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2018.02.07

「ドライカレー」のレシピを紹介します。

 今回は「ドライカレー」のレシピを紹介します。
 「ドライカレー」で思い出すのは、私が大学、そして大学の附属病院に勤務していたころのことです。
 私は、日本大学の医学部の出身です。大学は板橋区にあって、私は大学の近くの大山というところに住んでしました。
 大学に続く道に「Dino」というお店があって、そこのドライカレーがとても好きで時々食べにいっていました。皮ジャンをきて大型バイクに乗る。そんな感じのご夫婦がしているお店でした。
 一人暮らしをしているころ、カレーは作ったことがありましたが、ドライカレーは作ったことがありませんでした。
 刺激物は肛門に悪い。辛いものはお尻に悪いと思っている方がいらっしゃると思いますが、そんなことはありません。寒い時期も暑い時期も、チョット辛めのカレー、美味しいですよね。
 一度作ってみて下さい。

「ドライカレー」

材料(23人分)

合びき肉     120

玉ねぎ      1/2

茄子        1

ニンニク     1/2

オリーブ油    小さじ2 

塩、コショウ   少々

カレー粉  大さじ11.5

トマト缶    1/2

コンソメ(キューブ) 1

ウスターソース 大さじ1

ハチミツ    小さじ2

 パセリ      適量

作り方

①   玉ねぎ、茄子、ニンニクはみじん切りにする。

②   フライパンにオリーブ油、ニンニクを入れ、弱火で香りが立つまで

じっくりと加熱する。

③   ひき肉、玉ねぎ、茄子を炒め、しんなりとしたら塩、コショウ、

カレー粉を加えてさらに炒める。

④   ★の調味料を加えて汁気が無くなるまで煮詰める。

⑤   器に盛り、刻んだパセリを散らしたら出来上がり☆

サラダや焼き野菜を盛ると、ワンプレートランチにぴったりです♪

2018.02.07

ALTA療法施行に際しての痛みの検討(第66回日本大腸肛門病学会)

今回はALTA療法(ジオンによる四段階注射法による痔核硬化療法)を行った際に痛みを感じることがあります。
痔核硬化療法は痛みの感じない内痔核に硬化剤を注射する治療法です。ですから、痔核硬化療法を行う場合は、どんな硬化剤を使っても痛みを感じないことが原則です。ただ、ALTA療法を施行した際に痛みを感じることがあり、今回はこのALTA療法施行時の痛みに関して検討しました。
 その内容を紹介します。
 「ALTA療法施行時に際しての痛みの検討」に関して。
発表内容

 内痔核に対して、適応を見極めることでALTA療法でも根治的な治療が可能になりました。しかし、ALTA療法を施行する際に不適切な部位にALTAを投与すると、痛みを伴い、副作用を生じることがあります。痛みを伴わないように施行することが重要です。
 今回、ALTA療法の施行時及び、施行後の痛みに関して検討しました。
 平成186月から平成227月までにALTA療法を施行した687例、男性489例、女性198例、平均年齢56.6歳を対象としました。
 ALTA療法は、全例左側臥位で、1%塩酸プロカインによる局所麻酔下に施行しました。
 方法はALTA療法施行時、及び施行後の痛みに対して診察と問診による聞き取りと、患者アンケート調査での痛みをそれぞれ検討しました。
 診察問診では、痛みの程度を「痛くない」、「少し痛い」、「痛い」、「すごく痛い」の四段階で、 また患者アンケートでは「全く痛くない」を0%、「痛い」を100%としてA~D群の四段階に分けて検討しました。
 まず、診察問診による痛みですが、ALTA療法施行時の痛みは、「痛くない」が96.1%、で1時間後では56%、3時間後では74.8%でした。
 1時間後に消炎鎮痛剤の内服は44.5%、3時間後に消炎鎮痛剤の坐薬を使用したのは3.5%でした。翌日にも消炎鎮痛剤の坐薬を使用したのは0.4%でした。
 1時間後に何らかの痛みを認めたのは44%ありますが、この原因の一つには、局所麻酔がきれていく際の肛門の収縮も一因になるのではないかと思います。
 また、3時間後の痛みは、局所麻酔を施行する際に何回も穿刺するので、この痛みもあるのではないかと思います。
 消炎鎮痛剤の投与まで必要だった症例は3時間後で3.5%、翌日で0.4%でしたが、この原因としてはALTAが投与する際に一部が歯状線を越えて肛門側まで拡散したり、粘膜下層を超えて拡散した可能性もあると考えます。
 痛みに関するアンケートの結果です。アンケート回答数は366人、53.3%、男性262人、女性104人、平均年齢59.5歳でした。痛みの程度を0%から100%までを、A群からD群までの4段階に分けて検討しました。
 アンケートの結果ですが、ALTA療法施行中の痛みは、B群以上が60%、施行後の痛みもB群以上は52.1%でした。
 排便時の痛みもB群以上は23.2%ありました。ALTA療法施行後の排便時の痛みが消失した期間は2.3日でした。
 診察、問診による痛みと、患者アンケートでの痛みの程度をみてみると、ALTA療法施行時の痛みに関しては、診察、問診では「痛くない」が96.1%であるのに対して、アンケートではA群が40.0%とかなりの痛みに関する結果の乖離がみられます。
 ALTA施行後の痛みに関しても診察、問診では1時間後、3時間後で「痛くない」がそれぞれ56%、74.8%であるのに対して、アンケートではA群は47.9%と施行後の痛みにかんしてもそれぞれの間でかなりの乖離を認めます。
  この痛みの程度の乖離の要因はなんであるかはなかなか難しい問題だと思います。診察、問診での痛みは、実際は痛かったのに痛くないと患者側が答えているのか?またアンケートでの痛みの中には、ALTA療法を施行中、施行後の違和感なども含まれているのか今後の検討は必要と思います。会場の先生方のご意見がいただければと思います。
 ALTA療法を施行するにあたって極力副作用を出さないように施行していかなければなりません。特にALTAを局注する際の痛みに関しては注意していかなければなりません。
 医師や看護師の診察や問診での痛みと、実際に感じている患者の痛みには乖離がある事を十分に認識してALTA療法を施行し経過を診ていく必要があると考えます。

