渡邉医院

皆さんの質問にお答えします。Part2

 10月も2週間が終わり、今日は日が暮れると寒くなってきました。週末は、これまでの暑さから一転して寒くなる天気予報です。体調を崩さないようにしてくださいね。

 緊急事態宣言が解除され、新型コロナウイルス陽性の方はぐっと減ってきています。
 京都では、昨日は新規陽性の方が9名、今日も13名でした。このまま落ち着いてくれるといいなあと思いますが、何らかの形で第6波は来ると思います。ただ、これからは今までとは少し違います。ワクチン接種率も京都府、京都市とも1回目接種された方が約70%、2回目が約60%になっています。また治療法として抗体カクテル療法も出てきました。また、年末に向けて内服薬での治療薬を出てきそうです。
 これまでのように、何の武器を持たずに新型コロナウイルスと戦ってきたときとは違います。ようやく対抗できる武器を持つことができます。新型コロナウイルス感染収束に向けて明るい光が見えてきました。でも油断せず、これまで通り、私たちができる基本的な感染予防対策は続けていかなけれなりません。

さて、前回から、皆さんからの質問に答える形でブログをアップしています。今回はその第二弾です。

今日の質問の一つ目は次のような質問です。

Q. 市販薬で、何んとかやり過ごしています。病院に行くべきタイミング(ライン)を知りたいです。

A. 肛門の病気は悪性の病気ではありません。市販薬の注入軟膏や座薬で症状が取れるようであれば、市販薬で大丈夫です。必ず肛門の病気は、出血や痛み、腫れや違和感などの自分が感じる症状が出ます。症状がなく肛門の病気が悪くなることはありません。

 ただ、市販の注入軟膏や座薬などで症状が良くならなかったり、頻繁に症状を繰り返すようであれば肛門科を受診した方がいいと思います。また、出血すると、やはり悪性の癌などの病気だったらどうしようと不安になると思います。そんな時は不安を取り除く意味で一度肛門科を受診して、出血の原因を明らかにするといいと思います。

 二つ目の質問は、一つ目と関連すると思いますが、こんな質問です。

Q. 排便の時にちょっと顔を出すいぼ痔はこのままにしていても大丈夫ですか?(普段は無痛)

A. 排便時に痛みがなく、出てくる肛門の病気は内痔核です。内痔核は基本痛みのない病気です。また内痔核があって、排便時に出てくるようになっても傷がつかなければ出血はしません。内痔核は具合が悪くなってくると、排便時に出てくるようになります。排便時に内痔核が出てきてもすぐに戻る内痔核は第Ⅱ度の内痔核です。この場合はパオスクレ―という痔核硬化剤での痔核硬化療法で内痔核は出てこなくなります。内痔核が出たままで、指で押し込まなければならない内痔核は痔核根治術やジオンによる痔核硬化療法が必要になってきます。できれば早く肛門科を受診して治療してもらうのがいいと思いますが、大きくなってきたとか、戻しにくくなってきた等、症状が強くなってきて「もう治してしまおう。」と思った時の受診でもいいんだろうなあと思います。

 今回もまずはこの二つの質問への回答で終わりにして、次回の第三弾に引き継いでいきますね。