新型コロナウイルスの感染拡大の中で。
今、新型コロナウイルスの感染が拡大してきている状況です。
今回の新型コロナウイルスの感染拡大において、いろんな問題点がうかびあがってききます。
マスク等の供給不足問題
テレビなどでは、マスク不足を大きく取り上げています。
京都府保険医協会が「新型肺炎(コロナウイルス)の影響に伴うマスク等の供給状況緊急アンケート」の結果でも、京都府内の病院でアンケートに回答して下さった69病院(44%)のうち、「現状足りているが、一定期間内までしかもたない」が65%、「すでに足りない」が23%と、合わせると88%。また開業医では89医療機関中41医療機関(46%)が回答してくださいましたが、「現状足りているが、一定期間までしかもたない」が41%、「すでに足りない」が29%、合わせると70%と言う結果でした。またマスクの供給状況についての回答では、「注文しているが入荷しない」が病院では76%、診療所では71%と、いずれも70%を超えています。このようにマスク不足はすでに医療機関の診療に影響が出ている状況です。これに対して国や京都府もマスクの供給に対して対策を打ち出してはいますが、まだまだ十分ではなく、早急な対応が求められています。
このようにマスク不足や消毒液などの全国的な不足状況は大事な問題です。ただ、今回の新型コロナウイルスに関してはこれだけではありません。
これまで国が進めてきた医療提供体制改革や公衆衛生政策、そして保健政策の問題点が明らかになってきていると思います。
公立・公的病院の再編問題
例えば、公立・公的病院に関しては、感染症病床の6割は公的病院が担っていて、重要な役割を果たしています。しかし、国が進めようとしている公的医療機関の医療提供体制の改革では、地域医療構想の実現のために再編・統合を検証すべきと言うことで去年の9月に唐突に424の公立・公的病院を公表しました。このように、今回の新型コロナウイルスのような感染症など、民間医療機関では十分に対応できない医療を提供し、国民の命を守るという、公的医療機関が持つ大切な役割があります。それを今の国の改革では削減し縮小していってしまっています。今一度公的医療機関が担うべき役割を考え、公立・公的病院の再編を見直さなければならないと思います。
保健所などの公衆衛生政策問題
また、私たち住民、市民に最も近くにあって、感染症対策を展開していかなければならない自治体の公衆衛生政策は、1994年の保健所法の廃止以降脆弱化している実態があります。京都市においても、以前は行政区単位に保健所があり、所長は医師でした。それが行政区ごとの保健所が廃止され中央に集約されました。これまであった行政区ごとの保健所は保健センター化され、さらに福祉事務所と一体化して、保健福祉センターとなってしまいました。どんどん行政が市民から離れていってしまっています。こういった状況に対して、かつて行政区単位に設置していた保健所を直ちに再設置して、医師・保健師・獣医師・薬剤師等の専門職を増員して再配置することが必要です。
患者負担問題
医療保険制度では、窓口一部負担金を増やしたり、高すぎる国保料を払えなくなった場合の資格証明書など、患者さんが病気になった時、患者さんの意志で、必要な時、自由に医療機関にかかることが出来るフリーアクセスを制限するような政策が進められてきました。そのため、発熱しても経済的な理由で医療機関を受診できない患者さんもいらっしゃいます。
雇用問題
また、雇用の破壊によって、「発熱」しても仕事を休めない、休んでしまうと日々の生活日が稼げなくなってしまうなどの状況にある非正規労働者の方が大勢いらっしゃいます。そういったところに今回の新型コロナウイルスの感染拡大が重くのしかかってきます。
医療保険制度があっても、それを支えてきた仕組みがどんどん破壊されてきている、そんな今の現状では、今回のような新型のウイルスなどによる感染症の拡大防止に対して十分に医療が力を発揮できない状況にあります。
今回の新型コロナウイルスで終わりと言うわけには決してなりません。今後も未知の新型ウイルスが発生して感染することは必ずあります。それに今から直ぐに備えていかなければなりません。
今回の新型コロナウイルスの感染拡大で、これ以外にも様々な問題が浮き彫りにされています。その中には新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正問題などもあります。
こういったこれまで進められてきている国の医療提供体制、公衆衛生政策そして保健政策の問題点を明らかにして、それぞれの充実に向けての政策へと転換していかなければなりません。そしてそのことが今、早急に求められていることだと思います。
マスコミやメディアも、そういった今回の新型コロナウイルスの感染拡大に対しての医療体制、公衆衛生政策そして保健政策などの根本的な問題点もしっかり指摘していって欲しいと思います。
3月8日、「ミモザの日」
毎週月曜日は、渡邉医院の近くの集花園さんという花屋さんが花を活けに来て下さいます。毎週新しい花を活けていただき、医院の雰囲気がパット明るくなります。あまり知らなかった花の名前も集花園の御主人に聞いて大分覚えることが出来ました。本当に感謝です。
今週は「ミモザの花」を活けて下さいました。私が「ミモザの花ですね。」と言うと御主人が「3月8日はミモザの日ですよ。」と教えて下さいました。私は初めて「ミモザの日」という日を知りました。どんな日なのかを調べてみました。このことは後でお話します。
