渡邉医院

暑い夏!熱中症だけでなく便秘にならないようにしっかり水分を。

  お盆休みどうお過ごしですか?台風10号の進路が気になるところですが。

 今日も入院の患者さんや手術をしたばかりの患者さんを診察しに診療所に行ってきました。帰ってきて天気もいいので、洗濯なんかをしてみました。外は暑いですが、洗濯ものはあっという間に乾くかなあと思います。

 さて、今日診療所に行くと電話がかかってきました。その内容は、便が詰まってしまって出そうで出なくて苦しいというものでした。主治医の先生からは下剤をもらっているとのことでした。
 便が出ないととても辛くしんどいので、診療所に来てもらうことにしました。硬くなってしまった便を崩して、それからグリセリン浣腸をしてスッキリしてもらいました。
 話を聞いてみると、便が出なかったら緩下剤を飲んで出して、飲んだり飲まなかったりしているとのことでした。慢性の便秘の場合は飲んだり飲まなかったりするのではなく、具合よく出る緩下剤の量をみつけて、それを続けていくことで便秘は良くなっていくんですよとお話して、具合よく出るようだったらそれを続けてもらうようにお話ししました。そして、主治医の先生にも、「便が出なくて浣腸をして便を出してもらったことを、しっかり伝えておいて下さいね。先生に伝えないと先生は、毎日具合よく便が出ているんだと思ってしまいますからね。」とお話して帰宅してもらいました。

 どうしても暑くなってきて、体から出る水分量は増えていきます。それが十分に補えないと、どうしても便が硬くなってしまう傾向があります。熱中症対策だけでなく、具合よく便が出るように、便が硬くなって出なくなってしまわないように、十分に水分補給をしてくださいね。でも反対に暑くなってしっかり水分が摂れることで、夏に向けて便の調子が良くなっていく方もいます。やはり十分な水分を摂る必要があります。
 ではどの程度の水分が必要かです。人間は便や尿、汗などで1日に約2L 程度の水分が体の外に出ていってしまいます。そうすると、最低でも2L の水分を補給する必要があります。でも水分ですので2L飲まなければならないわけではありません。食事の中にも水分は含まれています。美味しくご飯が食べれていると13食しっかり食事を摂ることで、約1~1.5Lの水分を摂ることが出来ます。でも2Lにはまだ足りません。食事以外に役1L の水分が必要になります。でもこれも果物を食べたり、アイスクリームやシャーベット、かき氷を食べても水分は取れます。何らかの方法で食事以外に1L 程度水分を摂ることが必要です。
 でも暑さにやられて食欲が落ちてしまうこともあります。食事が十分に摂れないと食事でとれる水分の1~1.5Lが摂れなくなってしまいます。そんな時は、寒天でできたものや、ところてんなど水分と繊維も摂れて便の調子がよくなると思います。
 少し話は変わりますが、よく「私は生野菜のサラダを摂っているから十分に繊維質は摂れている。」という人がいますが、これは少し間違いがあります。生野菜のサラダを摂ることは大切だと思います。でも便の調子を良くするために繊維をとるという目的では生野菜のサラダでは十分に繊維は摂ることができません。生野菜のサラダ、かさはありますが繊維の量としてはあまり摂れません。生野菜というよりうはキノコ類や海藻類の方が繊維の量としては多く摂れます。ですから、便のことを考えて繊維をしっかり摂ろうと思うのであれば、生野菜のサラダよりは、海藻とキノコのサラダの方が繊維の量としてはしっかり摂れます。そこにお豆腐も入れて、海藻とキノコと豆腐のサラダなんかが便秘にはいいのではないかと思います。
 以前「快便の秘訣」という記事を紹介しています。参考にしてみて下さいね。
毎月「体に優しいレシピ」を更新していますが、9月はこのきのこを使ったレシピを紹介する予定です。