「カリフラワーのレシピ」を紹介します。

1月6日から仕事始め。まだ仕事を始めてから約2週間。いつも感じることですが、1月はとっても長く感じます。
年末年始のお休みが終って、2週間そろそろ疲れが出始める頃ですね。チョット一休みも必要かもしれません。でもそう言ってもいられないのが受験生だと思います。明日の18日、19日とセンター試験があります。体に気を付けて頑張って下さいね。後から紹介しますが、カリフラワーはビタミンCが豊富に含まれていて風邪予防にもなるそうですよ。
以前、私はカリフラワーとブロッコリーの関係はグリーンアスパラとホワイトアスパラの関係と同じかなあと思っていました。
グリーンアスパラとホワイトアスパラとの違いは、品種の違いではなく、栽培方法が違うだけです。グリーンアスパラは日光に当たり、葉緑素が多くつくられるため緑色の色が付き、これに対してホワイトアスパラは芽がでる春先に土を盛り目を日光に当てることなく育てるので白くなる。この違いです。カリフラワーとブロッコリーもこの関係かなあと思っていたら違っていました。
ブロッコリーもカリフラワーもアブラナ科の植物で、キャベツの仲間だそうです。ブロッコリーの起源は紀元前2000年頃、地中海沿岸地方で自生していた野生のキャベツの花蕾を食べたのが始まりとされているようです。栽培が進むにつれて花蕾の部分が肥大化していき、現在のブロッコリーのような形になったそうです。これに対してカリフラワーは、ブロッコリーが突然変異で白くなったものが起源とされているそうです。
と言うことはブロッコリーが先で、その後カリフラワーが出来たということです。
でも私が小さかったころは、ブロッコリーはあまり見なく、カリフラワーだけだったような記憶があります。そこで少し調べてみると、日本にわたってきたのがカリフラワーの方が先だったようです。そしてカリフラワーが日本に入ってきたのは明治初期の頃だそうです。ブロッコリーは、緑黄色野菜の人気が高まった1980年代になってからよく食べられるようになったようです。私が20歳の頃です。やっぱり私が小さかったころにはカリフラワーがメインだったんですね。
ではそろそろレシピを紹介します。カリフラワーのレシピは「カリフラワーのパン粉がけ」と「カリフラワーのムース」の2品です。
「カリフラワーのパン粉がけ」(2人分)
1人分 90kcal 食物繊維 2.1g
材料
カリフラワー 1/4個
パン粉 大さじ1杯
オリーブオイル 小さじ2
ハーブソルト 適宜
作り方
①カリフラワーを小房に分けさっとゆでる
②オリーブオイルでパン粉を炒める。
③②とハーブソルトを混ぜ①にかける。
「カリフラワーのムース」
全体量 160kcal 食物繊維 4.2g
材料
カリフラワー 1/4個
にんにく 1かけ
オリーブオイル 大さじ1、塩
作り方
①カリフラワーをうすく切り、オリーブオイルでにんにくと炒め、水を加えて煮る。
②ブレンダー(ミキサー)でなめらかにつぶす。
③塩で味を整える。
*カリフラワーをつけて食べてください。
また、肉・魚にかけても他の野菜にマヨネーズ代わりに使ってもおいしいです。*牛乳で伸ばしたスープもおいしいです。
管理栄養士さんから一言
★カリフラワー★
エネルギーが低く食物繊維・カリウム・ビタミンCの多い野菜です。
冬が旬で熱に壊れにくいビタミンCで風邪予防も期待できます。
最近では緑やオレンジや紫などカラフルな種類も見かけます。
とても痛い嵌頓痔核!

先日、十日えびす大祭に京都ゑびす神社に行ってきました。初めて行ったのですが、夜の10時前だったのですがたくさんの方がお参りに訪れていました。
商売繁昌、五穀豊穣、除災招福などを願い参拝する祭典だそうです。肛門科が商売繁昌。少し微妙な感じですが、でも経営が安定して、職員や家族の生活を守り、豊かにするためには、やはり商売繁昌が必要。お尻の具合の悪い多くの患者さんをしっかり治すという思いで、お参りしました。
本殿にお参りして、福娘さんから福笹を受け取り、となりで吉兆で鈴と俵を笹に飾ってもらいました。
福笹は生命力の強さや、真直ぐに伸びる姿が、繁栄や商売繁昌結びつくとされて縁起物だそうです。笹に付けてもらった鈴は、魔よけと神様を呼ぶという意味が、そして俵は豊作の縁起物、商売繁昌。
今年は渡邉医院も商売繁昌、お尻の具合の悪い患者さんを大勢しっかり治していきたいと思います。
さて、渡邉医院は6日から仕事始めでしたが、肛門が痛くて受診された患者さんが大勢受診されました。前回の「後医は名医」でお話したように肛門周囲膿瘍で受診された患者さんや、内痔核に血栓が詰まって脱出したままになり、痛みが強くとても辛い嵌頓痔核の患者さんも受診されました。年始から、とても辛い状態の患者さんが大勢いらっしゃいました。
今日は嵌頓痔核に関して少しお話したいと思います。
嵌頓痔核
内痔核は内痔核だけですと肛門の外に脱出したままになっても痛みはありません。排便時に出血しても痛みなく出血します。これは内痔核が出来る場所が直腸の粘膜のところにできる静脈瘤だからです。肛門上皮と言って皮膚でできた部分は痛みを感じますが、直腸粘膜は痛みがありません。そんな痛みを感じる神経が無いところにできるのが内痔核です。ですから内痔核だけでは痛みはありません。
