ロシアのウクライナ侵攻に抗議する
【談 話】
ロシアのウクライナ侵攻に抗議する
プーチン大統領は何故ウクライナに対して侵略戦争を開始したのか。
ウクライナに居住するロシア人保護を理由とした今回の侵攻は、1939年にヒトラーがドイツ人保護という名のもと行ったポーランド侵略に酷似している。
ロシア軍によるウクライナ侵攻は、独立国家の主権と領土に対する明白な侵略であり、国連憲章と国際法を踏みにじる暴挙である。
自分自身の保身のためだけなのか、大義名分もなく行ったこの犯罪行為は、世界の人々が願う平和な世界に対する重大な挑戦である。
さらに、プーチン大統領はこの侵略戦争開始の際に、ロシアが核兵器を持つ大国であることを誇示し、「ロシアは世界で最も強力な核保有国の一つだ」「最新兵器でも優位性がある」「我が国が攻撃すれば、壊滅し悲惨な結果になることは疑いない」などと、核兵器による世界への威嚇を行っている。
核兵器は、広島・長崎の悲惨な経験が示すように、大量破壊と非人道的な結末しかもたらさない。核兵器禁止条約が発効して1年。世界の人々は核兵器廃絶に向けて進んでいる中、それに逆行する行為である。
コロナ禍において、全ての人々が新型コロナウィルスと戦っている中、ロシアは多くの人命が犠牲となる軍事行動をただちに中止し、ウクライナから軍隊を撤退するよう強く求める。
また、日本を始め全世界各国の長たるものは、自国民のみならずウクライナに住むすべての住民の命を守るために毅然とした態度をロシアに示すべきである。
そして私たち医師は、人々の生命と健康を守る立場から、あらゆる戦争に反対し、地域から声をあげていきたい。
2022年3月1日
渡邉医院 渡邉賢治
62歳になって。
2月19日で私は62歳になりました。本当に1年1年が早く進んでいきます。ついに還暦が来た!と思ってもう2年が経つ。信じられない速さです。
新型コロナウイルスの感染拡大が始まって、2年。私の60歳代の始まりは、新型コロナウイルスの感染拡大に始まりました。絶対に忘れないタイミングですね。
この忘れられないタイミングは父の死も同じです。
ちょうど今頃2月の後半でしょうか?父が、「今年も桜が見たいな。楽しみだ!」と言っていました。そんな中、桜の咲く前の3月8日に突然逝ってしまいました。母と二人で楽しく夕食を摂り、母と父の愛車ローバーミニを駐車場に止め、母が先に家の鍵を開けに行きました。その後、いくら待っても帰ってこないので、ほんの数分のところなのに。気になって勝手口を開けると、すぐ目の前の道端で父は倒れていました。
近くにいた方が救急車を呼んでくださったのですが、救急車が到着した時にはすでに心肺停止の状態。病院に運ばれ、蘇生を試みていただいたのですが、死亡が確認されました。
母から連絡があって病院に私が駆け付けると、母は茫然として私に発した言葉は、「元治さん、死んじゃったの。」でした。その時の母の姿は今でも覚えています。忘れることはできません。
お葬式が終わり、しばらくすると桜。ちょうど今年と同じように京都府知事選挙の年でした。毎年春が来て桜が咲くときには亡くなった父とその時の母の姿を思い浮かべます。
母も、「元治さんもずるいわよね。桜の時期、必ず元治さんのことを思い出すはよね。」と。
母は、認知症も進み、今年の桜を見るときに何を想うのだろうかと思います。もう後一ヶ月ほどたつと桜の花が咲くころ。今年はどう過ごそうかと思います。
この2年間、新型コロナの感染拡大で、桜の花見にも行けていません。新型コロナウイルスの感染拡大、人々の生活を脅かし、暮らしを奪うだけでなく、人々の想い出もゆっくり楽しませてくれません。早く収束して欲しいと思います。
何かちょっと変な方向に進んでしまいました。62歳になったことへの想いを書こうかなあと思ってたのに。
1年1年、自分としては何も変わっていないような気がします。毎日毎日同じことの繰り返し。でもその中にきっと大切なものが繰り込まれているのだろうなあと思います。
毎日毎日を悔いの無いように生きろと良く言われますが、なかなかそうはいきません。何も考えずにぼーっとした一日もあります。でもそれでいいのかなあと思います。無理せず、できることをしっかりやっていく。その中に新しいものが生まれ、そのことで自分自身も進化していくのかなあと思います。ふと気が付いて、これまでの自分の歩みを振り返ってみた時に、自分が大きく成長し、素晴らしい人間になってきていたことに気づく。そんな感じでこの1年間過ごしていきたいと思います。
「肛門周囲膿瘍切開排膿術後の経過について」動画で解説します。
「今できること、できないこと」を明確に府民へ届けて!