抄録も紹介します。

Goligher分類のⅢ度以上の内痔核に対しても、適応をしっかり見極めることで、硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸注射液(以下ALTA)による四段階注射法による痔核硬化療法(以下ALTA療法)でも根治的な治療が可能になった。
 ただ、ALTA療法を施行する際に副作用もあり、その対策が重要となる。特に痔核硬化療法を施行する際には、筋層にALTAを投与すると痛みを伴い、副作用を生じることがある。痛みを伴わないように施行することが重要となる。
 今回、我々は、ALTA療法施行時及び施行後の痛みに関して検討した。対象:H18年6月~H22年7月までにALTA療法を施行した687例、男性489例、女性198例、平均年齢56.6歳を対象とした。ALTA療法は左側臥で、全例1%塩酸プロカインによる局所麻酔下に四段階注射法を遵守して施行した。
 方法:ALTA療法施行時及び施行後の痛みに関して、診察及び問診による聞き取りと、患者アンケート調査での痛みをそれぞれ比較検討した。アンケート回答数は366人(53.3%)で、男性262人、女性104人、平均年齢59.5歳であった。診察・問診では「痛くない」、「少し痛い」、「痛い」、「すごく痛む」の四段階で検討し、アンケート調査では痛みの程度をA群~D群の4群に分けて検討した。また、消炎鎮痛剤の投与状況についても検討した。
 結果:診察・問診での痛みに関しては、ALTA施行時、1時間後、3時間後は「痛くない」96.1%、56.0%、74.8%「少し痛い」3.6%、26.2%、22.7%、「痛い」0.3%、17.5%、2.5%、「すごく痛む」0%、0.3%、0%であった。アンケートではALTA施行時、施行後の痛みはA群40.0%、47.9%、B群43.8%、34.0%、C群1.7%、6.4%、D群14.5%、11.7%であった。ALTA療法施行後1時間後に消炎鎮痛剤の内服は306例44.5%、3時間後に消炎鎮痛剤坐薬挿入24例3.5%、翌日坐薬使用は3例0.4%であった。
 まとめ:痔核硬化療法を施行する際、筋層まで投与することで、疼痛が生じ、直腸潰瘍等の合併症の原因となる。したがって、痛みを伴わずに痔核硬化療法を施行する必要がある。今回、ALTA施行時、施行後に診察・問診及びアンケートで何らかの痛みを認めた症例があり、ALTA療法は、四段階注射法を遵守し、経過を通じ常に疼痛に関しては十分注意することが重要である。

2018.02.07

裂肛及び便秘における男女差の検討(第67回日本大腸肛門病学会)

 今回は、裂肛と便秘について発表した内容を紹介します。
 裂肛(切れ痔)の原因は便秘や下痢などの排便の状態が悪いことが原因となります。特に便秘によって排便時のい肛門に傷がついて痛みが出る病気を裂肛(切れ痔)といいます。裂肛は転んで怪我をするのによく似ています。便の状態で肛門に傷がつき、痛みが出る。それを繰り返すことによってだんだん慢性の裂肛になっていきます。やはり裂肛の治療は、裂肛そのものを治すことも重要ですが、裂肛の原因となる排便の状態を良くすることが重要になります。
 今回はその裂肛と便秘について紹介します。

発表内容
 裂肛の原因の一つに便秘があります。そこで、当院における便秘症例と裂肛に関して、男女の差を比較検討しました。
 平成7年12月から平成24年4月までに受診した総患者数は25928人、男性13163人、女性12765人、平均年齢は51.9歳。そのうち、カルテに便秘症という診断名がついた患者は3196例、男性1093例、女性2103例、平均年齢56.9歳。裂肛は4823例、男性1919例、女性2904例、平均年齢43.1歳。裂肛手術症例は1480例、男性549例、女性1480例、平均年齢42.1歳で、これらを対象としました。
 方法は、対象をA群からI群まで10歳間隔に9群に分け、便秘症、裂肛症例、裂肛手術症例に関して男女の差を比較検討しました。
 患者総数に関しては、男性対女性は1:1と差は認めず、さらに各群とも男女差は認めませんでした。  便秘症例では、男性対女性は1対1.9と女性は男性のほぼ2倍でした。また、男性では年齢とともに増加しH群でピークであったのに対して、女性では、二峰性となり、C、D群20代30代でまず最初のピークを認め、それ以降は男性と同様に年齢とともに増加し、H群で二つ目のピークを認めました。
 裂肛症例では男性対女性は1対1.5と女性に多く認めました。男女ともほぼ同じ傾向を認め、男性ではD群、30歳代にピークを認め、女性ではC群、20歳代にピークを認めました。
 裂肛手術症例では男性対女性は1対2.7と女性に多く認めました。裂肛症例と同様にC群、20歳代にピークがあり、年齢とともに漸減しました。男性では、E群40歳代にピークを認め、年齢と共に漸減しました。
 裂肛症例と手術症例を比較すると、女性では裂肛症例と手術症例のピークは一致して20歳代にピークがあるのに対して、男性では手術症例がE群40歳代とピークがややずれる傾向を認めました。
 便秘症例と裂肛症例及び手術症例を比較してみると、女性ではC、D群で便秘症例、裂肛症例、手術症例が一致するものの、それ以外では、男女とも年齢とともに便秘症例が増加するものの、裂肛症例、手術症例と一致しませんでした。
 まとめです。
 便秘に関しては、女性のC群、D群を除くと男女とも年齢とともに便秘症例は増加しました。このことは、加齢とともに腸管の蠕動運動の低下や、食事の摂取量、運動量の減少など、男女ともに共通した原因によるものと思われ、女性のC群、D群での便秘症のピークを認めるのは、女性特有の原因だと考えます。黄体ホルモンなどによる原因や、出産、子育てなどの社会的な影響もあると考えます。
 また便秘と裂肛の関係をみると、女性のC群、D群を除いて、年齢とともに便秘症例は増加していくのに対して、裂肛症例、手術症例は増加せず一致しません。このことは、裂肛の原因を考えるうえで、便秘だけでなく内肛門括約筋の緊張の強さなどの要因も含めて考えていく必要があると考えます。