でもそんな内痔核に血栓が詰まって脱出したままになると話は違ってきます。大抵の場合は、内痔核に血栓が詰まるだけでなく、外痔核部分にも血栓が詰まります。こうなると強い痛みが伴ってきます。また、内痔核が脱出したままになってしまうので、肛門の括約筋で脱出した内痔核の首が絞められたようになってしまい、血液の流れが悪くなって血流障害を起こしてしまいます。場合によっては脱出したままになった内痔核や粘膜部分が壊死に至ることもあります。こうなると本当に痛くて痛くて寝てもいられません。
嵌頓痔核の治療
では、嵌頓痔核を診たときにどうするかです。
まずは、脱出したままにしておくと、血流障害を起こして壊死に至ることもあるので、痛みが伴いますが、肛門の中に脱出した嵌頓痔核を戻すことをします。戻すことが出来ると、ある程度痛みが軽減します。さてその後です。やはり、これまで排便した際に内痔核が脱出して押し込む程度の内痔核。第Ⅲ度以上の内痔核がもともとあって、そこに血栓が詰まって嵌頓痔核になることが多いので、やはり内痔核に対して根治的な治療をする必要があります。ではその根治的な治療をする時期はいつかです。
待機的な治療
一つは消炎鎮痛剤の座薬などを使いながら、ある程度症状をとり、待機的治療をする方法です。初演鎮痛剤の座薬を使うことで血栓が詰まってできた腫れはとることが出来ます。そうすると痛みは徐々に楽になってきます。また血栓も時間はかかっても溶けて体に再度吸収されていきます。そうして、嵌頓痔核になる前の内痔核の状態に戻っていきます。その時点で治療方法を決めます。例えば痔核根治術をする必要がある内痔核か?またはジオンという痔核硬化剤を使って四段階注射法での痔核硬化療法で治る内痔核なのかを判断して、最も良い方法で治療をしていきます。
一気的な治療
ただ嵌頓痔核はとても痛い状態です。直ぐに痔核根治術をして治すこともあります。
嵌頓痔核になった場合は本当に痛く、仕事どころではありません。消炎鎮痛剤の座薬で待機的に治療をしてもある期間痛みのために仕事が十分にできないことがあります。そんな時は思い切って直ぐに痔核根治術を行って、一気にスッキリ治してしまうのもいいと思います。
血栓が詰まって腫れて、そして脱出したままになっていることが痛みの原因です。痔核根治術を行い、血栓が詰まった外痔核や内痔核を切除することで、常にある痛みをとることが出来ます。ただ手術をするので排便時の痛みはあります。でも嵌頓痔核の時のような常時痛い、そんな痛みはスッととれ、痛みから解放され楽になります。痔核根治術をした後は治っていくだけです。
嵌頓痔核の状態、社会的な状況で治療を選択
嵌頓痔核になった場合は、その時の内痔核の状態や、痛みの具合。また直ぐに治せる時間が有るか無いか。仕事を休むことが出来るか。などいろんな要素を考慮して治療方法を決めていく必要があると思います。
でも痛いときは早く治してしまうのが、私は一番いいと思います。
さて、十日ゑびすのはなしから、痛い話になってしまいましたが、なにか肛門の具合で気になる症状がある場合は、早めに受診することがいいと思います。肛門の病気は知らないうちに、自覚症状がなくいきなり悪くはなりません。嵌頓痔核になってしまった場合も、それまでに何らかの内痔核の症状があると思います。やはり肛門の病気も早期発見早期治療だと思います。さらに肛門の病気にならないように排便の調整をして、スッキリ具合よく便が出るようにすることが大切かなと思います。
笑う門には福来る。いつも笑って過ごせるようにしたいものです。お尻の具合の悪いときは早くスッキリ治して、「笑う門には福来る」、1年楽しく過ごしましょう。
後医は名医

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
この写真は今日の朝の真っ赤な朝焼けの景色です。とてもきれいな朝焼けの空でした。
渡邉医院も1月6日の月曜日から仕事始め。初日は、皆さんも仕事始めの方が多かったのか、わりとのんびりした診療でした。ただ、初日に渡邉院を受診された患者さんの多くが初診の患者さんでした。二日目の1月7日の火曜日は予想通り初日より多き患者さんが受診されました。やはり、初診の患者さんが多く受診されました。
今回の年末年始の休みは、例年より2日間長かったのですが、診察を待っておられた患者さんが多かったのだなあと感じます。
特に今日は痛みを伴う患者さんが多く、肛門周囲膿瘍で緊急で切開して排膿した患者さんや血栓性外痔核で痛みが強く、血栓を摘出する患者さんなどがいらっしゃいました。また手術を決心して受診される患者さんも多くいらっしゃいました。
肛門周囲膿瘍の患者さんの中に、他院を受診し、抗生剤と消炎鎮痛剤を処方してもらった患者さんがいました。診察してみると、肛門の6時(後方)の方向に限局した肛門周囲膿瘍でした。熱も出たとのことでした。
この熱の原因も肛門周囲膿瘍です。一端化膿して膿瘍が形成されてしまっては、抗生剤では治すことはできません。十分な切開をして排膿することが必要です。そして十分切開排膿した後、抗生剤を投与したり、また炎症や痛みをとるために消炎鎮痛剤を内服してもらいます
