渡邉医院

自分の趣味って何だろう?

 今、新型コロナウイルスの感染が拡大している中、家にいる時間が長くなっていると思います。

 私としては、あまり生活のリズムは変わっていません。朝、診療所に行く前に母の家に行く。そして診療所での診察が始まり、夕方の6時まで診療所にいて、そして家に帰る。これまでもあまり外に出かけることがなく、自宅と母の家、そして診療所だけを行ったり来たりしているだけの生活でした。ですから、あまり外に出歩く習慣が少なく、さほど以前とは変わらない生活をしています。

 さて時々、「あなたの趣味はなんですか?」と聞かれるときがあります。そんな時はフッと「自分の趣味は何だろう?」と思い返してしまいます。ゴルフをするわけでもなく、映画は好きですが、映画鑑賞によく映画館に行くわけでもありません。アウトドアが好きで、キャンプに行ったりするわけでもありません。本当に一体何が趣味なんだろうって思います。「あなたの趣味はなんですか?」が一番困る質問です。

 今のこの時期、何か家でできる趣味があれば本当にいいなあと思います。そんな中、自分は一体何が家でできるのだろうか?と考えてみました。そうしたら一つありました。それは絵を描くことです。

 少し話は脱線しますが、外科の先生は皆絵が上手です。手術記録に描く絵や、レントゲンやCT、MRIそして血管造影などの画像診断での所見を書く時の絵などは、本当に芸術的です。やっぱり外科医は科学者兼芸術家だと思います。肛門の手術もデザインが大事ですし、すべての手術に共通するのが、常に手術をする際に頭の中に画像診断での画像が立体的に構成されているのだと思います。また見たものを頭の中で分析して、そしてそれを改めて絵や手術などの時に構成し直すことが出来る。そんな能力を外科医は持っているのではないかと思います。

 さて話をもどします。私はこれまでしっかりと絵を習ったことは有りません。でも絵を描くことは好きでした。大学時代も美術部に入って、初めて油絵を描くようになりました。最初はどう描いたらいいのかわからずに先輩に「先輩。油絵ってどう描いたらいいんですか?」と聞くと、「自分が好きなように描けばいいんだ。」と一言。その後は、「油絵の描き方」などのハウツー本を読むわけでもなく、本当に自己流で描いていきました。何もないキャンバスに油絵の具をのせ、ペタペタ塗ったり、グニュグニュ塗りたくったり、擦ったり削ったり、筆で描いたりスポンジで描いたり、またナイフで塗ってみたり。本当に好き勝手に描いていました。いろんな描き方をすると、いろんな表情がでて、そしていろんな効果が出てきます。そのことがとても面白く。描き始めるまでは時間がかかりますか、描き始めると今度は時間が経つのも忘れてしまうくらい集中してしまいます。そんなこともあって、だいぶ以前、油絵の個展を開いたことをブログに載せたことがありますが。ある程度見れる絵が描けるようになりました。学生の時に描いた絵と医師になって描いた絵を少し紹介しますね。

 京都に帰ってきてからは、油絵は全く描いていません。子供が小さかったこともあります。油絵を一端出してしまうと、なかなかかたずけることができません。絵の具を溶く油のにおいなどがどうしても部屋中に広がっていきます。また油絵は1日で仕上げることが出来ないので、何日もの間そのままにしておかなければなりません。そんなこともあって、なかなか油をを描こうと決心がつかないまま今日まで来ています。
 でもたまに絵を描いてみようと思うことがあります。そんな時は、ボールペンや万年筆などでのぺん画やそれに水彩画の様になる色鉛筆などを使って描くこともあります。その時に使う色鉛筆が写真の色鉛筆です。

 それでもなかなか描き始めるまでには時間がかかりますが、一端描き始めると集中して描くことが出来ます。油絵と違って1日で仕上げることが出来ます。そんなことで本当に極まれに最近は絵を描いています。その時の絵を少し紹介しますね。

 5月の連休。絵でも描いてみようかなあと思います。もし描けたら紹介したいと思います。あまり期待しないでくださいね。