新型コロナウイルス感染拡大が続き、今第6波の渦中で私たちは不安を抱きながら、日々の生活を送っています。
この土曜日、日曜日は新規感染者の方は2000人を下回っていますが、連日2000人を超す新規感染者がいらっしゃいます。第6波の中、京都府へ要請を出しました。その一番の要請は、今京都府として「何ができないのか、そして何ができるのか。」の明確なメッセージを府民に伝えて欲しいというものです。そのうえで私たち府民は何をしなければならないのかを示して欲しいというものです。この要請の内容に関しては、すでにブログにアップしています。良ければそちらもご覧ください。
そういった中、今回の京都府の要請に関して、取材がありました。その内容を紹介したいと思います。
以下、取材記事の内容です。
新型コロナによる第6波の感染急拡大が続くもと、京都府保険医協会は1月31日、西脇京都府知事に宛てに要請書を提出しました。なぜ、要請書提出となったのか、府民の命を守るために何が必要か、協会副理事長の渡邉賢治さんに聞きました。
ーーなぜ、いまこの時期に要請書提出となったのでしょうー-
オミクロン株による伝播力は強大で、いままでにない状況になっていることです。感染症に対応するすべての機関や専門職のみなさんが、必死になって対策にあたっています。それでも、第5波までに積み上げてきた仕組みでは、対応できない状況に陥っています。
コロナ病床の使用率は5割を超え、コロナ病床だけでなくコロナ以外の疾患の患者さんの受け入れも難しくなっています。自宅療養者の増加で外来を担う医療機関もすでにひっ迫しつつあります。
保健所も大変な事態です。濃厚接触者特定も事業者に委ねられ、家庭内感染でも困難になってきています。
感染症対策の原則は、感染の早期発見と治療です。しかし、迅速な保健所介入がなくその原則が崩され、できなくなっています。多くの府民はどう対応したしたらいいか不安にかかられ、保健所に問い合わせしようにも電話もつながらない。検査キットも不足し検査もできない状態も生まれています。
いまの混乱した事態を解消することが、行政には緊急に求められていす。それを明らかにするための申し入れでした。
ーー申し入れの中心は何だったのでしょう?ー-
自治体首長からの明確なメッセージの発信を求めたことです。各地の保健所・医療機関の状況をリアルに伝え、行政として「できること・できなくなっていること」を明確に説明する。その上で、専門家の助言も受けながら、住民が生命・健康を守るために「今どうしたらよいか」を判断できる強いメッセージを発することです。
自治体首長の責任ある発信なしに、混乱を収めることはできないと考えています。
ーー混乱を引き起こした背景、要因は何でしょう?--
大きな背景の一つには、政府が、「構造改革」、新自由主義のもとで20年来、病床を削減してきたことがあるでしょう。しかも政府は、コロナ禍のもとでも、公的病院の統合や病床削減計画を中止しするとはしていません。公衆衛生の要の保健所の統合、集約化を進めてきたことも大きいと思います。
京都府、京都市は、国の方針に従い、それぞれ保健所を統廃合してきました。府域では12カ所あったのが7カ所に、京都市では11の全行政区にあったのが1カ所に集約化されました。このことが今回の対応に何ら影響がなかったはずがありません。
ーーそもそも論と併せ、少なくとも第6波に備えて行政がやるべきことがあったのではないでしょうか?ー-
そうです。私たち京都府保険医協会では、第5波が一定収まった昨年9月17日、府に要請書を提出しました。そこでは、ワクチン接種の確保や自宅療養中の患者への診療を行う支援の強化などを要請しました。
その中で、第5波の際、今後の学校などでの子どもたちの感染拡大を危惧し、対策の強化を求めたことは大事なことでした。学校や保育所などで必要な検査ができる体制や日常的な感染対策とともに、休校、施設・学級閉鎖の判断が個々の学校・施設や各自治体の担当課任せにならないよう、専門家の知見も踏まえ、適切な助言・支援を可能とする体系的な仕組みを構築することを求めていました。こうした対策がしっかりできていれば、今の学校や保育所などでの現場の苦労は、もう少し回避できたのではないでしょうか。