肛門周囲膿瘍は何もないところに膿が溜まるこの膿が溜まって腫れるのが痛みの原因です。切開するだけでも痛みはスッと楽になります。ですから、術後の消炎鎮痛剤は痛みをとるだけでなく。炎症を早く取り、傷の治りを良くするためにも痛みがなくなっても5日間は内服してもらっています。抗生剤も同様に、切開して排膿した後、残っている細菌をしっかりたたき、治りを良くするためにも同じく5日間内服してもらっています。
肛門周囲膿瘍に対しては、その診断がついた時点で直ぐに切開して排膿することがまずしなければならないことです。抗生剤の投与や消炎鎮痛剤の内服はその次です。ただ、初期の肛門周囲膿瘍の場合は、膿が溜まって膿瘍を形成しているのがはっきりわからない場合があります。こういった場合は、抗生剤と消炎鎮痛剤を内服してもらい、その後の経過をみることがあります。
経過をみるということは、なにか変化があったら、例えば、抗生剤を内服していても、痛みがどんどん強くなってきたとか、腫れが強くなってきた場合は、抗生剤が残っていても直ぐに受診して診察をして、場合によっては迷うことなく切開して排膿することが必要になります。したがって、このことを患者さんにしっかり伝え、症状が強くなった場合は、抗生剤や消炎鎮痛剤の内服で我慢することなく受診してもらうようにしなければなりません。
「後医は名医」ということわざがあります。
患者者さんを最初に診た医師よりも、後から診た医師の方がより正確な診断、治療ができるため、名医に見えてしまう。」ということわざです。
肛門周囲膿瘍でも同じようなことが起きます。最初に診た医師は、診察しても痛みがあっても膿が溜まっている膿瘍腔がはっきりわからず、肛門周囲膿瘍を疑っても切開せずに抗生剤や消炎鎮痛剤を処方して様子を診る場合があります。
患者さんは、診察してもらい、内服薬をしっかり飲んでも痛みが取れず、かえって強くなってくるので、別の医師を受診して診察してもらう。そうすると、肛門周囲膿瘍の広がりが一見してわかり、肛門周囲膿瘍と診断出来たり、指診で膿瘍腔を確認でき、「肛門周囲膿瘍などで、直ぐに切開して膿を出しましょう。」とお話して、切開して排膿する。溜まっている膿がでるので、痛みはスッと楽になる。
こういったことが起きることがあります。ですから、肛門周囲膿瘍を疑い、抗生剤や消炎鎮痛剤を処方した場合は、患者さんには、
「肛門周囲膿瘍の疑いがあります。膿が溜まっている膿瘍腔ははっきりしません。まずは抗生剤と消炎鎮痛剤で経過を診ますが、薬を飲んでいても症状が変わらなかったり、さらに痛みが強くなって腫れてくるようでしたら、薬が残っていても直ぐに受診して下さいね。その場合は直ぐに切開して膿を出さなければなりません。」
と患者さんにしっかりとお話しておく必要があります。
「後医は名医」の後医に自分自身がならなければなりません
患者さんも薬を内服したりしてもよくならなかったり、場合によっては症状が悪化してきた場合は迷うことなく、もう一度診察を受けて下さいね。
さらなる社会保障の充実を目指して。

今年も後残すところ今日も入れて3日間になりました。1年あっという間でした。
渡邉医院も昨日12月28日で年内の診療は終了しました。年明けは1月6日の月曜日からです。来年はねずみ年。年男。還暦を迎えます。自分自身還暦を迎えることに驚いています。まだまだそんな都市ではないと、自分は思っているのですが。
さて、今年もいろんなことがありました。社会保障に関しては社会保障の本来あるべき姿が間違った方向へと捻じ曲げられていっています。来年はそのことに対抗して、本来あるべき社会保障の姿を取り戻す取り組みを今年以上に強めていきたいと思います。
そういった思いも含めて、新年に向けての思いをお話したいと思います。
今、90年代以降進められてきた新自由主義改革政治によって、雇用や労働条件の悪化、また社会保障の後退などによって、国民の生活が困難となり格差がどんどん拡大してきています。
こうした中、安倍政権は「全世代型社会保障改革」をすすめようとしています。
この改革は、医療や介護、年金、そして雇用や労働の制度を一体的に改革し、効率化とともに税・保険料の負担の担い手を拡大する政策の具体化しようとするものです。具体的内容は、①意欲があれば、70歳まで働き続けられる雇用環境をつくる②年金の受け取りを、希望すれば75歳以上に遅らせることができるようにする③一定の収入がある高齢者の年金を減額する今の仕組みを見直す―などが挙げられています。
検討項目には、給付と負担の見直しとして、とりわけ高齢者を狙う負担増が挙げられています。現役世代と高齢者との世代間の対立を煽ることで、高齢者への負担増を容認させ、社会保障給付を薄くしていく。そういった意図が見えてきます。子どもを育てる親の世代、そして高齢者を介護する子どもの世代。現役世代の負担を軽減させる政策は、決して高齢者の負担を増やし、高齢者の保障を薄くすることではありません。
今、辛い時辛いと言えているでしょうか?助けて欲しい時助けてと言えているでしょうか?今の社会は、辛いとか、助けて欲しいと言えない社会になっています。本当は辛い時辛いという権利、助けて欲しい時助けてという権利を私たちは持っています。そして憲法で保障されています。それを実現するのが社会保障です。今はそれが保障されていない。おかしな社会、社会保障になっています。自己責任論を振りかざし、「自分たちで何とかしろ、地域で支え合え、どうしようもなくなったら最低限の保障をしてやる。国をあてにするな。」と言った具合に。また、その地域そのものも壊されてきています。
