風薫る季節。今年は桜も早く咲き、すでにもう葉桜となりました。
今年も、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、みんなで桜を楽しむことなく散ってしまいました。本来であれば、4月は別れや新しい出会いのある大切な季節であるのに。
桜が終わり、でもそれに代わって、周りの木々たちの若葉は茂り、光り輝き目に眩しく飛び込んできます。その若葉の輝きに、私たちの心はざわめき、明日への希望を見出すことができます。
毎年毎年同じことが繰り返されていきます。でもそんな日々を暮らす中で、私たちはこの自然の営みの中で生きているのだと思い知らされます。
新型コロナウイルスの感染が再拡大し、今、第4波が始まりつつあります。
医療の逼迫、医療の崩壊が心配されます。新型コロナウイルス感染者の人たちの治療だけでなく、それ以外の病気に罹患している人たちの治療、手術もできない状況になりつつあります。本来なら、助けることができる命を助けることができない状況になってしまいます。このことは絶対に避けなければなりません。そのために私たち医療にかかわる人たちは力を合わせていかなければなりません。
収束がみえず、自粛自粛が続く中、日々の生活に希望が持てなくなってしまっている人も多いことだと思います。ワクチン接種という希望の光も見えては来ていますが、まだまだワクチンの供給量も少なく、全ての人たちにすぐにワクチン接種ができる状況にはありません。
ようやく医療従事者へのワクチン接種が今週から始まります。同時に高齢者へのワクチン接種も始まります。医療従事者へのワクチン接種は、1週間の間に、最大でも1診療所にワクチンは2V しか供給されません。いつになったらすべての人たちにワクチンを接種できるか、まだまだわからない現状です。
少ないワクチンをどう有効に、効率よく、そして無駄なくワクチン接種を希望する人たちに接種していくのか。国や自治体、そして私たち医療従事者に任されています。市民の命を守るために、国、自治体、そして私たち医療従事者がともに手を取り合ってしっかり新型コロナウイルス感染に対しての対策を取り組んでいかなければなりません。
今、新型コロナ禍において、私たちの本質が、自然の営みの中で試されているときだと感じます。来年の桜、心からみんな笑顔で楽しむことができる、そんな春を迎えるために今、私たちにできることを最大限頑張らなければならないと思います。