ミモザの花で記憶にあるのが、私が中学校?高校?のころ、宇多野の辺りだったか?もと俳優の家だったところにステーキハウスがあり、家族で食事に行ったとき、そのお店の庭に大きなミモザの木があって、木全体に満開の黄色いミモザの花が咲いているのを見て、これはなんていう木なんだろうと思い、聞いてみたらミモザの木だったことです。凄く大きな木だったような記憶があります。そこに木いっぱいに咲いた小さな黄色い花。今でも鮮明に覚えています。初めてミモザを知った日だったと思います。私にとってミモザは、家族と一緒に食事をした時のミモザ。美味しかった食事の記憶です。
さて「ミモザの日」について少し調べたことをお話します。
私の勉強不足ですが、3月8日は国連が決めた「国際女性デー」の日です。
その始まりは、1904年3月8日にアメリカのニューヨークで女性の労働者が婦人の参政権を求めてデモを起こしたことがきっかけだそうです。このことをうけて、ドイツのクララ・ツエトキンが、1910年にデンマークのコペンハーゲンで行われた国際社会主義会議で「女性の政治的自由と平等のために戦う」記念日と提唱したことから始まったそうです。
国連は、1975年を国際婦人年として、その年の3月8日以来この日を「国際婦人デー」と定め、女性の平等な社会参加の機会、環境を整備するように加盟国に対して呼び掛ける日としました。
まだまだ日本ではジェンダーの公平性が高いとは決していえません。世界経済フォーラムの2018年版「ジェンダー・ギャップ・レポート」によると、日本のジェンダー・ギャップのランキングは149か国中110位。G7諸国では最下位という状況です。日本は、この状況を改善していかなければならないと思います。
さて、イタリアではこの日、「FESTA DELLA DONNA(フェスタ・デラ・ドンナ=女性の日)」とされ、男性が日ごろの感謝を込めて、母親や妻、恋人、など身近な女性にミモザの花を贈る習慣があります。このことから「ミモザの日」と呼ばれるようになったとのことです。そしてこの日を迎えると街中にミモザの花が見られるようになるそうです。
街中がミモザの花で彩られる。想像するととても素敵な景色が目に浮かびます。
ミモザの花言葉は「優雅」、「友情」だそうです。そしてミモザの花の色でも花言葉は違って、オレンジ色は「エレガント」、黄色は「秘密の恋」だそうです。
日本では、3月14日のホワイトデーは広く知られています。でもまだまだ「ミモザの日」は知られていないのではないかなあと思います。私だけかもしれませんが。今年はどうでしょう。一度ミモザの花を日ごろの感謝を込めて贈ってみては!
PCR検査って⁉
最近よく聞くPCR検査ですが、実際にどんな検査なのかを少しお話します。私も大学時代このPCRを使って潰瘍性大腸炎に関しての研究をしていました。
「潰瘍性大腸炎患者大腸上皮におけるサイトカインの遺伝子学的検討―とくにTumor Necrosis Factor(TNF)-α、Interferon(IFN)-γのm-RNA発現についてー」という研究をして論文にしました。もう1994年4月ですので、26年前のことです。この時にRT-PCRを用いて潰瘍性大腸炎の患者さんの大腸上皮のTNF-α、IFN-γ、IL-2、IL-6mRNAの発現を検討しました。結果は潰瘍性大腸炎の患者さんは、潰瘍性大腸炎の炎症の程度や病期分類に関わらず、TNF-αやIFN-γmRNAの発現が亢進していて、これらの炎症性サイトカインの直接的な、もしくは接着因子の誘導やリンパ球の活性化を介した間接的な組織障害が潰瘍性大腸炎をおこさせる誘因になっている可能性が考えられました。
このような研究をしていたのですが、やはり、根気のいるそして時間がかかる研究で、PCRもすぐに結果が出るものではなく、5時間程度を要する検査でした。
今、新型コロナウイルスの感染の拡大を受けて、PCR検査という言葉をよく耳にしたり見たりするようになりました。今回は少し難しいのですが、PCRの仕組みをお話しようと思います。
PCRは、Polymerase Chain Reaction(ポリメラーゼ連鎖反応)の頭文字をとったものです。極微量なDNAからそのDNAの特定の領域を数時間で100万倍に増幅する方法です。
サンプルの中に標的となるDNAが存在するかどうかを定性的に分析できます。例えば今回の新型コロナウイルスの場合は、患者さんから採取してきた検体、例えば鼻やのどのを綿棒で拭ってきたものの中に新型コロナウイルスのDNAが存在するかどうかを調べることができます。
簡単にPCRの反応をお話したいと思います。
DNAは二重らせん構造をしています。そしてDNAはデオキシリボースという糖とリン酸と塩基から構成されています。塩基はアデニン(A)グアニン(G)チミン(T)シトシン(C)の4種類あります。この塩基はAとT、GとCがそれぞれ水素結合して二重らせん構造を作っています。
まずDNAがどのように合成されていくかをお話します。
細胞が分裂する際に、DNAが複製されていくことによって情報が伝達されていきます。DNAの複製の際、まずはDNAヘリカーゼという酵素によって、DNAの二重らせん構造がとかれて一本鎖のDNAになります。次にプライマーゼという酵素が働き、プライマーとして働く短いRNAが合成されます。このプライマーによってDNAポリメラーゼという酵素によってDNAが合成されていきます。この際DNAが合成されるときは一本鎖になったDNAの塩基配列に従って、先ほどお話したようにAはTと、GはCと結合して全く同じ構造のDNAが合成されていきます。
