージが強いかぼちゃですが、塩味の主菜としても活躍します。
味付けも焼き肉のたれや味噌炒めなども合います。
かぼちゃには炭水化物を多く含み、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、
カリウム、カルシウム、食物繊維が含まれています。ビタミンACEは抗酸化作用が強く、これからの風邪や動脈硬化の予防も期待できます。
不安な時は迷わず受診を。

いつも考えさせられることがあります。以前にも「医師とちゃんとはなせていますか?」という記事を書きましたが、ちゃんと話せてなく治療を受けられている患者さんが少なからずいらっしゃるということです。
今日もそんな患者さんが受診されました。内容はこんな感じです。
約2か月前にジオンによる痔核硬化療法(ALTA療法)を受けられたのですが、排便時に出血がまだあったり、排便時に痛みを伴うことがあるという主訴で受診されました。
診察してみると、まだALTA療法を受けた部分には触診で硬結を認めていました。まだまだ治っていく過程の状態でした。患者さんにとってはALTA療法をしてもらって、もう2か月たつのに出血したり、痛みを伴うことがあるので、「何か悪いものがあるのではないか?」、「また新しく何か肛門の病気になってしまったのか?」とやはりいろんなことを考えて不安になってしまったのだと思います。
ALTA療法に関しては、もう2か月ではなくて、まだ2か月と考えたほうがいいと思います。ALTA療法を行っている医師の中には、なんの症状が無くても、ALTA療法を行った部分がわからなくなるまで半年間毎月診察している医師もいます。
渡邉医院でもALTA療法を行ってまずは7~10日後に受診してもらい、その後は、痛みが出てくるとか、出血が多い。また気になる症状があるときは受診してもらいますがそうでなければ次は1か月後に受診してもらっています。そこで出血や内痔核の脱出などの症状がなければ一応治療は終了にしています。
でも、この時点でまだALTA療法を行った部分がわかる方がほとんどです。ですからその後、具合が良かったのに出血するようになったとか、痛みが出てきた、また、何か気になる症状が出たときには受診してもらうようにお話をしています。
さて今回の患者さんですが、診察をして、他の病気が無いことを確認して、もう一度内痔核についてどうような病気なのか、内痔核ができる原因は何か。また内痔核の病気の程度で治療法が決まって、ALTA療法を受けたということは第3度以上の内痔核(排便時に出血したり脱出して押し込む)だったということをお話しました。またALTA療法に使うジオンという痔核硬化剤はどういった薬剤なのか。またどのように痔核硬化療法をするのか。また痔核硬化療法を行った後、どのように内痔核が治っていくのかをお話しました。
そして、「ジオンでの治療ではもう2か月ではなく、まだ2か月ですよ。ジオンの注射をする先生の中には何の症状が無くても、ジオンの注射をした部分がわからなくなるまで半年間毎月診察する先生もいるんですよ。渡邉医院では1か月たってなにも症状がなければ終わりにしますが、その時にまだジオンの注射をした部分がわかる方がほとんどです。半年間経って診せて下さる患者さんがいますが、その時は注射をした部分はわからなくなっています。一応終了した後もなにか症状がある場合は受診してもらっています。」とお話して、「まだまだ治っていきます。まだ出血などの症状があるので、しばらく通院して経過を診ていきましょうね。」とお話すると、患者さんは安心して帰られました。
この患者さんが、診察する前の問診の時こんなことを話されました。「申し訳ありませんが、ここに来る前に他の病院でジオンで治療してもらっています。」と。ほかの病院で治療した後に私に診察してもらうことが悪いことの様に感じておられるのかなあと思いました。そんなことはありません。なにも申し訳ないことはありません。心配な症状があった時、自分が今どんな状態なのか不安な時は、遠慮なく受診して、診察してもらうことで、今の状態をしっかり知って。今後どのようにしたらいいかを知ることで、不安から解消できます。そんな時は迷わずに受診することをお勧めします。
下着が汚れる。肛門が緩んでしまったの?