 抄録も紹介します。

 抄録
 当院における便秘と裂肛に関して、男女の差を比較検討した。
 【対象】平成712月から平成244月までに当院を受診した患者数は25928人(男性13163人、女性12765人、平均年齢51.9歳)で、カルテに便秘症という診断名が付いた患者は3196人(男性1093人、女性2103人、平均年齢56.9歳)、裂肛は4823人(男性1919人、女性2904人、平均年齢43.1歳)、裂肛手術は1480人(男性549人、女性1480人、平均年齢42.1歳)で、これらを対象とした。  【方法】対象を10歳以下(A群)、1120歳以下(B群)、2130歳以下(C群)、3140歳以下(D群)、4150歳以下(E群)、5160歳以下(F群)、6170歳以下(G群)、7180歳以下(H群)、81歳以上(I群)の9群に分け男女の差を便秘、裂肛、裂肛手術に関して比較検討した。【結果】患者総数には男女差は認めなかった。便秘では、男性では年齢と共に人数は増加し、H群でピークになった。女性は二峰性で、C群、D群で一端ピークを認め、E群以降、男性と同様に年齢と共に増加し、H群でピークとなった。裂肛では男女ともほぼ同じ傾向を認め、男性ではD群に、女性ではC群にピークを認めた。裂肛手術では女性では裂肛同様にC群でピークを認め、年齢と共に減少した。男性では裂肛のピークとはややずれ、E群にピークを認め、年齢と共に減少した。だた、減少の程度は、男性で緩徐であった。
 【まとめ】便秘に関しては、女性のC群、D群を除くと、男女とも年齢と共に増加した。このことは、加齢とともに腸管の善導運動の低下や、食事の摂取量、運動量の減少など男女ともに共通した原因があると思われる。また女性のC群、D群の便秘は、女性特有でやはり黄体ホルモンによる腸管運動の抑制などが関与していると思われる。便秘と裂肛の関係をみると、年齢と共に便秘は増加する傾向にあるが、これに一致して裂肛が増えていない。このことは、年齢とともに便秘が増えるのに反して、内肛門括約筋の緊張が低下していくことにもあると思われる。やはり、裂肛の原因を考える際に便秘だけでなく、内肛門括約筋の緊張の強さなど様々な要因を合わせて考え検討する必要がある。