この過程を合成的に行うのがPCRです。
DNAの二重らせん構造を一本鎖にして安定化させるのにPCRでは熱変性で一本鎖にして熱によって安定化させます。次の過程のプライマーゼによる短鎖RNAの合成の部分は人工的に合成したプライマーを使います。プライマーを目的の鋳型DNAに結合させていきます。最後の段階であるDNAの合成は熱に強い合成のポリメラーゼによって伸長反応でDNAが合成されていきます。
このようにPCRは熱を上げたり下げたりすることで、人工的に合成したプライマーや熱に強い合成されたポリメラーゼを使い、1個のDNAがこの1サイクルで2倍に増えていきます。これを何サイクル化することで2倍、4倍、8倍とn回サイクルを回すことで2のn乗倍に増幅させることができる方法です。
もう少し難しくなりますが、その過程を詳しくお話すると次のような3段階でDNAの合成が進められていきます。
PCRによるDNA合成の各サイクルは、熱変性(denaturation)、アニーリング(annealing)、伸長(extention)の3段階で進んでいきます。この一つのサイクルを何度か繰り返すことにより、目的とするDNA配列が高濃度で合成されます
第1段階
加熱(通常90℃以上)することによって、増幅したい目的とする2本鎖DNAが分かれて1本鎖になります。2本の鎖をつなぐ塩基間の水素結合力は弱いので、高温によって切断されていきます。でも、デオキシリボースとリン酸の間をつなぐ共有結合は強く、高温でも変化しません。このプロセスはサーマルサイクラーという機械で行われます。サーマルサイクラーは、PCRに必要な加熱と冷却を自動的に制御してくれる装置です。
第2段階
プライマーによって増幅したいDNAの配列の両端を決める役割を持っています。一般的に、プライマーは20~30塩基の長さからなる1本鎖の人工的に合成されたDNAです。アニーリング温度は、プライマーの長さや配列によって変わってきますが、通常40~65℃の間です。この温度条件下で、プライマーが増幅したいDNAの配列に特異的に結合します。このことをアン―リングといいます。
第3段階
プライマーをDNA配列に結合させた後、約72℃まで温度を上昇させます。この温度条件下で熱に強い人工的に合成された耐熱性ポリメラーゼによって、新たなDNA分子の合成が始まります。
このような段階を踏んで増幅したいDNAと同じ配列持ったDNAが2組合成されます。この過程をn回繰り返すことで、2のn乗に複製したいDNAが合成されるという仕組みです。
さて、最後に新型コロナウイルスの感染が広がる中で、このPCR検査について解りやすく説明したインタヴュー形式の記事がありました。その内容を少し引用して紹介しますね。
以下引用文
「検査の有用性を評価する指標に、「感度」「特異度」「的中率」があります。
感度とは、その検査が、陽性の人を正しく陽性と判定できる確率です。新型コロナウイルスによる感染症 (COVID-19)を引き起こすウイルスである「SARS-CoV-2」のPCR検査の感度は、30~50%や70%だという報告がありますが、いずれにしても100%ではありません。
感度は様々な条件にも左右されます。
例えば、新型コロナウイルス は、感染者のウイルス量がインフルエンザの100分の1~1000分の1と言われており、そもそも検出されにくいと考えられています。
また、のどから採取した検体より、鼻から採取した検体の方がウイルス量が多く、検出率が高くなることが考えられているのですが、この方法が必ずしも用いられるとは限りません。
というのは、鼻の穴に綿棒をいれると、くしゃみなどで飛沫にさらされるリスクが高いのでためらう医療者もいるのです。国内ではのどをぬぐった液が使われることが多いと言われており、鼻に比べて感度が下がることが考えられます。
特異度とは陰性の人を正しく陰性と判定する確率で、検査は感度、特異度はトレードオフの関係にあります。
「陽性的中率」というのは検査が仮に陽性だった場合に、どのくらいその結果が正しいか(=本当にCOVID-19にかかっているのか)を示す確率です。
風邪のような症状を訴えても、COVID-19にかかっている可能性が現在のようにとても低い(=集団の中での有病率が低い)状況で検査をすると、COVID-19にかかっていないのに検査結果が陽性と出る人の絶対数も多くなることになります。
すると、陽性という結果が出た人の中で、本当に感染している人の割合である陽性的中率もかなり下がります。よって、本当はCOVID-19ではないのに陽性の検査結果が出てくる可能性も高くなります。」
このような記事です。
新型コロナウイルスの感染拡大は深刻な問題です。でもPCR検査が万能な検査であるとというわけではありません。新型コロナウイルスに感染しても80%の方は軽傷で、一週間ほど風邪のような症状が続いて治っていきます。これからは陽性者を焙り出すのではなく、臨床症状をみて、肺炎へと移行して重症化の可能性のある患者さんに対してPCR検査を行っていくことが大切かなと思います。
女性ホルモンと便秘の関係
新型コロナウイルスの感染拡大が広がっています。
今日26日、首相官邸で開催された新型コロナウイルス対策本部で、スポーツなどの大規模イベントについて、今後2週間は中止や延期、規模縮小の対応をとるように要請が出ました。この2週間が感染拡大の山場ととらえているのでしょう。
