血栓性外痔核とは?
「血栓性外痔核」とは、肛門の外側の静脈に血栓(血豆)ができ、それが原因で腫れや痛みが起こる病気です。肛門の外側の静脈は元々血流が悪く、うっ血しやすいところなのですが、疲労や睡眠不足、ストレスなどの要因が加わることでさらに血栓ができやすくなります。
血栓性外痔核は、血栓が吸収されてなくなれば自然に消えてなくなるので、手術を受けなくても治すことが可能です。
血栓性外痔核の症状
疲労や睡眠不足、ストレスなどの要因が加わり、肛門の外側の静脈に血栓ができやすい状態となったところに、最終的に排便時の強いいきみや、重たいものを持とうとして腹部に力を入れることなどが原因で、血栓が詰まって腫れや痛みなどの症状が現れるようになります。急に鈍痛が生じたり、痛みのせいで肛門に力が入らなくなったりすることもあります。そのほか、血栓が破れて出血することもあります。
血栓性外痔核の診断
血栓性外痔核の診断では、「本当に血栓性外痔核だけなのか?」「内痔核が隠れていないか?」などをしっかりと確認する必要があります。血栓性外痔核と内痔核が併発しているケースでは、血栓性外痔核だけを治療しても内痔核が外に飛び出してきてしまうため、手術によってかえって痛みを増幅してしまうケースもあります。そのため、内痔核が隠れていないかしっかりと確認して、適切な治療方法を選択することが重要となります。
血栓性外痔核の治療
血栓性外痔核の治療では、基本的に手術ではなく、消炎鎮痛剤の坐薬や痛みを抑える成分が入った軟膏など、外用薬による保存療法が行われます。極端に言うと、放っておいても血栓が吸収されて自然に消えてなくって痛みや腫れは引くのですが、痛みを抑えるために外用薬を使用します。
ただし、血栓が親指よりも大きかったり、強い痛みをともなっていたりする場合などには手術で血栓を取り除くこともあります。手術に際しては局所麻酔をしっかりと効かせますので、痛みを感じることはありません。ご安心ください。