今、自治体の本来あるべき姿を失いつつあります。本来は市民に最もも近くなければならないのが自治体です。しかし、残念なことにいまその距離がどんどん離れてしまっています。本当は、自治体自ら市民に出向き、寄り添い、市民の声を聴き、そして市民の生活を豊かにしていく。こういった責任があります。自治体の本来あるべき姿は、国が保障できない不十分な点を補うことにあります。
しかし、今の自治体は、国との対等性を失ってしまっています。そして、国の政策に追随し、下請け状況。現政権の自治体戦略は本来の自治体の独自性を制限して、自治体の本来あるべき姿を壊しているのではないかと思います。本来あるべき自治体を私たち市民が勝ち取っていかなければなりません。
さて、これまで消費税増税が行われてきました。でも増税することで、私たち国民がそのために生活が豊かになったと感じている人がいるでしょうか?消費税は上がったが、私たちの生活は何一つ豊かになっていないと感じている人がほとんどではないでしょうか。消費税が上がっても私たちの生活はよくならない、税金がどう使われているか、私たちの生活とはかけ離れたところで使われている。そんな不信感が今の国民の政治不信、政治への無関心につながっているのだと思います。今この状況を転換しなければなりません。税金の使い道を明らかにして、増税しても私たちの生活が豊かになる。そんな実感を持てる政策を進めていかなければならないのではないでしょうか。
税と社会保障の一体改革を結うのであれば、消費税増税か社会保障削減かという二者択一の議論ではなく、すべての税のあり方を一体的に改革していく必要があるのではないかと思います。
さて、社会保障はすべての分野で現物給付でなければなりません。そして必要充足の原則を守らなければなりません。
医療ではまだこの必要充足の原理、現物給付の原則が曲がりなりにも残っています。私たちはこのことを堅持して、さらに拡充していかなければなりません。しかし一方で介護保険はサービスを買う制度で現物給付ではありません。介護保険も医療と同様に必要充足の原則を確立させることが必要です。
本当に家族が介護を必要とするときは、介護が必要な人が医療も必要となった時です。今の制度では医療が必要となった場合、介護保険でのサービスが使えません。医療と介護を分離した制度そのものにも問題があるのではと思います。もう一度介護保険を見直し、医療も介護も分け隔てなく、その人が必要とする医療、介護を必要なだけ現物給付で給付する。そういった制度にしなければいけないと考えます。
最後に、私たちはこれまで続いてきた新自由主義改革から脱却しなければなりません。そして新しい福祉国家を目指していかなければなりません。そのためには社会保障を充実させる財源論も重要になってきます。そうした財源論の提言をじっくりと、そして早いテンポで進めていかなければなりません。
「ONE FOR ALL. ALL FOR ONE.」の精神で、志を同じくする人たちと一緒に社会保障をの充実に向けて取り組んでいきたいと思います。
最後に私の母が教えてくれた言葉を締めくくりにしたいと思います。
「一人でみる夢は夢でしかない。でも、皆でみる夢は現実になる。」
年末年始の休み期間中に気になる肛門の症状と対処法。便秘編。

この年末年始の医療機関が休みになる期間で心配になる三つの症状ということで、「出血編」と「痛み編」の2回お話してきました。今回は便秘で便が詰まってしまった時のお話をしたいと思います。
便が詰まるととても辛い!
便秘で便が直腸に詰まってしまっていくら頑張っても出ない。これはとても辛い症状です。便が詰まってしまうと、いくらトイレに入って頑張っても出ません。頑張っているうちに気分が悪くなったり、貧血を起こして、目の前が真っ暗になってしまうこともあります。また、便が出なくて頑張っているときは血圧もすごく高くなってしまいます。血圧が高いなど心臓の病気があったり、脳梗塞や脳出血を起こしたことがある人などは、やはり具合よく楽にスッと便が出るようにしておく必要があります。
便が詰まると肛門も痛くなる。
また、直腸に便が詰まってしまうと、肛門の病気が無くても、とても肛門が痛くなります。肛門が痛いといって救急車で運び込まれてきた患者さんもいらっしゃいました。診察してみると、痛みの原因は肛門の病気ではなく、便が直腸に詰まってしまったことによる痛みでした。直腸に便が詰まってしまうことでも肛門に強い痛みが出てきます。
また便が詰まったままにしておくと、大腸の粘膜から細菌が体に入り込み、体に悪影響を起こすこともあります。命に係わるといったことが起きてしまう可能性もあります。
便秘に対しては日ごろから緩下剤を内服するなどして、具合よく出るようにしておく必要があります。
「快便の秘訣」というブログを以前アップしました。詳しくはそちらの方で便秘の治療に関しては見ていただきたいのですが、便秘を治すには、便の中に十分な水分が含まれていて、便の量を増やす繊維をとり、量のある便にすること。そして大腸が具合よく動くこと。この三つがそろって気持ちよく便が出てくれます。どれが欠けてもダメです。
寒い冬も、しっかり水分を!