さらに、要請では、保健所の危機的状況を克服するため、地域住民の生命を守る体制を再構築するよう求めました。
しかし、残念ながらこうしたことが、十分に対応されてはきませんでした。特に、保健所の問題では、西脇知事も門川京都市長も、保健所の統合・集約化が新型コロナ対策に与えた影響に対し、真摯に向き合っているようには思えません。
この姿勢を改め、現状を正しく把握することなしに、とりわけ保健所のひっ迫の緩和は望めないと考えます。
以上が取材の内容です。
私たちは、基本的な感染対策を行いながら、さらに何をしなければならないのかを考えていかなければなりません。そのためにも京都府を始め国は、明確な強いメッセージを私たちに発信しなければならないと思います。
「術後の排便の状態ー便が出にくい、便が細いー」を動画で解説
第120回近畿肛門疾患懇談会を終えて。
今日は、祝日明けの土曜日。休みの方が多かったのか、患者さんが沢山受診されました。患者さんの中には、手術を決心して受診された方もいらっしゃいました。
患者さん皆さん、今日渡邉医院を受診した目的は達成されたでしょうか?そうであって欲しいと思います。
今日は、年3回開催される近畿肛門疾患懇談会が開催されました。今回で第120回目になりました。新型コロナウイルス感染拡大の中、対面での開催はできず、今回もzoomによる開催となりました。なかなかzoomでの懇談会では、意見が出しにくいのか、討論がしにくいのですが、今回は演題は6題の演者の先生とWEB参加の先生方の活発な討論もあり、有意義な、そしていつもの近畿肛門疾患懇談会のような雰囲気が少し出てよかったと思います。
今回の懇談会の主題は「低位筋間単純痔瘻の治療」でした。痔瘻の中でも最も頻度の多い痔瘻です。
発表全部で6題。演題名と演者の先生のコメントをまず紹介します。
- 1)当院における低位筋間痔瘻の手術手技と治療成績
(発表要旨) 当院では低位筋間痔瘻に対し、後方病変では lay open 法を前方ではシートン法を中心に根治手術を行なってきた。当院における手術手技ならびに肛門機能評価を含めた術後成績について発表する。
- 2)当院における低位筋間痔瘻の治療の工夫
(発表要旨)低位筋間痔瘻に対し当院では括約筋外を走行する瘻孔は可能な限り切除し、内肛門括約筋外縁まで瘻孔を追跡して1次孔を正確に捉え、Setonの範囲も最小限にして瘻孔切除部の皮膚も可能な限り温存するよう工夫している。
- 3)低位筋間単純痔瘻に対する当院の治療経験
(発表要旨) 低位筋間単純痔瘻に対して2016 年4月から2020 年 3月までの間に手術を行った153 例を対象として、各術式の治療成績について発表する。術式はシートン法が最も多く、症例に応じて痔瘻結紮法などを行った。
- 4)前・側方隅越分類ⅡL 型痔瘻に対する括約筋温存痔瘻根治手術
(発表要旨) 当院における前・側方ⅡL 型痔瘻に対する括約筋温存手術について報告する。
- 5)低位筋間痔瘻に対する括約筋温存術式
(発表要旨) 2018 年 1 月から 2020 年 12 月までに低位筋間痔瘻に対して括約筋温存術式での痔瘻根治術を施行した症例は 428 例で、単純痔瘻が 274 例、複雑痔瘻が154 例であった。手術手技を提示するとともに、これらの症例の成績を報告する
- 6)肛門後方の低位筋間痔瘻に対する括約筋温存術の成績
(発表要旨) 2013 年までは、肛門後方の低位筋間痔瘻に対しては、開放術を中心に手術をし、前方・側方の低 位筋間痔瘻に対しては、括約筋温存術を適応させてきた。しかし、括約筋温存術の成績が問題ないために、2014年からは、後方の低位筋間痔瘻に対しても括約筋温存術を施行している。現在再発は数%であり、開放術と比較して有意差は認めていないので、報告する。