国や地方自治体からは、正しい情報速やかに発信してもらい、またメディアもその情報を適切に、的確に私たちに知らせて欲しいと思います。その情報を基に、あまり恐れることなく、また甘く見ることなく適切な対応を私たちもしなければならないと思います。
そのような状況の中ですが、今日は少し便秘に関してお話したいと思います。特に女性の方の便秘について少し詳しくお話したいと思います。
女性ホルモンと便秘の関係。
女性の方が皆便秘になるわけではありません。でも男性と比べて女性特有の便秘の原因もあります。それは女性ホルモンによる原因です。
卵胞ホルモンと黄体ホルモン。
女性ホルモンには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類があります。
卵胞ホルモンの働き。
卵胞ホルモンは子宮にはたらき、受精卵が着床する子宮内膜を厚くする働きがあります。女性らしさを作るホルモンです。思春期から分泌量が多くなり、30歳代でピークに達します。そして更年期になると減少していきます。
黄体ホルモンの働き。
黄体ホルモンは子宮内膜を受精卵が着床しやすいように整え、妊娠の助けをします。体温を上昇させる働きもあります。妊娠した場合には、黄体ホルモンの分泌が続き、赤ちゃんがお母さんの子宮の中で育ちやすい環境を整えるために働きます。また、子宮内膜を体外に排出させるのを助ける働きもしています。
女性は、この二つのホルモンで体のリズムが作られていきます。
二つのホルモンで作られるリズム。
生理、卵胞期、排卵、そして黄体期の四つに分かれます。
生理
生理:妊娠しなかったときには、卵胞ホルモン、黄体ホルモンの両方のホルモンの分泌が低下します。そして子宮内膜が剥がれ、血液と共に体外に排出されていきます。
卵胞期
卵胞期:卵巣にある卵子のもとになる原始卵胞が成熟していきます。そして成熟した卵胞からは卵胞ホルモン(エストロゲン)が多く分泌されてきます。そして子宮内膜が暑くなっていく。そういった時期です。
排卵
排卵:成熟した成熟卵胞から卵子が排出されていきます。これが排卵です。
黄体期
黄体期:排卵後、卵胞は黄体に変化していきます。この黄体から黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されていきます。黄体ホルモンの作用で、子宮内膜は段々厚くなり、妊娠に適した状態になっていきます。
このようなリズムがあります。
女性ホルモンの役割やリズムが分かっていただけたと思います。
黄体ホルモンが便秘に関係する。
さて、そこで便秘と女性ホルモンの関係をお話したいと思います。
女性ホルモンのなかで黄体ホルモンが便秘と関わっています。
黄体ホルモンは大腸の蠕動運動を抑制する働きがあります。排卵が終り卵胞が黄体に変化することでこの時期から黄体ホルモンの分泌が増えていきます。そして排卵から整理までの期間この黄体ホルモンの分泌が高い状態になります。この時期に黄体ホルモンの影響で大腸の蠕動運動が悪くなり便秘になる可能性が高まっていきます。
また妊娠すると黄体ホルモンの分泌が多い状態が持続されています。妊娠中、お腹の赤ちゃんが大きくなって大腸などが圧迫されるという物理的要因もありますが、妊娠中、黄体ホルモンの分泌が高まっていることも便秘の要因になります。
こういった女性に関しては女性ホルモンが大腸の蠕動運動に関係し、その結果便秘に繋がることもあります。
女性ホルモンのリズムに合わせて緩下剤を内服。
女性の方はこの体のリズムと排便の状態との関連をみていただくといいと思います。生理前の黄体期に便が出にくいときは、この時期だけ緩下剤を内服してみる。それ以外の時期は内服しない。などずっと緩下剤を内服しなくてもすむなど、緩下剤の内服の仕方のヒントになると思います。
黄体ホルモンは体温の上昇にも影響を与えます。基礎体温が上がってきた時期が黄体ホルモンの分泌が増えてきた目安になります。その目安で黄体ホルモンの分泌が高まっている時期に緩下剤を内服するなど、工夫していけるのではないでしょうか。
「周術期の疼痛管理について」-第117回近畿肛門疾患懇談会を終えてーPart3
今回は、手術に関しての不安からくる痛みについてお話したいと思います。
患者さんはいろんな不安を抱いて手術を受けます。手術に関しては、麻酔の痛みはどんなんだろう?、麻酔をするのにはどのくらいの時間がかかるのだろう?麻酔をしたら手術は痛くないんだろうか?もし手術中痛みが出たらどうしよう。と麻酔に関しての不安。
手術に関しては、手術はどのくらいで終わるのだろうか?手術の後の痛みはどのくらいなんだろう?手術後どのくらい経ったら痛みがとれるんだろう?排便時の痛みはどのくらいか?耐えられる痛みなのか?どのくらい経ったら排便時の痛みは取れるんだろう?手術後出血するんだろうか?どのくらいの出血なら大丈夫なんだろうか?出血は何時になったら治まるんだろうか?また手術後また再発するのか?等々手術や麻酔に関しての不安があります。
また手術や麻酔だけでなく、入院してから手術までの段取りはどんなんだろう。入院中や退院してからの生活はどうなるんだろう?退院してから普通の生活が送れるのだろうか?仕事はいつから出来るのだろうか?などなど、手術までの段取りや退院してからの仕事などの生活に関しての不安など、その患者さんにとっていろんな不安を抱きながらの手術になります。そんな患者さんの不安を一つ一つ解消してあげることも痛みの緩和につながっていきます。
