皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。
10月になりました。病室の窓から見える空の雲。もう下記の雲になっています。病室にいると季節の移り変わりが空と、雲、そして外の景色でしかわかりません。朝夕は涼しくなってきているのでしょうか?
さて現在の私の状態ですが、今回が悪性リンパ腫に対しての最後の治療となる「自家血幹移植」のために9月1日から入院しています。今回はクリーンルームからのスタートになりました。治療が始まると、この部屋から一切外に出ることはできなくなります。
いよいよ、9月7日から移植前処置が始まりました。今回移植前処置に使った抗がん剤はブスルフェクスとリサイオという抗がん剤です。ブスルフェクス2日間投与、続いてリサイオの2日間投与の4日間行いました。やはり、今回はこれまでよりも強く副作用が出ました。リサイオ2回目投与後の夜から、嘔気、嘔吐が続きました。食べたものだけでなく、水分を摂っても直ぐに嘔吐してしまう。そんな状態でした。ただ、これも3~4日ほど経つとだんだん改善してきました。ただなかなか、以前の様な食欲は出てきませんでした。
自家血幹移植は9月14日に行いました。前回の地固療法の際に採取して保存してあった増加継幹細胞を輸血のように自分の体に戻していきます。
移植後も白血球の数はぐんぐん減り、9月18日の段階では200/μl(正常3300~8600/μl)、9月20日には100/μlまで減少し、骨髄は一旦「死」の状態になりました。後はそこに移植した造血幹細胞が生着し、白血球やそのほかの血球を増やしてくれるのを、ただ待つだけになりました。
移植前より熱が出始め、発熱性好中球減少症に準じて抗生剤を内服から点滴へ変更するなど対処。口唇(疲れた時などに良くできていた部分)に、ヘルペスらしく皮疹が出てきたのでヘルペスに対しての治療など、行っていきました。
9月22日の段階でもまだ白血球は100/μlのままでした。
このころは頻回の下痢にも悩まされていました。出てくれるのはいいのですが、やっぱりお尻が痛い。なかなか自分で診察することはできませんね。
自家血幹移植後10日目、9月24日の血液の検査で、白血球が2000/μlに増加、好中球も76.6%と増加してきました。その後も9月26日には白血球7300/μl、9月29日には8300/μlと増加。これをもって9月24日が生着日となりました。
血小板の一時1.4万/μl(正常15.8万~34.8万/μlにまで低下、これに対しては血小板輸血を行いました。生着後は白血球と同じように増加し、9月29日には19.3万/μlに増加しました。
生着し、白血球も血小板も増え、正常値になったのですが、やはり移植、生着、造血といった物凄いことが体の中に起きているせいか、熱がなかなか下がりませんでした。ようやく昨日から平熱に戻り、11日間で続けていた熱もようやく落ち着きました。
これまでお話ししたような経過をたどって今日まで来ました。
後は明日の月曜日の血液検査の結果を見て、いよいよ退院の日が決まります。もう直ぐです。
さて、退院後ですが、10月、11月はこの約半年間に渡っての治療で随分落ちてしまった体力をアップするためにしばらく自宅療養と外来通院をしたいと思っています。そして12月に入ったら、渡邉医院の再開に向けての準備を行い、できれば来年1月から「シン・渡邉医院」を再開したいと思っています。
長い間、本当にご迷惑をおかけしてきました。でも私の周りにいる皆さんが私に力を与えてくれて、支えて下さっているんだということをしっかり感じることが出来ました。
渡邉医院の再開まではもう少し先になりますが、もう現実として見えてきています。
これからも、温かく見守り、支えて下さいね。よろしくお願いいたします。
2022年10月2日
渡邉医院 渡邉賢治