今日は11月28日、もうすぐ12月になります。
渡邉医院の山茶花も沢山の花が咲きました。山茶花の下にある手水鉢にも山茶花の花が浮かび、趣があります。
今、新型コロナウイルスの感染第3波の中、年末年始の過ごし方をどうするか悩まれている方も多いと思います。いつもと違うクリスマス、年末、そしてお正月になるんだなあと思います。
手洗いうがい、そしてマスクの着用など、一人一人の感染対策をしっかりしていく必要があります。
そうは言っても12月。自粛の中でも楽しい時を過ごしたいなあと思います。
今日は術後の痛みに関して、痛み止め、消炎鎮痛剤の内服の仕方についてお話したいと思います。
消炎鎮痛剤。字のごとく、炎症や腫れをとって、痛みを抑える、この二つのことを目的として内服してもらっています。
手術の当日は、手術後1時間後にまずは1回目の消炎鎮痛剤を内服してもらっています。渡邉医院では局所麻酔で手術をします。局所麻酔は大抵1時間で切れてきます。その時に肛門の括約筋が締まってくることで痛みが出ることがあります。そこで、麻酔が切れる1時間後にまずは内服してもらっています。この場合、痛みがあっても無くても内服してもらいます。「先取鎮痛」ということがあります。痛みが出る前に前もって痛みをとることをすることで、痛みが楽になるということです。痛みが出てから内服するよりは痛みの出る前に内服したほうが痛みが楽になります。
また、手術当日は、夕食後、寝る前、そして次の日の朝の計3回消炎鎮痛剤を内服してもらっています。これも先ほどと同じ様に、痛みがあっても無くても内服してもらいます。
術後1日目から3日間は毎食後に内服してもらいます。これは消炎鎮痛剤の消炎と鎮痛の二つの目的で内服してもらいます。そして3日目以降は痛い時に頓服として内服してもらいます。
内痔核に対して痔核根治術を行った場合、術後の腫れが出ることがあります。ただこの腫れに対してはヘモナーゼという腫れを予防したり、腫れをとってくれる内服をしていること、そして一番腫れに効くのが入浴です。渡邉医院では術後1日目から入浴をしてもらっています。入浴することで、術後に傷が腫れた人も、腫れが引いてくれます。また、入浴することで肛門の内肛門括約筋の緊張がとれしかも血液の流れが良くなるので、痛みがある人も、入浴することですごく楽になります。ですから、消炎鎮痛剤はその「鎮痛」の目的だけで内服してもらうようにします。
内痔核の術後などで痛みを感じる時間帯も決まっています。一つは排便時と排便後の痛みです。そしてもう一つは夜中や朝方に痛みが出ます。肛門の手術だけでなく、痛みは朝方に出ることがあります。ですから、排便時に痛みがあったり、夜中や朝方に痛みがあれば悩まず消炎鎮痛剤を内服してもらいます。「痛みがあるけど、痛み止め飲もうかなあ?どうしようかなあ?」と迷った時は消炎鎮痛剤を内服してもらうことにしています。
というのは、痛みというストレスが加わることで、血液の流れが悪くなったりして傷の治りそのものが悪くなります。昔は、「痛いのを我慢したほうが早く治る。」と言われたりしましたが、そんなことは有りません。もし本当に痛みを我慢したほうが早く治るのであれば、我慢のし甲斐があります。でも痛みを我慢したほうが治りは悪くなります。我慢せずに楽に治す方が直りがいいです。
でも時々、「痛い時に飲んで下さいね。」と言うと、痛みを我慢してしまう患者さんがいます。我慢せずに痛いときは消炎鎮痛剤を内服して痛みをとり、楽になおして欲しいです。その方が傷の治りもいいです。また、手術の後も術後7~10日過ぎると痛みはスッと楽になっていきます。この間の痛みをしっかりとることが、術後の傷の治りにもいいです。
手術後は我慢せずに消炎鎮痛剤をしっかり内服して楽に治していきましょうね。