手術後の痛みを緩和するには、手術の前から始まります。入院してから手術までの段取りをしっかり話してあげることで、患者さんの頭の中にある程度の手術までのイメージが出来、心の準備ができます。また手術の前の診察の際に、麻酔の方法や麻酔にかかる時間。そして手術にかかる時間。また、術後の痛みや、その痛みをとる方法などをあらかじめ伝えておいてあげるのも術後の痛みの緩和に大切だと思います。
渡邉医院では局所麻酔での手術手術です。麻酔の方法は表面を全周麻酔をした後、括約筋に麻酔をして十分に肛門が広がるように麻酔をします。最初の表面一周と筋肉への一周はどうしても痛みます。筋肉には何周か麻酔をしていくのですが、麻酔をしたところに麻酔をしていくので途中から痛みはなくなります。痛みがなくなってからも麻酔を続け、最初から約5分程度で麻酔は終わります。このようなことを患者さんに術前にお話します。
また術後局所麻酔は1時間程度で切れてきますが、この時に肛門が締まってくることも痛みの原因に繋がります。術後極端に肛門が締まってこないように、局所麻酔後に肛門鏡などを使って十分なストレッチをすることで痛みを緩和することが出来ることをお話した後で、実際の手術を行います。
手術中は、今何をしているのか、後どのくらいで終わるのかなどを具体的な時間を患者さんに話をしながら、手術をすすめていきます。「もう少しですよ?」とお話するよりは、「後2分ぐらいです。」とか、「今内痔核の根部を糸で縛っています。その後肛門の中の傷を4針縫ったら終わりますよ。」とか、「内痔核は取れました。後は便が通っても治りやすい傷の形をしているか、出血が無いかを確認して終わりますよ。」と言った具合に、具体的に患者さんにお話したほうがいいと思います。
手術が終わったら、その後の経過や段取りをお話します。例えば「出血が無いのを確認してから手術を終えました。ただ術後、血がにじんでくることがあります。
まずは1時間したら看護師さんが傷からの出血が無いかを診に行きます。そして3時間たったら今度は私が傷の具合を診ます。3時間後に私が診た時に出血が無ければ麻酔をしなければならないような出血はしません。」など患者さんの不安である術後の出血について話します。また痛みに関しては、「看護師さんが1時間後に傷の具合を診に行ったときに、痛み止めの薬を持っていきます。痛みがあっても無くても飲んで下さい。」とお話します。
術後3時間後に私が傷を診るのですが、その時は出血のこと、痛みのこと、排便のことの三つのことをお話します。
出血に関しては内痔核では「出血は大丈夫です。術後3時間までにもう一度麻酔をして止めなければならない出血が起きているので、3時間たって傷を診るようにしています。今、出血が無ければ出血は大丈夫ですよ。」と。
また痛みに関しては、「局所麻酔の手術なので、麻酔はもって1時間。3時間たっているので完全に麻酔が切れて今の痛みです。」3時間後に消炎鎮痛剤の座薬を挿入するのですが、「痛み止めの座薬は痛みがあっても無くても座薬を入れます。消炎鎮痛剤なので、今ある痛みをとるだけでなく、傷の炎症や腫れを取ってくれます。飲む方の痛み止めも同じです。痛みがあっても無くても夕食後、寝る前、明日の朝と飲んで下さいね。」と。
また排便に関しては、「便がしたくなったら今日からしても大丈夫です。便が出てもいいように手術をしています。便がしたいのに我慢すると、傷の近くにいつも便があることになります。こちらの方が良くありません。怖いかもしれませんが、便がしたくなったら思いっきりしてください。でも慌てる必要はありません。食べたものが便になるまでゆっくりで3日間です。3日間の間に一度スッキリ出たらいいです。我慢することはありませんし、慌てることもありません。便がしたくなったらいつもの様に出して下さいね。」とお話しています。
術後1日目には、どのように手術をしたのか、そしてどのような過程で傷が治っていくのかをお話します。
患者さんが不安を抱く内容はだいたい共通しています。そしてその不安を感じる時期も傷の治りに沿って同じ時期に同じような不安を抱きます。
これは手術をして入院した患者さんにアンケートを取っていますが、この間ケートの結果を見るとどんなことに不安を感じるか、またその時期はいつごろかが良くわかります。そのアンケートをふまえて排便時の痛みが取れるまでの時期などをお話します。そして、患者さんが不安を感じる前に、不安を感じるであろうことを先手先手でお話していくことで患者さんの不安を取り除いてあげることが出来ます。そして不安を取り除くことで痛みを緩和していくことが出来ます。
「周術期の疼痛管理について」-第117回近畿肛門疾患懇談会を終えてーPart2
前回は、三つの術後の疼痛の要因としての一つ目の手術を施行した後の傷の痛みに関してお話しました。今回は二つ目の排便による痛みについてお話したいと思います。
排便の状態が悪いことは、術後だけでなく、肛門の病気の根本的な問題になります。排便時の怒責(力み)が強いことが特に内痔核の原因になり、内痔核の原因はこのことだけだと言ってもいいと思っています。それだけ、排便の状態は肛門の病気に関係してきます。
また、術後も具合よく便が出ることで痛みも楽にそして具合よく治っていくのだと思います。ですから肛門の手術をした後の排便の調整が大切になってきます。
さて、少し想像してみて下さい。もし自分が肛門の手術をしたとしましょう。やはり一番心配なのが排便だと思います。例えば、「排便時に痛みがあるんだろうなあ?」とか、「排便した時に出血したらどうしよう。」などと考えると、排便するのが怖くなるのが当然だと思います。その恐怖を乗り越えて便を出さなければなりません。このことは肛門の手術をした患者さんにとって一番の大きな壁だと思います。