最近、「肛門が緩んでしまった。」と言う訴えで受診される方が多いです。
「どうして肛門が緩んでしまったと思うのですか?」と聞くと、「いつの間にか便が出ていて、下着が汚れてしまう。」とか、「排便後洗浄して、ちゃんと拭いたと思っていても、下着が汚れてしまう。」といった訴えです。「いつの間にか出てしまうので、家から出ることが出来ない。」「出かけたときになったら心配なので出かけることが出来ない。」とおっしゃる患者さんもいます。
同じ症状で悩んでいる方は多いです。
いつの間にか便が出てしまっていて、下着を汚してしまったり、我慢しきれずに漏れてしまったり、とても嫌な症状なのに誰にも相談できない。家族の人にも相談できず一人で悩でいる患者さんがいます。外出することもできずに身体的だけでなく、精神的にも大きな負担になります。最近、私の診療所にも悩んでこられる方が増えてきています。なかなか診察にも来にくい症状であることを考えると、今受診されている患者さんは氷山の一角で、もっと多くの方が悩まれているのだと思います。
原因は肛門が緩んでしまったことではありません。
こういった患者さんは、たいていの人は、「肛門の括約筋が緩んでしまった。」とか、「年だから肛門が緩んでしまった。」と心配され、もうどうしようもないのではないかと悩まれています。でも本当の原因は、括約筋が緩んでしまったり、年のせいで肛門が緩んでしまったわけではありません。
と言うのも、肛門にある内肛門括約筋はそもそも便が出ないように締まってくれる筋肉ではありません。なにも無い空っぽの直腸に便が来たら、便がしたいという便意を感じます。そうすると内肛門括約筋が締まったままになっていては便は出ません。頭が命令して、自分の意志とは関係なく内肛門括約筋を緩めてくれます。内肛門括約筋が緩むことで、腹圧をかけると直腸にある便を出すことが出来ます。そうして直腸の便がすべて出てしまうと、また内肛門括約筋は締まってくれます。
このように内肛門括約筋は便が出るように緩んでくれる筋肉です。ではなぜ知らないうちに便がでてきてしまうのでしょうか?
スッキリ便を出すことで解決できます。
便失禁の原因には、直腸の中に便が残ったままになっていてスッキリ出ず、腹圧がかかったときに知らないうちに便が漏れてきたり、硬い便が直腸に残ったままになってしまい、その硬い便の隙間をどろどろの便が通り漏れ出てくる場合などがあります。
また、最近洗浄便座で洗浄する方が多いと思いますが、あまり一生懸命に強く洗ってしまうと、洗浄時の水が直腸内に入ってしまい、その入った水が後から出てきて汚れてしまうことがあります。きれいにしようという思いが反対に汚れてしまう原因になってしまいます。
緩下剤等でスッキリ便を出すことが大事。
このようにスッキリ便が出ないで、直腸の中に便が残ってしまっていて、それがあとから出てきて下着が汚れる。こういった場合は、緩下剤などを使ってスッキリ便が出るようにして、直腸内に便が残らないようにすることで症状が改善されます。下剤を内服していても正しく内服できていない場合もあります。また柔らかい便がちょっとづつちょっとづつ出てしまうという時は、便の量を増やして1回の量を増やしてくれる薬もあります。このように内服薬で治療することができます。
また、大腸の動きが過敏になりすぎ下痢状の便が我慢できずに出てしまう場合があります。この場合は、大腸の動きを整えたり、便の性状を下痢ではなく、ある程度の硬さのある、そして形のある便にする薬で改善することができます。
肛門を締める運動も有効
肛門の筋肉を鍛える運動もあります。肛門をキュッと絞める。しばらく締めた後(5秒程度)に緩めるこれを1日に10回程度行うと2週間ぐらいたつと、我慢するときに使う外側にある括約筋、外肛門括約筋が鍛えられ、我慢することが出来るようになってきます。
一人で悩まず相談してください。
まずは直腸に便が残らないように内服薬などでスッキリ出るようにすることが大事ですが、いろんな治療法を組み合わせることで症状を改善することができます。一度思い切って診察を受けることをお勧めします。このような症状で悩んでいる患者さんは多いです。悩みを話すことでも気持ちが楽になると思います。