冬になってグッと冷え込むようになって、便が硬くなって便が詰まってしまう患者さんが多くなっています。その原因の一つが水分が十分に摂れていないという点が挙げられます。
夏は暑いし汗もかく。体の外に水分がどんどん出ていってしまいます。熱中症のことを考えるとしっかり水分を摂らなければという意識があります。また暑いので水分も比較的容易に摂ることが出来ます。
一方今の寒さが厳しい冬。外は乾燥しています。建物の中は暖房して乾燥している。冬も夏と同じように体からどんどん水分が出ていってしまいます。この寒い時期に脱水になってしまう方もいます。
でも夏と違って、十分に水分が摂り難くなっています。そのようなことで、寒い時期からだから水分が自分が気が付かないうちに出てしまい、しかも十分に水分を摂ることが出来なくなる。こういったことが寒い冬に便秘がきつくなって便が詰まってしまう一つの原因になってしまいます。なかなか摂り難いですが、この寒い冬の時期も十分に水分を摂る必要があります。
一端硬くなった便を柔らかくする薬はありません。
また、一端直腸で硬くなってしまった便を飲み薬で柔らかくすることはできません。緩下剤は便が硬くならないように、柔らかくするお薬です。一端硬くなった便を柔らかくする薬ではありません。もっと言うと、硬くなってしまった便を柔らかくするお薬はありません。
硬くなってしまった場合は、摘便と言って、硬くなった便を崩してある程度柔らかくしてから浣腸をして出す必要があります。
硬い便のまま浣腸しても便は出てきません。でもなかなか自分で硬くなった便を指で崩して柔らかくして浣腸して出すといったことは難しいです。便が詰まってしまった場合は、やはり早めに医療機関を受診して出してもらう必要があります。
食べたものが消化され吸収され便になるまで、ゆっくりで3日間です。今日食べたものが三日後に便となって出ることもあります。ただ、3日間の間にスッキリ便を出す必要があります。3日経っても出なかったら、4日目を期待しても出ません。また出なくなった場合、出るかなあ出るかなあと待っていても出ません。やはり早い時間に医療機関を受診することが必要です。
緩下剤の内服の仕方は主治医としっかり話を。
便秘の方は、やはりしっかり緩下剤を内服して具合よく便が出るようにして、2日間出なかった場合は、いつも飲んでいる緩下剤の量を増やしてスッキリ出してしまう必要があります。緩下剤の飲み方、出なくなった時にどのように緩下剤を増やして便を出したらいいかは、主治医の先生とよくお話しておく必要もあります。
生活のリズムと排便
また便の調子は生活のリズムにも影響されます。いつもと違った生活のリズムになるとどうしても便が出にくくなってしまう方が多いです。
例えば旅行に行ったら便が出なくなってしまう。いつものトイレでなければ便が出にくくなる。また平日は調子いいが、休日になると出にくくなってしまうなど、生活のリズムや環境そして精神的なことと排便の状態には密接な関係があります。
これからの年末年始、いつものような生活とは違ったリズムになってしまいます。食事の内容なども変わります。そういうことから便秘になってしまうこともあります。
基本的には水分をしっかり摂って、便の元になる繊維質をとり、3日間の間には1回は便をスッキリ出す。もともと便秘の人は緩下剤をしっかり飲んで、出にくいときは量を増やしてスッキリ出してしまう。そういったことに気を付けていくことが必要かなあと思います。
快便で快適な生活を!
気持ちよくスッキリ便が出ることはとても大切だと思います。スッキリ便が出ることで1日の生活が本当に快適に過ごすことが出来ます。快便で、年末年始、そして楽しいお正月を迎えましょうね。
年末年始の休み期間中に気になる肛門の症状と対処法。痛み編。

この年末年始の医療機関が休みになる期間で心配になる三つの症状ということで、前回は「出血編」で、出血の状態と対処法をお話しました。今回は「痛み編」と言うことで、痛みの出る病気とその際の対処法をお話したいと思います。
痛みの出る肛門の病気。
肛門の病気で痛みが出る病気には大きく四つあります。一つ目は血栓性外痔核。二つ目は内痔核に血栓が詰まって脱出したままになった嵌頓痔核。三つ目は肛門周囲膿瘍。そして四つ目が便秘で便が詰まって出なくなってしまった状態で起きる痛みの四つです。四つ目の便秘に関しては次回に回したいと思います。
血栓性外痔核
まずは血栓性外痔核についてお話します。
血栓性外痔核は、肛門の外側の血管に血栓が詰まって腫れて痛くなる病気です。もともと細かな静脈が集まっているところで、血液の流れが悪いのですが、さらに冷えたり忙しかったり寝不足だったり、ストレスがかかるとさらに血液の流れが悪くなります。そしてストレスがかかると血小板がくっ付きやすくなって血栓ができやすくなってしまいます。
そういった条件が重なって、最後は便の時にグッと頑張ったり、重たいものを持ってお腹に力が入った時に、突然血栓が詰まります。そして血栓が詰まって腫れると痛みが出てきます。
