院長に聞く“よくある痔・お尻のお悩み”
お尻のお悩みで多いのはいぼ痔・内痔核
原因のわからない肛門痛でお困りの方も多いです
よくある痔・お尻のお悩みを教えてください
お尻の病気として一番多いのは、いぼ痔(痔核:内痔核)です。ですが、当院ではTwitter、LINE、Facebook、YouTubeなどを活用して情報発信しているのですが、YouTubeの動画をきっかけにご相談いただくことが多いお悩みは肛門周囲膿瘍やあな痔(痔瘻)です。
あと、痔以外では「肛門が痛い」というお悩みが多く寄せられていて、当院のブログでも「夜中、肛門が痛くなる」という内容のものがよく読まれています。
肛門が痛い場合、どんな原因が考えられますか?
肛門周囲膿瘍などの病気が原因なら、それを治療すればいいのですが、原因がはっきりしないケースも多々あります。腰が悪くて肛門が痛くなることもあれば、内痔核を治療しても痛みが取れないこともあります。ストレスが原因で肛門痛が発生することもあり、夫婦喧嘩をすると肛門が痛くなるという方もおられます。このような原因のはっきりしない肛門の痛みにどう対処するかが今の私の課題で、なかなか診断・治療は難しいのですが、それでもお困りの方がいらっしゃる以上、なんとかして差し上げたいと思っています。
痔以外にも、そのようなお尻のお悩みがあるのですね?
あと、1日中、お尻は心臓よりも下にあるので、就寝中に肛門がキュッと締まってうっ血を取ってくれるのですが、その締まりが強いと、夜間、激しく肛門が痛んで目が覚めてしまうこともあります。この場合は、軟膏で肛門の緊張を緩めたり、温めたりすれば改善可能なので、原因のわからない肛門痛と比べると比較的治療しやすい症状と言えます。ただ、肛門科を受診しても「何も異常はありません」と診断されてしまうこともあるので、そうした場合にはセカンド・オピニオンとして一度当院へご相談いただければと思います。
もっと上手くなれる・患者様を治せる
今なお試行錯誤を繰り返し、治療技術を進化させています
痔に関してはどんなお悩みが多いですか?
再発というわけではないのですが、あな痔(痔瘻)の手術を受けてもすっきり治らず、ずるずると症状が続くケースがあります。どうして治りが悪いのか、原因を明らかにすることが難しく、これが内痔核ならある程度、治りが悪い原因がわかるのですが、あな痔(痔瘻)では「しっかり治療したはずなのに…?」となることが多いです。これは今後の課題で、まだまだ研鑽を積んでいかないといけないと思っています。
今なお、治療技術の進化を目指しているのですね?
もちろんです。試行錯誤の連続で、「これ以上は無理」と思ったことは一度もありません。常に、もっと治療方法を改良・工夫できると思っていますし、痔の手術でも「もっと上手くできるはず」「もっと患者様の負担を軽くできるはず」と思っています。
患者様を治療する時に心がけていることは?
できる限り“患者様が求めていること”を提供するように努めています。例えば、いぼ痔(内痔核)の症状でお困りでも、お一人おひとりでご希望の治療は違います。入院手術ですっきり治したいという方もいらっしゃれば、お薬で様子をみたいという方もいらっしゃいますし、痔核硬化療法(パオスクレー、ジオン)をご希望になる方もおられます。そうしたご希望をよく確認して、それに沿って治療するように心がけています。
痔・お尻の病気でお悩みなら
お一人で悩まずにお気軽にご相談ください
痔・お尻の病気でお困りの方へお伝えしたいことは?
肛門科を受診するのに抵抗があるかもしれませんが、どうぞ、お気軽にお越しください。ご来院いただければおわかりになると思いますが、肛門科だからといって他科と変わりはなく、内科を受診するように気軽にお越しいただけます。「痔・お尻の悩みを誰にも相談できない」という方も多いと思いますので、お一人で悩み続けずに、是非、渡邉医院へご相談ください。