2018.02.04

ジオンによる痔核硬化療法(ALTA療法)について紹介します。

 これまで、内痔核に対して痔核根治術をしなければ治らなかった内痔核もジオンという痔核硬化剤での痔核硬化療法(ALTA療法)で痛みなく治すことが出来ます。全ての内痔核を治すことはできませんが、ALTA療法で治すことが出来れば、傷もできず、痛みなく治すことが出来ます。
 痔核硬化療法を行いう際に使う痔核硬化剤には2種類あります。
 痔核硬化療法に使用する痔核硬化剤には前回紹介した、パオスクレ―といってアーモンドのオイルの中に5%の割合でフェノールが入っている痔核硬化剤と、今回紹介するジオンといって硫酸アルミニウムの水溶液の中にタンニン酸が入っている痔核硬化剤の2種類が今、健康保険での保険適応の治療薬になっています。
 痔核硬化療法は内痔核の治療薬です。渡邉医院では、内痔核の程度によってそれぞれの痔核硬化剤を使い分けています。
 内痔核はその程度で4段階に分類されます。
 第1度の内痔核は排便時に出血したり、違和感がありますが、内痔核が肛門の外に出てくる脱出という症状がないもの。
 第2度の内痔核は排便の出血だけでなく、排便時に内痔核が肛門の外に出てくる脱出という症状が出てきます。ただ、直ぐに自然に戻る程度の内痔核です。
 第3度の内痔核は排便時に出血し、脱出もしてきます。しかも自然に戻らないので、指で押し込む程度の内痔核です。
 第4度の内痔核は、常に肛門の外に内痔核が脱出し、戻すことが出来ない程度の内痔核です。
 渡邉医院では、第1度、第2度までの内痔核に対しては、パオスクレ―による痔核硬化療法を、第3度の内痔核に対してはジオンによる痔核硬化療法を基本的な治療方針にしています。
 パオスクレ―は特に出血を抑えるのに有効で、ジオンは脱出する内痔核の治療に有効です。
 さて、今回はジオンによる痔核硬化療法について紹介します。
 ジオンという痔核硬化剤で、四段階注射法という方法で痔核硬化療法、注射での治療方法をALTA療法といいます。
 ALTAは、ジオンの有効成分である「硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸」の英名ALuminum potassium sulfate hydrateTannic Acidの頭文字をとってALTAと略しています。
 四段階注射法と呼ぶのは、1カ所の内痔核に対して、四段階に分けて4か所注射していくので、四段階注射法といいます。しっかりと四カ所にジオンを注射していくことがALTA療法では重要です。ですから3箇所内痔核がある場合は全部で12ヶ所注射して治していきます。注射する部位は粘膜や粘膜下層に注射します。この部分は痛みの感じない部分なので、注射しても痛みはありません。したがって、もし痔核硬化療法をしている際に、痛みが出た場合は、注射の針先が少し深く粘膜下層を超えて筋肉の層まで針が刺さって注射をした場合か、肛門の皮膚の部分、肛門上皮に注射した場合です。この痛みの感じる部分に注射してはいけないので、ALTA療法を受けている時に、痛みを感じたらすぐに「痛い」ということが大切です。
 さて、ジオンによるALTA療法の一番の特徴は、傷ができないことです。このことがジオンの最大の売りだと思います。この一番の利点を最大限に生かして治療することが大切だと思います。
 最近、手術とALTA療法の併用療法が行われています。併用療法を行う場合は、内外痔核といって、肛門の出口から23㎝奥の粘膜の部分に内痔核ができますが、この部分が腫れるだけでなく、この23㎝の皮膚の部分を肛門上皮と言いますが、この肛門上皮の部分が腫れてくるのを外痔核といいます。この内痔核と外痔核が共に腫れているのを内外痔核といいます。ALTA療法は内痔核には有効ですが、外痔核には効き目が悪いです。どうしても外痔核部分の腫れが強い場合は、この部分がしっかり治らない場合があります。ALTA療法と手術の併用はこの外痔核部分を手術で切除して内痔核部分をALTA療法をするという方法です。
 ただ、外痔核部分の腫れがある程度あっても、内痔核部分の腫れが大きいものなど、内外痔核に対してもALTA療法だけで十分に治ることが多いと思います。したがって、内痔核の性状をしっかり観察して、ALTA療法が有効かどうかを的確に判断する必要があります。
 また手術との併用ですが、外痔核部分を切除するとやはり、排便に痛みや出血があります。そうすると、ALTA療法の一番の売りである、傷が出来ずに痛みがないといった特徴を生かすことができません。また外痔核部分を切除するのと、内痔核まで手術するのでは手術手技的にもあまり差はありません。
 やはりジオンによるALTA療法で治せる内痔核はALTA療法で、外痔核部分の腫れが強く、この部分の切除がどうしても必要と判断した場合は、しっかりと痔核根治術で切除することが大切ではないかと思います。
 ジオンによる痔核硬化療法は、全ての内痔核に対応できる、オールマイティの治療方法ではありません。ジオンで治る内痔核には条件があります。内痔核の性状をしっかり観察して、ALTA療法が有効であるかどうかをしっかり見極めることが必要です。
 ジオンによるALTA療法は傷が出来ず、痛みがなくとても楽な治療方法です。でも適応を間違えると、治らないばかりか、副作用などがでてしまうこともあります。内痔核の性状によっては、痔核根治術による手術が必要な内痔核もあります。今悩んでいる内痔核をしっかり治すということを考えると、自分の内痔核がどんな内痔核なのかをしっかり診断してもらって、最良の治療方法を決める必要があります。

2018.02.04

「しっとりアップルケーキ」のレシピを紹介します。

 今回もスウイーツを紹介します。
リンゴはとても好きな果物の一つです。私は長野県の松本生まれです。毎年リンゴの季節には松本から美味しいリンゴを送っていただいています。蜜がたっぷりで、パリッとした食感。とても美味しいです。
 リンゴを使ったスウイーツも好きで、アップルパイは好物です。
 肛門科的にはリンゴも便秘にいいのですが、リンゴの皮の部分に便の具合を良くする成分があるので、便の調整を考えると、皮ごと食べるのがいいのですが・・・やっぱりリンゴは皮を剥いて食べた方が美味しいですよね。でもリンゴを食べることで水分も摂れますし、食物繊維もとれます。
 今回は「しっとりアップルケーキ」のレシピを紹介します。

 「しっとりアップルケーキ」 

材料  1台分 1011kcal

ホットケーキミックス 150g
プレーンヨーグルト  100g
卵        1
砂糖      大さじ3
りんご    1個
砂糖     大さじ3
バター    10
アプリコットジャム   大さじ2

 作り方
 ◎
下準備 オーブンを190℃に予熱する。型にクッキングシートを敷く。
① リンゴは1/4を皮付きのまま薄切りに、残りの3/4は皮を剥いて5mm程の角切りにする。
  鍋に角切りのりんご、砂糖、バターを入れ、弱火~中火で水分がなくなるまで加熱し、
  冷ましておく。
② ボウルにヨーグルト、卵、砂糖を入れてよく混ぜる。ホットケーキミックスを加えて
  ダマが無くなるまで混ぜる。
③ ②に角切りりんごを加えて混ぜ、型に入れる。表面に薄切りりんごを並べ、
  ハケでアプリコットをぬる。
190℃のオーブンで25~30分焼く。竹串を刺し、何もついてこなければ焼き上がり。
※表面が焦げそうな場合は、途中でアルミホイルをかぶせて焼いてください。

一度作って食べてみて下さいね。

 

 

2018.02.04

肛門周囲膿瘍切開排膿術後の経過についての検討(第68回日本大腸肛門病学会)