の以上6題でした。ばっちり2時間使っての懇談会でした。
さて、今回の懇談会を終えて、その内容と私の考えをお話ししたいと思います。
1)の演題の中で、やはり低位筋間痔瘻の発生が多いことを報告されました。低筋間痔瘻の発生頻度は痔瘻全体の70%を占めるとの報告でした。やはり痔瘻は後方の6時の方向に発生しやすいようです。肛門の全周のなかで、後方6時の方向の血流が悪いことも発生しやすい原因ではないかと思います。
痔瘻根治術で大切なのは原発口と原発巣の部位の診断です。渡邉医院ではゾンデと言って針金のような器械があって、それを二次口から挿入すると原発口まで到達して原発口が診断できることがあります。ただ、無理やり挿入したりすると、本当は原発口でない部分を原発口にしてしまうことがあります。ゾンデをゆっくり挿入して何の抵抗もなく原発口に到達した場合は、はっきりと診断できます。ただ、スッと入っていかない時の方が多いです。そうした場合は、二次口から瘻管を剥離していくと、自然と原発口まで到達します。このように手術の際に瘻管を剥離しながら瘻管の走行を確認して、原発口を診断してしっかり取り除くようにしています。
ここでの発表では、二次口から色素や過酸化水素水オキシドールを入れると原発口から出てくる。これを目印に原発口を特定して手術を進めるとのことでした。ただ、色素や水素が入らない場合もあり、この場合は、渡邉医院と同様には二次口から、瘻管を摘出していきながら原発口を特定していくとのことでした。
痔瘻の手術において、肛門の後方6時の痔瘻は手術後も肛門機能低下や変形が起きにくいのでlay open(瘻管開放術)で開放創にする。前方や側方はではシートン法を行うことが多いとの報告でした。シートン法ではシートン法の輪ゴムだけではなく、アルカリの糸を一緒に入れているとのことでした。シートンは平均約3か月で輪ゴムがとれるとのことでした。
また、術後、最大肛門静止圧がいずれの手術でもやや低下するとの報告もありまし。最大肛門静止圧が低下するということは、内肛門括約筋の緊張が緩むということです。ただ、この最大肛門静止圧が低下することは悪いことなのか?という疑問もあります。
以前、渡邉医院でも内痔核や痔瘻、裂肛の手術をする前に最大肛門静止圧を測定していました。そうするとやはり、痔瘻の患者さんは内痔核の患者さんより最大肛門静止圧が高い傾向にあります。
こういったことから、最大肛門静止圧、内肛門括約筋の緊張が強い人ほど痔瘻になりやすいのではないかという推察をしました。若い男性に多いのもこのことが影響しているのではないかと思います。
ですから、痔瘻の手術をして、最大肛門静止圧が下がるのは、正常に戻ったということではないのかなあとも思います。痔瘻の手術をして便が出しやすくなったという患者さんもいます。このことは、今後検討していく必要があると思います。
2)、3)の演題ではシートン法について発表と討論がありました。
発表では、痔瘻の瘻管は内肛門括約筋付近まで剥離して、原発口までの内肛門括約筋内にのみシートンで輪ゴムをかける。シートンをかける範囲をできるだけ短くするとの報告でした。3)では、痔瘻に対しての治療にはシートン法と結紮療法があるとの発表。シートン法は輪ゴムをゆっくり締めていくのに対して、結紮療法は輪ゴムなどをしっかり強く締めて早期に瘻管を開放創にしていく、カティングシートンと同じような治療法。1週間程度で輪ゴムを脱落せます。やはり強く締めるので痛みがあります。言ってみれば1週間程度でlay open(瘻管開放術)をするようなものという意見も出ました。このシートン法と結紮療法は似ていますが、やはりそれぞれ違います。
シートン法は「鋭的」に括約筋を切除するのではなく、「鈍的」に切除していく。ゴムの組織を溶かしていく作用を利用してゆっくりゆっくり、鈍的に切除していく。強く締めると組織を溶かすことを利用するのではなく、鋭的に切除していくことになります。やはり目的原理が違います。それぞれのメリット、デメリットを検討していく必要があります。
