渡邉医院

「NEKO」シリーズ

 今回は「NEKO」の絵を紹介します。
 
以前、私が描いた自転車の油絵を紹介しました。医者になって3年目。大学病院で第3外科に所属していたころ、3年目になると、麻酔科にローテーションします。その時に、1週間個展を開いたときに描いたものが多いです。
自転車の絵ばかりだと描いているときにどうしても集中が欠けてしまうので、気分を変えるために自転車の絵を描きながら、子猫の絵を描いていました。
 今日、紹介する子猫の絵はすべて0号のキャンバスに描いたものです。すべての絵に共通して難しかったのは、子猫の柔らかい毛並みを表現することでした。どうでしょうか?うまく描けているでしょうか?それぞれの絵について少しコメントをつけて紹介していきたいと思います。
一番初めに描いた子猫の絵がこの少し上を向いている子猫の絵です。
この絵は、大学病院を退職する方がいて、その人のために描いた絵です。個展を開くことが決まって、急遽貸していただいた絵です。写真ではよくわからないかも知れませんが、我ながらうまく子猫の柔らかい毛並みが描けていると思います。少し自慢させていただくと、個展を開いているときに、八重洲画廊という画廊の画商さんが私の個展に来られました。その時、画商さんが、「この絵を譲っていただけませんか?」と。私はびっくりしました。でも「この絵はもうすでに私の知り合いにあげた絵で。個展のために借りている絵で、譲ることはできません。」とお答えしました。そうすると、画商さんは、「そうですか。この絵は売るのではなく、私が持っていたい絵です。」とおっしゃってくださいました。とてもうれしかったです。画商さんは「ここにある絵は、個展が終わったらどうされるのですか?」と。私は「まだかんがえていません。」と答えると、「絵は、その絵が欲しいと思う方に譲られたほうがいいですよ。そのことで、あなたが持っている以上に、ここにある絵は生きていきますよ。」と。そんなこともあって、個展が終わった後、展示した絵は、みな欲しいという方に譲ってしまいました。
 唯一今でも私の家にある絵がこの二匹の子猫が寄り添って寝ている絵です。
この絵は、私が結婚前に今の妻と付き合っていた時に、誕生日のプレゼントとして送った絵です。ちょっと毛が硬い感じかなとも思います。でもなんとなくほっこりと和んだ感じに描けたなと思います。
これから紹介する絵は、個展に向けて、自転車の絵と同時進行でかいていった絵です。
 遠くを見て物思いにふけっている子猫。
タオルにくるまってこちらを見ている子猫。
二匹でじゃれあう子猫。
籠の中で何を待っているのでしょう。三匹の子猫。
「どうしたの?」と言いたげに小首をかしげる子猫。ちょっと痩せていますかね?
こんな感じで、自転車と子猫の絵を描き、「CYARINKO&NECO」というタイトルで個展を開きました。私にとってとてもいい経験でした。
時々、また絵を描いて個展を開いてみたいなと思っています。
次回は最近描いたといってもちょっと前ですが、水彩色鉛筆で描いた絵を紹介しますね。こうご期待!