絵を描くことって
「やっぱり上手だな~。私が一生懸命描いても、今のお父さんの絵に全く届かないよ。」
「やっぱり、絵って得意不得意あるよ。ちなみに外科医って割と絵を描くの上手な人多いよ。」
「そうなんだね。細かいところまでみたり、細かい作業がとくいなのかな?」
「そうだね。でも絵って、お父さんが描くみたいに、細かく描くからいいてわけではないよ。自分の思いを思いっきりぶつける。そのことが絵に勢いを持たせ、その勢いに感動するから、いろんな表現があると思うよ。自分らしい自分にしか描けないものが。」
「じゃあ、自分の絵でいいんだね。」
「そうだよ。そっくりそのまま精密画みたいに描く必要は全然ないよ。何か伝えたいところを強調するでいいんじゃない。また、キャラクター―もそう。可愛いだけでなく、味のあるキャラクターが愛されると思うよ。だって、最初の頃のミッキーマウス、なんだこれって感じだったじゃない?でもみんなに何かを感じさせたんだよ。」
「じゃあ、私の絵心でもなんとかなりそうだね。」
「全然大丈夫だよ。自信もってね!『これでいいのかなあ?』と縮こまって描くよりは、『これでどうだ!』という感じで描いた方が相手にしっかり伝わると思うよ。
「確かに!自信をもって描くわ!今度描いたら見てね。」
「了解です!」
父と子の会話でした。
今日はちょっと変わった始まり方をしてみました。
さて、私の治療も順調に進み3クール目が明日終わります。これまでの経過はとても順調で、主治医の先生からは「無傷で治療、進んでますね。」とそこで、「無傷の3連勝」宣言をしました。
実際、3クール目の抗がん剤投与の前にこれまでの治療効果を見るために造影のMRIを撮影しました。右側が前回のMRI、左が今回のMRIですが、中央の白い部分の上の方の白い部分ですが、明らかに縮小しています。もっと言うと消失しているといってもいいです。
このように明らかに抗がん剤による化学療法の治療の効果が画像上でも出ています。また自分の感じる自覚症状も良くなっています。この実感も力になります。
そんなこともあって、今回の3クール目の目標は、この入院中に1枚絵を描くでした。
昨日から書き始めたのですが、入院前、ものが二重に見える複視、右目の動眼神経麻痺があり、しかも左目にも悪性リンパ腫の影響が出て見えにくくなり、メールなど打てる状況でなかったのに、よくまあ目標を「入院中に絵を1枚描く。」と言った無謀な目標を立てたもんだと我ながら驚いています。
さて、今回もいつも私が絵を描く時と同じように、昨日はまずはシャーペンで大まかな下書きをした後にボールペンでさらにしっかりとした下書きを描き上げました。
次に今日から色付けです。いつも使っているのは水彩色鉛筆です。
まずは全体を薄い色で塗りました。引き続いて2回目の色付けです。濃いところを濃く薄いところは薄く濃淡をつけていきます。水彩色鉛筆なので、塗った後、指などで軽くこするとグラデーションが出ます。
本来なら、この後水を浸した筆でさらに色を塗っていくと水彩画のようになっていきます。
今日はそこまでたどりつく前に暗くなってしまったので、その工程は、明日3クール目の鳥の抗がん剤、リツキサンの投与が終わってから「水彩化」したいと思います。
一応、ほぼ完成しているので紹介しますね。