肛門の病気にならないようにするには、気持ちよく便が出ることが大切です。よく、刺激物が良くないとか、アルコールが良くないなどと言われていますが、でも一番の原因は便を出すときにグッと頑張っている時間が長いことだと思います。
頑張っている時間が長くなく、スムーズに便が出ることが大切です。
今回は、快便の秘訣Part1をお話します。
今日はその中の、①の便の中の水分に関してお話したいと思います。
さて、便はどこで硬くなっていくのでしょう。
このように、ドロドロだった便は大腸を通過していく間に形になっていきます。
さて、便が出るときはどのようにでるのでしょうか。
便はまずは直腸より奥で待機しています。直腸に便があってはいけません。直腸と肛門とで便を出すところです。
直腸より奥に待機していた便は、おなかがグルグルグルと動くこと、蠕動することで初めて直腸に便が来ます。何もない直腸に便が来ることで、便がしたいなという便意がおきます。そうすると、頭が命令して便が出やすいように肛門の筋肉(内肛門括約筋)の緊張をとってくれます。肛門の緊張がとれ、腹圧をかけることで便がでます。直腸の中の便がすべてすっきりでるとまた肛門の筋肉(内肛門括約筋)はしまります。このように、柔らかい便が直腸にきて、もよおしたときに我慢せずに腹圧をかけるとすっきいり便が出ます。この時に便がしたいのに我慢すると便は硬くなってしまいます。
直腸に便が残ったままになっていると、直腸の粘膜から水分が吸収され、硬くなってしまいます。便が硬くなってしまうと、いくら頑張っても便がでてくれません。
それどころか、水分が吸収され便が硬くなって便が詰まってしまいます。いったん硬くなった便を柔らかくしてくれる飲み薬はありません。便秘のお薬はどんなお薬も便が硬くならないように、柔らかくしてくれるだけです。また硬い便が直腸につまった状態で浣腸しても、浣腸の液だけがでて、便はでてくれません。少ししんどいのですが、硬くなった便を崩して、柔らかくしてから浣腸することで便はでてくれます。便が詰まってしまうととてもつらいです。
ですから、便がいきたくなったら、我慢することなくすっき出してしまうことが大切です。
快便の秘訣その一は、水分を十分にとって、便がいきたくなったら、我慢することなくすっきり出すことです。
次回は、便の量を増やすことの大切さをお話したいと思います。