 今回は、肛門腺に感染をおこすことによって、炎症をおこし、化膿して痛みが強い肛門周囲膿瘍に対して切開排膿を行った後の経過について検討した報告を紹介します。
 肛門周囲膿瘍に対して切開排膿を行った後、必ず痔瘻になって、痔瘻根治術を行わなければならないと思っている方がいます。でも、今回の検討では、肛門周囲膿瘍に対して切開排膿術を行った後、約70%の患者さんはその後何の症状もなく経過することがわかりました。このことからも、切開して排膿した後、切開部分(二次口)から排膿が持続したり、繰り返す痛みや腫脹を繰り返す患者さんなどに痔瘻根治術を施行するなど適応をしっかり絞ることが必要だと考えます。
  まずは発表原稿、そしてその後に抄録を紹介します。
「発表内容」
 肛門周囲膿瘍に対して切開排膿術を施行した後、再度の腫脹や痛み、そして排膿などの症状がなく経過し、再度の切開排膿術や痔瘻根治術を施行しなくてもすむ症例も少なくない。切開排膿術を施行した患者が久しぶりに肛門の症状で受診した際に、全く痔瘻の症状がないことを経験する。今回、当院で切開排膿術を施行した肛門周囲膿瘍のその後の経過について検討したので報告する。
 対象は、平成14年1月から平成24年12月までに肛門周囲膿瘍に対して切開排膿術を施行した526例を対象とした。
 検討項目は、①男女差、②切開排膿術施行後の外科的治療の有無、③2回目以降の外科的治療を施行するまでの期間の3項目について検討した。
 男女差は562例中、男性502例、89.3%、女性60例、10.7%と肛門周囲膿瘍は男性に多く男性:女性は約9:1であった。平均年齢は男性43.0歳、女性42.6歳と男女間に年齢による差は認めなかった。  
 切開排膿術施行後の外科的治療の有無に関しては、再度切開排膿術を施行した症例は、男性では40例、8.0%、女性では4例、6.7%。3回以上切開排膿術を施行した症例は、男性では10例、2.0%、女性では1例、1.7%痔瘻根治術を施行した症例は、男性では150例、29.9%、女性では19例、31.7%であった。
 いずれも男女差は認めなかった。また痔瘻根治術まで施行した症例は男女とも約30%であり、7割の患者が痔瘻根治術まで施行しなかったことになる。
 切開排膿術施行後、2回目以降の外科的治療を施行するまでの期間は、痔瘻根治術を施行するまでの期間は150.5±255.3日、再度切開排膿術を施行するまでの期間は621.1±574.7日と、痔瘻根治術を施行する症例よりも、再度切開排膿術を施行するまでの期間が長い傾向にあった。
 また、痔瘻根治術を施行した症例は切開排膿後6ヶ月以内に約80%が施行されているのに対して、再度切開排膿術を施行した症例は6ヶ月までには19.1%であり、22ヶ月以降が最も多かった。
 まとめです。
 肛門周囲膿瘍に対して切開排膿術を施行した後も、必ずしも痔瘻根治術を施行することはないのではないかと考えます。痔瘻根治術を施行することで、どうしても括約筋への損傷が少なからず生じます。究極の括約筋温存は痔瘻根治術を施行しないことだと思います。今回の結果で、肛門周囲膿瘍に対して切開排膿術を施行した後、痔瘻根治術まで施行した症例は約30%で、約7割の症例は痔瘻根治術までには至りませんでした。このことを考えると、切開排膿術後も排膿が持続したり、繰り返す痛みや腫脹を繰り返す症例などに痔瘻根治術を施行する適応を絞ることも必要だと考えます。

抄録も紹介します。
「抄録}

 肛門周囲膿瘍に対して切開排膿術を行った後、痛みや腫脹、排膿などの症状もなく経過していく症例も少なくない。
 今回、当院で切開排膿を施行した肛門周囲膿瘍のその後の経過について検討した。
【対象】H14年1月からH12年12月までに切開排膿術を施行した肛門周囲膿瘍562例(男性502例、平均年齢43.0歳、女性60例、平均年齢42.6歳)を対象とした。
【方法】切開排膿術を施行した肛門周囲膿瘍について、男女差、切開排膿術施行後の外科的治療法の有無、また2回目以降の外科的治療を施行するまでの期間について検討した。
【結果】肛門周囲膿瘍は男性502例(89.3%)、女性60例(10.7%)と男性に多く、平均年齢は男性43.0歳、女性42.6歳と差は認めなかった。
 切開排膿術を施行後、痔瘻根治術を行った症例は、男性150例(30%)、女性19例(32%)、再度切開排膿術を施行した症例は、男性40例(8.0%)、女性4例(6.7%)、3回以上切開排膿術を施行した症例は男性10例(2.0%)、女性(1.7%)といずれも男女差は認めなかった。
 肛門周囲膿瘍に対して切開排膿術を施行後、痔瘻根治術を施行するまでの期間は平均150.5日であるのに対して、再度切開排膿術を施行するまでの期間は621.1日と、切開排膿術を施行するまでの期間の方が長い傾向があった。
【まとめ】肛門周囲膿瘍は男性に多く認めたが、年齢には男女差を認めなかった。
 肛門周囲膿瘍に対して切開排膿術を施行した後、二期的に外科的治療を行った症例は男女とも30%であり、他院での治療を受けている場合もあると思うが70%の症例が1回の切開排膿術でその後の外科的治療を受けずに経過している。
 また、切開排膿術後、再度切開排膿術を施行している症例は男性で8.0%、女性で6.7%であり、施行までの期間は平均621.1日であることから、肛門周囲膿瘍に対して切開排膿術を行ったからと言って必ずしも痔瘻根治術を施行することはなく、繰り返す排膿や痛み、腫脹など何らかの症状がある場合など、適応をしぼることも必要だと考える。