いつも具合よく便が出ている人でも、やっぱり術後の状況に置かれた場合は同じだと思います。便が行きたくなってもどうしても出すのが怖い。我慢してしまう。こんなことから便秘になって、便が硬くなってしまいます。またこの硬くなった便を出すときにもさらに苦労があります。できることなら、術後もスッと便が出て欲しい。誰もがそう思うはずです。
ですから、排便の調整は術前から行っていかなければならないと思います。
渡邉医院では、術後当日から便が行きたくなったら思いっきり出してもいいですと患者さんにお話しています。術前から便秘の患者さんには緩下剤を内服してもらいます。また、もともと便秘に患者さんは手術で治すときが便秘を治すいいきっかけになります。
通常は便秘ではなく、具合よく出ている患者さんには術後3日間の間に1回はスッキリ便が出て欲しいとお話しています。それは、食べたものが消化され吸収され、便になるまで早くて12時間、ゆっくりで3日間です。ですから今日食べたものが3日後に便として出ることがあります。このことから3日間の間に1回はスッキリ便が出るようにしてもらっています。
術後1日目はどうしても麻酔の痛みや手術での痛みがあったこと、昼ご飯が抜きになること、また枕が違うことなど日常の環境とは全く違った環境に置かれます。やはり、この環境の変化も便秘になる原因になります。
1日目に排便がなく、2日目も出なかったり、出にくいときは緩下剤を内服してもらっています。そして3日目までに1回スッキリ便を出してもらっています。
緩下剤を内服して具合よく便が出るようでしたら、しばらく排便時の痛みがなくなるまで、または緩下剤で便が緩くなるまでは続けてもらっています。でも、術後痛みがあっても1回排便があると、「痛いけどこんなものか。」と思うだけでも便の調子が良くなってきます。また排便時の痛みがあっても一度便が出ると安心感が出るようです。「排便時の痛みはこんなものか。」、排便時に出血があっても、「この程度の出血は大丈夫なんだ。」という経験が排便の調子を良くしてくれます。
また、排便の状態は、内痔核があるときと、切除して脱出してくる内痔核がなくなった場合では排便の状態は大きく変わります。
脱出してくる内痔核がある場合は排便時に内痔核が脱出しながら肛門が「脱肛」して、便が出てきます。手術をして内痔核を切除すると内痔核が脱出することなく便が出てきます。このことでスッキリ便が出るという患者さんもいますが、反対に出にくくなるという患者さんもいます。
出にくくなったという患者さんの場合は、おそらく脱出する内痔核はなくなりますが、その代わり肛門管内に傷が出来ます。本来気持ちよく便が出るときは、肛門管内の肛門上皮が怒責することで、肛門の外に出る、すなわち「脱肛」という状態で気持ちよく便が出てきます。しかし、肛門上皮に傷ができるとこの肛門上皮が外に出る「脱肛」と言う状態が正常通りに動かなくなることが原因だと思います。
どちらかと言うと、ただ単に肛門が広がって出る。具合よく「脱肛」することなく押し出すような、絞り出すような感じで便が出るのではないかと思います。肛門上皮の傷が治り、柔らかく肛門が広がり、具合よく「脱肛」するようになることで、気持ちよくスッキリ便が出るようになるのだと思います。
そうすると、便が硬くなってしまうと、術後は正常な肛門ではないので、手術をした奥の直腸に便が詰まってしまうことがあります。直腸に便が詰まってしまうことでも痛みが出てしまいます。スッキリ便を出すことで痛みが取り除かれます。
時々便が直腸に詰まった患者さんがお尻が痛くて痛くてたまらない。座ってもいられないと受診される患者さんがいます。こういった場合は、直腸内に詰まった便をスッキリ出してあげることで痛みがなくなります。このように術後の痛みの中には、直腸に便が残ったままになる、場合によっては詰まってしまうことも術後肛門の痛みに繋がっていきます。
やはり、術後の排便の状態を良くすることは、術後の痛みの軽減に大事な要因になります。
術前から便秘の人は排便の調整を、そして通常は具合よく便が出ている人も、術後はどうしても便秘になる可能性があるので、排便の調整のために便が出にくいときは迷うことなく緩下剤をしっかり内服して便の調整をしていくことが大切です。
「周術期の疼痛管理について」-第117回近畿肛門疾患懇談会を終えてーPart1
今日は朝から雪がちらつく寒い一日でした。温かいかと思ったら一気に厳しい寒さ。体が付いていけません。皆さんも、お体に気を付けて下さいね。
どうしてもこの寒い季節、乾燥しているのでどんどん体の外に水分が出ていってしまいます。でも、寒いので水分を十分に摂るのが難しいです。寒い中、温かい飲み物を摂って、十分に水分補給してくださいね。
さて、先週の土曜日、2月15日に大阪で近畿肛門疾患懇談会が開催されました。主題は「周術期の管理(疼痛管理を主にクリニカルパスがあれば)」でした。
今回は全部で9演題が発表されました。ほとんどが内痔核に対して痔核根治術などを行った後の痛みの管理に関する演題でした。
術後の痛みの原因としては、まずは手術を施行した後の傷の痛み。そして排便による痛み。そして術後の不安から生まれる痛み。大きくこの三つが術後の痛みの要因になると思います。
これらの三つに関して、今回の近畿肛門疾患懇談会での話をふまえて私の考えをお話したいと思います。
一つ目の手術を施行した後の傷の痛みです。