また、薬線に関してはアルカリの濃度やどの程度組織を溶かしていくのかを検討して、経験的にはなく、学問的、科学的に検証し行っていくことが大切だと思います。
4)、5)、6)は痔瘻に対しての括約筋温存術に関しての演題でした。
二次口から原発口まで瘻管をくりぬき、原発口を切除した部分を粘膜で縫合閉鎖するという手術です。しかし、その縫合部分がまた再開通してしまうことがあり、それが再発に繋がっていく。やはり括約筋温存術の場合、原発口を切除した部分をどう縫合閉鎖していくかが今後さらに検討が必要だと思います。
少し長くなりましたが、今日の第120回近畿肛門疾患懇談会の報告でした。
「術後、痛みや出血以外に患者さんが気になる症状」について動画で解説。
自治体首長からの私たちへの明確なメッセージを求める!
京都でも新型コロナウイルス感染者が、連日2000人を超える状況にあります。
このような状況の中、保健所は逼迫状態にあります。本来ならば、「濃厚接触の特定」は保健所が行わなければならない仕事です。しかし今、保健所が逼迫している中、その特定は保健所ではなく、多くの場合、個人であれば個人が、事業所等では事業所自らが保健所に代わって積極的疫学調査を行い、濃厚接触者の特定まで行う仕組みに変更されています。専門知識がない一般市民が濃厚接触者の判断や特定をしてもいいものなのか、行動制限を伴う濃厚接触者であるかないかの特定を民間事業体が行ったことに伴う結果に責任が問われないかの不安が広がっています。
このように、感染が拡大している中、府民、市民は不安や疑問の中で日々の生活を送っています。濃厚接触者になったらどうしたらいいのか、感染したらどうしていいのか、保健所に連絡しても電話もつながらない。そんな不安の中、京都府京都市の首長からは私たちへの強いメッセージが伝わってきません。
今京都府・京都市は「何ができないのか。何ができるのか。」。できないことはできない、このことはできるといったことを明確に私たち府市民に明らかにし、そのうえで今、京都府、京都市は何ができるのか、そして私たちは何をしなければならないのかを明確にそして強いメッセージを発しなければならない時だと思います。
そういった思いを込めて、京都府保険医協会は、「感染急拡大による府市民の混乱を解消するために 自治体首長からの明確なメッセージの発信を求める」という要請を京都府知事に提出しました。その内容を紹介します。
感染急拡大による府市民の混乱を解消するために 自治体首長からの明確なメッセージの発信を求める
【要請項目】
各保健所と管内の医療機関の逼迫状況を踏まえ、濃厚接触が疑われる場合の検査 の実施方法、医療機関への受診方法等、京都府市民がとるべき行動について明確な メッセージを自治体首長として発信していただきたい。
【要請理由】
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の勢いは止まらず、2022 年1月 28 日現在の京 都府内の療養者数が 11,900 人を突破した。うち自宅療養者は1万人を超え、府市民はウイルスによる生命と健康の危機だけでなく、濃厚接触者となった家族も含め、生活の維持そのものが脅かされている。
今日、病院・診療所・保健所等、感染症対応にあたるすべての機関・専門職は、文字どおり生命を賭して感染症の脅威と闘っている。
しかしオミクロン株の伝播力は強大であり、第5波までに積み上げてきた仕組みだけでは対 応できない状況に陥っている。中でも感染症対策の中核を担う保健所の逼迫は深刻であり、診療・検査医療機関をはじめ外来を担当する医療機関も既に逼迫している。
逼迫を受け、保健所による積極的疫学調査や濃厚接触特定が事業者や個々人に委ねられてしまった。このことが混乱に拍車をかけている。
