渡邉医院

まずは「シルバー美術展」を目指し、自家血幹移植を頑張る!

 皆さんこんにちは。渡邉医院の渡邉です。

 今、入院中です。病室でこのブログを書いています。

 悪性リンパ腫に罹患して、緊急入院したのが329日。5カ月が過ぎました。

 最初は、寛解に向けての5クールの抗がん剤による化学療法。この結果、造影MRIでも悪性リンパ腫が作る下垂体近傍の腫瘍は消え、「完全寛解」の状態になりました。そして、次に地固療法を2クール。目的は二つです。一つは寛解後ももし残っているがん細胞があれば、それを叩く、とどめを刺す治療です。もう一つの目的は、最終的に行う「自家血幹移植」の際に使う造血幹細胞の採取です。造血幹細胞の採取に関しては、地固療法1クール目の際に十分移植に必要な量が採取できました。

 そして、今回は最後の治療、「完治」に向けた「自家血幹移植」を目的に入院しています。

 2クール目の地固療法から少しいつもよりは退院の期間が長く、体力アップを図ってきました。そういった、準備万全で今回の最終治療に臨んでいます。

 91日、入院時の移殖前処置前の血液検査でも肝機能は正常、腎機能現状維持、白血球数・血小板数も正常。貧血に関してはHgb10.5/dl95日にはHgb11.6g/dとさらに改善)とやや貧血はありますが改善しています。心身ともに準備万端で臨んでいます。

 今回、移植前処置に使う抗がん剤は2種類。一つ目はブスルフェクス(Bu)、もう一つはリサイオ(TT)のBuTT療法です。

 昨日、一昨日と2日間ブスルフェクスを投与、今日、明日2日間でリサイオを投与します。調べてみると、いずれの抗がん剤も副作用として胃腸障害(嘔吐、悪心、食欲不振、下痢・軟便)がかなりの高頻度で出現するとのことでした。

 抗がん剤の投与前にステロイドの点滴をしますが、これが効いているのか、そういった副作用もなく、治療が進んでいます。この調子で進んで欲しいなあと思います。

 あと、リサイオの面白い副作用に、汗から抗がん剤が出て、皮膚障害が起きることがあるというものです。これに対しても予防的に、点滴が終わった後、シャワーに入って夕方、寝る前、朝と清拭をすることになっています。特に小児で使う場合に起きるということです。

 今週の計4回の抗がん剤による移殖前処置が終われば、後は骨髄が抑制されていくのを待つ。主治医は「一旦骨髄だけが死ぬ」という表現を使っています。このことで、もしまだ残っているがん細胞があればそれを叩くことができます。そしていよいよ「自家血幹移植」です。

 移植前処置から2週間目に採取しておいた造血幹細胞を点滴で移植していきます。ですから、来週水曜日914日になります。

 移植された造血幹細胞は、約10日から14日間で生着します。ですから10日後だと924日、14日後だと928日になります。

 生着した目安は、白血球の中の好中球数が500/μlいじょうとなり、3日間以上続くことです。骨髄に生着した造血幹細胞は血球を作っていくことになり、赤血球や血小板が増加してきます。ですから、赤血球や血小板の減少が強い場合、血小板では1万以下になると輸血 よる対応が必要になってきます。 

 こんな感じで、私の治療は今後進んでいきます。

 まず、今の私の目標は、9月いっぱい、もしくは10月の初めには退院して、これまで入院中に描いていた絵を京都府が主催する「シルバー美術展」に出店するために、自分で搬入したいということです。

 1500円払うのですが、60歳以上のアマチュアの方だったら誰でも応募できるのですが、1点だけとなっています。

 期間は1014日(金曜日)から1016日(日曜日)。場所は三条高倉の「京都文化博物館 5F」です。

 せっかくこれまで描いてきた絵。このままにしておくのはかわいそう。そんな時に目に飛び込んできたのが「シルバー美術展」でした。
 一枚を選ぶのが大変でしたが、大樹がたたずむ絵にしました。

 まずは、この目標に向けて頑張っていきたいと思います。

 今も絵は描いています。病気になる前にたまに妻と行っていたイタリアンバル。壁に空いたワインボトルを並べてある風景画気に入って写真に撮ったのを今描いています。

 出来上がったらまた紹介しますね。自分で言うのも変ですが、雰囲気も出ていて、我ながらいい出来かなあと思います。