少し違いますが、指を挟んで血豆が出来て腫れて痛かったり、どこかにぶつけて青く内出血して腫れて痛いと似ています。血栓性外痔核は今まで何の症状もなかったのに、いきなり血豆が詰まって腫れて痛いといった具合に症状が出ます。触ってみると少し硬い豆のようなものが出来ている。こんな時は血栓性外痔核です。
血栓性外痔核は痛いのですが慌てることはありません。血栓が詰まって腫れて痛い、と言うことなので、腫れを取ってあげると痛みは楽になってきます。例えば消炎鎮痛剤の座薬を入れたり、座薬が無くても消炎鎮痛剤の内服薬を飲むと腫れが引いて痛みが楽になってきます。また一番良く効くのが入浴です。お風呂に入ってゆっくり温めてあげると、腫れが引いて痛みが楽になってきます。また時間も解決してくれます。血豆が詰まって腫れて痛くても時間とともに段々晴れが引いて痛みは楽になってきます。どこかにぶつけて腫れて痛くても時間が経てば腫れが引いて痛みがらくになるのと同じです。
では詰まった血豆はどうなるかですが、これも時間とともに溶けて体に吸収されて治っていきます。ぶつけて青く内出血したところが段々薄くなって小さくなって治っていくのと同じです。血栓性外痔核は必ず治っていくので心配しないでください。また外痔核なので押し込むことはできないので、押し込もうとしないでくださいね。
嵌頓痔核
二つ目の嵌頓痔核ですが、もともと内痔核があってその内痔核に先ほどの血栓性外痔核と同じような条件が重なって、血栓が詰まって脱出したままになって戻らなくなった状態です。これもとても痛い病気です。
血栓性外痔核と同様に必ず時間とともに腫れが引いて、痛みが治まり、詰まった血豆は溶けて吸収していきます。嵌頓痔核になった前の状態には戻っていきます。ただ、血栓性外痔核より痛みが強いです。嵌頓痔核になった場合は、直ぐに手術して治すこともありますが、先ほどの血栓性外痔核同様に、消炎鎮痛剤の座薬を使って痛みや腫れをとり、入浴することで痛みは徐々に軽減はされてきます。可能であれば、血栓が詰まって脱出したままになっている内痔核を中に戻してあげると痛みはグッと楽になります。脱出したままだと、脱出した内痔核が首を絞められたような状態になって、血流障害が起きて壊死していくこともあります。
なかなか自分で戻すことは難しいです。この場合は医療機関を受診してとりあえず中に戻してもらうといいと思います。根治的な治療は休みが明けてからで十分です。
肛門周囲膿瘍
三つ目の肛門周囲膿瘍です。
肛門周囲膿瘍は、肛門と直腸との間にある肛門腺に細菌感染を起こして炎症を起こし、化膿して膿が肛門に広がっていくとても痛い病気です。特に下痢をしたりした時に起きることが多いです。
肛門周囲膿瘍の場合は時間とともに痛みがどんどん強くなっていきます。肛門の表面の方へ膿が広がっていく場合は、肛門が腫れあがり、触ってみても腫れているのが解ります。ただ、表面ではなく、奥の方へ深く膿が広がっていく場合は表面的には晴れは解らず、触ってみてもわかりません。ただ押さえると痛みがあるのと、奥深く膿が広がっていく場合は38度以上の発熱を伴うことがあります。そして、このように奥深く膿が広がる場合はたいていは肛門の後ろ、背中側に起きてきます。肛門の後ろの方が痛くて、段々痛みが強くなり、そして熱が出た場合は、肛門周囲膿瘍が奥深く広がっている可能性があります。
この肛門周囲膿瘍になった場合は、消炎鎮痛剤の座薬を使ったりお風呂で温めてもダメです。お風呂に入って温めるとさらに痛みが強くなる場合もあります。この場合は、迷うことなく救急などの医療機関に受診して切開して膿を出してもらう必要があります。
これら三つの病気の中で緊急性を要するのがこの肛門周囲膿瘍です。
次回は便秘で便が詰まって痛くなることについてお話したいと思います。
年末年始の休み期間中に気になる肛門の症状と対処法。出血編。

今年も後残すところ6日間。一週間を切りました。渡邉医院の近くにある北野天満宮は毎月25日が縁日です。そして12月25日は「終い天神」。1年を締めくくる日です。多くの人が参拝に行かれているようです。きっと受験生も多いことだと思います。
さて、なかなか肛門科は受診しにくい科だと思いますが、みなさんスッキリ治すことが出来たでしょうか?渡邉医院も28日の土曜日で今年の診療を終えます。12月になって、今年中に治してしまおうと思われる患者さんが来られています。また、年を越すのに、薬がなくなると心配と言うことで受診される患者さんもいらっしゃります。
まだまだ時間はあります。お尻の具合が悪くて心配な方は是非受診してくださいね。今年中にスッキリと治すことが出来なくても自分の病気のことや、治療方法、そして自分でできる対処方法を知っていただけるだけでも安心して新年を迎えられると思います。でもまあ、休みと言っても一週間。今年のゴールデンウイークよりは短いんだなあとも思います。
心配になる三つの症状
さて、この年末年始の医療機関が休みになる期間で心配になる症状としては、三つかなあと思います。一つ目が出血。二つ目が痛み。そして三つめが便秘で便が詰まって出なくなってしまうこと。この三つではないでしょうか?それぞれの対処方法をお話したいと思います。
出血!