2018.02.04

生食付ALTAを用いてALTA療法を施行した局所麻酔薬アレルギー患者の1例(第69回日本大腸肛門病学会)

 新しい渡邉医院のページに「学会・論文」というカテゴリーがあります。そこにこれまで学会で発表した内容や論文を順次紹介しています。
 今回は、局所麻酔薬にアレルギーがある患者さんに対して、第3度の内痔核の治療を局所麻酔をすることなく、生食付ジオンを用いて四段階注射法での痔核硬化療法を行った内容を紹介します。
 局所麻酔薬アレルギーの患者さんに対してQOLを改善するために外科的な治療を行わなければならないことがあります。局所麻酔をせずに生食付ジオンで治療をすることができることを紹介します。
 ジオンには無痛化剤付ジオンと生食付ジオンの二つがあります。無痛化剤付ジオンはキシロカインという局所麻酔薬が入っているのに対して、生食付ジオンは局所麻酔薬は入っていません。今回はこの生食付ジオンを使っての治療です。
 発表原稿がわかりやすいので、最初に発表原稿を、その後に抄録を紹介します。

 局所麻酔薬アレルギーの発生頻度はまれで、薬剤による副作用のうち約0.6%とされています。現在、使用されている局所麻酔薬はリドカインなどのアミド型が主流となり、プロカインなどのエステル型に比べアレルギーの発生頻度は低下しているとされています。局所麻酔アレルギーのある患者が来院した場合、しかも、観血的な治療が必要とした場合、患者のQOLを高めるために何らかの方法で治療しなければなりません。
 さて、今回、局所麻酔アレルギーのある患者に対して、無麻酔下に生食付硫酸アルミニウムタンニン酸水溶液を用いて四段階注射法を施行した1例を報告します。
 症例は64歳女性。身長148cm、体重54kg。主訴は排便時の内痔核の脱出と出血です。既往歴は特記することはなく、他院にて局所麻酔薬(ジブカイン、ブビバカイン、リドカイン、プロカイン)に対してのアレルギーを指摘されています。
 入院時の肛門所見は、肛門の3時7時11時の方向にGoligher分類のⅢ度の内痔核を認めました。
 ALTA療法は無麻酔下に筒型肛門鏡を用いて四段階注射法を遵守して痔核硬化療法を施行しました。体位は当院では左側臥位で行っています。
 ALTA療法はヒルシュマン型肛門鏡を用いて施行しました。
 初回ALTA療法を施行した際の内痔核の部位とALTAの投与量は図に示すように、それぞれの内痔核に対して3カ所とも13mlのALTAを局注し、総量は38mlでした。投与時間は13分でした。
 ALTA療法施行時の副作用として血圧低下と除脈を認めましたが、いずれも昇圧剤等の投与をすることなく保存的に軽快しました。その他の副作用は経過を通じて認めませんでした。またALTA療法施行時及び施行後の痛みは認めませんでした。
 血圧及び脈拍の変動は、ALTA療法施行直後から血圧低下及び徐脈が発現し、終了後から回復傾向となり、施行後1時間後には軽快しました。
 初回施行から約6か月後に再発を認め、再度ALTA療法施行しました。ALTA投与量は、3カ所とも12ml、総量36mlのALTAを局注しました。投与時間も初回と変わらず13分でした。再度施行した際は、初回投与時と異なり、血圧低下や除脈等の副作用は認めませんでした。その後約1年、現在まで再発は認めていません。
 まとめです。
 Goligher分類の第Ⅲ度以上の内痔核に対して根治的治療を行うには観血的治療が必要になります。局所麻酔アレルギーの患者に対してもQOLを高めるためには観血的治療が必要です。本来は局所麻酔下では無痛化剤付ALTAをそれ以外の麻酔の場合は生食液付ALTAを用いることが原則です。
 局所麻酔アレルギーのある患者に対しても四段階注射法 を厳守することで、無麻酔下に生食液付ALTAでも治療が可能 であり、局所麻酔アレルギーの患者のQOLを高めるため、 Goligher分類の第Ⅲ度以上の内痔核治療の一つの方法となると考えます。
 また、2回目のALTA療法施行時において、ALTAの投与量、投与時間は初回と同様でしたが、血圧低下や除脈は起きず、これらの副作用に心因性の影響も係る可能性が示唆されました。