術後の傷で痛みが出る場所はどこかを考えてみます。
内痔核は直腸の粘膜の部分にできます。痔核根治術を施行する場合は、以前にも手術方法をお話したことがあると思いますが、肛門の少し離れた部分から皮膚を剥離していきます。そして肛門管内の肛門上皮を剥離して直腸粘膜の内痔核の根部まで剥離して内痔核の根部にある動脈を結紮して切除します。この痔核根治術で痛みの感じる部分はどこかです。粘膜部分は痛は感じない部分です。ですから十分に剥離でき、筋肉などを巻き込まずに根部を結紮した場合は、その部分の痛みは無いはずです。
ですから内痔核を根部まで剥離する際は十分に筋層などから剥離してできるだけ粘膜と内痔核の本体である静脈瘤だけにして根部を結紮することで、その部分による痛みはないのではないかと考えます。どうしても剥離が不十分で、粘膜や静脈瘤以外の筋肉組織などを一塊として結紮してしまうと、その部分に痛みが出るのだと思います
また根部結紮をする組織が多ければ術後の晩期出血の原因に繋がります。このようにまずは十分に内痔核を剥離して根部結紮をすることが痛みが出ないようにする一番の方法だと思います。
肛門管内の肛門上皮にできる傷、そして肛門の外側にドレナージとしてできる傷、これはどうしても擦れると痛みが出ます。ただ、この肛門の外側から肛門管内の手術の操作で、術後に腫脹をきたすと痛みが出てしまいます。ですから術後腫脹が出ないように手術をする必要があります。
でも、これがなかなか難しいところがあります。
術直後は腫れていなくても術後1時間後、3時間後と時間が経つと創が腫れてくることがあります。その多くは外痔核成分の部分が腫れてくることが原因となるようです。ですから外痔核成分がある内痔核の手術をする場合は、外痔核成分が術後に腫れてこないように、この部分も十分に剥離切除する必要があると思います。
また肛門管内の傷の痛みに関係するのが肛門の緊張の程度です。すなわち内肛門括約筋の緊張が強い人が痛みを強く感じます。肛門の締まりが強い、内肛門括約筋の緊張が強い人はやはり痛みが強い傾向にあります。ですからこういった理由で、男性の若い人ほど、どうしても痛みを強く感じる傾向があります。
こういった場合は内肛門括約筋の緊張をとるために、局所麻酔後に十分にストレッチングをして、緊張をとってから手術を始めます。
また痛みがあると内肛門括約筋の緊張が強くなるので、術後は痛みがあっても無くても術直後と術後3時間後に消炎鎮痛剤の座薬を挿入しています。また内服での消炎鎮痛剤も痛みの有無にかかわらず内服してもらっています。
「先取鎮痛」という言葉があります。これは、痛みを感じてから痛みをとるよりは、痛みが出る前に先手を打って痛みを取り除く方法です。やはり、痔核根治術の場合もこの「先取鎮痛」が有効だと思います。
痛いのを我慢して治すよりは、痛みをしっかり取り除いていく、できるならば痛みがなく治す方が術後の傷の治りはいいです。どうしても痛みなどのストレスがあると、アドレナリンの分泌が高まります。アドレナリンの分泌が高まっている状態は傷の治りを抑制してしまいます。また痛みが原因で傷の局所の血流も悪くなります。昔は「痛いのを我慢したほうが早く治る。我慢しなさい。」と言っていましたが、痛みを我慢する方が治りは悪くなってしまいます。しっかりと痛みをとることが傷の治りを早くそして良くすることに繋がります。
今回は一気に三つの術後の疼痛の要因についてお話しようと思いましたが、少し長くなってしまいました。今回はこの一つで終わりにして、一つづつお話していこうと思います。
「アジフライ(ヨーグルトタルタル)のレシピを紹介します。
今日、診察が終って帰るとき、京都マラソンで北山通を走っている人が大勢いました。沿道に雨の中、大勢の方が応援に来られていました。もうそろそろ皆さんゴールされたかな?
私はなかなか長距離を走るのが苦手です。昨日も近畿肛門疾患懇談会に大阪に行くのに、ゆっくり歩いていたら電車に乗り遅れてしまうと思い、久しぶりに走り、階段を駆け上りました。電車には間に合ったのですが、電車に乗ると心臓がバコバコ。落ち着くまでしばらくかかりました。還暦をもうすぐ迎える年のせいか、いやいや運動不足のせいですね。
小学校、中学校、高校と、短距離は得意でしたが、とりあえず私は長距離が苦手。中学の頃は部活のとき、内御所を走ったのですが、いつも一番最後でした。この時以来長距離は走ったことがありません。
マラソンする人は凄いと思います。
京都マラソン走り終えた人たち、今日は美味しいものでもしっかり食べて明日に備えて下さいね。
今回のレシピは「アジフライ」です。すぐ頭に浮かぶのが「アジフライ定食」。からっと揚がったアジフライ。サクッと食べる。白ご飯が進みます。
今回のソースは「ヨーグルトタルタル」ですが、皆さんはアジフライに何をかけて食べますか?ウースターソース、あるいは醤油。またタルタルソースではなく単にマヨネーズ。どれもいいかなあと思います。私はウースターソースが多いかなあと思います。タルタルソースもピクルスが入っていたり、美味しいですよね。
今回紹介するタルタルソースはヨーグルトのタルタルです。マヨネーズが入っていないのでエネルギー減にもなると管理栄養士さんから。是非ためしてくださいね。
では「アジフライ(ヨーグルトタルタル)」のレシピを紹介しますね。
「アジフライ(ヨーグルトタルタル)」
1人分 約280kcal、たんぱく質 17g、食物繊維 0.5g
材料(2人分)
鯵(3枚卸) 2枚
★卵 1/2個
★小麦粉 大さじ2