京都府においてもまん延防止重点措置がなされ、医療機関にも府市民から多数の不安・疑問が持ち込まれる。現場では最大限対応しているが、私たちの保持する情報に限界がある。官民挙げて機敏かつ丁寧なリスクコミュニケーションが最優先課題の一つである。
例えば家族等が陽性・濃厚接触(疑いも含む)となり、「受診した方が良いのか」との問い合わせがある。受診の目安について明確なメッセージが出されていないことによるものである。「自分が濃厚接触なのかわからない」との声。これは保健所による特定が難しくなり、電話もつながらない事態によるものである。関連して「検査をしてほしい」との問い合わせ。これに対しては検査キット不足により医療機関は対応に苦慮している。
学校や児童福祉施設での感染拡大により、エッセンシャルワーカー等から感染対策と仕事への対応に苦慮する声も多数寄せられる。教育・福祉施設も自ら濃厚接触特定者が求められるが、検査キット不足のため検査自体が行われない事態も生じている。
行政機関・医療機関の現場は人々の生命と健康を守るため、引き続き全力で対策に臨むしかない。
その上で自治体首長に望むことは、府市民に対し、今日にあっては、行政として「できること・できなくなっていること」を明確に説明していただくことである。 住民一人ひとりが生命・健康を守るために「今どうしたらよいか」を判断できるよう明確なメッセージを発していただくことである。各地の保健所・医療機関の逼迫状況をリアルに伝えていただき、専門家の助言も受けながら、今日のフェーズにおける個々人の行動についての正確なメッセージを発し、リスクコミュニケーションを行っていた だきたい。
そのことなしに今日の混乱を収めることはできず、医療機関や保健所の逼迫の緩和 はいささかも望めないと考える。
以 上
「蔵出し焼きりんご」のレシピを紹介します。
2月の最後のレシピは「蔵出し焼きりんご」です。寒い時期に焼きりんご。ホット一息付けそうですね。
りんごには食物繊維のペクチンが含まれています。肛門科的には、便秘の解消にとてもいいと思います。特にりんごの皮に、このペクチンが多く含まれています。ですから本当は皮ごと食べるとペクチンは沢山摂ることができます。でもりんごは皮を剥いて食べたいですよね。調べてみると、りんごを100℃以上で加熱すると、ペクチンが6-9倍にもなるという研究結果があるそうです。
また、りんごは、「一日一個のりんごは医者いらず」という諺があります。この諺は。イギリスのウエールズが由来とされています。原文では「An apple a day keeps the doctor away」です。
これは、りんごには食物繊維のペクチンだけでなく、抗酸化作用のあるりんごポリフェノールや、疲労の原因である乳酸を減らすりんご酸、そしてビタミンやミネラルも含まれています。こういった体に良いということで、「一日一個のりんごは医者いらず」と言われるようになったのだと思います。
今回のレシピは「蔵出し焼きりんご」です。焼くことで生でシャキシャキした食感で食べるのとはまた違った食感を楽しむことができます。また甘さも違った感じになると思います。
さて、「蔵出しりんご」って何と思って調べました。「蔵出しりんご」は、秋に収穫したりんごを温度の変化が少ない蔵でじっくり寝かせたりんごだそうです。寝かせることで、熟成されて、甘みと酸味が調和していて、さらに収穫仕立てのフレッシュな感じを保っているりんごだそうです。焼きりんごなどの、熱を加えるレシピにはいいのかなあと思います。
今の寒い時期、温かい焼きりんごを食後やおやつとして食べるのもいいなあと思います。
熱を加えてりんごのレシピでは私はアップルパイが好きです。シナモンの薫りもいいですよね。生クリームやアイスクリームも好きなので、トッピングするのもいいです。今回の「蔵出し焼きりんご」も管理栄養士さんのコメントにもありますが、アイスクリームを添えるのもよさそうです。
是非作ってみて下さいね!
