3月のレシピの最後は、「春の息吹き ひな祭り」をテーマでの献立を紹介します。
ひな祭りの料理で直ぐに頭に浮かぶには「ちらし寿司」です。「ちらし寿司」ですが、私が思い浮かぶのは、酢飯に調味した具材を混ぜて、錦糸卵や海苔などで飾りつけしたものです。
ところが、東京にいた頃は、白い酢飯の上に、握り寿司に用いる寿司ねたを並べたものを「ちらし寿司」と言っていました。京都から東京に行って「ちらし寿司」が違うことにびっくりしました。江戸前寿司ではこのように白い酢飯の上に寿司ネタを並べたものを「ちらし寿司」と言うようです。
私たちが思い浮かべる「ちらし寿司」の具材には、海老や蓮根、さやえんどうや甘く味付けした椎茸、筍などがあります。お節料理と同じように、海老は「背中が丸くなるまで長く生きられますように。」。蓮根は穴が開いていることから、「先まで見通しがきくように。」。豆は「健康でまめに働けるように。」。筍は「すくすく育つように。」など意味が込められています。娘や子供の成長を願う思いが「ちらし寿司」には込められているんですね。
今日のレシピにはありませんが、きっとそれぞれの家で、その家の「ちらし寿司」があるんだと思います。
さて3月の献立は、これまでレシピを紹介してきた、生節とふきの炊き合わせ、かぶのポタージュ、菱餅風ご飯、甘夏とキウイのサラダ、ふきのおかか昆布和え、それに菜の花の辛子和えの計6品です。
是非、ひな祭りの日にでも作ってみて下さいね。
3月の献立
1人分 約750kcal、たんぱく質35g
・生節とふきの炊き合わせ
・かぶのポタージュ
・菱餅風ご飯
・甘夏とキウイのサラダ
・ふきのおかか昆布和え
・菜の花の辛子和え
管理栄養士さんからの一言
ひな祭りの料理
桃の節句・ひな祭りのお料理といえば、「ちらし寿司・はまぐりのお吸い物・白酒・菱餅・ひなあられ」などでしょうか。
この中の『菱餅』は雪の下から新芽が出て桃の花を咲かす様子で桃色は「魔除け」白は「清浄」緑は「健やかな成長」をあらわしていると言われています。
それぞれのお料理に込められた思いを感じながら、今回は菱餅をご飯で、白酒をかぶのポタージュで、新芽の息吹をベビーリーフのサラダで作ってみました。 春のほろにが食材とともにからだを目覚めさせましょう。