まず一つ目の出血です。
排便時に出血。あまりいい気持ちはしません。痔からの出血なのか?、大腸からの出血なのか?、悪い病気ではないだろうかなど心配になります。また出血が続いて止まらなくなったらどうしようと心配になることもあると思います。
肛門の病気、内痔核、裂肛からの出血は慌てないで!
まず肛門の病気。内痔核や裂肛が原因での排便時の出血はあわてることはありません。内痔核や裂肛での出血はずっと血が出続けているわけではありません。内痔核の場合は、排便時に、便が内痔核を押しつぶすように出てくるときに出血するのですが、便が出てしまうと出血は治まります。肛門の中で出血し続けているわけではありません。真っ赤な血が便器にポタポタ落ちたり、場合によってはシャーっと音がしながら出血することがありますが、その時だけです。また裂肛からの出血も便が肛門を通過する際に傷が付いたり、裂肛を擦った時に出血します。でも裂肛からの出血もその時だけです。ですから慌てることはありません。
軟膏などの外用薬があればそれを塗ってもらったり、一番良く効くのが入浴です。出血していてお風呂に入って大丈夫かと思うかもしれませんが、内痔核の場合は血流がよくなるので、内痔核の腫れが引いて、出血しにくくなります。また裂肛の場合も血流が良くなり、また内肛門括約筋の緊張がとれ、裂肛自体が治っていきます。
緊急を要する出血!
さて、出血の中で緊急を要するのが、頻回の下痢状の出血です。下痢をしたのかなあと思ってトイレに行って出してみると多量の下痢状の便が出る。とりあえずお腹がスッキリしたかなあと思ったら、また便がしたくなって、出してみると同じように下痢状の便が出る。こういった出血の場合は、内痔核や裂肛などの肛門の病気と言うよりは、大腸の病気、例えば憩室炎に伴う出血だったり、大腸炎による出血。場合によっては悪性腫瘍からの出血の場合もあります。こういった下痢状の頻回の出血があった場合は、迷わず救急の病院を受診することをお勧めします。
今回は出血についてお話しました。次は痛みについての対処の仕方をお話したいと思います。
「ひとりぼっち」をつくらない社会

辛い時、辛いと言えていますか?助けて欲しい時、助けて欲しいと言えていますか?
12月14日に、きょうされん京都支部主催のきょうされん第41回全国大会in京都一周年記念の集い「ひとりぼっち」をつくらない社会をめざしてに参加してきました。そこで感じたことをお話したいと思います。
私自身「ひとりぼっち」にはならないと思っていました。でも自分自身が知らず知らずのうちに、自ら「ひとりぼっち」になってしまう状況になりかけていたことに気が付きました。
私の母は、85歳です。3年ほど前から認知症が進み、今はかなり進行しています。ひょっとしたら私のこともあまりわからないのではないかと思います。と言うのも、母と一緒にいるとき、よくこんなことを母は言います。「あなたのお父さんとお母さんはどうしているの?」と。
母が認知症になった時、私はこれまで私を育ててきてくれた母を、これからは私が見なければならないと思っていました。介護保険も使わずに、母の自宅でみていました。母は一人暮らし。診療している際も自宅にいる母のことを気にしながらの生活でした。
そんな危うい状況を見ていた友人が、「今の先生の状況をみて、お母さんは喜んでおられるでしょうか?それを望んでおられるでしょうか?」と。介護保険を使って公的支援を受けたほうがいいとアドバイスしてくれました。その言葉に私は目が覚めました。母のことを気にしながらの診療もよくない。今の状況で母をみていることは、母のためにもならないと思い、介護保険を申請して、デイサービスなど公的支援を利用することにしました。
危うく私自身を、そして母を「ひとりぼっち」にしてしまうところでした。
そんな時、今年の1月に母が顔のヘルペスになってしまいました。痛みがあるのと、顔のヘルペスなので瞼がパンパンに腫れあがり目が開けられなくなり、見えない状態になってしまいました。自分で歩くことも、食事を摂ることもできなくなってしまいました。毎日がトイレの介助、食事の介助に追われる日々になりました。
そんなこともあって、私も、仕事は何とか続けられましたが、まったく身動きが取れない状況になってしまいました。年齢的なこともあって、回復には時間がかかりました。
このように、私たちは不安定な社会、いつ今の生活が崩れてもおかしくない、そんな社会に生きているんだなあと実感しました。そして今の社会は、日常の生活が病気や災害などで、今の状況が崩れた時、自分たちで何とかしろ、地域で助け支え合え、どうしようもなくなったら国が最低限の保障をしてやる。国を当てにするな。といった、自己責任論を振りかざして、社会保障制度の理念を根本から変えてしまった、そういった間違った社会保障の理念のもとで、私たちはいつ今の生活が崩れてもおかしくない社会の中で、危うい、不安定な生活を送っているんだなあと感じます。
今はもう元気になって、デイサービスにいったり、ショートステイに行ったりしています。
母はいつも素敵な笑顔を見せてくれます。小さな子供を優しい眼差しで見つめたり、一緒にご飯を食べているときなど、こんなに笑えるかと言うほどに、顔をクチャクチャにして笑う時もあります。こんな母の素敵な笑顔、優しい眼差し、私は大好きです。
