今日は医師との付き合い方に関して、少しお話したいと思います。
というのも、患者さんと話をしてみると、医師と上手く話が出来ていないのではないかと感じることが時々あります。
医師とちゃんと話ができていますか?
例えば便秘の患者さんが来られて、緩下剤をもらっているが一向に良くならない。便が出ないと言う患者さんがいます。
その患者さんに、便秘の原因や緩下剤の飲み方をお話すると、「こんな話は、初めて聞いた。」という患者さんがいます。医師側が患者さんに緩下剤を出す際にはしっかり便秘の原因や緩下剤の飲み方をお話しなければならないと思います。どうしても「便秘です。」と患者さんが言うと、「では下剤を出しておきますね。」で終わってしまうことがあるのかなあと思います。また患者さんも、医師が出した薬をなんだら必ず良くなると思うところをあるのかなあと思います。
医師が薬を出した時のその意味するところは?
大前提は、便秘に関してのお話をして、緩下剤の飲み方をお話した後のことですが、例えば医師が「便秘に対して緩下剤を出しますね。1日に1回夕食後に内服してみて下さいね。まずは1週間分出しますね。」と言った場合、これは何を意味するかです。
このことの意味するところは、「まずは1日に1回夕食後に内服してどうなるか教えてくださいね。」ということで、「1日1回夕食後に内服したら治りますよ。」ではありません。
例えば便秘で緩下剤を出してもらった場合、1日に1回夕食後に内服してみたら、①具合よく便が出るようになった。②内服したら下痢をした。③内服してもでない、のどれかになります。
①の具合よく出ていれば、医師は「1日1回の量を続けていきましょう。後は水分を摂ったりして、便秘を治していきましょう。」になります。
②の下痢になった場合は、内服する緩下剤の量が多いということになります。「下痢になったということは、量が多かったのですね。では少し量を減らしてみましょう。」になります。
③の内服しても出ないときは、量がまだ足らないということです。「まだ緩下剤の量が少なかったのっで出ないんですね。もう少し増やしてみましょう。」ということになります。
①の場合は具合よく便が出ている間は内服を止めずに、後は便秘を治すこと、例えば水分を十分に摂ったり、便の元になる食物繊維を摂って便秘を治していけばいいです。具合よく便が出ていたのに、段々便が緩くなってきたらそのことを医師に伝えると。「そうですか。段々便が緩くなってきましたか。便秘が治ってきたということです。では少し緩下剤の量を減らしましょう。」になります。
②や③の場合は、量が変わった緩下剤を医師の指示通りに内服して。またその結果が、具合よく出る、下痢になる、まだ出ないのいずれかになります。このことをまた医師に伝える。こういったことを繰り返していくうちに、最適な緩下剤の量や緩下剤の種類が決まってきます。
医師に今の状態をしっかり教えてあげましょう!
どうしてもこういった過程が抜けてしまうことがあります。医師としっかり話をしていくことがとても大事だと思います。また医師もこういた患者さんとのやり取りをしっかりしていく必要があります。
自分の今の状態や困っていることをしっかり医師に伝え、医師にそのことを教えてあげましょう。