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2023.09.14

内痔核の手術後に肛門周囲膿瘍になることあるの?

 皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。
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1日から体調を崩して、頑張っていたのですが、810日に肺炎で入院しました。やはり免疫力が落ちているため、通常小さなお子さんがかかり、大人ではほとんど症状が出ないRSウイルスが検出されました。また、入院治療中突然、右顔面神経麻痺が起きました。今回も確定できませんでしたが、悪性リンパ腫の再発も考えられるとのことで、髄液検査をしました。髄液中の細胞数は少なかったのですが、その中に異型性細胞があり、明らかに悪性所見は無く、グレーな状況でした。ただ、再発の可能性も考えられるので、3回の抗がん剤等の髄注を行いました。
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2日に退院しましたが、今回は約3週間寝たきり状態で体力もかなり落ちてしまいました。今回が一番ダメージが大きいかなあと思います。ぼちぼちと体力アップを図っていきたいと思います。

 さて、今回はこんな質問がありました。それに対してのお話をしたいと思います。

 質問の内容は「痔核根治術・ジオンによる痔核硬化療法(ALTA療法)後に肛門周囲膿瘍になることがあるのですか?」というものでした。

 結論から言いますと、肛門周囲膿瘍になることはあります。ではどうしてなるかです。

 まず、痔核根治術の場合です。

 痔核根治術を行うときに、肛門の外側から皮膚を剥がしていきます。肛門上皮の部分を剥がし、内痔核の根元まで剥離していきます。そして最後に内痔核の根部の動脈を結紮して内痔核を切除します。渡邉医院では、肛門上皮部分の傷を糸で縫って閉鎖する半閉鎖式という方法を行っています。

 この糸が悪さをして肛門周囲膿瘍になることがあります。この場合は、やはり原因となったところを膿瘍腔も含めて開放創にする必要があります。

 この場合は、やはり膿が溜まってくるので、痛みがあります。そして、肛門の外側のドレナージの傷の周りが硬くなり腫れてきます。

 ジオンによるALTA療法でも膿瘍を形成することがあります。

 ジオンの内容はミョウバンとタンニン酸です。ジオンを内痔核に局注することで内痔核に無菌性の炎症を起こさせます。それを利用して内痔核を退縮させて治していきます。

 この無菌性の炎症を起こしたところに膿瘍を形成することがあります。症状としてはあまり強い痛みはありませんが、違和感や肛門から膿が出てくるといった症状です。ただ、ALTA療法で膿瘍を形成しても抗生剤の内服等で徐々に軽快していきます。

 もう一つ、肛門腺の感染による本来の肛門周囲膿瘍です。この場合は、たまたま術後に肛門周囲膿瘍になってしまったということだと思います。ただ、内痔核の手術等、肛門を負担がかかります。また痔核根治術後の肛門の機能はどうしても落ちてしまうと思います。こんなことも重なって発症するのかなあと思います。

 肛門の手術の後は、定期的に傷の治りを主治医に診てもらい、何か気になる症状があれば、迷わず受診して主治医に診察してもらって下さいね。

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院名 渡邉医院
住所 〒602-8462
京都府京都市上京区浄福寺通今出川下ル
竪亀屋町255
TEL 075-441-4303

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