もし、私が一人でみていたら、そんな母の笑顔を見続けていることが出来ただろうかと思います。きっと私も、母も笑顔のない、暗い生活を送っていたに違いありません。自分自身を、そして母を「ひとりぼっち」にしてしまっていたかもしれません。
今の社会、辛いとき辛いと言えているでしょうか?助けて欲しい時助けてと言えているでしょうか?今の社会、辛いとき辛い、助けて欲しい時助けてと言えない社会になってしまっています。でもこのことは間違っています。なぜなら、私たちは辛いとき辛いと言う権利。助けて欲しい時助けてと言う権利があります。そして、そのことを憲法が保障しています。でも今その保障が十分ではありません。私たちは私たちが持っている権利を、憲法が保障している権利を国に実行させるように取り組んでいかなければならないと思います。
今日も母は素敵な笑顔を見せてくれています。なんか可愛らしく、素敵に認知症になっていると感じます。
これから先も素敵な母の笑顔を見続けることが出来るような社会そして、誰も「ひとりぼっち」にさせない社会にしていきたいものです。
「迎春みぞれ鍋」のレシピを紹介します。

1月のレシピの最後は「迎春みぞれ鍋」のレシピです。
来年はねずみ年です。今回の鍋には大根おろしで作ったねずみが入っています。
私はねずみ年生まれ。来年は年男です。さらに還暦を迎えます。自分自身、今度の誕生日で還暦を迎えるんだと思うとびっくりです。
京都に帰ってきたのが25年前、その時は34歳。いまから考えるととても若い。でもでも今の自分はその時の若い気持ちでいるのですが、周りの人はどう見るのかなあと思います。まだまだ若い気持ちで、令和2年を迎えようと思います。
若いころ、お正月ってどうしていたかあって考えてみました。大学に行く前は、その頃はまだまだコンビニ何かなかったように思います。またお正月に開いているお店など、数少なかったと思います。ですから年末は母と妹、そして私の3人で、お節料理を作っていました。人参を梅の花の様に切ったり、元旦のお雑煮の具である、ごぼうのささがきをしたりしていました。渡邉家の元旦のお雑煮は鶏肉とごぼうのお澄ましでした。また、年末には母方の親せきが集まってお餅つきもしていました。楽しい思い出です。
また、大学に行く前の二十歳頃は、お正月には着物を着て初詣に行っていたものです。最近は全く着物は着なくなってしまいました。チョット着てみたいなあと思います。
お正月は家族みんなでお鍋をつつくのもいいですね。温まりますし。
では「迎春みぞれ鍋」のレシピを紹介しますね。お鍋の〆は揚げたお餅です。
「迎春みぞれ鍋」
1人分 約250kcal、たんぱく質 25g、食物繊維 5g
材料(4人分)
鯛(刺身用) 半身
あれば皮つき
白菜 1/8個
白ねぎ 1本
えのき 1袋
ごぼう 1本
金時人参 5cm
貝割れ大根 1/2パック
大根 10cm
だし 1.5ℓ
塩・しょうゆ 適宜
餅 4個
作り方
- ①大根はおろしてネズミ型に整える。
- ②他の野菜は千切りにする。
- ③鯛は皮に熱湯をかけ冷水で絞めてうすく切る。
- ④土鍋にだしを入れ、沸騰したら②③を入れ①をのせる。
*ポン酢などでお召し上がりください。
⑤お餅を揚げ、〆に入れる。
*鯛を他のしゃぶしゃぶ(ぶり、鮭、豚肉など)に変えても、野菜はあるものなんでも。千切りにするとたっぷり食べられます。
「鯛の昆布締め風」と「しめさばの酒かす和え」のレシピを紹介します。

1月のレシピは「新春レシピ」と言うことで紹介しています。今回も前回に引き続いて、お酒の肴になるレシピを紹介します。今日は「鯛の昆布締め風」と「しめさばの酒かす和え」の二品です。
昆布締めはお刺身でたべるのとは少し違って風味が出ますよね。鯛や平目などの白身の魚を昆布締めにする。昆布に刺身を挟むだけで、うま味と風味が出ていいですよね。以前、牛肉の昆布締めをいただいたことがあります。これもやはりうま味と風味が加わり、とても美味しかったです。
ネットで調べてみると、小松菜やブロッコリー、カリフラワーや蓮根などなど野菜の昆布締めもあるんですね。チョットびっくりでした。食べてみたいです。
昆布締めをすることで、昆布が食材の余計な水分を吸収して、その代わりに昆布のうま味と香りを食材に与えることで、保存性と美味しさを高めるそうです。昔の人の知恵ですね。
さて、私は鯖が好きです。単に焼くのもいいですし、味噌煮も美味しいです。また鯖寿司も大好きです。しめさばも生姜を付けてお醤油で食べる。いいですね。今回はそのしめさばの酒かす和えです。
ではそろそろレシピを紹介しますね。
「鯛の昆布締め風」
全量 約100kcal たんぱく質22g
材料(作りやすい分量)
鯛刺身 1パック
昆布茶(粉末) 1杯分
作り方
- 鯛の刺身を昆布茶でもむ
*しっかりともみこみ10分ほど置くと締まってつやが出てくる。
昆布で挟むのではなく、昆布茶を使うんですね。
「しめさばの酒かす和え」
全量 約600kcal、 たんぱく質 約33g、食物繊維2g
材料(作りやすい分量)
しめさば 1パック
酒かす 30g
白みそ 小さじ1
ゆず果汁 1個分
作り方
- 酒かすにゆず・白みそを混ぜ、しめさばを和える