ではそろそろレシピを紹介しますね。
「蔵出し焼きりんご」
材料
りんご 1~2個
シナモンスティック 1/3本
バター 10g
オリーブオイル 大さじ1
酒(日本酒または白ワイン)大さじ2
はちみつ 大さじ2
ドライクランベリーやレーズン 適宜
作り方
①リンゴは種部分のみ取り除き、くし形に切る。(8等分をさらに半分にカットする)
②フライパンにオリーブオイル、バター、シナモンスティックを入れて火にかけ、リンゴを加える。
③混ぜながら全体に油がからんだら、酒とはちみつを加え蓋をして蒸す。
④時折混ぜて火が通り透き通ったらドライフルーツを加え、水気を軽く飛ばして火を止める。
管理栄養士さんから一言
出来上がりはしばらく鍋に置いてから盛り付けると、味がなじみます。
アイスクリームを添えると立派なデザートに。寒い日の紅茶のお供にいかがでしょう。
「あさりとわかめのお味噌汁」のレシピを紹介します。恵方巻とご一緒に。
今日は節分。皆さんは恵方巻とイワシを食べられるのかなあと思います。最近は、いろんな恵方巻が売っているようです。具がとんかつだったり、恵方巻の周りにいくらがまぶしてあったり。豪華な恵方巻もあるようです。
恵方巻は、江戸時代から明治時代にかけて始まったそうです。発祥の場所は、大阪。大阪の花街で節分をお祝いしたり、商売繁盛を祈ったりしたのが始まりだそうです。恵方巻は、そのころは「丸かぶり寿司」や「太巻き寿司」と呼ばれていることが多かったそうです。
そういえば、私の小さな頃も「太巻き寿司をたべようか!」と言っていたような気がします。いずれも巻かれる具は、七福にちなんで七つの具材を入れるのが基本だそうで、最近では具のアレンジが様々になって来たようですね。
恵方巻を一本丸かじりそして何もしゃべらずに一気に食べる。これにも理由があるようです。一本丸ごと食べることで、幸福や商売繁盛の運を一気にいただくといった意味があるそうです。途中でやめると、運を逃すことになるということです。今日は恵方巻、手に取ったらまずは一本、一気に食べてしまいましょうね!今年の方角は「北北西」です。お間違いなく。
そうそう、「恵方」とは、金運や幸せをつかさどる神様、歳徳神がいらっしゃる場所を指すそうです。そしてその歳徳神のいらっしゃる方向が毎年変わるそうです。どうして毎年同じ所にいらっしゃらないのでしょうね。
さて、今回のレシピは「あさりとわかめのお味噌汁」のレシピです。恵方巻だけでは、喉が詰まってしまいそうです。お味噌汁を一緒に食べるといいかなあと思います。
後、お味噌汁やスープなど、朝起きた時にとても食べたい時があります。水分もとれるし、体も温まる。何か力が付きそうです。動画でも紹介しましたが、私の好きなお味噌汁は、「なめことお豆腐のお味噌汁」です。少し七味をかけていただいています。後、「もずくのお味噌汁」も美味しいですよ。
さてそろそろレシピを紹介しますね。
「あさりとわかめのお味噌汁」
材料
あさり200~300g(ざるに入れ、水200mlに塩小さじ1加えた水に浸けて砂はき)
昆布 1片
水 500ml
わかめ 適宜
みそ 大さじ11/2
ねぎや三つ葉 適宜
作り方
①あさりは砂はき水からざるごと上げ流水で洗う。
②昆布と水を鍋に入れてあさりを加え火にかける。
③貝の口が開いたらわかめを加え、味噌を溶く。
④三つ葉やネギを添えていただく。
管理栄養士さんから一言
魚売り場に茶色い原藻わかめが並ぶ季節です。見かけたらぜひ手に取って、よく洗ったものに熱湯をかけてください。
鮮やかな春の緑に変身します。旬のわかめとあさりは、最強ミネラルコンビです。