★水 大さじ2位
パン粉 大さじ2
サラダ油
《タルタルソース》
ゆで卵(みじん) 1/2個
ヨーグルト 大さじ3
玉ねぎ(みじん) 大さじ2
ハーブソルト(塩胡椒)適宜
作り方
- ①魚に塩をして10分置き、水気を取る。
- ②★を混ぜる。
- ③②に①をつけ、パン粉をつける。170℃で3分ほど揚げる。
《タルタルソース》
①玉ねぎのみじん切りに少量の塩をして水気を切る。
②全ての材料を混ぜる。
管理栄養士さんから一言
ヨーグルトタルタル
腸内環境を整えるには、善玉菌を増やすことと菌にえさを与えることが必要です。善玉菌の入っているヨーグルトと菌のえさになるオリゴ糖を含む玉ねぎで効果が期待できます。マヨネーズが入っていないのでエネルギーダウンにもなります。
「菜の花とアサリのアーリオオーリオ」のレシピを紹介します。
3月のレシピは「春の和食材で洋食」をテーマにレシピを紹介しています。
今回は、「菜の花とアサリのアーリオオーリオ」のレシピを紹介します。と紹介しようと思いましたが、またまた私にとって初めての言葉、「アーリオオーリオ」。「アーリオオーリオ」って何だろうということでまたまた少し調べてみました。
イタリア語で「アーリオ」はニンニクのこと、そして「オーリオ」はオリーブオイルのことを指すそうです。ですから「アーリオオーリオ」はニンニクとオリーブオイルを使ったソースのことを指すそうです。
ニンニクとオリーブオイルを使った炒め物などを「アーリオオーリオ」と言われるそうです。
この「アーリオオーリオ」に唐辛子とスバゲッティを入れたものが「ペペロンチーノ」だそうです。
そうすると今回のレシピをスパゲッティに絡めるのも美味しいのではと思います。
菜の花も、菜の花のお浸しや菜の花のお漬物もありますね。菜の花を具にしたスパゲッティもありますね。菜の花を見るとやっぱり春を感じますね。
ではそろそろ「菜の花とアサリのアーリオオーリオ」のレシピを紹介しますね。
「菜の花とアサリのアーリオオーリオ」
1人分 約100kcal、たんぱく質 8g、食物繊維 5g
材料(2人分)
菜の花 1束
アサリ 1パック
にんにく 1かけ
鷹の爪 1本
オリーブオイル 大さじ1
塩胡椒
作り方
- ①菜の花を固めにゆでる。
3cmの長さに切り軸の太いほうから順番に入れ、つぼみがきれいな緑色になったらザルに上げる。(水にさらさない)
②フライパンにオリーブオイル・にんにくを入れ弱火にかけ香りを出す。
③アサリと鷹の爪を入れふたをして強めの中火でふたが開くまで炒める。
④菜の花をいれて合わせる。
⑤塩胡椒で味を整える。
管理栄養士さんから一言
菜の花
野菜の中でもたんぱく質・食物繊維が豊富で、βカロテン・ビタミンC・K・
葉酸などのビタミンや、カルシウム・リン・カリウムなどのミネラルも多く、
抗酸化作用・筋肉や骨・心肺機能などにも効果が期待できます。
「おからポテトサラダ」のレシピを紹介します。
今日は朝からしっかり雨が降っています。今日2月16日は京都マラソン。雨の中、そして新型コロナウイルスの感染の不安のなか、頑張って下さいね。
昨日は大阪で第117回近畿肛門疾患懇談会が開催され、出席してきました。
テーマは「周術期の管理」で、特に術後の疼痛管理に関して9題の演題と討論がありました。白熱した面白い懇談会でした。この時の内容や私の意見などはまた後日報告しますね。
今回は「おからポテトサラダ」のレシピを紹介します。以前にもポテトサラダのレシピを紹介してきました。今回はおからを使ったポテトサラダです。後で管理栄養士さんからの一言で紹介しますが、おからは腸内の環境を良くしてくれます。便秘などの排便障害もよくしてくれます。是非作ってみて下さいね。
さて、私は以前にもお話しましたが、ポテトサラダが大好きです。飲み屋さんに行ったときは必ずと言っていいほど、そのお店のポテトサラダを注文します。
お店お店でいろんなポテトサラダがあります。ホタテが入っていたり、ワサビを刻んだものが入っていたり、また、ポテトサラダの中に温泉卵が入っていたり、そのお店でいろんなアイデアでつくったポテトサラダが出てきます。とても楽しみです。また、ポテトサラダのコロッケなどいろいろレシピが広がっていきます。ポテトサラダをパンにはさんでポテトサラダサンドも美味しいですし、私としては、ご飯のおかずにもなります。
おからもいろんな具が入っていると美味しいですし、きっとおからのコロッケなんかも美味しいんじゃないかなあと思います。
そんな私の大好物のポテトサラダのレシピを紹介しますね。
「おからポテトサラダ」
1人分 約150kcal、たんぱく質 3g、食物繊維 3g
材料(2人分)
おからパウダー 6g
じゃがいも 1個
人参(いちょう切り) 3cm
きゃべつ(1口大)1枚
牛乳(又は水) 大さじ2
マヨネーズ 大さじ2
レモン汁
塩胡椒
フライドオニオン
作り方
- ①おからパウダーに牛乳を混ぜる。
- ②じゃがいもは軟らかくしつぶす
- ③人参、きゃべつはゆでる。
- ④①②③をマヨネーズであえ、レモン汁・塩胡椒で味を整える。
- ⑤盛り付けてフライドオニオンをトッピングする。
管理栄養士さんから一言
おから・おからパウダー
おからは食物繊維が豊富で、たんぱく質・ビタミンB1・E・Kも多く含み、
腸内環境を整え美肌効果もあるとされています。
おからパウダーはおからを乾燥微粒子化したもので常温保存でき独特のにおいや癖がないので、ヨーグルト・味噌汁・和え物・パスタ・アイスクリームにかけるだけでおいしく食物繊維がとれます。