抄録も紹介しておきます。
抄録
【はじめに】局所麻酔アレルギーのある患者に対して無麻酔下で、生食液付硫酸アルミニウムタンニン酸水溶液(以下ALTA)を用いて四段階注射法(以下ALTA療法)で治療した一例を報告する。【症例】症例は64歳女性、体重54kg、身長148cm。排便時の内痔核の脱出と出血を主訴に当院を受診。他院にてジブカイン、ブビバカイン、リドカイン、プロカインに対しての局所麻酔アレルギーと診断されている。血液一般検査では異常所見は認めなかった。【治療】無麻酔で生食液付ALTAを用いてALTA療法を行うことについて十分にインフォームドコンセントを行い治療にあたった。血管確保後3カ所の内痔核に対して総量38ml3時と11時の内痔核に対して第1段階3ml、第2段階4ml、第3段階2ml、第4段階4ml、総量13ml7時の内痔核は3ml3ml2ml4ml、総量12ml)を局注した。投与時間は13分であった。ALTA療法施行時の痛みはなく、施行中に一時血圧低下や除脈を認めたが、保存的に軽快した。術後も痛みは認めなかった。術後約6か月後に再発を認め、再度ALTA療法を施行した。その際ALTA投与量(36ml)、投与時間(13分)に差を認めなかったが、血圧低下や徐脈は認めなかった。再投与後6か月経過するも排便時の出血や内痔核の脱出は認めていない。【まとめ】Goligher分類の第Ⅲ度以上の内痔核に対して根治的治療を行うには観血的治療が必要になる。局所麻酔アレルギーの患者に対してもQOLを高めるためには観血的治療が必要である。今回、無麻酔下で生食液付ALTAを用いることで治療することができた。本来は局所麻酔下では無痛化剤付ALTAをそれ以外の麻酔の場合は生食液付ALTAを用いることが原則であるが、今回のように局所麻酔アレルギーのある患者に対しても四段階注射法を厳守することで、無麻酔下に生食液付ALTAでも治療が可能であり、患者のQOLを高めることができ、局所麻酔アレルギーの患者の治療の一つの方法となると考える。また、2回目のALTA療法施行時はALTAの投与量、投与時間に初回と同様であったが、血圧低下や除脈は起きず、これらの副作用に心因性の影響も係る可能性が示唆された。

2018.02.01

血栓性外痔核8915例の検討(第70回日本大腸肛門病学会)

今回は、血栓性外痔核に関して第70回日本大腸肛門病学会で発表した内容を紹介します。
演題名は「血栓性外痔核8915例の検討」です。

血栓性外痔核は痛みの伴う肛門の疾患です。でも多くの症例では、手術せず保存的治療で治っていく疾患です。極端なことを言えば、何もしなくても必ず治っていく疾患です。渡邉医院でも血栓性外痔核で手術を施行した症例は血栓性外痔核全体の10%程度です。
では、発表内容を紹介します。

「血栓性外痔核8915例の検討」

 2014年版の肛門疾患診療ガイドラインには、「血栓性外痔核の治療の基本は保存的治療であるが、血栓が大きい場合、疼痛が強い場合、出血が続く場合には急性期の外科的切除を考慮する。」とあるように、当院でも血栓性外痔核の治療は外用薬による保存的治療を基本としています。今回これまで経験した血栓性外痔核に関して検討しました。

 対象は平成8年2月から平成27年3月までに経験した血栓性外痔核8915例とし、性差、年齢別症例数、そして手術症例に関して、発生部位について検討しました。

 当院での血栓性外痔核の治療方針ですが、まずは外用薬による保存的治療を基本としています。使用する外用薬は、アミノ安息香酸エチル軟膏とジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)坐薬で、坐薬は基本が50mgを使用し、1日1回もしくは2回使用しています。

 外科的切除を行う場合の目安は、血栓性外痔核の大きさが拇指頭大以上であるか、痛みが強い場合としていますが、痛みを早期にとらなければならない患者側の要因がある場合、例えば、痛みがあり仕事に集中できない、とてもきになり、早く取り除きたいなども考慮に入れています。

 この様な治療方針の下で、血栓性外痔核総数8915例中、保存的治療が8037例90.2%、手術治療は878例9.8%と手術に至る症例は全体の約10%でした。

 男女差ですが、血栓性外痔核全例では男性4795例、53.8%で平均年齢は43.5歳。女性は4120例、46.2%、平均年齢45.3歳。

 手術症例では、男性443例、50.5%、平均年齢39.2歳、女性では435例、49.5%、平均年齢42.9歳と、男性がやや若い傾向がありました。

 血栓性外痔核総数での年齢別発生頻度ですが、男女とも30歳代にピークを認めます。

 手術症例での年齢別頻度ですが、さきほどと同様に男女とも40歳代にピークを認めますが、男性では30歳未満40歳未満であり、女性では40歳未満50歳未満と男女間で少しづれがあるようにもみえます。

 手術症例での発生部位ですが、男性では内痔核の好発部位である3時7時に多く認め、右側と前方には少ない傾向にありました。
 内痔核好発部位での合計は408例83.1%であるのに対して6時と12時は5例、1.1%でした。

 これに対して女性では、男性と同様に右側には少ない傾向にありましたが、11時も含め、男性と比べ前方にやや多い傾向がありました。3時7時11時の合計は361例75.5%。6時と12時の合計は33例、7.0%と女性では男性と比較して裂肛の好発部位に多い傾向がありました。

まとめです。

 血栓性外痔核の発生には男女差は認めませんでした。また男女とも30歳代に発生のピークを認めました。手術症例でも同様の傾向でした。
 発生部位は男女とも右側の発生が少なく、男女とも内痔核発生部位に多くみとめ、女性では裂肛の好発部位の発生が男性より多い傾向にありました。

2018.02.01

「ヨーグルトのレアチーズケーキ風」のレシピを紹介します。

今日から2月になりました。今日は少し天気も悪く、まだまだ寒い日が続きそうですね。
今回は、デザートのレシピを紹介します。
私は結構甘いものが好きです。時々ケーキが食べたくなります。またチョコレートは特に好きで、疲れた時など食べたりします。一つだけにしようと思っても、ついつい何個か食べてしまいます。
さて、今日は「ヨーグルトのレアチーズケーキ風」を紹介します。

「ヨーグルトのレアチーズケーキ風」

材料(4人分)1人分:335kcal

ヨーグルト(無糖)  450

砂糖         60

生クリーム      200ml

粉ゼラチン     5

 水         大さじ3

イチゴジャム     適宜

イチゴ        4

作り方

①   クッキングペーパーを敷いたザルにヨーグルトを入れ、冷蔵庫で一晩水切りする。
②   粉ゼラチンは分量の水でふやかしておく。
③   鍋に生クリームと砂糖を入れて加熱する。沸騰直前で火を止め、②を加えて泡だて器でよく混ぜる。④   ①を少しずつ加え、滑らかになるまでよく混ぜる。
⑤   カップに④を流し入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固める。

