渡邉医院

局所麻酔の利点

 今日で9月も終わり、明日からいよいよ10月になります。日が暮れるのも早くなりました。また朝夕は少し寒いぐらいになってきました。

 緊急事態宣言も今日で解除されます。第6波に備えて、今のうちにできる対策はしっかり行い、準備しなければならないと思います。

 さて、9月最後のブログは、局所麻酔に関して少しお話しします。

 渡邉医院ではすべての手術を局所麻酔で行っています。局所麻酔は、まずは肛門の表面全周に麻酔します。次に肛門の括約筋に対しても、ぐるり一周麻酔をしていきます。括約筋に麻酔をするときは、麻酔の針の刺す目安は、内外括約筋溝のあたりを全周にわたって麻酔していきます。筋肉には何周か麻酔をしていきます。麻酔をしたところに麻酔をしていくので途中で麻酔の痛みもなくなります。麻酔は痛みがなくなってからも行います。大体5分程度で麻酔は完了します。局所麻酔は、手術の際の痛みを取るだけでなく、括約筋に麻酔をして、肛門の緊張をとり、十分に肛門を広げられるようにするために麻酔をします。局所麻酔だけで十分に手術ができるほど緊張はとれ、肛門を広げることができます。
 どうしても局所麻酔は最初は痛みますが、必ず麻酔は聞き、痛みはなくなります。

 さて、局所麻酔のメリットは、肛門だけの麻酔で手術ができるということです。したがって、手術が終わっても、肛門周囲の局所麻酔ですので、直ぐに動くことができます。渡邉医院では、手術後は自分で歩いて病室に戻っていただいています。また、全身麻酔などでは体にかかる侵襲が高いので、心臓や肺など心肺機能が低下している方には注意して麻酔をかけなければなりません。また、術前術後の禁食など、食事制限があります。したがって、基礎疾患があって、薬を内服している患者さんは休薬しなければなりません。例えば、糖尿病のある方は、内服での糖尿病薬を注射薬に一定期間変更しなければなりません。なるべく食事制限なく、薬も内服でき、通常の生活を送りながらの手術となると、やはり局所麻酔にメリットがあります。また、最近は血液をサラサラにするお薬を飲んでいる方が多いですが、腰椎麻酔などを行うときに、脊髄周辺で出血すると、そのことで神経を圧迫して障害をきたすことがあります。これに対して、局所麻酔では、皮下に少し内出血の範囲が広がったとしても、それによる強い悪影響は出ません。したがって血液サラサラにする薬を内服している方でも安心して麻酔することができます。また、高齢の方でも局所麻酔は比較的安全に行うことができます。

 また、腰椎麻酔などでは、十分に麻酔が聞かなかった場合、もう一度腰椎麻酔をすると行くことはとても難しいです。これに対して局所麻酔は、もし手術中に痛みがあれば、その都度麻酔を足して、痛みを取りながらの手術が可能になります。

 こういったメリットを生かして、局所麻酔で手術をしています。