イチゴジャムをのせて平らにのばし、イチゴを飾ったら出来上がり☆

  • ○栄養メモ「毎日食べよう!ヨーグルト」○●

ヨーグルトには乳酸菌やビフィズス菌が多く含まれており、腸の調子を整えてくれます。便秘や下痢でお悩みの方は、毎日摂ると効果的です。

果物やシリアル、ハチミツ、きな粉など、色々なトッピングを楽しんでみて下さい。今回は、ヨーグルトを使った手作りデザートを紹介しました。

2018.02.01

思い出のボールペン

 今回は、モンブランのボールペンの思い出をお話しします。
私は筆記具が好きです。特に万年筆が好きです。渡邉医院はまだまだ紙カルテで、いつもカルテは万年筆で書いています。万年筆で書くと、何となく字がきれいになった感じや、趣がある感じがして好きです。でも正直字がきれいとはいえません。医者はカルテに急いでグジャグジャ書くのも字が下手になる原因かなと言い訳っぽく思っているのですが。
 人のことは言えませんが、父も決して字がうまく、きれいだったとは言えませんでした。モンブランの万年筆を使うと、いつも父も私と同じように「字がうまくなった気がする。」と言っていました。そんなこともあって、父はいつも万年筆で原稿を書いていました。
 父はいつも背広の胸ポケットの中に重たいのに3本は万年筆をさしていました。
 私もモンブランが好きで、万年筆を持っています。シンプルなデザインの美しさもありますが、これからお話しすることも好きになった原因かなと思います。
 私が小学校の3年生だった9歳のときですが、父が母と一緒に、日本住血吸虫症という病気についてルクセンブルグで開催された国際学会で「日本住血吸虫卵子の介在せる横行結腸癌」について発表し、ヨーロッパ旅行にいったときのことです。このころはまだ山梨県の甲府市に住んでいました。
 日本住血吸虫症は、日本住血吸虫という寄生虫が人に寄生することで起きる病気のことです。流行地として山梨県の甲府盆地があり、父が甲府市立病院に勤務していたこともあって研究していたのだと思います。
 9歳の私と5歳の妹。母方の叔母と祖母が私たちの面倒をみに甲府に来てくれたのですが、初めての3週間もの長期の留守番でした。裸足で家出をした妹を探しに行ったことは覚えていますが、叔母、祖母ともに迷惑をかけ、大変な思いをさせたんだろうなと想像します。
 そんななか、両親が買ってきてくれたお土産がモンブランのボールペンでした。その当時は1ドルが360円という時代で、海外に持ち出すことができるお金も限度額が決まっていたころでした。
 父は、「ちょっと大人びたお土産にしよう。」と9歳の小学生にモンブランのボールペンを買ってきてくれました。子供が使いやすいようにと思ったのか、約13cmの長さの細めのボールペンでした。「K.W」のイニシャルも入っています。48年たった今でも使っています。
今も、そのボールペンを横に置いて、眺めながらこの原稿を書いています。
 幼かった私にとって、両親の思惑どおり、大人びた、そしてイニシャルも入っていて、とても貴重なものと感じていたのでしょう。この48年間どこにもいくことはなく、私の手元にありました。
 このボールペンに最大の危機がありました。今から18年ぐらい前でしょうか、昔の診療所が今の診療所に改築した後のことです。
 うまく説明できないのですが、ボールペンの芯を出す方法が少し変わっていて、ボールペンのクリップの部分に上下に動く金具があって、この金具を上下さすことで、ボールペンの芯を出したり、ひっこめたりするような仕組みになっています。
 この金具が、長年の劣化で折れてしまいました。一瞬のことで、折れたときはとてもショックでした。この時点で、すでに30年以上もたっているので修理はもうできないのではと諦めていました。
 「ずいぶん古いので、もう部品がありませんので修理はできません。」という返事を覚悟して、ダメ元で、修理してもらえるかどうかお店に持っていきました。そうすると、「大丈夫ですよ。お直しします。」と修理してもらうことができました。修理ができたとの連絡を受けて取りに行くと、元の通りの姿になっていました。とてもうれしく感じました。
 私も京都に帰ってきたとき、もう23年ほど前になりますが、奮発してモンブランの万年筆を買いました。結構迷いながら、汗をかきながら手に取って選んだ記憶があります。毎日、診療の時にも使っているので、たまに落としてしまったりして、具合が悪くなる時があります。
 修理に万年筆をもって行くときに、父からもらったボールペンも一緒に持っていきました。「ありがとうございました。」の一言しか言えていなかったので、父からもらったボールペンのことを話して、もう一度感謝の気持ちを伝えたかったという気持ちでした。
 お店の方に父からのボールペンの話をして、本当にうれしかった気持ちを伝えたところ、お店の方が、「とても大切な思い出の品なんですね。直ってよかったです。またなにか具合の悪いことがありましたらまた持ってきてください。お直ししますから。」と言った言葉に心がぐっと来てしまいました。その帰りはとても晴れ晴れしい気持ちでした。
 誰にでも私のようにいろんな思い出の品があると思います。そんな大切な品が壊れたとき、それを直してくれる、そしてその品を直すだけでなく、思い出や記憶を守ってくれる、そんな素敵な店や職人はなくならないでほしいと願います。

 

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